車の最新技術
更新日:2021.05.25 / 掲載日:2021.05.25
日産 ソフトバンクら5社提携で移動中でも快適にWeb会議できる「移動会議室」実証実験を実施
実証実験に使用する日産のミニバン「エルグランド VIP 2列シート」
日産は5月25日、大日本印刷(以下:DNP)、ゼンリン、ソフトバンク、クワハラの5社と連携し、車での移動中に快適にWeb会議ができる「移動会議室」の実証実験を、2021年6月28日から約3か月間実施すると発表した。
実証実験は東京都と神奈川県の一部地域で実施、車両は後席がゆったりと座れる日産のミニバン「エルグランド VIP 2列シート」を使用する。
「移動時間を有意義に活かす」をコンセプトに、効率的で安全・安心な働き方の実現目指す
「移動会議室」の室内空間
今回の実証実験では、「移動時間を有意義に活かす」をコンセプトに、高級ミニバンの後部座席をWeb会議が問題なく行える環境に整備。
移動しながらの打ち合わせやプレゼンテーションなどをより効果的に実施できるよう検証し、効率的で安全、安心な働き方の実現につなげる。
DNP・日産自動車・ゼンリン・ソフトバンク・クワハラの5社は、それぞれが持つ技術などの強みを活かし連携した今回の実証実験を通じて、「移動会議室」のサービスの価値と需要の検証を行い、事業化を目指す。
「移動会議室」の実証実験の概要
「移動会議室」の室内空間
【実施概要】
■期間:2021年6月28日~9月24日(8月9日~13日を除く)
■日時:平日9:00~18:00(土日祝日は運休)
■実施地域:出発地と到着地が東京都23区一部区域内および神奈川県の横浜市内・川崎市内・横須賀市内
※練馬区・板橋区・北区・足立区・葛飾区・江戸川区・荒川区を除く
■車両:日産「エルグランド」(VIP 2列シート)
【実証実験の詳細】
■車両は、ゆったり座れる日産のミニバン「エルグランドVIP 2列シート」を採用。
後部座席の前面に大画面(32インチ)のディスプレイを設置するなどの改装を行い、会議室に必要な機能を搭載する。
■Web会議用の通信回線として、ソフトバンクが提供する5Gを含むネットワークを利用する。
■前席に会話の内容が漏れないよう、前席と後部座席の間には遮音壁を装備し、秘匿性の高い会議にも適応できる環境を整える。
■会議終了前に目的地に到着した場合、DNPが開発する専用のコミュニケーションツールを用いて運転手と連絡をとり、駐停車可能な場所に車両を停めて、会議が終了するまで「移動会議室」を利用可能。
このコミュニケーションツール上では、ゼンリンが提供する「ZENRIN Maps API」により、現在の走行位置を住宅地図レベルまで詳細に確認することができる。
■高級ワンボックスタクシー・ハイヤー事業を展開してきたクワハラが、この車両の運行サービスを提供する。
※ZENRIN Maps API:道路地図から住宅地図までの地図情報と、それに付随する豊富な属性情報を一気通貫で提供するAPI