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更新日:2022.06.03 / 掲載日:2022.06.03
トヨタ ポータブル水素カートリッジ開発 汎用性の高い仕様に

トヨタと、トヨタの子会社であるウーブン・プラネット・ホールディングスは6月2日、手軽に水素を持ち運びでき、生活圏の幅広い用途で水素エネルギーを使用できるポータブル水素カートリッジ(以下、水素カートリッジ)のプロトタイプを開発したと発表した。
水素の持ち運びが可能となる小型サイズに 交換が容易なカートリッジ型を採用

両社は、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みの中で、水素を有力な選択肢の一つに位置付け。利用時にCO2を排出しない水素は、風力、太陽光、地熱、バイオマスなどの再生可能エネルギーを使って製造すると、製造工程においてもCO2の排出を抑えることが可能。燃料電池システムと組み合わせると、電気と熱の両方のエネルギーを活用でき、効率性に優れている。
今回開発された水素カートリッジは、ポータブルなサイズ感にすることで、パイプラインなしで生活圏への水素の持ち運びが可能に。カートリッジ型で交換も容易となり、即時利用が可能となった。
また、汎用性の高い仕様としたことで、幅広い用途への適用が期待できる。小規模なインフラでも対応可能なため、災害時に孤立する地域や未電化地域などに、貴重なエネルギーを供給できる可能性を見いだした。
高圧水素タンクを前提に今後も開発 新たな水素サプライチェーンの構築を目指す
水素カートリッジは今後、静岡県裾野市にて建設を進めるWoven Cityなどでの実証を通じて、高圧水素タンクを前提に開発を進め、新たな水素サプライチェーンの構築を目指すとしている。
なお、2022年6月3日~5日に富士スピードウェイにて開催される スーパー耐久シリーズ2022 第2戦 において水素カートリッジの展示を行うなど、多くの人に水素エネルギーを身近に感じてもらう取り組みも併せて行っていく。
水素カートリッジ 概要
サイズ(プロトタイプ): 直径約180mm、全長約400mm
質量(目標): 約5kg
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