車のニュース
更新日:2025.12.02 / 掲載日:2025.12.02
大自然でディフェンダーを体感。アウトドアフィールドで垣間見えた剛毅優美な名車の風格

2025年、秋。静岡県伊東の大自然の懐に抱かれた奏の森リゾートにて、ディフェンダーオーナーとファンのためのイベント「DESTINATION DEFENDER 2025」が開催された。 集まったのは、全国各地から駆けつけたディフェンダーたち。
ワイルドでありラグジュアリー。そんな相反する魅力を併せ持つこのクルマと同様に、会場は「冒険者の熱気」と「余裕のある大人の遊び心」で満ちていた。今回は、そんなディフェンダーの世界を体現するイベントレポートをお届けする。
静かな森の中のリゾートでディフェンダーと過ごす優雅な時間

すっかり毎年恒例となったディフェンダーのイベント取材。昨年までは東京豊洲のベイエリアにて開催されていたが、今回は静岡県伊東市の森の中に佇む複合観光施設「奏の森リゾート」にて開催されるということでSUVの本領を発揮するアウトドアフィールドとの相性を体験できる内容となっている。



林道走行も余裕の走行!剛毅優美なディフェンダー

今回のイベントの見どころはなんといっても、伊東の森の中を通る林道を駆け抜けることができる「林道試乗体験」だ。道幅も狭く、未舗装でかつ前方の確認しにくい林道でのドライブは自然と運転手も心細く感じるシチュエーションだが、伝統を受け継ぐ質実剛健としたタフなボディやオフロード運転をもアシストする先進装備をまとったディフェンダーはそんな状況も意に介さず、悠然と走り抜けていってしまう。
そんな力強くも静かに林道を駆け抜ける姿にはどこか上品さを感じさせるものがあり、そこにディフェンダーが名車といわれる所以があるのだろう。

他にも会場内に用意されたオフロードコースでの試乗体験も今回の注目ポイント。ふかふかに柔らかい土のコースを走るのは今にもスタックしてしまいそうで、見ているこちらがヒヤヒヤさせられるが、ディフェンダーはそんな心配もよそ目に、荒々しくも華麗に走破してしまう。
土汚れにまみれてもなお頑強なボディは艷やかに輝いていて、悪路のことも危険に思わせるほどの凹凸があることもまるでなかったかのような安定感を見せた。
きっと多くの場合、このように極端な環境でディフェンダーに乗ることはそうないだろう。しかし、やはり目の前で、こうも容易くオフロードを走り遂げる姿を目の当たりにすれば、嫌でも信頼を寄せてしまう。多くを語らずとも乗れば分かる、見れば分かる、ディフェンダーの走りにはそう思わせるだけの説得力があるのだ。
アドベンチャースピリットを受け継ぐ限定モデルもお目見え

来場者の目を一際引くのは、場内に展示された新型車だ。今回は、100台限定の特別仕様車「TROPHY EDITION(トロフィーエディション)」と、ディフェンダーの最高峰モデル「OCTA(オクタ)」の2026年モデル。
中でも注目を集めていたのは、トロフィーエディション。これは過去に実施した「TROPHY」や「CHALLENGE」といった伝説的なオフロードチャレンジにインスピレーションを得て、2025年6月に発表した新たなグローバル・アドベンチャー・コンペティション「DEFENDER TROPHY」の開催を記念した特別仕様車で、今回はさらにそれを装備を独自追加した日本向けのモデル「CURATED FOR JAPAN」となっている。

スペックとしては、最高出力257kW(350PS)、最大トルク700Nmの直列6気筒3.0リッターINGENIUMターボチャージドディーゼルエンジン(MHEV)を搭載する「ディフェンダー 110 X-DYNAMIC SE D350」。あらゆる地形を走破できるオフロード性能と冒険に欠かせない装備を併せ持つ、ディフェンダーのアドベンチャースピリットを受け継ぐ1台となっている。「ディフェンダー」というロマンを追い求めるオーナーたちにとってこれ以上にないほどにディフェンダーの歴史と伝統、そしてそれに裏打ちされた性能を体感できるモデルとなっている。


雄大な自然に静かに溶け込むディフェンダー

観光地やリゾートとしても知られる伊東で開催された今回の「DESTINATION DEFENDER 2025」。最初はなぜ伊東なのか?と疑問もあったが、参加してみてピンと来た。自然が豊富でアドベンチャーを楽しむことができる反面、リゾート地としての優雅で余裕のある表情も見せてくれる環境は、まさにディフェンダーの猛々しくも凛々しい様子と非常に相性がいいのだ。
冒険心に胸を膨らませながらもどこか肩の力が抜けた雰囲気がディフェンダーオーナーからも、会場からも漂っていた。
最後は、そんなイベント会場やワークショップを楽しむ来場者の様子をフォトレポートとしてお伝えする。



文と写真/榎本 剛