カー!といえばグーネットピット

無料整備工場検索&予約アプリ

グーネットピットアプリ

車種別・最新情報
更新日:2019.07.16 / 掲載日:2019.07.16

日産スカイラインがマイナーチェンジで「プロパイロット2.0」を搭載。手放し運転も可能に

ビッグマイナーチェンジを受けて登場した新型スカイライン

文と写真●ユニット・コンパス

 スカイラインがニッポンのGTカーを盛り上げる! マイナーチェンジを受けて登場した新型スカイラインは、世界初の技術が含まれる「プロパイロット2.0」や最新のコネクティッドサービスを採用。400馬力を発揮する3L V6ツインターボエンジンを国内では初めて投入し、最新の電子制御技術により走りを磨き上げた。デザイン面ではGT-Rとの繋がりを感じさせるフロントマスクとなり、エンブレムもインフィニティから日産バッジへ。そして丸目4灯テールも復活させた。価格は427万4640円から632万7720円で、発売は2019年9月を予定している。

新型スカイライン、マイナーチェンジのポイントは4つ

マイナーチェンジで先進安全技術と走行性能をレベルアップさせた

 ビッグマイナーチェンジを受けた新型スカイライン。進化のポイントは以下の4つで、先進技術と走行性能を大幅にレベルアップさせたことになる。

・先進運転支援技術「プロパイロット2.0」の搭載
・コネクティッドサービス「NissanConnect」
・3L V6ツインターボエンジンの搭載
・シャシー性能の向上

  • インテリアデザインは従来モデルを踏襲

  • ステアリングには「プロパイロット2.0」のためのスイッチが追加された

デザインでも改めて日産のスカイラインであることを主張

開発をまとめた徳岡茂利チーフビークルエンジニアは新型のデザインについて「改めて日産のスカイラインであることを宣言するデザインに我々の意志を表現した」と語った

 日産にとってスカイラインは大切なビッグネームであり、世界のライバルに真っ向勝負を挑む走行性能と時代に合わせた最新の装備も魅力であった。今回のマイナーチェンジでは、日産エンブレムや丸目4灯のテールランプも復活しており、これまでスカイラインに受け継がれてきた歴史をリスペクトした内容であることがわかる。

先進運転支援技術「プロパイロット2.0」は車線変更のサポートと同一車線走行時の手放し運転を実現

「プロパイロット2.0」では3D高精度地図データを用いることで同一車線でのハンズオフ機能を実現させている

 新型スカイラインにとって最大のトピックとなるのが、「プロパイロット2.0」の初搭載。目玉となるのは、同一車線内でのハンズオフ機能。つまり、高速道路で「プロパイロット2.0」が作動している状態であれば、ドライバーはステアリングから手を離した状態で、周囲の状況を監視するだけでよくなったのだ。
 さらに、「ナビ連動ルート走行」機能によって、車線変更や分岐、そして追い越し時の車線変更についてもシステムがステアリング操作をサポートする。こちらはステアリングに手を添える必要があるが、実際の操作はステアリング上のスイッチを押すだけとなる。これらの機能が市販車に搭載されるのは世界で初めてのこと。

「プロパイロット2.0」のキーテクノロジーは3D高精度地図データ

「プロパイロット2.0」のキーテクノロジーを紹介するスライド

 日産自動車 副社長の中畔邦雄氏によれば、新型スカイラインの「プロパイロット2.0」では約5cmの精度で車両の位置を把握し、100分の1秒単位でコントロールしているという。それを可能としたのが、3D高精度地図データだ。勾配などの立体的な情報を備えた地図データを活用することで、搭載するカメラの視野外となる先の道路形状を把握、加速や減速を制御することで、なめらかな動きを実現させたという。さらにナビゲーションと連動させることで、分岐やIC出口を考慮し、レーンレベルの走行を計画する。
 こうした高度な運転支援技術を安全に運用するべく、ドライバーとのインターフェースについてもこだわった。「インテリジェントインターフェース」は、360度センシングによって得られた周囲の情報をリアルタイムにわかりやすくメーターおよびHUD上に表示。画面内のアイコンに、周囲を走行するクルマの大きさやタイプ、位置を反映させる。

「プロパイロット2.0」では追い越しもボタンひとつに

「プロパイロット2.0」では車線変更もサポートされる

 プレゼンテーションでは車線変更(遅いクルマの追い越し)機能の概要も説明された。それによると、まずシステムから前方に遅い車両がいることと、車線変更の提案がモニター内に表示される。それをドライバーが承認し、ステアリング上の車線変更スイッチを押すとウインカーが作動し、車線変更を開始するという流れ。遅い車両を追い越したあとにも、システムから走行車線への車線変更が提案される。完全自動ではなく、ドライバーとの対話型システムを採用した理由について前出の中畔氏は「ドライバーが認識した上でクルマが動くので唐突感がない。安心感につながる」と説明した。
 また、安全対策としては、ドライバーモニターによる前方注視の常時確認が行われており、ドライバーがよそ見をしていた場合には警告が行われる。

日産の新しいコネクティッドサービス「NissanConnect」

新型スカイラインから開始するコネクティッドサービス「NissanConnect」

 車両がインターネットとつながることで、安全と利便性が提供されるコネクティッドサービスは、近年急激に進化している装備。新型スカイラインには、日産が新たに開始するコネクティッドサービス「NissanConnect」が提供される。
 利便性を高める機能として紹介された「ドアtoドアナビ」は、スマホの専用アプリで目的地を設定すると、インターネットを通じて車両のナビに目的地が入力され、クルマに乗る前、運転中、クルマから降りたあとまでをシームレスに道案内するというもの。また、契約期間中はカーナビゲーションの地図情報も自動で更新される。

異常を検知すると自動停止し通報する「ドライブパイロット緊急停止時SOSコール」

「ドライブパイロット緊急停止時SOSコール」を紹介するスライド

 安全に関わる機能としては、「ドライブパイロット緊急停止時SOSコール」が紹介された。これは、「プロパイロット2.0」を利用中、ドライバーが急病などで警報に反応しない場合に作動する機能。車両が自動的にハザードランプを点灯しながら徐々に減速して停止まで行う。さらに専用オペレーターに自動接続し、必要に応じて救援要請を行う。

新型3L V6ツインターボエンジンを搭載。最強グレード「400R」は400馬力オーバー

VR30DDTTのデモンストレーション

 新型スカイラインに搭載されるパワートレインは2種類で、従来からある3.5V6ハイブリッドに加えて新たに3L V6ツインターボが導入された。これは北米向けの仕様には存在したエンジンだが、国内には初の搭載となる。
 VR30DDTTと呼ばれるこのエンジンは最高出力304馬力(6400rpm)、最大トル40.8kgm(1600-5200rpm)を発生。小径タービンに加えて圧縮空気をタービンに噴射するコンプレッサによって高レスポンスを実現。さらに日産初となる水冷式インタークーラーにより安定した冷却性能とレスポンスを提供するという。そして、最強グレードである「400R」には、さらにこれをチューニングすることによって405馬力(6400rpm)、48.4kgm(1600-5200rpm)という歴代最強のパフォーマンスを与えている。

新型スカイラインはコーナリング性能と乗り心地を同時に改良

「DAS(ダイレクト・アダプティブ・ステアリング)」のデモンストレーション

 走りの強化はシャシーにも及ぶ。新型スカイラインでは、「DAS(ダイレクト・アダプティブ・ステアリング)」と「IDS(インテリジェント・ダイナミック・サスペンション)」を統合的に制御するようになったのもニュース。 「DAS(ダイレクト・アダプティブ・ステアリング)」とは、ステアリングの動きを電気信号におきかえてタイヤに伝えるシステムで、現行型スカイラインが登場する際に採用され話題となった技術。路面からの不要な情報を抑えて直進安定性を向上し、遅れのない操舵感で快適かつ安全なハンドリング性能を両立させるというもの。一方の「IDS(インテリジェント・ダイナミック・サスペンション)」は電子制御ショックアブソーバーで、4輪それぞれの減衰力をリアルタイムにコントロールすることで、車両の姿勢をフラットに保つ。
 今回の改良では、このふたつを相互制御することで、ハンドリング性能と乗り心地をさらにレベルアップすることが可能となった。プレゼンテーションでは同じコーナーを制御のありなしで走行した動画が公開されたが、その映像からも車両の動きが少なくなり、安定している様が見て取れた。

新型スカイラインのラインアップ。「400R」の価格は552万3120円

アンバサダーである元フェンシング選手の太田雄貴氏(左)も登場。日産自動車の星野副社長(中央)、中畔副社長(右)とトークセッションを行った。

 スカイラインの伝統を受け継ぎ、走りとテクノロジーを磨き上げた新型スカイライン。ラインアップは、3.5L V6ハイブリッドモデルに後輪駆動と4WDを展開。3L V6ツインターボは後輪駆動のみとなる。注目の最強モデル「400R」(552万3120円)はエンジンだけでなく、4輪に赤色仕上げのアルミ製対向ピストンのブレーキシステムを搭載。ステアリングやサスペンションにも専用のチューニングが施される。
 発表会には日産自動車のアンバサダーとして元フェンシング選手の太田雄貴氏も登壇。新型スカイラインをいち早く試乗した動画も披露された。動画では太田氏が「プロパイロット2.0」を体験、ステアリングに手を触れることなく、車線の中央をスムーズに走行する様子に感嘆の声をあげていた。トークセッションでは新型スカイラインをした感想を尋ねられると、「フェンシングは第1回のオリンピックから行われている伝統ある競技ですが、いまは新しいチャレンジに取り組んでいます。スカイラインも長い歴史がありながら、過去にとらわれずに新技術に取り組んでいます。そういう意味では、フェンシングとスカイラインには共通した部分がある。とにかく、皆さんも新型スカイラインをぜひ体験してみてください。ボクはフェンシングを通じて、これからも感動体験を提供していきたいと思います」と語った。



日産 スカイライン V6 TURBO GT Type SP (7速AT)

全長×全幅×全高 4810×1820×1440mm
ホイールベース 2850mm
エンジン V6DOHCツインターボ
排気量 2997cc
車両重量 1730kg
最高出力 304ps/6400rpm
最大トルク 40.8kgm/1600-5200rpm
タイヤ前後 245/40RF19



 

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ