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更新日:2018.11.21 / 掲載日:2018.08.28
【編集部イチ推し 太鼓判15モデル完全購入ガイド】TOYOTA ハリアー

■価格帯:294万9480~495万3460円 ■値引き目標(車両本体):27万円
すべてが高レベル。外れ知らずの万能プレミアムSUV
現在のSUVのトレンドを総合的にまとめているのが現行型の特徴である。もともと初代ハリアーは、乗用車の基本設計から発展したSUVの先駆として誕生した歴史がある。つまり、ようやく市場がハリアーに追い付いてきたわけだが、現行型は市場の拡大と共にプレミアム&スペシャリティ傾向も強まり、これを積極的に取り込んでいることが特徴である。
興味深いのは外観だ。SUVとしては長いフロントオーバーハングとし、フロントマスクはエッジの利いたロングノーズ仕立て。キャビン周りはオーソドックスなデザインとなっているが、スポーツ&スペシャリティな印象を与える外観を採用している。ややエキセントリックな外観に映るが、上級ワゴンの快適性や使い勝手を基本にしたSUVというコンセプトはしっかりと踏襲されていることもポイントだ。
インテリアは4名がゆったりと過ごせる室内を持つ上級ワゴン的な設計を持ち、あざとい演出を控えて、落ち着きある居心地を実現している。
パワートレーンは、当初はNA2Lと2.5Lハイブリッドの2つのみの設定だったが、2017年夏に実施されたマイナーチェンジで2Lのダウンサイジングターボが追加された。2L/NA車はCVTを積極的に活用して動力性能を稼ぐタイプだが、常用回転域が高めになるなど余力不足は明らか。ハイブリッド車は、THS IIとE-Fourとの組み合わせで高負荷領域でも十分なゆとりを実現しているが、価格が高くなってしまう問題がある。そのギャップの間を補完してくれるのが、伸びやかな加速を楽しめる2Lターボ車であり、価格と性能面でラインナップの繋がりがよくなった。ちなみにターボ車は、サスチューニングも艤装も専用仕立てになっている。
内外装と装備面のグレード展開は、3つのパワートレーンとも共通設定。エレガンスはベーシックグレードだが、シート周りは上級グレードと共通になる。加飾パネルの仕様は異なるが、いずれのグレードを選んでも、ハリアーらしい雰囲気が楽しめる。
高機能型のナビが標準となるのは最上級グレードのプログレスのみだが、他グレードでもOP装着が可能。つまり、内外装の雰囲気や装備を気に入ってハリアーを選ぶユーザーにとって、予算の融通が利きやすい構成だ。ちなみにプログレスの価格設定は、2L/NAの2WDで378万円から。乗り味の質感に少々不満があるものの、プレミアムSUVとして手頃な価格設定だ。パワートレーンごとに全グレードが選べるなど、予算や楽しみ方に応じた車種選択がしやすいことは大きな長所といえよう。
エクステリア
美しいロングノーズのプロポーションは、オンロード志向が強いクロスオーバー系SUVの中でも異彩を放つ。
所有欲を満たす流麗なデザインは、ハリアーが大きな人気を集める武器になっている。
パワートレーン
ガソリン車は2LのNAとマイナーチェンジ時に追加された2L直噴ターボを設定。2Lターボは今風のダウンサイズターボらしく、低速域でもトルク感が十分あり、NA車さながらの自然な加速フィールを実現している。
■1998cc直4ターボ:231PS/35.7kg・m ■JC08:12.8~13.0km/L
■1986cc直4:151PS/19.7kg・m ■JC08:14.8~16.0km/Lハイブリッドはリヤ側にもモーターを配置するツインモーター仕様。THS IIの巧みな制御もあり、クラストップレベルの動力性能と省燃費性能を併せ持つ。その分、価格は高くなってしまうがそれだけの価値は十分。
■2493cc直4+ツインモーター:152PS/21.0kg・m(エンジン)+105kW/270N・m(フロントモーター)、50kW/139N・m(リヤモーター) ■JC08:12.8~13.0km/L
インテリア

後席の居住性も水準以上の広さを持つ。
インパネやトリム類には上質の素材が使われ、その出来栄えはいかにもプレミアムSUV。グレードごとにカラーやパネル類の仕様は異なるが、いずれを選んでも所有欲を満たしてくれるだろう。
【納得!】1ランク上を満喫できる所有欲を満たすキャビン空間

グレードごとに仕様は異なるが、いずれも光り物や加飾の目立たせ方が巧み。最上級グレードのプログレスで選択できるフルナッパレザー仕様ともなれば兄貴分のレクサスモデルを食ってしまうほどの上質感に溢れている。
【納得!】セーフティセンスPが標準装着、先進安全装備も抜かり無し

ハリアーは全グレードに車両&歩行者対応型のプリクラッシュブレーキや全車速型ACC、操舵支援機能付きLKAなどの上級機能が備わるトヨタセーフティセンスPを標準装備。最新システムに見劣りしない充実の内容。
【納得!】SUVのイメージを変えたスタイリッシュなエクステリア

革新や高級などを意味する「ハリアーネス」という言葉が生まれるほど、ユーザーに支持されているハリアー。他社も含めて、クロスオーバー系SUVのデザイン設計に多大な影響を与えたことでも知られている。
ターボ車の走りは特別仕立て! バランスの良さも ピカイチ
足回りに専用ダンパーが奢られるなど、走りの質感を意識した内容が与えられている。
2L直噴ターボ車は231PS/35.7kg・mを発揮するなど、スポーツカー顔負けのスペックを持つ。
ハリアーのオススメ!太鼓判

【ターボ プログレス・4WD】
■価格:424万4400円
4WD車で比較すると、ハイブリッド車との価格差は約36万円。燃費面ではハイブリッド車がやや優位だが、ハンドリングや乗り心地は同等。FF車ならばさらに買い得感が引き立つ。
■主要諸元(ターボ プログレス・4WD)
●全長×全幅×全高(mm):4725×1835×1690●ホイールベース(mm):2660●車両重量(kg):1730●駆動方式:4WD●パワートレーン:1998cc直4DOHC直噴ターボ(231PS/35.7kg・m)●トランスミッション:8速AT●JC08モード燃費(km/L):12.8●燃料タンク(L):60(プレミアム)●最小回転半径(m):5.6●タイヤサイズ:235/55R18
提供元:月刊自家用車