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更新日:2018.10.16 / 掲載日:2018.08.29

【編集部イチ推し 太鼓判15モデル完全購入ガイド】NISSAN エクストレイル

■価格帯:219万7800~309万8520円 ■値引き目標(車両本体):35万円

高いユーティリティを持つ、実用SUVの優等生
 アウトドアスポーツ向けのレジャーワゴンに特化して開発された初代と比べると、現行型は洗練度や質感を高めるなどで、市街地でも見栄えがする、ファミリー&アウトドアレジャー向けワゴンとして開発されている。
 第一の注目点はキャビンユーティリティだ。全長は4.7m弱だが、ガソリン車には3列シート仕様を設定。このサードシートは寸法的にも着座姿勢にも無理があり、ミニバンの代替は難しいが、送迎程度の短距離用途では7名乗車も可能である。2列シート仕様は大容量の床下スペースを備え、さらにガソリン車は後席スライド機構も採用されているので、客室/荷室のアレンジができるのも強味。
 また、シートと床面は防水仕様となり、ガソリン車はラゲッジボードも防水仕様。濡れた衣服での乗車や汚れ物積載時の使い勝手を高めている。プレミアムな印象は受けないが、使える室内である。
 さらにこのクラスでアドバンテージとなるのが、プロパイロットである。全車速型ACCと半自動操舵型LKAなどの先進安全&運転支援装備を採用。駐車枠を指定すれば自動操舵で駐車できる駐車支援システムも設定される。同車格のSUVの中ではトップレベルの機能を備えている。ただし、プロパイロット付きのグレードを選ぶと、1ランク上の予算が必要になる点はウイークポイントである。
 パワートレーンは2Lと2Lハイブリッドの2タイプを設定。共にCVTが組み合わされる。SUVでファミリー&レジャー用途を考えると、2LのNAエンジンの出力には余裕がない。中庸回転数を効率的に使って、動力性能を稼ぐCVTに助けられているが、山岳路や高速では回転上昇頻度も高くなり、燃費の落ち込みも激しくなってしまう。ハイブリッド車はアクセル踏み込み時に電動アシストが効果的に働く設定で、頻繁な回転変化を抑制してくれる。決して速くなるわけではないが、粘ってくれる分だけ余裕が増す。また、幅広い速度域で低負荷域時に電動走行を行うので、先進感覚も楽しめる実用本位の動力性能を持つ。
 シャシーは本格オフロード走行向けではないが、4WD車はトルクベクタリングなどの充実した電子制御デバイスにより、降雪路などの滑りやすい路面の操安性や登坂性能に優れている。雪路に不慣れなドライバーでも、安心して走ることができる。
 他のライバル車のように圧倒的なアドバンテージとなる部分は少ないが、キャビン&荷室や走行性能などのバランスの良さは秀でている。ファミリー&アウトドアレジャー用途のスペシャリストという言葉がしっくりとくる、完成度の高い一台だ。

エクステリア

  • 初代モデルから受け継がれたタフギア感は残しつつも、Vモーショングリルの採用やボディラインに曲線を巧みに用いることで、洗練されたイメージを強化。

  • 街中でも自然に乗れる、都会派SUVのキャラが強まっている。

タイプ ※下の特装車は太鼓判の対象外

  • 【モード・プレミア】+αの装備が追加される特装車&特別仕様車も人気を集めている。モードプレミアはオーテックジャパンが手がけたカスタムモデル。

  • 【NISMOパフォーマンスパッケージ】NISMOパフォーマンスパッケージは、NISMO製パーツが装着されたスポーティモデルになる。

パワートレーン

2Lの純ガソリン車と、2L+モーター式のハイブリッド車を設定。共に巧みな変速制御を行うCVTが組み合わされる。ハイブリッド車は燃費を稼ぐというよりも、モーターによる駆動アシスト効果の恩恵が大きい。

■1997cc直4:147PS/21.1kg・m ■JC08:15.6~16.4km/L
■1997cc直4モーター:147PS+30kW/21.1kg・m+160Nm ■JC08:20.0~20.8km/L

インテリア

  • 現行型からキャビンの上質感は大幅に高まった。室内高寸法も1270mmと開放感も高い。

  • ガソリン車で選べる3列シートは手狭だが、短距離ならば我慢できる。

  • 仕立ての良さに加え、部材の組み付け精度も高まり、その向上ぶりは著しい。

【納得!】装着コストは高めだがプロパイロットには価値がある

昨年夏のマイナーチェンジ時に、自動車専用道路で強力な運転支援を実現するプロパイロットを追加。上位グレード中心の装着設定となり装着コストは高めだが、その価格に見合う確かな性能を持つ。

【納得!】実走行で差を感じるハイブリッド車の走り

ハイブリッド車はモーターアシスト式。低速時にEV走行を挟むのが特徴で、要所要所でEV走行を効果的に使う。余裕ある走りを求めるならば、ハイブリッド車を選ぶメリットがある。

【納得!】キャビン&荷室は汚れに強い防水仕様、便利に使える利便装備も充実

  • 日本仕様車のシートは、アウトドアユースを考慮して防水加工が施される。用いられるセルクロス合成皮革は質感も優秀で、座り心地も良好。

  • 脚の動きだけで開閉ができるリモコンバックドアなど、上級クラス相応の利便装備も充実。使い勝手の良さを意識した装備設定もエクストレイルの大きな魅力だ。

  • リヤシートを格納するとフラットスペースが現れる。ガソリン車の荷室床とリヤシートバック地は防水タイプとなり、水や泥汚れが付着しても簡単に掃除することが可能。

【納得!】先進走破技術の搭載で雪道でも安定した走りを披露

電子制御4WDはロックモードも設定される本格システム。トルクベクタリングなどの電子制御デバイスもオン&ラフロード向けを用意。クロスオーバーSUVではトップクラスの踏破性、特に荒れた雪路走行は得意だ。

エクストレイルのオススメ!太鼓判

【20Xi・4WD】
■価格:300万9960円


多用途性で選べは3列シート車がベストになるが、レジャー用途で使いやすいのは後席スライド機構を採用した2列シート車。高価だが、プロパイロット標準の最上級グレードを選びたい。

■主要諸元(20Xi・4WD)
●全長×全幅×全高(mm):4545×1840×1690 ●ホイールベース(mm):2700 ●車両重量(kg):1670 ●駆動方式:4WD ●パワートレーン:2188cc直4DOHCディーゼルターボ(190PS/45.9kg・m) ●トランスミッション:6速AT ●JC08モード燃費(km/L):18.0 ●燃料タンク(L):58(軽油) ●最小回転半径(m):5.5 ●タイヤサイズ:225/55R19

提供元:月刊自家用車

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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