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更新日:2018.10.24 / 掲載日:2018.05.24

次世代クオリティに生まれ変わったマツダ アテンザ

文と写真●ユニット・コンパス

 「SKYACTIV」と名付けた新世代技術とクルマづくりのプロセスを見直す「モノ造り革新」によって見事な飛躍を遂げたマツダ。その次のステージは、2019年発表を予定されている次世代モデルかと思いきや、じつはその端緒が徐々に明らかになりつつある。

 それが、2018年5月24日に発表、予約が開始された、同社のフラッグシップモデルであるマツダ アテンザ(セダンおよびワゴン)の大幅改良モデルだ。なお、発売は6月21日を予定。価格は、282万9600円から419万400円となっている。

アテンザ セダン 25S L Package・2WD

 マツダは、年次改良という手法によって、つねにタイムリーかつ横断的に新技術を既存モデルに投入し商品力を引き上げることで、長きにわたって競争力の高い商品を市場に投入する戦略をとっている。
 そして、次世代モデルの影がおぼろげに見えてきているこの2018年、マツダは次世代モデルの考え方や技術を前倒しで現行モデルに投入。これにより、フルモデルチェンジのタイミングではない車種についても大幅な商品力アップを実現し、次世代モデルと並んでも違和感のないラインアップを構築しようとしているのだ。それだけに、今回の商品改良は大規模なものとなっている。

 改良のサマリーは以下のとおり。

エクステリア
 ・フロントフェイスを変更
 ・リヤエンドパネルとガーニッシュを変更(セダン)
 ・新デザインのアルミホイール
 ・ソウルレッドクリスタルメタリックの採用
インテリア
 ・インストルメントパネルとドアトリムを変更
 ・シートデザインを一新、シートベンチレーション機能を採用
 ・「L Package」に上級素材を採用
走行性能
 ・サスペンションシステムとタイヤ構造を一新
 ・ボディ剛性の強化
 ・乗り心地と静粛性の向上
 ・エンジンの改良
安全性能
 ・「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート」に夜間歩行者検知機能を追加
 ・「アダプティブ・LED・ヘッドライト」の性能を向上
 ・「360°ビュー・モニター」を新設
 ・「マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール」に全車速対応の追従機能を追加
 ・メーターに7インチTFTを採用
 ・「アクティブ・ドライビング・ディスプレイ」をフロントウインドウ照射タイプに変更

 今回の取材では、敷地内で短時間触れるにとどまったため、マツダが主張する「走る歓び」について体験することはかなわなかった。しかし、その代わりに充実したプレゼンテーションによって、マツダが新型アテンザにどのような想いで取り組み、商品として昇華させたかを取材することができた。

 開発のまとめ役となった商品本部 主査の脇家 満氏は新型について、「アテンザは、マツダを代表するフラッグシップとして、いままででもっとも大きな商品改良を行いました。クルマを愛するお客様が笑顔になり、周囲の大切なひととの時間を充実させ、希望に満ちた豊かな人生を過ごしていただきたい」と開発コンセプトを紹介。
 商品改良のテーマは「クルマを愛するお客様の毎日を、もっと活力と充実感に満ちたものにする」というもので、そのためにデザインと質感を磨き上げ、心に余裕をもって運転できる走行性能「Effortless Driving」を実現させたと語った。
 「Effortless Driving」とは、運転のためのコツや努力を必要とせず、ドライバーの意図どおりにクルマが動くこと。従来から掲げる「人馬一体」の走りをさらに進化させたものだ。

アテンザワゴン XD L Package・4WD

 会場となったクラブハウスの中庭で対面した新型アテンザは、従来モデルに比べてぐっと大人っぽい印象だった。とくに、薄くなった目つきと掘りの深い顔つきは、まさに成熟した大人を思わせる。
 躍動的でかつ流麗な面構成と新しい顔つきのマッチングもよく、マイナーチェンジモデルにありがちな、「変更ありき」のデザインチェンジとは一線を画す完成度の高さだ。セダンとワゴンとでキャラクターの違いを勘案し、リヤまわりの処理にあえて差異(テールランプやガーニッシュ)をつけるなど、細やかな気配りも光る。

 そしてもっとも大きな進化を感じられたのが、インテリアの変更だ。
 アテンザは過去の改良でも質感向上を目的にインパネを変更しているが、今回の変更はドアパネルまで含めた大規模なもので、ほとんどフルモデルチェンジに近い内容となっている。

 デザイン変更のねらいは、よりスムーズなワイド表現。従来のインパネも水平基調であったが、新型ではダッシュボード下部のラインをドアパネルまでつなげることで、開放感と包み込まれるような心地よさを両立させている。
 さらに、従来では他モデルと共有していたエアコン操作パネルを新たに作り直したり、センターコンソールの分割ラインを最小限に抑える構造に変更するなど、細部にまで配慮を行き届かせた。上級モデルには、本杢パネルやウルトラスウェードといった上質な素材を取り入れており、目で見る質感だけでなく、手触りも非常によくなっていた。
 また、シートは内部構造を見直し、理想の着座姿勢を追及。ここも次世代モデルに向けて開発されていた研究成果を前倒しで投入した内容となっている。骨盤を安定させることで、クルマとの一体感を楽しみながら、乗り心地や疲れにくさも向上しているというから、試乗が楽しみだ。

マツダ アテンザセダン XD L Package・2WD(6速AT)

全長×全幅×全高 4865×1840×1450mm
ホイールベース 2830mm
トレッド前/後 1595/1585mm
車両重量 1600kg
エンジン 直列4気筒DOHCディーゼルターボ
総排気量 2188cc
最高出力 190ps/4500rpm
最大トルク 45.9kgm/2000rpm
サスペンション前/後 ストラット/ダブルウィッシュボーン
ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク
タイヤ前後 225/45R19

販売価格 282万9600円~419万400円(全グレード)

マツダ アテンザ セダンのカタログ情報はこちら

マツダ アテンザ ワゴンのカタログ情報はこちら

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グーネットマガジン編集部

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