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更新日:2023.09.04 / 掲載日:2023.09.04

CX-5、CX-30、Mazda3のレトロスポーツエディションは温かみのあるスタイル

文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス

 マツダは、2023年9月4日、特別仕様車「Retro Sports Edition(レトロスポーツエディション)」を発表し、同日より全国のディーラーにて、予約受付を開始することを発表した。

レトロ文化とスポーティテイストの融合

 特別仕様車「Retro Sports Edition」は、レトロモダンの世界観とスポーティさを融合したモデルで、コンパクト4ドアセダン「MAZDA 3 SEDAN」、コンパクト5ドアハッチバック「MAZDA 3 FASTBACK」、コンパクトクロスオーバー「CX-30」、ミッドサイズSUV「CX-5」の4車種で展開される。

 今回の特別仕様車は、近年、幅広い世代で人気のレトロ文化を、スポーティグレードと組み合わせることで、個性的でありながら、温かみや親しみやすさを持つスタイルが目指された。
 スポーティなスタイルが好評の「Black Tone Edition」をベースに、黒をアクセントとしたスポーティさを活かしつつ、アースカラーである「ジルコンサンドメタリック」をイメージカラーとしつつ、内装には、往年のスポーツカーの内装を彷彿させる「テラコッタ」を採用。往年のグランツーリスモやカフェレーサーを彷彿させる世界観をSUVやセダンなどに与えた。各車とも、テラコッタ×ブラックのコンビシートによる内装は共通だが、ボディカラーは、ジルコンサンドメタリック以外の選択も可能。担当デザイナーによれば、「マシングレープレミアムメタリック」や「ポリメタルグレーメタリック」などのチョイスもおススメとのことだ。

CX-5「Retro Sports Edition」

 デザインや装備の見直しなど、小変更を受けた年次改良モデルがベース。

 エクステリアには、ドアミラーとアルミホイール、フロントグリルをグロスブラック仕上げとし、フロントグリル周囲のシグネチャーウィングが黒メッキとなる黒締め仕様だ。インテリアでは、天井までブラック仕上げとした空間に、テラコッタの合成皮革とブラックのスエード調生地である「レガーヌ」のコンビシートを採用。ステアリングやシート、トリムなどのステッチをテラコッタとすることで、上質さとレトロ感を演出する。シート中央のレガーヌに穴加工が加えられるのは、CX-5だけの特別仕様となる。

 パワーユニットは、人気のクリーンディーゼル「XD」と手頃な2.0Lガソリン車「20S」の2タイプ。いずれも駆動方式はFFと4WDの選択が可能。価格は、20Sで3,426,500円~3,657,500円。XDで3,745,500円~3,976,500円となる。

CX-30「Retro Sports Edition」

 

 先進の安全運転支援機能の強化に加え、センダーディスプレイの大型化やApple CarPlayのワイヤレス接続などの機能向上が図られた年次改良モデルがベース。

 エクステリアは、「Black Tone Edition」と同様に、フロントグリルとドアミラー、アルミホイールをグロスブラック仕上げとしているが、専用装備として黒メッキ仕上げのシグネチャーウィングを与えるいるのが特徴。これにより、チョイ悪風味のスポーティなコンパクトクロスオーバーを狙ったという。

 黒を基調としたインテリアでは、各部のアクセントを変更し、上質さも向上。各部のテラコッタステッチやダッシュボードパネルのブラックスエード化、ドアハンドルなどをガンメタル塗装の金属調パーツとしている。シートは、テラコッタの人工皮革とブラックのスエード調生地レガーヌのコンビである点は、CX-5同様だが、レガーヌの風合いを活かした無加工品とし、さらにレガーヌ表皮の中央にブラックのコードバン調アクセントを加えた。これはCX-60に使われるデザインを取り入れたものだ。スエードの優しい風合いの中に、引き締め効果のあるアクセントラインを入れることで、より落ち着いた佇まいとなっている。

 CX-30のラインアップでは、この特別仕様車が最上位モデルとなるため、装備も強化。運転席パワーシートや前席シートヒーター、ステアリングヒーターなどをパッケージにした「ドライビングポジションサポートパッケージ」に加え、自動防眩ルームミラー、後席用LEDマップランプ、ボーズサラウンドシステム+12スピーカーシステムを標準化している。

 価格は、マイルドハイブリッドの2.0Lガソリン車「20S」が、3,166,900円~3,403,400円。1.8Lクリーンディーゼルターボ車「XD」が、3,441,900円~3,678,400円となる。

MAZDA3 「Retro Sports Edition」

 

 4ドアセダン「SEDAN」と5ドアハッチバック「FASTBACK」共に、特別仕様車を設定。ボディ形状こそ異なるが、特別仕様の内容は同様だ。

 エクステリアでは、Black Tone Editionと同様に、ドアミラーとフロントグリル、アルミホイールをグロスブラック仕上げとし、フロントグリルには、ブラックメタリックのシグネチャーウィングを採用する。インテリアは、基本的には、CX-30と同様の仕上げで、レガーヌを採用したダッシュボードに加え、テラコッタステッチ、テラコッタの合成皮革とブラックのレガーヌによるコンビシートを採用。もちろん、シートには、コードバン調のストライプも取り入れている。

 MAZDA3の場合、ボディタイプだけでなく、エンジンバリエーションも豊富となる。FASTBACKでは、1.5Lガソリン車「15S」、マイルドハイブリッドの2.0Lガソリン車「20S」、マイルドハイブリッドのSKYACTIV-X車「X」、1.8Lクリーンディーゼル車「XD」と幅広いパワーユニットが選択できる。さらに「20S」、「X」では、6速MTも選択可能というのは、運転好きには朗報だろう。駆動方式は、仕様により異なるが、FFと4WDが用意されている。FASTBACKの価格は、2,850,100円~3,902,800円となる。

 またMAZDA 3では、CX-30同様に、装備のアップデートが図られており、運転席パワーシートや前席シートヒーター、ステアリングヒーターなどをパッケージにした「ドライビングポジションサポートパッケージ」に加え、自動防眩ルームミラー、後席用LEDマップランプ、ボーズサラウンドシステム+12スピーカーシステムが標準搭載となる。

 コアなファン向けといえるセダンに関しては、仕様が絞られており、マイルドハイブリッドの2.0Lガソリン車「20S」と1.8Lクリーンディーゼルターボ車「XD」の2タイプのFF仕様のみ。但し、これは特別仕様車に限らず、ベースのカタログモデルも、最新仕様では限定的なラインアップとなったことの影響といえる。セダンの価格は、2,984,300円~3,259,300円となる。

まとめ

 CX-5のアウトドア色を強めた「Field Journey」のイメージカラーとしてデビューした「ジルコンサンドメタリック」であったが、その後、遊び心で、ロードスターにも採用されるなど、懐かしさを感じるスポーティな色味としても注目された。その魅力を活かしたのが、今回の特別仕様車「Retro Sports Edition」なのだ。人気の「Black Tone Edition」に大人の余裕や上品さを与えたモデルだけに、「ジルコンサンドメタリック」以外の自分好みのボディカラーを選んでみても楽しめそうだ。

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大音安弘(おおと やすひろ)

ライタープロフィール

大音安弘(おおと やすひろ)

1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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