車種別・最新情報
更新日:2023.01.04 / 掲載日:2022.12.06
新型トヨタプリウスは買い? NEWモデルの要点&購入最新情報
新型プリウスはズバリ、買いか!
「プリウスの使命は終わった」なんて声もあったが、
そんな言葉はまったくの杞憂。
ワールドプレミアで披露された新型プリウスを紐解いていくと、
燃費プラスαの魅力が詰まっていることがすぐに分かる。
ハイブリッドの伝道師はまだまだ必要であることを実感できるのだ。
●文:川島 茂夫 ●写真:奥隅 圭之
新型プリウス 結論
「新世代のスポーティセダン」
そうなりうる可能性大
動力分割機構を用いた2モーターのスプリット式はハイブリッドの中でも省燃費性能ではベストと言われ、トヨタのハイブリッドパワートレーンの基本となっている。パワートレーンに大きな差がなければ、燃費性能は車重や車体サイズに影響される。そういう点からプリウスに燃費の頂点を求めるのは酷というものだ。
もうひとつのポイントはコンパクトSUVの台頭である。セダン全体に関わることだが、実用性を求めるならキャビン容量の点からハイトパッケージングのSUVが有利。車体サイズがコンパクトになるほどその傾向は強まる。セダン系が実用とは違った魅力を求めるのも当然だろう。
多くのセダンがそうであるように新型プリウスが選んだ道もスポーティ&スペシャリティだった。
ファミリー&レジャー用途にプリウスが不適なのは今に始まったことではなく、実用以外の魅力を高めるのは遅すぎたくらい。ポストファミリーを狙うなら新型くらいスポーティ&スペシャリティなイメージを強調したほうが、SUVとの差別性を明快にできる。そうして世界最高水準の燃費を誇るスポーティセダンに変身したのだ。
だからといって実用性を無視していないのが興味深い。個性的かつ一目でスポーティなキャラを理解できるスタイルとパッケージングを採用しながら、実用性や燃費への悪影響を最小限にするための工夫は新型の設計面の見所。既存路線の延長でスポーティを多少加味した程度で済ませず、「これがプリウスなの?」くらいに振って、使って見れば「新しいプリウスだね!」となる。この辺りの按配の付け方がとても巧みだ。
エコ時代をリードするモデルとしてのプリウスの使命は終わり、ユーザーとクルマの付き合い方のエコを背景とした新しい提案へ。それが「コモディティ」から「ラブ」なのだろう。
購入最新情報
勝負は年末からが有力
相当な人気を集めるのは確実
ハイブリッドモデルは年末から先行発売を開始する予定。納車を急ぐなら、なるべく早く契約すること。それでも「半年待ち」は覚悟したほうがいいだろう。販売店では「初売りでかなりの注文が入る」とみており、これ以降は「納車まで1年以上」となる可能性が高い。
値引きの基本は5万円という販売店が目立つ。当初は付属品の割引を含めて10万円程度でストップをかけてくるだろう。値引きの合計が15万円を超えたら特上クラスと考えていい。
攻略のコツは“プリウスの敵はプリウス”。すなわち経営資本の異なるトヨタの販売店同士の競合にもち込むやり方だ。なお、プラグインハイブリッド(PHEV)モデルは年明け早々に先行販売がスタートする模様。こちらも納期を急ぐなら早めが得策だ。