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更新日:2022.10.03 / 掲載日:2022.08.02

新型レクサスRX 22年秋発売!プレミアムSUVのメカニズム&装備とは

元々はLSに代表される高級サルーン/セダンのイメージが強かったレクサスも近年はSUVに注力。その中心的存在とも言えるRXがフルモデルチェンジを迎える。ワールドプレミアで明かされた、次期レクサスSUV主力モデルの素性に迫る!

●文:山本シンヤ ●写真:澤田和久

LEXUS 新型RXのすべて「メカニズム&装備/まとめ」

NXに続く新世代レクサスSUVとなるRXは、最新の技術&アイテムが満載されている。

改良型のGA-Kプラットフォームを採用

骨格、パワートレーン、
サス、すべてが新世代に
 パワートレーンはガソリン2.4ℓターボ、2.5ℓハイブリッド、2.5ℓプラグインハイブリに加えて新開発となる「2.4ℓターボ+DIRECT4」を用意。フロント:ハイブリッドシステム/リヤ:モーター(eアクスル)と言う電動AWDだ。
 システムは2.4ℓターボ+モーター(1モーターのパラレル式)+6速AT(トルクコンバーターの代わりにクラッチ採用)で構成。エンジンとモーターの間にはクラッチが配置され状況に応じてエンジンとモーターの使い分けや統合も可能だ。バッテリーはバイポーラ型ニッケル水素を用いる。
 プラットフォームは「GA-K改良型」と発表されているが、ほぼ新設計と言っていい。具体的にはリヤ周りの骨格刷新やサスペンション取り付け部の着力点剛性の確保、接合剛性アップ(レーザースクリューウェルディング+構造用接着剤+短ピッチ打点技術)などが行なわれており、体幹を強化。
 サスペンションはフロント・ストラット、リヤは新開発となるマルチリンク式を採用。トップモデルには後輪操舵のDRS(ダイナミック・リア・ステアリング)や専用21インチタイヤなどをはじめとする専用アイテムも奢られている。

お披露目の際に実車展示された450h+は2.5ℓ直4のプラグインハイブリッドを搭載。
普通充電の差し込み口を車体右後部に設置。給油口は左後部だ。

フロントサス

リヤサス

空気抵抗の軽減はもちろん、ブレーキ冷却性も確保した設計となっている。
ドライバーモニターシステムを搭載し、先進安全機能を拡充。
カラーヘッドアップディスプレイはタッチセンサー操作と連動可能。
前席左右と後席を独立制御するトリプルゾーンエアコンを標準装備。
配光の自由度が高く視認性を高めるブレードスキャンAHSを設定。

新旧比較

機能/性能の大幅な向上は間違いない
 従来型オーナーには非常に申し訳ないが、走りに関しては大きな差があることは覚悟してほしい。
 パワートレーン/フットワークともにTNGA世代へと刷新……それもバージョンアップ版なので、基本素性はもちろん、ハンドリングと乗り心地のバランスも正直言うと比べるに及ばず……。先代の走りは決して悪いとは思わないが、それほど新型の伸び幅が大きい。
 運転支援デバイスの進化も著しく、新型の新世代レクサスセーフティシステム+(バージョン3.0)は世界トップレベルと言ってもいい性能が備えられている。
 このように全てが魅力的な新型だが、唯一残念な所は従来型にラインナップされていたV6ハイブリッドがモデル落ちしてしまったこと。マルチシリンダーならではの滑らかフィーリングは先代のみの特権と言えるだろう。

従来型 LEXUS RX

まとめ

運動性能だけでなく
静粛&快適性も要注目

 今回は静的な評価なので、走りの進化は予想しかできない。とは言え、やはり気になるのは「2.4ℓターボ+DIRECT4」である。長きにわたって進化・熟成を行なってきたTHSⅡとは異なる新システムがどのような実力を持っているのか? THSⅡが抱えてきたネガ(=ダイレクト感、レスポンス、伸び感)を解消する、ハイブリッドの新たな選択肢になることを期待したい。
 フットワークはどうか? TNGA世代のトヨタ/レクサスモデルは「いいクルマ」に仕上がっているので心配はないが、新世代レクサス共通となる「すっきりと奥深く」、「対話できる」、「走って楽しい」に加えて、RXならではの独自性がどのように付加されているかは気になるところ。個人的にはハンドリング面だけでなく、レクサスのDNAである「静粛性」と「乗り心地」がどのように進化しているかも注目したいと思う。
 そろそろ結論に行こう。新型RXは開発コンセプトに恥じない”攻め”に転じたモデルと言えるだろう。初代RXはクロスオーバーSUVの先駆者だったが、新型は新たな基準を作ることができるだろうか? 正式発売は今秋を予定している。

注目グレード

RX500h “Fスポーツパフォーマンス”

 売れ筋は間違いなくハイブリッドのRX350hだと思うが、注目はフラッグシップのRX500h “Fスポーツパフォーマンス”だろう。新ハイブリッドシステムや専用の足回りによる走りの良さはもちろん、スポーツ仕立ての専用内外装も気になるところだ。値段はかなり高めの設定となると予想するが、「指名買い」したくなる魅力が満載である。ちょっと無理してでもセレクトしたいグレードだ。

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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