車種別・最新情報
更新日:2022.10.03 / 掲載日:2022.08.02

新型レクサスRX 22年秋発売!レクサスプレミアムSUVの現在

元々はLSに代表される高級サルーン/セダンのイメージが強かったレクサスも近年はSUVに注力。その中心的存在とも言えるRXがフルモデルチェンジを迎える。ワールドプレミアで明かされた、次期レクサスSUV主力モデルの素性に迫る!

●文:山本シンヤ ●写真:澤田和久

レクサスSUVの現在

NXに続いてRXが新世代仕様となったレクサスSUV。ここでは、国産プレミアムSUVを代表するそのラインナップを一望してみよう。

SUVの拡充は今後も
さらに続きそうだ
 当初はセダン系が中心だったレクサスだが、’98年にRXが登場。その人気の高さからSUVラインナップを拡充してきた。
 ’12年には弟分のNXが登場。フォーマルなRXに対してスポーティなキャラが与えられ、短期間で独自のポジションを確立した。
 続いて’18年に加わった末っ子のUXは、よりハッチバック的なキャラクターの都市型クロスオーバーとして開発。レクサス初のBEVのベースともなっている。
 フラッグシップのLXは、当初はランクルのレクサス版ともいうべき存在だったが、’22年に登場した4代目は、ランクルの武器を活用したプレミアムSUVへと刷新。オフロード性能はそのままにオンロード性能を飛躍的に向上させ、他のレクサスモデルと同じ方向性でまとめられている。
 そして’22年、レクサス初のBEV専用モデルであるRZがお披露目された。BEVという独自性を備えるものの、レクサスSUVラインアップの中では、よりパーソナル志向を強めたNXと言ったポジションのモデルである。
 様々な個性を備えたレクサスSUVだが、3列シート車をはじめ、そのバリエーションが増えそうな予感がしている。

LEXUS NX

●価格:455万〜738万円 ●発表年月(最新改良):’21年10月(未実施) 【2.5ℓ直4+モーター(HEV/PHEV)】【2.4ℓ直4ターボ】【2.5ℓ直4】

最新世代レクサスSUVの第一弾となった
プレミアムコンパクトクロスオーバー

 レクサスのブランド変革「レクサスエレクトリファイド」を反映した第一弾のモデルで、内外装デザインはもちろんメカニズムに至るまで全てを刷新。エクステリアは「スピンドルボディ」、インテリアは「Tazuna Concept」と呼ばれる新デザイン言語を基にデザイン。メカニズムはTNGA世代にアップデート。パワートレーンはガソリン(NA&ターボ)/ハイブリッド/プラグインハイブリッドと豊富に設定。フットワークは下山テストコースで鍛えられ、SUVを感じさせない一体感のあるハンドリングと、レクサスらしい乗り心地を実現。中でも、NX350 Fスポーツは2.4ℓターボにスバルの技術をフィードバックした電子制御AWDを採用、その走りは「背の高いIS」と言っていいレベルに仕上がっている。

LEXUS UX

●価格:397万3000〜635万円 ●発表年月(最新改良):’18年11月(’21年8月) 【2ℓ直4】【2ℓ直4+モーター】【モーター】

レクサス入門モデルとしての役割も担う
 レクサスの末っ子として’18年に登場。ハッチバックのCTの領域をカバーする都会派クロスオーバーSUVとして開発。そのためパッケージはSUVと言うよりもハッチバックに近い。メカニズムはレクサスの中ではTNGA世代の初出しとなるモデルで、とにかく基本に忠実にセットアップされている。パワートレーンはガソリン(2.0ℓ・NA)/ハイブリッド(2.0ℓ+モーター)を用意するほか、’20年にBEVの「UX300e」が追加。ちなみにこのモデルがレクサス初のBEVである。そして、’22年に初の大幅改良を実施することが発表された。車両全域にわたって手が加えられているものの、内外装は新世代に成り切れていないのは残念なところ。走りは新世代レクサスにどこまで近づいているのか、試乗が楽しみだ。

UX300e

前輪駆動の電気自動車。580万〜635万円と車格に対して高額だ。

LEXUS LX

●価格:1250万〜1800万円 ●発表年月(最新改良):’22年1月(未実施) 【3.5ℓV6ツインターボ】

価格だけの価値十分のフラッグシップSUV
 レクサスのフラッグシップとなる本格SUV。現行モデルは4代目で、ランクルの基本コンポーネントを用いる……と言うのは歴代モデルと同じだが、「高級なランクル」から「レクサスSUV」へとコンセプトを刷新。オンロード性能は他のレクサスと同じ「味」になるように最適化されており、EPS/エアサス採用によりランクルとは別次元の乗り味を備える。その一方でオフロード性能は不変……いや、従来よりも快適&楽&安心して走ることが可能だ。パワートレーンはV6・3.5ℓツインターボ+10速ATのみの設定。個人的には電動化も期待したいところだ(鋭意開発中というウワサも)。価格は1250万円から。4人乗り豪華仕様・エグゼクティブは1800万円と超スーパープライスだが、それだけの価値はある一台だ。

次期 LEXUS UX

ワールドプレミアされたばかりの次期型。NX、RXに続いて新世代レクサスの機能や装備を備え、販売の主力となることが期待される。

LEXUS RZ

電動化へ進むレクサスの今後を占う電気自動車
 レクサスは2035年までに「BEV100%」を目指すことを発表したが、その皮切りとなる重要なモデルだ。内外装はNXとの共通性を感じるが、より先進性を高めたデザインが特徴となっている。パワートレーンはフロント:150kW(204PS)/リヤ:80kW(109PS)のモーターと71.4kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載。航続距離は約450㎞と発表されている。前後モーターを活用した4輪駆動力制御システム「DIRECT4」は、驚きのコーナリングと意のままの走りを実現する、レクサスの新たな武器の一つだ。

レクサスとはひと味違う『国産プレミアムSUVピックアップ』

TOYOTA ランドクルーザー

●価格:510万〜800万円 ●発表年月(最新改良):’21年8月(未実施)

道なき道も、川も行く! クロカンの頂点
 世界の命を運ぶ存在であるランクルのフラッグシップ。ワークホースの70、万能なプラドに対して、プレステージ性を備える。パワートレーン/プラットフォームともにTNGA世代へと刷新。フレーム式の穏やかさは残るものの、全てが曖昧だった操作性は大きく改善、下手なクロスオーバーSUVよりもシャキッとした走りを実現。とは言え、オンロードに日和ったのではなく「道なき道を走る」と言うランクル本来のタフさは全くブレていないのでご安心を……。

TOYOTA ハリアー

●価格:299万〜504万円 ●発表年月(最新改良):’20年6月(未実施)

元はRXと同じクルマだったが、その後きれいに棲み分け
 元々レクサスRXの日本名はハリアー。その関係は2代目まで続いたが、日本でのレクサスブランド開業に合わせ、ハリアーは消滅するはずだった。しかし国内のトヨタ系販売会社からの「なくさないでほしい」との熱烈な要望に、RAV4(日本未導入の4代目)をベースに3代目を開発。コンセプトはちょっと無理すれば手が届く豪華なモデル、要するにマークXのようなSUVだ。その流れは4代目となる現行型も同じで、RXとはまた別のプレミアムを志向している。

SUBARU レガシィ アウトバック

●価格:414万7000〜429万円 ●発表年月(最新改良):’21年10月(未実施)

4WDにこだわるスバルのフラッグシップモデル
 「乗用車の走り」と「SUVの性能」を両立させた元祖と言っていい存在。道具的な使い方ではフォレスターのほうが優れるが、アウトバックはフラッグシップとしてのプレステージ性を高めた内外装とパッケージが特徴。パワートレーンは1.8ℓターボ+CVTのみの設定だが、スペック以上にトルクフルで良く走る。悩ましいのは燃費だけ……。フットワークはスバルの中では穏やか系。視点は高いもののステーションワゴン的と言っていい。

MITSUBISHI アウトランダー

●価格:462万1100〜532万700円 ●発表年月(最新改良):’21年10月(未実施)

電動4輪制御が秀逸! その走りがプレミアム
 初代はプラグインハイブリッドであることが最大の特徴だったが、2代目となる新型はクルマとしての魅力が高い。新生三菱のフラッグシップとして、内外装はもちろん、走りに至るまで全面刷新。新プラットフォームと独自の4輪駆動力制御のドッキングで、走りはSUV版「ランエボ」のよう。意のままのハンドリングとプレミアムセグメント顔負けの快適性を両立し、内外装の質感もアップして、従来の三菱のイメージを変える激変っぷりだ。

この記事の画像を見る

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

この人の記事を読む

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ