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更新日:2022.07.08 / 掲載日:2022.07.04

CX60正式発表【1】コンセプト&プロフィール

マツダの“次”を占う新世代SUV「CX-60」。
その国内仕様車の全貌が明らかになった。
予想以上の性能と魅力十分な価格設定、
相当な人気を集めるのは間違いなさそうだ。

●文:川島茂夫 ●写真:澤田和久

マツダの新世代SUV、ついに正式発表!

MAZDA CX-60

マツダの未来を占う
復活を遂げた上級FR車
 エレガントな雰囲気を纏った上級クーペのような官能的なスタイルや、操る悦びや手応えを求めた走り。「魂動デザイン」や「人馬一体」をさらにブラッシュアップ、あるいは理想に近づけるために、マツダが新たに選んだツールがFRプラットフォームである。
 マツダFR乗用車はピュアスポーツを除けば1991年に登場したセンティアを最後に途絶えた。つまり30年振りの実用系FR車ということになる。FRモデルは最上級モデルのセンティアとピュアスポーツのみに採用していたことを考えれば、いかにマツダがこの新世代FRモデルに大きな期待をかけているのは想像できるだろう。
 CX-60の全長はマツダSUVラインナップではCX-5とCX-8の中間にあり、車名の「60」はミドルSUVの付加価値発展型を示している。プロポーション面では一層ロングノーズとなり、全幅はマツダSUVとして最大級。パワーを主張するボンネット長に路面を捉える力を示すトレッド幅など、高性能のこだわりがプロポーションにも現れている。
 スペース効率の面でFRがFFに劣るのは今さらの話。車体サイズからすればキャビンを犠牲にして走りの質や楽しみを高めるのがFRであり、キャビン実用性の進化は求めるべきではないのだろう。
 もっとも、マツダFFプラットフォームがスペース効率優先設計とも言い難く、魂動デザインのロングノーズスタイルやドラポジ設定へのこだわりもあって、同サイズのライバル車よりも室内空間が狭いモデルが大半。これはFFでFR的な高いグレード感を求めた結果でもあるが、そういった意味ではFF系が少々アンバランスで、CX-60が魂動デザインの狙いからも正統派なのだ。
 また、パワートレーンの進化も見逃せない。注目点のひとつは新たな燃焼制御を採用した直6の新世代ディーゼルターボ、もうひとつは電動化の推進だ。直6は振動騒音面からディーゼルとの相性がいい。また、純内燃機車に加えて48Vマイルド(M)ハイブリッドも展開する。
 ガソリン系は2.5ℓ直4の純内燃機車とPHEVの構成。PHEVはMハイブリッドと同型レイアウトのミッションを採用し、高出力駆動回生モーターと大容量リチウムイオン電池を採用している。さらに急速充電にも対応した外部充電システムも備わる。
 FRプラットフォームの採用が最大の見所なのは間違いないが、パワートレーンや安全機能など全身からマツダ次世代を予感させるモデルでもある。

FRプラットフォームや3.3ℓディーゼルターボ、PHEVを核とした電動技術など、CX-60にはマツダの次を占う最先端技術が惜しみなく投入されている。
現行マツダ車の武器である、1ランク上のプレミアム感もさらなる進化。フラッグシップにふさわしい内容も大きな見どころだ。

CX-60 バリエーション&価格

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内外出版/月刊自家用車

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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