ローカライズ
更新日:2024.09.18 / 掲載日:2024.09.18
山の魅力がいっぱい、蔵王温泉で四季を楽しむ。【ドライブ旅で巡る、にっぽんの温泉100選】
温泉は自然と人が育んだ日本の観光スポット。古い書物にも記録が残るという温泉は今なお多くの人々に愛され、海外からやって来るインバウンド客の間でも“Onsen”の呼び名で親しまれているんだそうです。
そんな温泉地の旅は、愛車でのドライブ旅がオススメ! マイペースにクルマを走らせ、ふと気になった場所にちょっと寄り道してみるのはドライブ旅ならではの楽しみです。今回は日本有数の強酸性泉で知られる名湯、蔵王(ざおう)温泉を紹介!
1900年もの歴史を刻む蔵王温泉。その魅力とは?
日本武尊(ヤマトタケル)の東征に従軍した吉備多賀由(キビノタガユ)が発見したとされ、約1900年の歴史を刻んできた蔵王温泉。山形市の中心部から車で約40分の近さながら、東北最大級の本格マウンテン&スノーリゾートとして、温泉や四季折々の絶景が人気を集めています。
蔵王温泉と言えば、pH1.25~1.6、国内では第2位と言われる強酸性の硫黄泉で知られますが、実は塩化物泉、硫酸塩泉、含鉄泉の成分も含む珍しい温泉。天然の保湿成分と言われる「メタケイ酸」も200mg/kg含有する「美人の湯」。体内の活性酸素を抑える“還元系”温泉であり、硫黄泉の持つ抗酸化力の効果と併せて“若返り”が期待できます。
自然湧出毎分5700リットルの豊富な湯量は全国7位を誇り、湯の香漂う温泉街の旅館・ホテルなどで温泉をたっぷりと楽しめます。また、高湯(たかゆ)通り沿いには、「上湯」「下湯」「川原湯」の3つの共同浴場も。手ごろな値段も魅力で、地元住民が愛してきた“温泉のある暮らし”を体感するのもツウな楽しみ方です。
他にも、露天風呂を併設したり、足元から温泉が湧出したりする多彩な日帰り入浴施設があり、そぞろ歩いての湯めぐりもおすすめですよ。
蔵王温泉に行くなら、ココにも行きたい!寄り道スポット
9月下旬からは山頂付近から紅葉が始まり、山全体がまるで丁寧な刺繍を施した織物のような光景に。蔵王温泉には3つのロープウエイがあり、いずれからでも鮮やかな紅葉が広がる景色を上空から一望できます。ロープウエイを降りた後、高原の清涼な空気を感じながら、エメラルドグリーン色の湖面が美しい「ドッコ沼」「いろは沼」周辺などを散策するのもおすすめ。
温泉街の近くにも酢川温泉神社や静かな湖面に移る紅葉が美しい「鴫の谷地沼」など、紅葉スポットが点在。また、蔵王温泉のシンボル的存在でもある「蔵王温泉大露天風呂」での、紅葉に包まれるようなロケーションでの入浴もこの時期ならではの楽しみ。10月までの一部土日祝日には夜間営業も行っています。
蔵王温泉の温泉街から車で5分ほどの場所にある蔵王ペンション村では、9月28日~10月14日に秋のオープンガーデンを開催。雑木林の紅葉とススキ、秋明菊などが織り成す秋の山の庭の美しさは必見です!
さらに今年は、東北芸術工科大学(山形市)が中心となって9月1日~16日に開催する「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2024」が、今年初めて蔵王温泉を会場に開催されるほか、9月16日には国際スキージャンプ大会の会場としても知られる「アリオンテック蔵王シャンツェ」で初のティラノサウルスレースが行われるなど、秋のイベントが目白押し!
そして蔵王と言えば何と言っても冬の「樹氷」。ロープウェイに乗って見渡す限りの樹氷原を眺めるのが定番の楽しみ方ですが、近年はスキーとスノーシューの良いところを併せ持つ「スノーハイク」を使い、霧氷などを鑑賞するガイドツアーも人気を集めているんだとか。
現在樹氷となる木「オオシラビソ」の立ち枯れや温暖化の進行などにより、樹氷の形成に危機が迫っていますが、世界でも類を見ない樹氷を将来に残すべく、植樹などの取り組みも進められています。樹氷募金付き宿泊プランなどを用意している宿泊施設もあるので、蔵王の樹氷の保全に協力しながら、雄大な景色を楽しんでみてはいかがでしょうか。
蔵王温泉
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