ドライブ
更新日:2018.12.02 / 掲載日:2014.07.25
大人数でのドライブに最適なクルマ

大人数でのクルマ移動というシチュエーションも増える長期休暇。大人数で出掛ければ、鉄道よりも経済的かつ快適な移動ができることも、クルマならではの醍醐味です。そこで今回は、6名以上の乗車定員となる狙い目のモデルをピックアップしてみました!
CASE 1 仕事にもレジャーにも使える便利なクルマで夏の家族旅行を満喫!
性別:男性 年齢:45歳 家族構成:妻・子供2人

●経済性に優れる広い1BOXモデルを希望
●信頼性の高い高年式モデルに乗りたい
●荷物をたくさん積める広い室内は必須
オススメのクルマ 日産 NV350キャラバン (現行型・平成24年12月~)

中古車の相場:140万~410万円 流通台数:約200台 ※平成24年~26年式の相場
ポイント
●実用性重視の作りは広くて便利で経済的!
●設計の新しい平成24年デビューの現行型!
ユーザー口コミレビュー
ミドルサイズのミニバンよりも広いため、とにかく便利!FRなのでハンドルがよく切れるため小回りも利く!
キャブオーバー型の1BOXモデルである、キャラバンの5代目として平成24年の6月にデビューしたのがNV350キャラバン。商業モデルのバンと乗用車のワゴンが存在し、どちらも利便性や経済性が大きく進化していることが現行型の特長。また、商業モデルでもデザインや質感なども向上しているため、仕事とファミリカーを両立したいという人にも向いている1台だ。
ココに注目!

中古車市場の多くはバンモデルだが、快適な乗り心地と乗用車らしい室内デザインを求めるなら、ワゴンモデルがお勧め。長距離移動も苦にならないワゴンモデル専用シートなど、一般的なミニバン並みのコンフォート性能を持っているためだ。
相場は安定傾向ゆえに常時買い時!?
相場は安定傾向ゆえに常時買い時!?
ビジネスユースとして常に一定の需要があるため、相場は安定傾向。よって欲しいと思った時が“買い”になる!
CASE 2 上品かつブランド力の高いミニバンで高級旅館へ親孝行をしに行きたい
性別:男性 年齢:34歳 家族構成:妻・子供2人

●ブランド力の高いミニバンに乗りたい
●全員が快適に乗れる広いモデルを希望
●ハンドルなら輸入車もO.K.
オススメのクルマ メルセデス・ベンツ Vクラス (現行型・平成18年11月~)

中古車の相場:140万~600万円 流通台数:約100台 ※平成18年~26年式の相場
ポイント
●メルセデス・ベンツという超高級ブランド!
●優れた高速安定性と高い安全性!
ユーザー口コミレビュー
メルセデスのミニバンという高いブランド力!とにかく広く快適!中古車なら以外と手頃な価格で購入可能!
商用車がベースだった初代Vクラスの後を受け、完全なる乗用ミニバンとして登場したのが、平成17年にデビューしたビアノ。ボディはそのままに、3.5Lの新エンジンの投入を期に、車名を再びVクラスへと変更。このVクラス以降、安全装備や快適装備が充実し、高級ミニバンらしさがさらに増し、老若男女を問わず、誰もが快適に長距離移動を楽しめるモデルとなった。
ココに注目!

エントリーグレードの“トレンド”でも、革とファブリックのコンビシートが付くなど、室内は広さに加え高級感もたっぷり。また、2列目/3列目のシートは、リクライ二ングおよびスライドのほかに、脱着も可能になっている。
価格重視なら平成19年式以前か!?
価格重視なら平成19年式以前か!?
価格重視で狙うなら、平成19年式以前の物件がお勧めで、200万円以下の中古車も流通している状況だ。
CASE 3 広くリーズナブルなミニバンで友達と海のレジャーを楽しみたい
性別:男性 年齢:27歳 家族構成:独身

●広くてリーズナブルなミニバンが欲しい
●スタイリッシュなモデルを希望
●カスタマイズも楽しめるミニバンが好み
オススメのクルマ ホンダ エリシオン (絶版型・平成16年5月~平成24年5月)

中古車の相場:20万~270万円 流通台数:約980台 ※平成16年~25年式の相場
ポイント
●Lサイズミニバンの中ではリーズナブルな相場
●ミニバンらしからぬスポーティな走り!
ユーザー口コミレビュー
飽きの来にくいスタイリッシュな内外装!まるでセダンのように走る・曲がる・止まるがしっかりしている!
ココに注目!

FFが主軸のLサイズミニバンながら、4輪ダブルウィッシュボーンという贅沢なサスペンション形式を採用。これと入念なチューニングが組み合わさり、優れた高速安定性と軽快なハンドリングが得られるモデル。
100万円以下の物件も豊富で選びやすい
100万円以下の物件も豊富で選びやすい
50万円以下から200万円以上まで、幅広い相場を示しているが、100万円以下の物件も豊富な状況にある。
CASE 4 高年式かつリーズナブルなMサイズミニバンで家族と快適な帰省をしたい
性別:男性 年齢:35歳 家族構成:妻・子供3人

●高年式のMサイズミニバンに買い替えたい
●買い得感の高い中古車が欲しい
●中古車感が希薄なモデルに乗りたい
オススメのクルマ マツダ ビアンテ (現行型・平成20年7月~)

中古車の相場:80万~260万円 流通台数:約330台 ※平成20年~26年式の相場
ポイント
●高年式の割に買い得感の高い中古車相場!
●中古車感が希薄な現行モデル!
ユーザー口コミレビュー
ライバル車とは異なる個性的でスタイリッシュなデザイン。前後方向に広い室内は3列シートでも快適に座れる!
平成20年にデビューしたマツダのMサイズミニバンで、デビュー当時はクラス最大の室内空間を誇っていた。しかし、ライバル車ほど新車販売が好調に推移しなかったため、中古車相場は安値安定傾向が続いている。したがって、高年式で広く快適なミニバンながら、中古車は買い得感の高い物件が多く、長く維持したいというファミリー層には狙い目のモデルである。
ココに注目!

2列目/3列目のシートアレンジは、リビングモード・ウォークスルーモード・ラゲッジモードの3種類と多くはないが、前後左右の広さを生かした、シンプルかつ使い易いものとなっている。シートアレンジが迷わずに行える操作性が◎。
安値に転じた今こそ買い時!?
安値に転じた今こそ買い時!?
低めの相場だったことから需要が増え、少し前まで価格は上昇傾向にあったが、再び安値傾向に転じている!
CASE 5 便利な小型ミニバンで女子会プチドライブ旅行へ!!
性別:女性 年齢:25歳 家族構成:独身

●便利に使える小型車に乗りたい
●手頃な価格で燃費の良いモデルを希望
●大人数で出掛けられるクルマにしたい
オススメのクルマ ホンダ フリード (現行型・平成20年5月~)

中古車の相場:50万~240万円 流通台数:約1000台 ※平成20年~26年式の相場
ポイント
●最大8名まで乗れる経済的な小型ミニバン!
●使流通量が豊富で買い得な中古車も多い!
ユーザー口コミレビュー
シートアレンジ次第で自転車も積める広い室内!運転しやすい小型車ながら、室内は広く、維持費は経済的!
4215mmという短い全長の小型車ながら、5名、6名、7名、8名という乗車定員を用意したコンパクトミニバン。シートアレンジ次第で室内の使い方をあれこれ変更できるなど、優れた実用性が魅力だ。また、フィットベースの車体は高い走行安定性も与えられており、初心者でも運転しやすい。代わる代わる運転しながら、遠出を楽しみたい女性にも最適なモデルである。
ココに注目!

乗車定員ごとにシートアレンジは若干異なるが、サードシートの格納は基本的に左右分割の跳ね上げ式。加えてセカンドシートも格納すれば、広大なラゲッジスペースを作り出すことができる。それでいながら、シート自体の座り心地は良好だ。
安定した相場だったが買い時到来か!?
安定した相場だったが買い時到来か!?
流通量が豊富な現行モデルゆえ、相場に大きな値動きは少ないモデルだが、ここに来て若干値下がり傾向にある。
※すべての価格は参考価格です
※相場・口コミレビューに関してはGoo-net2014年6月調べ

ベテラン評論家が独断と偏見で判定を下すライバル対決コラム クルマライバル 勝手にジャッジ
PROFILE 清水草一
PROFILE 清水草一
1962年生まれ。自動車ライターにして交通ジャーナリスト。大の中古車マニアとしても知られ、格安車からフェラーリまで、その生涯で25台以上もの中古車を購入している。
清水草一 「私の選択」
マツダ MPV (現行型・2006年2月~) 中古車価格帯:87~206万円
25年の歴史を誇るミニバンの先駆け
2ボックスミニバンの先駆車として1988年にデビューした長寿モデル。現行型も2006年に登場しており、ロングセラーモデルになっている。トヨタ ヴォクシー(先代型・2007年6月~2014年1月) 中古車価格帯:103~248万円
カッコ良さを演出するノアの兄弟
人気の2リッタークラスミニバン・ノアの兄弟車。ファミリー的イメージのノアに対して、クールでスポーティなデザインを持つ。
現行型の流通台数はあまり多くない。しかし長く販売されてきたことで、相場は下げ止まりしており、比較的相場は安定している。
「スポーツカーのように思い通りに走れる!」
ヴォクシーやノアにはスキがない。対抗馬は順当ならセレナやステップワゴンだが、正直なところ、この3車種ならどれでもいい。ヴォクシーやノアもセレナもステップワゴンも、すべて非常によくできていて、ほとんど差はない。どれを選んでも間違いはない。
が、ヴォクシー/ノア系では飽き足らず、+αを望むなら、マツダのMPVをおすすめする。
MPVの美点は、なんといってもその走りだ。ヴォクシーでも95%のユーザーは不満を抱くことはないだろう。しかしMPVのまるでスポーツカーのような思い通りの走り、高いダイナミクス性能を知ってしまったら、そうも言っていられない。少なくとも5%、いや10%の好事家は、MPVになびくだろう。
MPVの弱点はサイズの大きさだ。全幅は1850mmある。5ナンバーを堅持しているヴォクシー/ノアとは、取り回しのラクチンさにおいてかなりの差がある。しかしそれさえ納得できれば、MPVの走り、デザインの良さ、台数が少ないことの優越感は、圧倒的な魅力となってあなたを襲う。夏はコイツで優雅に大人数で出かけたい!そう思う人は少なくないはずだ。流通量が多いのは2011年式だが、価格的にはそれ以前の年式が狙い目。今年に入ってからは、3月以降にグッと相場を下げてきた。
「もはや日本の国民車と言っても過言ではない」
ヴォクシーは、5ナンバーミニバンの決定版。統計では、このクラスのベストセラーは日産セレナだが、ヴォクシーとノアを合計すれば、確実にそれを上回る。つまりヴォクシーは、もはや日本の国民車と言っても過言ではない。
個人的には、こういう「動く箱」的なクルマにはまったく興味がないのだが、実際に乗ってみると、その充実ぶりに唸らされる。
とにかくスキがない。スペース性や使い勝手がすばらしいのはもちろんのこと、走りにも納得できる。エンジンはトルクフルで実用性能を完璧に満たし、コーナリングも望外に安定している。燃費だってかなりいい。この広さ、この車重で10km/L以上走れば、文句を言ったらバチがあたる。
新型ヴォクシー/ノアにはハイブリッドも用意されたが、実質的に最もコストパフォーマンスが高いのは、先代ヴォクシー/ノア(ガソリン車)を中古で購入することだ。それは断言できる。
夏といえば、どこかに出かけたい季節。それもできれば大人数で。さすがに定員の7人満載だとあまり余裕はないが、6人までなら、ヴォクシーやノアは最も順当な選択だ。
ライバル興亡史
2006 MPV
フルモデルチェンジで現行型に。
先代からボディを大型化し、国産ミニバン最大の全幅に。ダイナミックなデザインで車格を向上した。
2007 ヴォクシー
フルモデルチェンジで先代型に。
デザインはキープコンセプトながら、新設計の2.0Lエンジンを搭載し、燃費性能を大きく向上させた。
2008 MPV
マイナーチェンジ。
フロントデザインをスポーティな雰囲気に変更。内装もデザインのほか、シート素材や装備を新設定。
2010 ヴォクシー
マイナーチェンジ。
7速スポーツシーケンシャルシフトを全車搭載。スポーツコンバージョン仕様の「G’s」も追加した。
2012 MPV
仕様変更。
ヘッドレストを3列目中央席に採用し、3点式シートベルトを全席に装備。ボディカラー設定も変更。
2014 ヴォクシー
フルモデルチェンジで現行型に。
直線基調のデザインとし、スポーティ感と存在感を強調。待望のハイブリッドモデルも設定された。
中古車相場を考慮して魅力的に映るのは?
順当ならヴォクシー、好事家ならMPV。ザックリそのように分けられるわけだが、中古相場を考慮するとどうなるか。
先代ヴォクシーの流通台数は極めて多い。そしてその相場は高め安定。100万円を切る個体はまだ非常に少なく、年式、程度、走行距離を勘案すると、総額150万円以上のタマを選びたくなる。さすが大人気のベストセラーカーだ。
しかし問題は、あと100万円出せば、コミコミで新車が射程に入るという点。お買い得感はそれほど高いとは言えない。
一方MPVは、現行モデルなれど、人気は低め安定。ほぼ同じ条件で、ヴォクシーより30万円前後安く買える。車格としてはMPVのほうがはるかに上、新車価格も約80万円高いのに、中古車ならヴォクシーより30万円ほど安く買える!これは非常に魅力的な条件ではないだろうか?中古車の醍醐味ここにあり、という感じだ。
もちろん、MPV購入には、心の壁が立ちはだかる。全幅が広すぎてあまり小回りが利かないのは前述の通りだが、燃費も劣る。ヴォクシーに比べて2~3割、ガソリン代がかさむことを覚悟しないといけない。エンジン排気量も2・3Lだから、自動車税も年間5500円高くなる。
しかし中古車で狙うなら、王道よりあえて裏街道。この勝負、MPVの勝ちとしたい。
今回のジャッジ

これぞ中古車の醍醐味を味わえるセレクト!
小回りの利かなさや燃費が劣るといったネガな部分もあるが、ヴォクシーより車格が上でお買い得なのはMPV。中古車ならではのチョイスともいえる!
※すべての価格は参考価格です
※中古車市場データはGoo-net6月調べ