カーライフ・ドライブを楽しむ
更新日:2025.05.12 / 掲載日:2025.05.10
ローカルニュープレイスの魅惑
再開発や新しい道の開通でより楽しみが増した『厳選ドライブ』

新発見・再発見で心が高ぶるスポットへGO!
全国各地に目を向けてみると、再開発による商業施設の新規オープンや新しい道路の開通といったことが理由で、以前と比べて魅力がアップしているエリアがある。「いつの間にかこんな道ができて便利になった」「新しい商業施設ができて買い物が楽しそうだ」そのように感じたことが、読者の皆さんもあるだろう。今号の特集では、そんな魅力が高まって楽しめるエリアを『ニュープレイス』と称して紹介する。ニュープレイスは、それぞれが生活している場所によって身近な土地から遠隔地までいろいろな場所にあるが、いずれにせよ、ちょっとした発見や新たな体験ができる心高ぶるスポットとなるのではないだろうか。さぁ、ニュープレイスを満喫してみよう。
写真:木村博道
(掲載されている内容はグー本誌 2025年5月発売号掲載の内容です)
日本全国にその魅力を高めた再開発地が増えている!
再開発や道路開通などにより、最近では魅力が大幅にアップしている……、あるいは今後の発展に期待ができるエリアが日本各地には点在している。ここでは、いくつかの開発例をピックアップして紹介しよう。

宇都宮ライトレール開通&周辺開発(栃木県宇都宮市)
ライトレールの開通により、沿線が活性化!
『宇都宮ライトレール(以下、LRT)』は、都市型の路面電車として2023年8月26日に開業。高齢化が進むまちの新しい公共交通機関として導入された。LRTの開通に伴い、周辺道路も整備され、沿線ではマンションや住宅地の開発が進んで人口が増加しているという。市内中心部から離れた駅では、パーク&ライド用の無料駐車場が用意され、クルマと公共交通機関をうまく組み合わせた移動方法もとられている。

日本橋区間地下化事業(東京都中央区)
歴史と伝統の地「日本橋」に青空をとりもどす
日本の道路の起点とされる「日本橋」。そんな日本橋の上には現在、数多くの自動車が行き交う首都高速都心環状線が首都圏の大動脈として存在している。歴史ある日本橋に“青空をとりもどす”ことを目的に掲げ、現在進行しているのが首都高の『日本橋区間地下化事業』だ。対象となるのは、神田橋JCTから江戸橋JCTまでの約1.8㎞。この区間をトンネル化することで、日本橋の景観やまちづくりにもたらす変化は大きなものになる。2035年のトンネル開通を目指す、都市再生プロジェクトだ。

国道23号名豊道路事業(愛知県)
長年待ち望んだ名豊道路がついに開通!
愛知県の名古屋市と豊橋市を結ぶ、国道23号バイパス『名豊道路』が2025年3月8日に全線開通した。1972年から始まった壮大な事業で半世紀以上をかけた悲願の達成となった。名豊道路は信号のない立体交差を主体とした設計のため、名古屋市〜豊橋市間の移動時間が大幅に短縮されるだろう。加えて、今回の道路開通によって、新たな周辺開発も期待されている。

VISON(ヴィソン)(三重県多気町)
高速道路からのアクセス抜群の大規模商業施設
三重県多気町に2021年7月にグランドオープンしたのが日本最大級の商業リゾート『VISON(ヴィソン)』。伊勢自動車道と紀勢自動車道をつなぐ勢和多気JCTを降りて、すぐの場所に突如として現れる大規模な施設は、日本ばなれした外観でまるで海外に来たかのよう。東京ドーム24個分ともいわれる広大な敷地は、10のエリアに分けられ約70店舗が出店。さまざまな楽しみ方ができる。民間初認可のスマートIC直結施設でもある。

広島駅・駅周辺再開発(広島県広島市)
4年がかりの大型再開発事業が進行中
今、中国地方で最大の再開発が広島駅および駅周辺の開発だ。まず、先行して数多くのテナントが入る駅ビル本体「minamoa(ミナモア)」が2025年3月24日に開業。また、広島電鉄の路面電車が駅に直接乗り入れる形となり、大幅に利便性が向上する(8月頃を予定)。駅南口の整備も進み、それに伴い、周辺にはホテルの新規開業や建設予定がある。中国地方最大の「陸の玄関口」が再開発によって、着々と進化を遂げている。
なにかしらの開発が進むことで、街に賑わいが生まれ、都市や地域が活性化していく。その結果、暮らしている人たちが恩恵を受ける。そんなプラスなサイクルが生まれれば、その事業は成功だといえるのではないだろうか。ここに挙げた5つの開発例は、注目度も高く、それぞれが「ニュープレイス」としての魅力を持ち、プラスの要素を創出するものだといえる。
日本には高度経済成長期に作られた建造物が多く、今後、老朽化が進むものに対してどのように対応するか……が課題にもなっている。それらの再開発が行われる際は、多くの人が恩恵を受けられる内容となってほしい。
大規模開発が進む豊洲・有明で楽しみを再発見東京湾岸ストーリー

新たな商業施設のオープンや高層のタワーマンションの建設など、
東京のなかでも開発が著しいのが東京湾岸。
刻々と変化を遂げ、新たな魅力を発信する注目エリアの最新事情を紹介していこう。
写真:木村博道
このエリアの注目ポイント!
●環状2号線が全線開通※したことで臨海部と都心部へのアクセスが大幅に向上。
●『豊洲 千客万来』や 『ミチノテラス豊洲』など、近年オープンした商業施設が多い。
※2022年12月18日に開通
有明を起点とした東京都の都心部と臨海部を結ぶ「環状第2号線」が2022年12月18日に開通。晴海〜虎ノ門間の約3㎞が地下トンネルや高架、橋梁でつながり、信号で止まらず走行できるようになった。これにより、並行する晴海通りの渋滞が緩和され、晴海・豊洲・有明エリアへのアクセスが向上した。昨年、『豊洲 千客万来』がオープンし、賑わいを見せている。
豊洲エリアは1980年代まで、造船や東京へのエネルギー供給の要所としての役割を担ってきた。そこから、88年に東京都が「臨海部副都心開発基本計画」を策定したことをきっかけに再開発が始まったという経緯がある。2000年代半ばになると、大型商業施設「アーバンドッグ ららぽーと豊洲」のオープンをはじめ、近隣の晴海・有明エリアでも開発が進み、高層マンションが次々と建てられたことで、街の景色が様変わりした。
加えて、築地市場の代替施設として豊洲市場の建設も始まった。市場が建設中の頃は、まだ周辺に空き地が目立つ状況だった記憶があるが、18年10月に豊洲市場が開場したことで、物流が盛んになり、周辺の開発もさらに進んだ感がある。
主要幹線道路の晴海通りでは渋滞が目立っていたが、22年12月に「環状第2号線」晴海~虎ノ門間、約3㎞が開通し、臨海部(有明・豊洲・晴海エリア)と都心部を結ぶ交通や物流ネットワークが大幅に強化された。
また、12年に開通した「東京ゲートブリッジ」の存在も欠かせないだろう。東京湾をまたぐ形で江東区・若洲と大田区・城南島を結ぶこのルートが湾岸部のアクセス向上に大きく貢献している。
こういった道路網の充実と並行するかのように、新たな商業施設も誕生している。代表的な例として24年にオープンした「豊洲 千客万来」が挙げられる。豊洲市場に隣接する立地に開業した江戸の古い街並みを再現した施設内では、多彩な食が楽しめて国内外からの観光客に人気のスポットとなっている。さらに、今夏には豊洲エリア再開発のラストピースとして「豊洲セイルパーク」も竣工予定となっている。
このように再開発によって整備された道路環境の快適さや、新スポットの楽しさを享受できるのが東京湾岸部の大きな魅力だといえる。
このエリアで一番のホットスポットはココ!



豊洲 千客万来
豊洲市場隣接の東京の新名所
2024年2月1日に開業した、江戸の古い街並みを再現した商業施設。国内外からの多くの観光客で賑わう場内には約70の店舗が立ち並び、豊洲市場隣接という立地ならではの新鮮な海鮮はもちろん、多彩な食を味わえる。右下の写真は程よく脂がのったマグロの中トロ串(800円)。
Data
住:東京都江東区豊洲6-5-1(豊洲市場に隣接)
営:10:00〜18:00(物販・食物販)、10:00〜22:00(飲食店1F・2F)、10:00〜20:00(飲食店3F)
※一部営業時間が異なります。ホームページにて要確認。
駐:あり 基本料金 (全日)20分/300円
お食事・お買物合算2000円以上…2時間無料※、3000円以上…3時間無料※、 5000円以上…5時間無料※ ※以降20分ごと300円


豊洲・有明エリアには続々と新たな商業施設が誕生している。オフィスビルとホテル、バスターミナルなどで構成される複合施設『ミチノテラス豊洲』。オリンピックで使用された有明体操場を都が中小企業振興のために整備した展示場『有明GYM-EX(ジメックス)』。
続々と新スポットができる東京湾岸エリア。道も整備が進み移動がスムーズに!


ほかにもある注目のPick-up スポット



livedoor URBAN SPORTS PARK
都心で誰もが運動を楽しめる新スポット
広い敷地内には、スケートボードパーク、3×3バスケットボールコート、ボルダー棟、ランニングスタジアム、モンスタージャングルといった施設がある。特にトンネル状の構造内部に90mのランニングトラックを設けた全天候型ランニング練習場(バリアフリー対応)はめずらしい。誰でも運動を気軽に楽しめる心地いい場所だ。
Data
住:東京都江東区有明1-13-7
営:平日 13:00〜21:00、土・日・祝 10:00〜21:00
会員料金(年会費):一般:1100円、高校生以下:550円※税込
※非会員でもビジター料金で利用可能。※各施設の利用料金はホームページでご確認ください。
駐:あり 初回30分無料、以降30分/300円(平日:最大1500円、土日祝:最大3000円)18時〜8時:最大500円



東京豊洲 万葉倶楽部
上質の寛ぎを提供する至福の温浴施設
箱根・湯河原から運搬された温泉を24時間年中無休で楽しめる温浴施設。東京湾を望む露天風呂、ビュッフェなど充実した食空間、展望足湯庭園からのパノラマ夜景、岩盤浴、エステ、最新のリクライナーを513台用意したリラックスルームなどで、上質の寛ぎを提供。客室もあり、宿泊も可能となっている。
Data
住東京都江東区豊洲6-5-1(豊洲市場に隣接)
マル得セット入館料[朝10:00〜深夜3:00]大人:3850円(3000円)、子供[小学生]:2000円(1500円)、幼児[3歳〜未就学児]:1400円(1500円)※( )内は深夜料金[深夜3時以降滞在の場合、別途必要] ※詳細はホームページにてご確認ください。
駐:あり (施設利用時)入庫から7時間まで:1200円※、客室利用の方・深夜料金をお支払いの場合 上限20時間:1800円※ ※7時間/20時間以上は、20分ごとに300円が加算。

[マツダ]CX-5(現行型)
都市でも映える洗練されたデザインが人気のSUV。もちろん悪路走破性に優れ、アウトドアシーンの使い勝手のよさでも定評がある。ボディサイズも大きすぎず扱いやすい。
新車価格:281.05~422.51万円 中古車価格帯:111.2〜416.5万円
※中古車価格はグーネット 2025年4月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。
万博だけじゃない! 新スポットが多い神戸へ関西湾岸ストーリー

大阪・関西万博が開幕し、多くの人が大阪の湾岸部『夢洲』へ足を運んでいる。
そんな賑わいを見せるホットなスポットから向かった先は、神戸。
新たなスポットが誕生して魅力がさらに増しているエリアを取り上げる。
写真:渡部祥勝
このエリアの注目ポイント!
●国内外から多くの人が訪れる注目イベント『大阪・関西万博』が開催!
●神戸には『GLION ARENA KOBE』など、 ニューオープンの施設が多く、楽しみがより広がる
なんといっても関西の湾岸部として、注目なのが『大阪・関西万博』。会期中は多くの来場者が見込まれ、夢洲やクルマでの来場者が駐車する舞洲は混雑が予想される。そして、同じく海沿いの関西湾岸エリアでいうなら、最近新たな商業施設が誕生している神戸も熱い。4月4日に『GLION ARENA KOBE』がオープン。海に囲まれた新アリーナは神戸の新名所として注目だ。
ついに4月13日から『大阪・関西万博』がスタートした。開催までにいろいろな意見が飛び交い、賛否両論もあったが、20年ぶりに日本で開催される国際博覧会ということで、世界的に見ても注目度が高いイベントであることに間違いない。会期は10月13日までの半年間。会場は1日で回れる規模ではないため、複数回の来場でも楽しむことができる。“並ばない万博”というフレーズを掲げているが、実際は大阪の夢洲やクルマでの来場者が駐車する舞洲など、大阪湾岸エリアの混雑はしばらく避けられないだろう。
本特集のテーマ“ニュープレイス”というキーワードに大阪でまず該当する場所は万博となるが、関西のほかのエリアに目を向けると、万博会場の湾岸部から阪神高速湾岸線を経由して、40分程度でたどり着ける街『神戸』も何気にいま熱い“ニュープレイス”といえるだろう。
つい最近、4月4日にオープンした『GLION ARENA KOBE』や少し山側に入るが、昨年11月に小学校をリノベーションして開業した『神戸北野ノスタ』など、目新しい商業施設が続々と誕生している。また長年、神戸の街を見守ってきた『神戸ポートタワー』も24年4月に大幅リニューアルを完了している。居留地や異人館といった歴史を感じさせる従来の観光地に加えて、新たな商業施設が開業することで、神戸がより魅力的な街へと進化しているのだ。
道路事情を見ても、まだ先の話になるが、阪神高速湾岸線の延伸工事が2038年の開通を目指して進められている。六甲アイランド北から神戸市長田区の駒栄ランプ(仮称)までが開通すれば、交通の便がよくなるだけでなく、付随して新たな周辺開発も行われていくだろう。
このエリアで一番のホットスポットはココ!



大阪・関西万博
世界中の注目を集めるビッグイベント
『いのち輝く未来社会のデザイン』をテーマに、開幕した「大阪・関西万博」。20年ぶりに日本で開催される国際博覧会には、最先端技術など世界の英知が結集し、新たなアイデアが創造発信される。世界中から多くの人が来場していることからも注目度の高さがうかがえる。1日では回りきれないため、何度か足を運んでみると楽しめるだろう。
Data
・開催期間:2025年4月13日(日)〜10月13日(月)184日間
・開催場所:大阪 夢洲(ゆめしま)
・アクセス:Osaka Metro中央線は、会場(東ゲート)前の夢洲駅より徒歩。関西の主要駅から出発する、大阪・関西万博会場直通シャトルバスを利用(詳細はホームページをご確認ください)。自家用車でお越しの方は、舞洲、尼崎、堺の万博P&R(パークアンドライド)駐車場に駐車し、P&Rシャトルバスに乗り換えて万博会場まで来場(要事前予約)。

2月26日に5号湾岸線(泉佐野方面行)に中島PAが新たにオープン。コンセプトは“緑豊かな島”。ウッドデッキを備えた開放的な作りが特徴だ。

2025年3月1日に開業した兵庫県尼崎市の『ゼロカーボンベースボールパーク』は、省エネを徹底した環境にやさしい野球施設。阪神タイガースの新2軍施設としても利用される。熱狂的なタイガースファンの第2の聖地だ。
ウォーターフロントを中心に新たな施設が誕生。おしゃれタウン神戸の魅力がさらにアップ!


神戸ポートタワー
リニューアルでより華やかになった神戸の象徴
鼓型の美しい外観は世界最初の独特のパイプ構造で、「鉄塔の美女」とも称される。2024年4月にリニューアルオープンし、屋上デッキが新設された。みなと町「神戸」を見渡す象徴的存在で、特に夜はライトアップされ一段とキレイな姿になる。
Data
住:兵庫県神戸市中央区波止場町5-5
営:屋上デッキ、展望フロア 9:00~23:00(最終受付22:30)
展望フロア+屋上デッキ:1200円(小学生以上中学生以下:500円)
展望フロア:1000円(小学生以上中学生以下:400円)※幼児は無料
駐:近隣にあり 「タイムズ メリケンパーク駐車場」などを利用


ほかにもある注目のPick-up スポット

GLION ARENA KOBE(ジーライオンアリーナ神戸)
カフェやレストランも併設した注目の新アリーナ
4月4日にオープンした関西最大級の多目的アリーナ。音楽イベントやBリーグ『神戸ストークス』ホームゲームなどが開催される。周囲270度が海に囲まれたアリーナで神戸の新たなランドマークとして注目を集めている。
Data
住:兵庫県神戸市中央区新港町2-1
営:各店舗の営業時間など詳細については、ホームページをご確認ください。
駐:なし 駐車場はありません。なるべく公共交通機関をご利用ください。クルマでお越しの場合は、近隣駐車場をご利用ください。



神戸北野ノスタ
歴史ある小学校をリノベーションしたグルメ施設
小学校の校舎をリノベーションした施設は、当時の面影を残し、どこか懐かしさが感じられる。NOSTA CAFEでは、名物「NOSTA パンケーキサンド」が味わえる。特に地元素材を使った『淡路島の藻塩キャラメル』がイチオシだ。
Data
住:兵庫県神⼾市中央区中⼭⼿通3-17-1
営:NOSTA CAFE 営業時間 9:00-19:00(L.O.18:00)
※各店舗の営業時間については、ホームページをご確認ください。
駐:あり 一般車25台(変動あり)・30分/500円(18~翌9時は上限500円)※500円以上購入:30分無料、3,000円以上購入:1時間無料

[日産]セレナ(現行型)
「第2世代e-POWER」を搭載。ミニバンながら瞬発力のある走りを披露する。また、先進運転支援システムのプロパイロット2.0により、高速道路の同一車線走行時にハンズオフも可能だ。
新車価格:271.92~484.77万円 中古車価格帯:238.9〜577.3万円
※中古車価格はグーネット 2025年4月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。
まとめ
魅力度を増している新スポットで新発見を!
本特集では、再開発や大規模商業施設のオープンなどにより、街の景色や楽しみ方が変化、もしくは進化している場所を紹介してみた。以前来たときには、こんなものはなかった……というくらいのスピード感で、各地で開発が進んだり商業施設が誕生している。近場でも遠出でもよいので、ぜひ、皆さんもそういった新たな発見を楽しめる場所へ足を運んでみませんか。