カーライフ・ドライブを楽しむ
更新日:2024.04.12 / 掲載日:2024.04.10

DISCOVERY JAPAN

ニューノーマルを楽しむための移動の掟移動欲求は止められない!

HVでディスカバリージャパン

多少なりともクルマが好きな人なら、その楽しさの根源を知っているはずだ。時間や行路に制約を受けず、自分が思い描いたとおり、自由に動けること。ポストコロナ時代、新しい社会のあり方を問われている今だからこそ、クルマで出かけることにも、新しい価値観や常識を見出せるはず。今回は、ハイブリッドで。手軽に楽しめるクルマ旅へ出かけよう。

構成・文/フォッケウルフ、イーグル 撮影/茂呂幸正、渡部祥勝 モデル/佐野祐太、加藤美穂、河野稜太郎
(掲載されている内容はグー本誌 2024年4月発売号掲載の内容です)

01 DRIVE&OUTDOOR

クルマだからこそ行ける。再発見と新発見の旅

 ザ・ビートルズの『ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード』という曲を知っているだろうか。彼らのラストアルバム『レット・イット・ビー』に収録された、世にも美しい名曲だ。タイトルは、直訳すれば「長く曲がりくねった道」となり、作曲者のポール・マッカートニーも、延々と続く道を人生に例えて歌っていると言われている。
 人生は旅のようなものであり、クルマで旅へ行くなら、それは曲がりくねった道を走るドライブになる。通勤や通学と違い、ドライブ旅では、だんだんクルマが身体の一部みたいなものに思えてくる。そして、旅路の先では、忘れていた何かに気づくかもしれないし、新しいものを発見できるかもしれない。
 公共交通機関ではなく愛車で、手軽に楽しめるクルマ旅へ。長く曲がりくねった道をドライブすれば、自然と何かが発見できるはず。クルマだからこそ行ける場所へ、日常のなかの非日常を探しに行こう! 

[Case 1]ニューノーマルを楽しむドライブ旅へ!

物価が高くなった時代でも移動を楽しむべし! 今年はニューノーマルを楽しむドライブ旅へ!

コロナ禍以後、外出控えや買い物控えといった人々の消費行動に変化があり、ネットショッピングやキャッシュレス決済などデジタル利用が増えている。その一方で、レジャーでは公共交通機関の利用を避けて、愛車で近場の旅を楽しむことに関心が寄せられているという。新世代の新たな常識に基づいた、ハイブリッドカーの安心感とは?

パンデミックで変わったクルマまわりの“新常識”

 新型コロナウイルス感染症の世界的流行を経て、世界は変わった。社会生活における影響はもちろん、自動車業界全体やカーライフにおいても、パンデミックは大きな変化をもたらした。
 たとえば、出勤控えによる工場の稼働停止、部品調達の困難による生産能力の低下、輸送費の高騰などにより、大半のメーカーで新車販売業は打撃を受けた。しかしその一方で、中古車需要は増加している。
 これは、ユーザーのカーライフの変化を表す事象でもあった。感染予防のため、公共交通機関ではなく、クルマで通勤や通学をする人が増えた。新車は納車までに時間がかかるために待てないが、在庫車両が目の前にある中古車なら、それほど待たずに買えるというわけである。
 ポストコロナ時代、メーカー各社の努力により、新車も従来通り購入できるようになってきたが、クルマは必要性を増し、新しい生活の必需品としてより大きな存在感を持つようになった。そこで、新たに愛車を入手した人は、その利便性に改めて気づいたというわけである。これがカーライフにおけるひとつの新しい価値観、つまり「ニューノーマル」だ。直訳すれば、「新しい常態」ということである。
 コロナ後の新たな常識として、ハイブリッドカーが販売の中心的存在になったことも挙げられる。単純に「売れている」という意味では、ハイブリッドカーはコロナ前からクルマ界の中心である。しかし、これからEVが主流になるいう時点での世界的なパンデミックであり、“従来通り乗って使える”ことの安心感は、ハイブリッドカーの存在感をより高めることに成功した。
 「低燃費」はクルマを魅力的に見せる魔法である。高まり続ける物価に対して、燃料代は少ないに越したことはない。エンジンとモーターが織りなす交響曲は、旅に出かけようとする我々に、活力と行動力を与えてくれるのだ。

物価上昇による消費のマイナス化。ドライブを楽しむのにも不安感はつきまとう!?

 新型コロナは人々の経済活動に甚大な悪影響を及ぼしたが、その影響は物価にも出ている。消費者庁によれば物価高騰の原因は、「新型コロナウイルスの感染拡大によりモノやサービスが滞ったことや、ロシアによるウクライナ侵略により日本が輸入するモノの国際的な相場が大きく上昇したこと」(消費者庁HPより)にあるという。

石油価格の高騰はビフォーコロナからの流れ。燃料代が高いのであれば、当然、人々は燃費のいいクルマを選ぶことに。
長年ハイブリッドカーを育ててきた日本の土壌に合うジャンルとシステム

 1997年の初代プリウスデビュー以降、国産メーカー各社は、さまざまなジャンル、さまざまな車種でハイブリッドカーを展開してきた。高級車から軽自動車まで、これほどの数のハイブリッドカーが選べる国はほかにない。また、ハイブリッドシステムといっても、燃費スペシャルやスポーツ走行を楽しめるものなど、その種類は多岐にわたっている。

トヨタのハイブリッドシステム「THSⅡ」は、エンジンとモーターを状況によって効率よく使い分けるスプリット式。
日本の道を走るならハイブリッドが最適。今回はレクサスの高級HEVで再発見の旅へ!

 2023年にブランド初のBEV(電気自動車)となるRZをリリースしたレクサスだが、その電動化技術の先駆けとなったのは2005年のRX400hだった。現在ではLX以外のすべての車種にハイブリッドモデルがラインナップされており、トヨタ車と比べて、静粛性が高められているのも特徴だ。

こちらのクルマでお出かけ!

[レクサス]RX
5代目となる現行型は、ガソリンモデルのRX350、HEVのRX350hとRX500h、PHEVのRX450h+を設定。今回は最上級グレードの「RX500h」に試乗した。
●中古車価格帯 810万~980万円 ●新車価格 666万~901万円

[Case 2]訪問すべき、体験すべき、価値あるニューな場所

移動距離を移動時間で考えたら、選択肢がいっぱい見えた。身近にもあるかも!? 訪問すべき、体験すべき価値あるニューな場所

家族で目指したのは、ハワイやグアムではなく、都心からクルマで1時間前後で行ける千葉県。身近な場所を旅して「ニューノーマル」を探すドライブ。そこは、ドライブ旅の聖地だった!?

訪れたい場所が多すぎて時間が足りなくなる!?

 「ボウソウ(房総)半島」と呼ばれるが、決して暴走せずとも、都心から1時間前後で訪れることができる、アクセスのよさが魅力の千葉県。
 移動距離も少なく、時間もかからない一方で、ディズニーランドやマザー牧場、鴨川シーワールド、木更津や酒々井のアウトレットモールなど、訪れて楽しい施設が充実しているのも特徴だ。さらに、山と海が近い位置にあり、走って楽しいルートまで揃っている。
 唯一、休日の東京湾アクアラインだけは注意。渋滞必至なので、時間を読み間違えないようにしたいところだが、今回は渋滞情報をチェックして足早に出かけた。ま、多少渋滞していてもRXのACCがあれば、快適さは損なわれないとは思うが。
「チーバくん」という、横から見た千葉県の形になっているマスコットキャラクターで言うならおヘソのあたり、富津にあるグランピング施設を目的地に設定。途中、絶景を楽しみながらアクアラインを走り、三井アウトレットパーク木更津でショッピングに勤しみ、富津の海岸や林道にも立ち寄った。
 1日でもこれだけ楽しめた、アツく充実したドライブ旅となったが、千葉県にはまだまだ訪れたい場所、訪れるべき場所がある。また次も、ボウソウ(暴走)せずに訪れたい。

交通インフラ整備、高速道路の開通もあり行きやすいエリアが増えた千葉県

 東京湾アクアラインは週末に混雑しやすいが、ここを(時間を変えるなどして)パスしてしまえば、千葉の南端に近いリゾート地・館山まで館山道が伸びている。同県内では、銚子連絡道路(横芝光IC~匝瑳IC)の5㎞区間が2024年3月31日に開通するなど、利便性がますます高まっている。

今回のドライブ旅のテーマは、家族全員が楽しめること。アウトレットモールでのショッピングは妻が、海岸やグランピング施設では子どもが、そしてさまざまな道路を走ることができて、ドライバーである自分も大満足だ!

定番スポットは箱根だが千葉ならより短時間で行ける
木更津のアウトレットモールは、週末になると人でごった返す人気スポット。隣には小さな遊園地もあって、子どもと楽しめる!
タッチパネル式14インチ大型ディスプレイは助手席からも使いやすく、家族でのドライブに最適。

東京湾アクアラインの途中にある浮島のようなパーキングエリア・海ほたるも、関東住みなら一度は訪れてみたいスポットだ。
3方向を海に囲まれた千葉県。漁港も多いが、海岸だって多い。レクサスRXのようなSUVタイプならその風景にもベストマッチ!

下道のストップアンドゴーではハイブリッドカーは無敵

 ガソリン車と比べて燃費性能が高いハイブリッドカーだが、じつはその真価を特に発揮できるのは一般道である。高速道路のようなスピードレンジの高い道ではなく、発進・加速や加減速が多くなる一般道走行でこそ、旨みがある。高速道路が渋滞していたり、目的地までのんびり急がないドライブ旅であれば、下道を走るのもまた楽しいのかもしれない。

試乗したレクサスRX500hの平均燃費は約15㎞/ℓ。2t以上の車重でこれだけの低燃費なのだから文句のつけようがない。

[Case 3]非日常を感じられるクルマ×外遊びのど真ん中

スキマ時間でもエンジョイ&リフレッシュ! 手ぶらでOK! 非日常を感じられるクルマ×外遊びのど真ん中

自分でテントやキャンプ道具などを用意しなくても、気軽にキャンプ体験を味わえるのが「グランピング」。少し郊外に出ただけで味わえる、贅沢なドライブ旅の新しい楽しみ方がここにある。

遠くへ行かなくても楽しめるアウトドア体験

 家族でドライブ旅をするなら、次はグランピングだと決めていた。なぜなら、ポストコロナ時代の新しいクルマの楽しみ方として、少しだけ足を延ばせば味わうことができる、日常のなかの非日常がここにはある、と聞いていたから。
 都内から東京湾アクアラインを渡ると、そのまま館山道へ入ることができる。館山道の富津中央インターを降りて数分走ると、目の前に湊川が姿を現した。そしてその川の対岸にうっすら見えてくるのが、今回の目的地、グランドーム千葉富津だ。
 敷地内へ入ると、ドーム型の宿泊施設がいくつも並んでいる。自分で立てるテントとは違って、なんとも頼もしい外観をしている。受付を済ませたら、愛車とともに指定のグランピングドームまで移動。部屋の隣にクルマを置けるのも、クルマ好きとしてはうれしいかぎりだ。
 この日は、ドームの豪華な部屋を堪能し、キャンプファイアーも、焼きマシュマロも楽しんだ。当然ながら、テントごとに、食事スペース、トイレ、風呂だってついている。なかには、愛犬同伴で宿泊可能なドームも用意されている。
 大きな荷物を持って海外旅行へ行かなくても、身近に広がっていた新たな楽しみ。「ニューノーマル」のクルマ旅はすぐそこにあるのだ。

グランピングを利用すれば少ない荷物で済むのでラク!
通常のキャンプは、テントはもちろん、アウトドア用品を一通り揃えて、荷室に詰め込まなければならない。人も乗るとなるとひと苦労だ。
グランピングなら、大抵のものは施設に用意されているので、最低限必要なものを持ってくるだけ。お手軽なワンバッグ旅が実現する!
全国でもこういう外遊びが楽しめるスポットや施設が増えている!

各部屋ごとに専用の食事スペースや風呂、トイレも完備。部屋ごとに設けられた専用焚き火台では、焼きマシュマロを堪能。

グランピングとは、グラマラス(魅惑的な)とキャンピングを組み合わせた造語。ドームテントなどの宿泊施設はもちろん、備品やアメニティなどが備えられており、テント設営や食事の準備といった煩わしさから解放される。近年、日本全国でグランピング施設は増えている。

●撮影協力

グランドーム千葉富津
全20棟6タイプの部屋を揃えた関東最大級のグランピングリゾート。アメニティはもちろん、野菜や酒、燻製、コーヒーなど、7つの無料マルシェも用意。予約は電話でもWebでもOK!
住:千葉県富津市湊1660-3 ☎050-3174-7253
https://www.chibafuttsu-glamping.com/

02 DRIVE in YOKOHAMA

[Case 4]活気がある都市を楽しむ!

[ホンダ]シビック(e:HEV)
現行型の11代目にはハイブリッドモデル「e:HEV」が設定され、WLTCモード燃費は24.2㎞/ℓ。上質な内装や走行性能、充実した装備を考えれば納得の数値だ。
●中古車価格帯 :287.1万~399.8万円 ●新車価格:398.09万円

「遠出ができなくても近場の魅力をしっかり満喫」元気な街で運気も上昇? 活気がある都市を楽しむ!

ひとえにドライブといっても、前述のようなアウトドアシーンや郊外の温泉へ向かうなど、その目的地や所要時間はさまざま。ここでは、身近な近隣の都市や繁華街へのドライブの楽しさを紹介する。多くの人でにぎわう人気の都市『横浜』へと東京都内からクルマを走らせた。

遠くに出かけなくても都市や街の魅力を発見して楽しむ

 ポストコロナの今、自宅からおよそ1時間圏内の地元や近隣への短距離観光、いわゆる“マイクロツーリズム”を楽しむ人が格段に増えたという。
 さすがにすべての人がとはいえないが……、広大なアメリカやロシアなどとは違い、さいわい日本ではクルマを1時間程度走らせれば、おおむね都市部やショッピングモールといった場所へ行けることが多く、そこで食事や買い物などを楽しめる。なかでも、たとえば人口50万人以上の「政令指定都市」なら、街が持つポテンシャルはさらに大きくなるため、滞在している間にいろいろな楽しみ方が見つけられ、より充実した時間をすごせるだろう。
 遠方への旅行やドライブもすばらしい経験や時間に違いないが、自分の“ご近所”の魅力を新たに発見したり、再認識するというのもニューノーマルな楽しみ方といえる。
 その際の移動手段にはもちろん、公共交通機関も考えられるが、軽快かつフレキシブルな移動を楽しめるクルマの利用を本誌は推奨したい。さらにハイブリッドカーなら燃費がイイので経済的にもオススメだ。

魅力あるスポットが点在、幅広い楽しみ方を選択できる

 都心から横浜までの所要時間は、首都高速を利用しておおよそ40~50分。取材当日も新宿から約45分でみなとみらいに到着した。最初に向かったのが日本最大級の規模を誇る横浜中華街。午前中にもかかわらず、すでに混雑し始めていて、続々と人がやってくる盛況ぶり。続いて近くの山下公園へ移動。リニューアルした横浜マリンタワーがキレイな姿で出迎えてくれた園内を散策。港町・横浜を感じさせる海からの風が心地いい。公園をあとにして「元町」へ。開港当時から続く洗練された雰囲気の商店街には、洒落た店舗が立ち並び、ショッピングを楽しむのに最適だ。元町・山手エリアを満喫し、みなとみらい方面へ。旧い建築物と新しい建物とが共存する美しい横浜の景観は、一見の価値がある。最後にキレイな夜景を写真におさめ、内容の濃い1日を存分に堪能した。

中華街では定番の肉まんだけでなく、台湾の屋台料理としておなじみの唐揚げ「大鶏排(ダージーパイ)」が人気。ほんのりスパイシーな味わいがグッド。きらびやかな装飾が美しい媽祖廟は道教の神様を祀っている。

歴史ある建築物と先進的な施設や乗り物が共存する

“住みたい街”上位にランクインする横浜市。その中心部にあたる中区には、歴史を感じさせる数多くの重厚な建築物と先進的な施設や乗り物などが共存していて、異なる2つの魅力をバランスよく備えている。また、みなとみらい、赤レンガ倉庫、山下公園といった有名な観光スポットや、横浜中華街をはじめとした人気グルメの充実も、この都市が多くの人をひきつける理由といえる。都心や羽田空港からのアクセスのよさも見逃せないポイントといえるだろう。

1930年建造の氷川丸が公開されている山下公園では、港町の雰囲気を存分に感じられる。ホテル「ニューグランド」やマリンタワーといった建物も見逃せない。

石畳が印象的で洒落た店が多い元町。ショッピングを楽しんだ後は、小高い丘の上に位置する山手エリアで異国情緒あふれる洋館めぐりを楽しむのもいい。

神奈川県庁や県立歴史博物館など、街なかに重厚感のある建築物が多いのは横浜ならでは。散策だけでも楽しめる。

日本初、世界最先端の都市型循環式ロープウェイ「YOKOHAMA AIR CABIN」は、みなとみらいの景観を違った視点で見られる。

複合施設「横浜ハンマーヘッド」でひと休み。客船ターミナルには停泊する日本丸の姿が。キャラメル専門店「YOKOHAMA CARAMELLABO」でプリンとシュークリームを購入し、その美味しさに疲れも癒やされた。

03 SPORT TOURISM

[Case 5]スポーツツーリズムを楽しむ!

[ホンダ]ZR-V
試乗したe:HEV Z(FF)は、WLTCモード燃費22.0㎞/ℓと優れた燃費性能ながら、セダンのような走りの楽しさと静粛性を両立するクロスオーバーSUVだ。
●中古車価格帯 :255.7万~435万円 ●新車価格:304.92万~434.72万円

スポーツを観て熱狂! さらにアウェイを楽しみつくす! 2名以上なら交通費の割安感もあり! スポーツツーリズムを楽しむ!!

スポーツと観光を結びつける取り組みとして、最近注目されている『スポーツツーリズム』。現地で試合を観戦したり、大会に参加するだけでなく、その後の周辺観光を楽しむことで“移動の楽しさ”がさらに広がるので、ぜひオススメしたい。

スポーツ観戦や大会参加後は周辺観光も楽しんじゃおう!

 “スポーツツーリズム”。あまりなじみのない言葉かもしれないが、簡単に言うと、「スポーツ体験や観戦をアクティブに楽しみながら各地域の魅力を満喫する」というもの。 
 スポーツ先進国ともいわれる日本では、全国各地にアリーナやスタジアムなどの施設が充実し、プロ野球やJリーグ、大相撲、ラグビー、ゴルフなどの興行やさまざまなスポーツの大会が各地で開催され、盛んに行われている。そういった場所を訪れた際、スポーツだけでなく周辺のグルメや観光も楽しんでみると、より“楽しい移動”になるのは間違いないだろう。
 もちろん、目的地には電車やバスといった公共交通機関を利用しても行けるが、駅からの距離が遠い……、電車やバスの運行時間が限られているということも多いだろう。クルマなら、そんなことを気にする必要はなく、行きたい場所へ自由にアクセスできる。また、車内はプライベートな空間となるため、気心の知れた友人や家族と楽しい時間をすごせる。 今回、スポーツツーリズムの魅力を実感すべく、向かった先は名古屋(取材時はプロ野球シーズン中)。スポーツツーリズムの一例として、ぜひ参考にしてもらいたい!

“スポーツツーリズム”とは?

スポーツ庁を中心に関係する省庁(観光庁や文化庁)が推進する、スポーツ資源とツーリズム(旅行や移動)を融合する取り組みのことをいい、これにより、既存のスポーツ資源のほかにも地域資源がスポーツの力で観光資源となる可能性も秘めている。単にスポーツを「観る(観戦)」「する(楽しむ)」ための移動だけでなく、周辺の観光要素や、スポーツを「支える」人々との交流や地域との連携も付加した旅行スタイルとして注目されている。

【実録レポート】行ってきました!

クルマ×スポーツ観戦&周辺観光もエンジョイ!
現地へ向かう途中のサービスエリアでは、フードコートや土産物の店舗が充実していて楽しめる。休憩を自由なタイミングでとれるのも助かる。

途中でご当地グルメもしっかり満喫!

静岡で有名な「桜えび」。サクサクのかき揚げが乗った丼とそばを堪能。行く先々で気になる物を食べられるのもクルマ旅ならではの楽しみ。

[DAY1] バンテリンドーム ナゴヤ

バンテリンドーム ナゴヤは中日ドラゴンズのホームグラウンド。売店が充実していて、野球を観ながら名古屋めしを楽しめる。まずは、最初の目的でもある、スポーツ観戦に熱狂した。

[DAY2] 関宿

歴史を感じられるノスタルジックな町並み

江戸時代の町並みを色濃く残す宿場町「関宿」は、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されている。タイムスリップしたかのような風景が心を和ませてくれる。

住:三重県亀山市関町中町(代表地点) 駐:観光駐車場:無料(普通車16台、大型4台、思いやり駐車区画1台) 「道の駅」関宿:無料(普通車49台、大型8台、身体障がい者用5台)駐車場情報については、https://www.city.kameyama.mie.jp/categories/bunya/tourism/tokaido/seki/にてご確認ください。

[DAY2] 御城番屋敷

現存する最大規模の武家屋敷

松阪市の松坂城裏門跡を出た先にある、御城番屋敷は江戸時代の武家屋敷。石畳と整えられたまき垣が美しく風情を感じさせる。建物の一部は公開されていて見学できる。

[DAY2] 伊勢志摩スカイライン

伊勢湾の絶景がひろがる天空のドライブウェイ

伊勢と鳥羽を結ぶ全長16.3㎞の観光道路。山頂の展望台では、展望足湯につかりながら伊勢湾や伊勢志摩の眺望が楽しめる。また、夜景の美しさも有名。通行料金は軽・普通車は1,270円。

鳥羽から伊良湖までフェリーで移動。渥美半島では風力発電用の巨大な風車をよく見かける。近くに行くと、その大きさと連なる風車が風を切る音に驚かされる。

[DAY2] 太平洋ロングビーチ

熱狂と感動を味わった充実の2日間。スポーツツーリズムの楽しさを実感!

全国屈指のサーフポイントとしても有名な南国の雰囲気が漂うビーチ。夕日や星空がキレイな人気スポット。

定番だけど押さえておきたい その他編

[Case 6]クルマと温泉

クルマと温泉  ~日ごろのストレスから解放されたい~

クルマと相性抜群の目的地。近場なら行かない手はない

 日本は温泉大国といってもいいほど、温泉地がたくさんある国だ。薬理効果があり、身体を癒やしてくれる温泉が、ちょっと足を延ばしただけで訪れることができる環境にあるならば、これを利用しない手はない。
 そして、その交通手段がクルマであれば、時間も行路も自由に設定できるし、休憩も寄り道も思いのままとなる。つまり、クルマと温泉は非常に相性がいい組み合わせなのだ。
 くつろぐために温泉へ行くのだから、道中は気心知れた人とだけ乗り合わせていきたいところだが、クルマならそれが実現できる。また、温泉地で身体を癒やした状態から自宅へ帰る際、公共交通機関と違って、外界と接する時間を減らし、温泉で得られた癒やし効果を保持したまま帰れるという利点だってある。
 さらに、温泉というのは裸になって入るものであり、パソコンやスマホのようなデジタル機器と離れられる瞬間でもある。だからこそ逆に、行き帰りの道中は、車内Wi-Fiや音声認識システムといったクルマのデジタル機能にたっぷりと浸るのもいいのではないだろうか。
 宿泊旅行でも日帰り旅行でも、温泉という目的地があれば、きっとドライブ旅はさらに充実するはずだ。クルマで行く、プライスレスな価値を堪能したい。

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1.温泉でストレスから解放されるのだから、運転中もそうありたい。ACCなど先進運転支援装置があれば、運転が温泉並みに快適に。2.手を伸ばさずとも操作できる音声認識システムもあると便利。3.日本有数の温泉地である箱根。取材時にお邪魔した『箱根吟遊』は、「予約の取れない宿」として知られる、同エリアでも屈指の人気宿だ。

[Case 7]クルマとご飯

クルマとご飯  ~お腹も好奇心も満たしたい~

いつどこへ行くかも自由! 自分だけの楽しみ方を満喫

 じつはグルメもクルマと相性のいい事象のひとつ。クルマさえあれば、グルメはもっと深掘りできるし、自由に楽しめるというものだ。
 たとえば、時間や場所が自由になるというクルマのポテンシャルがあれば、深夜にSNSで見つけたラーメン屋などへ行くことができるし、公共交通機関が極端に少ない、穴場や秘境のグルメスポットを訪れることだって可能である。
 さらに、ドライブ旅の途中で高速道路を走れば、昨今メニューの充実化が図られているSA(サービスエリア)グルメも堪能できる。下道走行であれば、道の駅で地酒や地元野菜などを購入して帰って自炊するのも楽しいに違いない。
 そして、新しいグルメスポットを探すためのドライブというのも興味深い。あえて普段行かないようなエリアを訪れ、スマホやナビで周辺のグルメスポットを検索。なんとか名店を発見したときの充実感はもちろん、知らない道や走りごたえのある道を走る喜びも同時に味わうことができる。
 家を出て、クルマを運転して、店に到着したら、美味しいご飯を食べる。これだけで人は幸せを味わうことができる。自分だけのグルメの「ニューノーマル」を確立し、クルマでグルメを堪能しよう。

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1.コネクティッド機能を使って、スマホと連携し、ドライブプランをクルマに送信してもいい。2.有名グルメスポットのひとつ、横浜中華街は、都心からすぐ訪れることができて、近隣には駐車場も充実している。3.取材で訪れた『パークサイドカフェ バーゼル』は、洋菓子店が経営する人気カフェ。人気のモーニングはボリュームもあって絶品。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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