車種別仕様・中古車評価・まとめ
更新日：2019.06.28 / 掲載日：2018.01.11
最終回 JAGUAR＆LAND ROVER ジャガー＆ランドローバーまるごと。
プレミアムブランドのジャガーとランドローバーは、輸入車ファンの憧れの存在。でもユーズドカーなら手が届きやすいはず。ここでは注目のモデルをご紹介！
文●グーワールド
JAGUAR
ダイナミクスと豪華さを兼ね備えた現代ジャガー
ジャガーの歴史を紐解くと、必ずたどりつくキーワードが「モータースポーツ」。戦前はスポーツカーメーカーとして名を馳せ、戦後もXK120やEタイプなど数々の名車を生み出してきた。だから、ジャガーの根底にある精神は、走りの楽しさだったりする。また、最近はXF、XEとバリエーションが拡大され、SUVもラインアップしている。
ここでは先代モデルや改良前モデルを中心に、お買い得な1台をグーネットの豊富なデータをもとに分析してみた。とくに注目したいのがXKシリーズで、V8搭載のプレミアムクーペ／カブリオレが、現実的なプライスで入手可能となっている。
XK
エレガントかつスポーティな1台
ジャガー XK
エレガントかつスポーティな1台
2＋2座の優雅なクーペまたはコンバーチブルがXKシリーズ。豪華な仕立ての室内、後席に荷物を置ける実用性がこのクルマの大きな魅力。基本的にはゆったり乗るグランドツアラーだが、高性能版「XKR」は足まわりが引き締められると同時にスーパーチャージャー付きエンジンを搭載し、積極的な走りにも応えてくれる。登場から10年以上が経ち、300万円前後の予算で十分ねらえるようになった。
XKコンバーチブル。屋根がソフトトップというのも、クラシカルな雰囲気でよい。レザーシート、ウッドパネルの質感も高い。
高性能版XKRクーペ。2012年モデル以降フロントデザインが変更されている。「R」の最高出力は510馬力で、高い動力性能が自慢。
中古車平均価格帯 270万円～780万円（※06年～15年 全グレード）
物件数 ★★★★☆
オススメグレード XKRクーペ
走行距離別物件比率
どの走行距離帯もまんべんなく流通している。1万km未満の低走行な物件はさすがに少ないが、3万km未満なら全体の3割ほど。
グレード別物件比率
クーペとコンバーチブル比は7対3ほど。また、両者とも高性能版「R」の割合が多いのは、スポーツカー的な性格が強いからであろう。
XF
走る楽しさ満載のスポーツセダン
ジャガー XF 先代
走る楽しさ満載のスポーツセダン
ジャガーセダンの中間的ポジションのXFは、プレミアム性とスポーツ性をうまくバランスさせた1台。だれにでも好まれる飽きのこないデザインもポイントだ。ユーズドジャガーのなかでも低予算でねらえるのも魅力で、前期型なら100万円台の物件も。ただ市場ボリュームは大きくない。
モデルライフ途中で2度フェイスリフトを行っているが、写真は最終型。クラシックとモダンが融合した室内も見どころ。
中古車平均価格帯 130万円～440万円（※07年～15年 全グレード）
物件数 ★★★☆☆
オススメグレード 2.0ラグジュアリー
走行距離別物件比率
10年前に登場したクルマとしては、走行距離が伸びた個体が少ない。どのグレードも低走行物件が揃っており、買いやすい。
グレード別物件比率
2Lターボから5Lスーパーチャージャー（XFR）まで幅広いグレードがあるが、中古車の大半は2Lターボ。V8系はわずか。
XJ
威風堂々のフラッグシップ
ジャガー XJ
威風堂々のフラッグシップ
ジャガーラインアップの頂点に位置するのがXJ。現行型は、それまでのクラシカルなデザインから脱却し、モダンなスタイルとなったのが特徴。2L 4気筒ターボを新たに設定するなど、環境にも配慮したモデルを設定。中古車は非常に豊富で、初期型はかなり価格が下がっている。
フラッグシップながらも、スポーツマインドを忘れない内外装の仕立て。現行型から室内も一段とモダンになっている。
中古車平均価格帯 330万円～1200万円（※10年～17年 全グレード）
物件数 ★★★★☆
オススメグレード プレミアムラグジュアリー
走行距離別物件比率
3万km未満の低走行車が全体の半数を占めるなど、コンディションのよい個体が揃う。安心を買うなら認定中古車もオススメしたい。
グレード別物件比率
装備内容によって豊富なグレード構成のXJだが、もっとも多いのが3Lスーパーチャージャー付きの「プレミアムラグジュアリー」。
XE
コンパクトセダンXEの中古車動向はどうなってる？
2015年初頭に国内導入がスタートしたジャガーのコンパクトセダンXE。BMW 3シリーズやメルセデスCクラスがライバルとなる期待のモデルで、ジャガーニューモデルのなかで注目の1台となっている。気になる中古車相場だが、グーネットに登録の物件は170台前後。平均価格は440万円となっており、お買い得度は高くない。大幅改良後のタイミングがねらい目か・・・？
LAND ROVER
ふたつのブランド戦略で高級SUV市場を席巻
いま、ランドローバー社がリリースするモデルは、「ランドローバー」と「レンジローバー」というふたつのブランドに大別できる。前者はコンサバで伝統あるオフローダーというイメージ、後者は先進的デザインを取り入れながらも、プレミアム性を押し出したイメージだ。とくにレンジローバーブランドは、最近バリエーションを拡充しており、魅力的なラインアップとなっている。
中古車市場を見ると、どのモデルも偏りなく流通している傾向で、10年以内の物件ならコンディション面でも安心できる。ここでは、グーワールドがオススメする4モデルを、マーケットデータとともに紹介する。
DISCOVERY 4
ランドローバー ディスカバリー 4
ランドローバー随一のヘビーデューティモデル
初登場は1989年と、ランドローバーのなかでは歴史あるモデルがディスカバリー。その4代目モデルが登場したのは2009年で、ラグジュアリーな内外装を持つプレミアムSUVとしての魅力を深化させている。当初は5L V8のみが設定されていたが、14年モデル以降は3L V6スーパーチャージャー仕様に置き換わった。物件数はランドローバーのなかでは多めで、とくにV8を積む前期型が豊富に流通している。こちらは400万円前後の予算があれば十分ターゲット。一方後期型は物件数が少なく、相場も高めで手が出しにくい状況だ。
室内は3列シート7名乗車となる。最後列でもそれなりの快適性を確保。
開放感のあるパノラマルーフを採用。どのシートに座ってもリラックスできる。
シートを畳めば広大な荷室が展開される。レジャーなどにも最適だ。
当初は全グレードに5L V8が搭載された。最高出力は375馬力を発揮する。
中古車平均価格帯 340万円～630万円（※09年～16年 全グレード）
物件数 ★★★☆☆
オススメグレード SE
走行距離別物件比率
最近まで現役のモデルだったため、低走行距離の物件が目立つ。多くは3万km前後で、コンディション重視のクルマ選びも可能だ。
グレード別物件比率
内外装が豪華になる上級モデル「HSE」は全体の1割程度とかなり少なめ。ベーシックモデル「SE」が中古車市場の大半を占めている。
RANGE ROVER SPORT
レンジローバーのもうひとつの顔
ランドローバー レンジローバースポーツ 先代
レンジローバーのもうひとつの顔
レンジローバーの派生車種として登場したレンジローバースポーツは、車高を下げると同時に全長を切り詰め、オンロードでの走破性能を重視したSUVのグランドツアラー。先代は2005年末に発表され時間が経っているので、中古車市場には手ごろな価格の物件が揃っている。
ポルシェカイエンやBMW X5に代表されるスポーツSUVがライバルだが、こちらは英国車らしいデザインと質感で勝負。
中古車平均価格帯 200万円～470万円（※05年～13年 全グレード）
物件数 ★★★☆☆
オススメグレード 5.0 V8
走行距離別物件比率
デビューしてから10年以上経過しているため、多走行な物件が目立つ。内外装の傷みなどもチェックしつつ、じっくり探してみよう。
グレード別物件比率
当初は自然吸気が4.4L、スーパーチャージャー付きが4.2Lだったが、後に両者とも新世代5Lエンジンに換装。5L NAの個体が豊富だ。
RANGE ROVER
英国を代表するキング・オブ・SUV
ランドローバー レンジローバー 先代
英国を代表するキング・オブ・SUV
2002年に登場した先代レンジローバーは、ランドローバー社のフラッグシップモデル。当初は4.4L NAと4.2Lスーパーチャージャーを積んだが、後にNAと過給器付きともに5Lになった。物件数が豊富で、初期型は200万円を下まわる個体も確認できる。
中古車平均価格帯 170万円～700万円（※02年～13年スポーツを除く）
物件数 ★★★★☆
オススメグレード 5.0 V8
RANGE ROVER EVOQUE
スタイリッシュなコンパクトSUV
ランドローバー レンジローバー イヴォーク
スタイリッシュなコンパクトSUV
近年のレンジローバーブランドのなかで、とくに前衛的なモデルがイヴォーク。流行りのコンパクトSUVで、スタイリッシュな造形が特徴。排気量が2Lターボで、新車時価格も手ごろなので大ヒットモデルに。中古車物件が多く、探しやすいのも魅力である。
中古車平均価格帯 340万円～700万円（※12年～17年コンバーチブルを除く）
物件数 ★★★★★
オススメグレード 5ドア HSE
※ナンバープレートは、はめ込み合成です。
ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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