車種別仕様・中古車評価・まとめ
更新日:2019.06.28 / 掲載日:2017.12.28
第2回目 JAGUAR&LAND ROVER ジャガー&ランドローバーまるごと。
洗練されたデザインに向かうランドローバー

いままさにすべてのモデルのデザインを見直しているランドローバー。これまでの都会的なレンジローバー系と無骨でカントリー風なランドローバー系という棲み分けはもはや鮮明ではなくなり、ひとつのアイデンティティを共有することとなった。
そのため両社は同系統のデザインをまとう。それはセンセーショナルにデビューしたあのイヴォークからの流れのものだ。その後リリースされたレンジローバーも同スポーツも、さらにはフリーランダーもそのデザインテイストから成り立っている。
そんな戦略の背景には、当然世界的なSUVブームが関係する。ランドローバーが送り出すオフローダーも、マーケットではオンロードを走るSUVとして日常的な使われ方をしはじめたからだ。
また技術的な面ではジャガーとのプラットフォームの共有化がある。レンジローバー・ヴェラールがそうで、ジャガーFペイスとの共有パーツは多い。つまりはオンロード性能のノウハウが容易に手に入るのだ。
ということで、このページだけでもお分かりのように、もはやレンジローバー系とランドローバー系の区分けはあまり感じられない。ディスカバリーまでかなり都会的になったのだから恐れ入る。この流れはもはやだれにも止められないだろう。
とはいえ、オフローダー専門メーカーとしての特有の技術は鈍らない。レンジローバー・ヴェラールにも「トレインレスポンス2」が搭載される。つまり、見かけは都会的でもオフロードの走りに抜かりはないのである。それがこのブランドの宿命であり、最大の魅力だろう。
文●九島辰也 写真●グーワールド
ヒルディセントコントロールなど、オフに必要な電子デバイスが贅沢に盛り込まれている。
4輪独立懸架のサスペンションを持つディスカバリー。ストロークは長い。
DISCOVERY 5
これがディスカバリー!?ブランドの決意を示す変身
今年5世代目へモデルチェンジしたディスカバリー。これまでのスクエアなデザインからレンジローバー風なものに変わった。サイズもそうで、3列シートを持つこのクルマは、レンジローバーにほぼ近い。とくに2mの全幅が目立つ。それでもリヤ部のピラーが先代ディスカバリーのアイデンティティを残しているのは、オフローダーファンにとっては救いだ。中身も当然オフローダーしている。
ランドローバー ディスカバリー5
大きな変化を感じさせないインテリアだが、インターフェイスはタッチスクリーン式で最新式のものとなった。スマホからもいろいろ操作できるのは便利。サードシートを装着できるので定員は5名と7名がある。
ガソリンとディーゼルの2つの3L V6エンジンをラインアップする。
カーゴには腰掛けボードがつく。サードシートはスマホを使って畳める。
ランドローバー ディスカバリー 5 HSE ディーゼル(8速AT)
全長×全幅×全高 | 4970×2000×1890mm |
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車両重量 | 2380kg |
エンジン | V6DOHCディーゼルターボ |
総排気量 | 2992cc |
最高出力 | 258ps/3750rpm |
最大トルク | 61.2kg m/1750-2250rpm |
サスペンション前後 | ダブルウィッシュボーン |
新車価格 | 819万7000円~921万7000円(全グレード) |
RANGE ROVER EVOQUE CONVERTIBLE
新世代レンジを告げた大人気モデル
イヴォークの3ドアクーペをベースに仕上げられた屋根開きモデル。チーフデザイナーのドローイングが社内で好評だったことからコンセプトカーをつくり市販化に至った。ルーフは全自動でスイッチひとつですべてを行う。開くまでの時間は18秒。しかも機密性が高いため遮音性がいいのもポイント。4シーターなので実用性も兼ね備える。
ランドローバー レンジローバー イヴォーク コンバーチブル
インパネまわりはイヴォークと同じ。クーぺタイプでリヤシートの居住性はそれほど高くないが使える。
ソフトトップを収納するスペースを確保するためカーゴは小さめ。
突然の雨でも時速48km以下なら、走行中でも開閉作業ができる。
イヴォーク コンバーチブル HSEダイナミック Si4(9速AT)
全長×全幅×全高 | 4370×1980×1609mm |
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車両重量 | 2013kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1998cc |
最高出力 | 240ps/5500rpm |
最大トルク | 34.7kg m/1750rpm |
サスペンション前後 | ストラット |
新車価格 | 768万円 |
RANGE ROVER VELAR
SUVのエレガンスが新たな領域に突入した
レンジローバー・スポーツと同イヴォークの間を埋めるべく誕生したのがこのヴェラール。プラットフォームにジャガーFペイスのものを使いながら、レンジローバーファミリーとしてのテイストに仕上げられた。スタイリッシュでありながら堂々とした佇まいで、インテリアも気品漂うものとなる。グレードは標準車とRダイナミックだ。
ランドローバー レンジローバー ヴェラール
デンマークの高級テキスタイルメーカーの素材を採用するなど凝った作りのインテリア。かなりお上品。
2つの液晶モニターを装備。ドライブモードの設定は下のモニターで。
2Lのガソリンとディーゼル、それと3L V6という設定。
レンジローバー ヴェラール SE (8速AT)
全長×全幅×全高 | 4820×1930×1685mm |
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車両重量 | 2060kg |
エンジン | V6 DOHCスーパーチャージャー |
総排気量 | 2994cc |
最高出力 | 380ps/ 6500rpm |
最大トルク | 45.9kg m/3500rpm |
サスペンション前/後 | ダブルウィッシュボーン/インテグラルリンク |
新車価格 | 699万円~1526万円(全グレード) |
※ナンバープレートは、はめ込み合成です。