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更新日:2020.04.23 / 掲載日:2018.07.02

TOYOTA人気TOP10車を徹底インプレッション!

TOYOTAの魅力を探る本企画、最後は弊誌販売実績ランキングから算出した、TOYOTA人気トップ10車を徹底インプレッション。人気の秘訣(○)、イマイチな点(×)もわかるぞ。
●文:川島茂夫 ●写真:奥隅圭之/佐藤正巳/澤田和久

icon TOYOTA ヴォクシー/ノア/エスクァイア

TOYOTA ノア

●発表(最新改良):’14年1月20日(’17年7月3日)
エスクァイアは’14年10月29日発表
●価格帯:246万6720~336万3120円

2.0Lの直4+CVTと、1.8Lの直4+モーター(電気式CVT)のハイブリッドをラインナップ。ハイブリッドは7人乗りのみの設定。

  • TOYOTA ヴォクシー

    もっとも力強いデザインなのがヴォクシー。ヴォクシー/ノアの最上位グレードは3ナンバー。

  • TOYOTA エスクァイア

    質感を高めたのがエスクァイア。

1BOX市場の開祖のような存在であり、リピート率も高い。ユーザーの期待を裏切らないというのが定番化の大きな要因だろう。現行モデルに限定すれば、新設計シャシーの導入や第三の姉妹車の登場も強さの要点となる。
 斬新な設計の燃料タンクの採用などで低床化されたプラットフォームによりクラス最大級のキャビンスペースと優れた乗降性を実現。加えて1.8Lハイブリッド導入による動力性能と実用燃費の向上。定員乗車でも安心の操安性を維持しながら乗り心地も改善された。
 キャビン機能は1BOX型では標準的。格納時の張り出しの少ない3列目などで積載性の向上を図るなど、1BOX型の基本機能は高く評価できる。ただし、積載の多様性など新たな用途への対応力や細かな利便性では平凡でもある。
 三姉妹車でキャラ付けも興味深い。ノアは現行車では厳つくなったものの基本はファミリー色を強くした、言わば母性志向のキャラ。対してヴォクシーはタフな雰囲気やレジャー感覚の父性志向。新規参入のエスクァイアはプレミアム志向で、アル&ヴェルのダウンサイジングモデル的なイメージが与えられている。もちろん、基本ボディや室内機能は共通であり、適応用途も性能も同じ。外観のイメージだけの違いだが、ユーザーの使い方に合わせてキャラを選び分けられるのも魅力だ。
 難点は、致命的とも言える運転支援機能の貧弱さだ。ライバルの機能や装着水準の伸びが著しいことも影響しているが、真っ向ライバルがACCやLKAを設定しているのに対して、ノア系は衝突回避機能を中心としたもので、先進的運転支援装備が遅れている。今や軽乗用車にも装着したモデルがあるくらいなのだ。好調な販売に寄り掛かることなく、早急のテコ入れが望まれる。

イチオシグレード

ノア ハイブリッドX(7人乗り)

高速長距離燃費に厳しいカテゴリーなので、遠出の機会が多いユーザーはハイブリッド車を選ぶのが賢明。経済的な効果もあるが、満タン航続距離が使い勝手での有利さ。ヴォクシーorノアはお好みで。

●主要諸元(ノア ハイブリッドX・7人乗り)
●全長×全幅×全高(mm):4695×1695×1825●ホイールベース(mm):2850●車両重量(kg):1610●駆動方式:FF●パワートレーン:1797C直4DOHC(99PS/14.5kg・m)+モーター(60kW/207 N・m)●トランスミッション:電気式CVT●JC08モード燃費(km/L):23.8●燃料タンク(L):50〔レギュラー〕●最小回転半径(m):5.5●タイヤサイズ:195/65R15

icon TOYOTA アクア

TOYOTA アクア

●発表(最新改良):’11年12月26日(’18年4月3日)
●価格帯:178万5240~232万2000円

  • TOYOTA アクア

    昨年のマイナーチェンジでエクステリアデザインを刷新。

  • TOYOTA アクア

    従来のX-アーバンを進化させたクロスオーバーも設定されている。

トヨタ・ハイブリッド車の普及を目的に開発されたモデルであり、車格的にはヴィッツと横並びになる「コンパクトカー」。車格面だけでなく、ハイブリッドシステムも設計の見直し等によりコスパの向上が図られている。
 ハイブリッド専用車、であることもアクアの魅力の一つと言える。アクア登場後にはカローラ系にもハイブリッド車が登場しているが、ハイブリッド専用車ということでプリウスの弟分、「ミニプリウス」のような立ち位置となった。トヨタ先進技術をリードする1車と言えるわけだ。
 THS IIの燃費性能以外、走行性能面での特徴はコンパクトカークラスながら高速走行を意識したサスチューニングが挙げられる。軽快感や切れ味、といったスポーティなタイプではなく、据わりのよさを重視したいわばツーリング型なのがアクア。
 日常域での乗り心地は少々硬めだが、4名乗車の高速走行でもしっかりした操縦感覚を示す。タウン&ツーリング適性を、高水準で両立しているわけだ。
 キャビンスペースはコンパクトカークラスでは広いほうだが、低全高のせいもあって、後席は視角的圧迫感が強い。また、後席格納は平凡な6対4分割のシングルフォールディング式を採用。決して悪くはなく、標準レベルなのだが、同じくハイブリッドを展開するフィットがユーティリティにより優れるので、気になる点である。
 また、対フィットで考えるとACCやLKAなどの先進運転支援が設定されないのも、厳しいウイークポイントである。ノートにもACCが装備され、ライバルを含めたこの3車で一番先進的なイメージながら、先進運転支援機能では完全に後手になっているのが現状だ。

イチオシグレード

クロスオーバー

SUV的なルックスを好むかどうかが選択の分かれ目だが、最低地上高増により適応用途にプラスαできるのも魅力。また、一般装備はG相当であり、とくに割高な印象はない。

●主要諸元(クロスオーバー)
●全長×全幅×全高(mm):4060×1715×1500●ホイールベース(mm):2550●車両重量(kg):1100●駆動方式:FF●パワートレーン:1496cc直4DOHC(74PS/11.3kg・m)+モーター(45kW/169N・m)●トランスミッション:電気式CVT●JC08モード燃費(km/L):34.4●燃料タンク(L):36〔レギュラー〕●最小回転半径(m):5.4●タイヤサイズ:185/60R16

icon TOYOTA プリウス/プリウスPHV

TOYOTA プリウス/プリウスPHV

●発表(最新改良):’15年12月9日(’17年11月1日)/’17年2月15日(-/-/-)
●価格帯:242万9018~422万2800円

  • PHVはトヨタ初の11.6インチT-Connect SDナビ&DCMを標準装備(除くS)。

  • 先進感のある室内。充電口は車両右後ろ側にある。

プリウスは量産ハイブリッド開発のテストベッドとしての役割もあり、事実そのように進化してきた。現行車ではPHVがその役割を担っている。急速充電対応や太陽光による駆動バッテリー充電などを採用、ハイブリッド車と電気自動車をクロスオーバーさせたような存在であり、ハイブリッドの次世代標準を示している。
 ならばプリウスは?同車格では最も優れた燃費を示し、シャシー性能では操安性を中心に着実に進歩した。歴代プリウスを並べれば最新車らしい内容だが、先進性のイメージリーダー以上の価値を見出すのが難しくなっている。空力優先のスタイルは居住性も積載性も同サイズ車中では劣る。燃費のリーダーであってもハイブリッドの普及と共にアドバンテージは減少するばかりである。
 とくに同型ハイブリッドを搭載などハードウェアの共通性が高いC-HRや次期カローラ(HB)の登場はプリウス人気に大きく影響しそうである。ハイブリッド専用車として、先進エコをキャラにしたスペシャリティ型と考えるのが妥当だろう。

イチオシグレード

プリウスPHV Sナビパッケージ
セーフティプラス(特別仕様車)


標準系の同グレードと100万円以上の価格差があるので、ちょっと気が引けるのだが、現行車で先進性を求めるならPHVを選びたい。時代に先行した走りが楽しめる。

●主要諸元(プリウスPHV Sナビパッケージ セーフティプラス・特別仕様車)
●全長×全幅×全高(mm):4645×1760×1470●ホイールベース(mm):2700●車両重量(kg):1510●駆動方式:FF●パワートレーン:1797cc直4DOHC(98PS/14.5kg・m)+モーター(53kW/163N・m)●トランスミッション:電気式CVT●JC08モード燃費(km/L):37.2〔ハイブリッド燃料消費率〕●燃料タンク(L):43〔レギュラー〕●最小回転半径(m):5.1●タイヤサイズ:195/65R15

icon TOYOTA アルファード/ヴェルファイア

TOYOTA アルファード/ヴェルファイア

●発表(最新改良):’15年1月26日(’17年12月25日)
●価格帯:335万4480~750万8160円

  • 質感や加飾など含め、かなり豪華なインテリア。

  • 最上級のエグゼクティブラウンジを選べば、2列目がより寛げる空間に。

1BOX型というと実用重視のように思えるが、贅を求めた選択でもある。同じ乗車人数ならセダンとは比較にならないほどの広さで贅沢ができる。水平方向の広がりだけでなく、高い天井も見所。そこにラウンジ感覚のシート。バケット的なシートにはない解放感と着座姿勢の自由度。
 もうひとつの贅沢は見晴らしだ。乗用車でも最も高いアイポイント設定になり、周囲他車の屋根越しに見渡せる。観光地のドライブだけでなく、渋滞時の周囲からの圧迫感も減少する。
 こういった特徴をこれでもかと詰めてきたのが現行車だ。3.5LのV6、E-Fourを用いたハイブリッドなどパワートレーンも高級セダンに引けを取らず、どっしりした乗り味。セダン系に比べると洗練感で負けるが、高級車と呼べるだけの内容だ。
 高級の演出がちょっと古臭い、1BOX型にしては積載性がレジャー用途に適していないのがウイークポイントだが、そこは狙いでもある。多様化は高級車も例外ではなく、そのひとつの選択肢として確固たる地位を築いたのも納得。

イチオシグレード

アルファード ハイブリッドG(7人乗り・4WD)

シートはセカンドキャプテンシート仕様が標準。燃費に厳しいクラスなので、できればハイブリッド車を狙いたい。高級車らしい装備内容と価格のバランスではGが好バランス。

●主要諸元(アルファード ハイブリッドG・7人乗り)
●全長×全幅×全高(mm):4945×1850×1950●ホイールベース(mm):3000●車両重量(kg):2150●駆動方式:4WD●パワートレーン:2493cc直4DOHC(152PS/21.0kg・m)+モーター(前:105kW/270N・m、後:50kW/139N・m)●トランスミッション:電気式CVT●JC08モード燃費(km/L):18.4●燃料タンク(L):65〔レギュラー〕●最小回転半径(m):5.6●タイヤサイズ:225/60R17

icon TOYOTA シエンタ

TOYOTA シエンタ

●発表(最新改良):’15年7月9日(-/-/-)
●価格帯:168万9709~246万5855円

  • インテリアの質感はそこまでではないが、使い勝手、操作性はまずまず。

  • 3列目は2列目の下に格納するタイプ。

街乗りにも手頃なコンパクトサイズで3列シートを実現したのがセールスポイント。ただし、サードシートは補助椅子的な実用性しかなく、大人の長時間多人数乗車は無理がある。プラス2名を乗せられる緊急用シートを備えたワゴンと考えればいいだろう。多用途性の高さはレジャー&ファミリーユースに適しているが、標準設定となる1.5L車は高速での余力が今ひとつ。ハイブリッド車はアクアと同型のシステムを採用。高速の余力はそれ程でもないが力強い低中速域もあって、レジャー用途の走りの適性も向上する。また、サスチューンもタウンユースでの乗り心地を基本とした設計だ。
 ポルテと並んで和み系トヨタ車を代表するモデル。多人数乗車での実用性やファントゥドライブを期待すると実用性も走行性能も中途半端な存在である。その中途半端さは4人家族のファミリーカーのベストバランスであり、真正面からぶつかる競合車不在とする一因でもある。
 最大の弱点は高速長距離走行向けの運転支援機能。適応用途を狭める要因でもある。

イチオシグレード

X(7人乗り)

予算に余裕があればハイブリッドがいいが、実用性から選ぶモデルでもあり、コスパ重視ならガソリン車。使い勝手があまり変わらないので、シート仕様は7名定員がいい。

●主要諸元(X・7人乗り)
●全長×全幅×全高(mm):4235×1695×1675●ホイールベース(mm):2750●車両重量(kg):1320●駆動方式:FF●パワートレーン:1496cc直4DOHC(109PS/13.9kg・m)●トランスミッション:CVT●JC08モード燃費(km/L):20.2●燃料タンク(L):42〔レギュラー〕●最小回転半径(m):5.2●タイヤサイズ:185/60R15

icon TOYOTA ヴィッツ

TOYOTA ヴィッツ

●発表(最新改良):’10年12月22日(’18年5月31日)
●価格帯:118万1520~231万8760円

  • 実用性も重視したインテリア。

  • 1.5Lガソリンor1.5LハイブリッドのGRスポーツも用意し、一部には5MT車も設定。

現在の欧州市場のスモール2BOXクラスに焦点を合わせた設計である。そのせいかインテリアは歴代モデルでも最も保守的だ。経済性と実用性が優先されるカテゴリーであり、4名乗車時の居住性など要点を押さえた設計だが、居住性や積載性とも、とくにアドバンテージとなる部分はない。
 車種構成面では多彩なパワートレーン設定が大きな強味。4気筒の1.3L車を標準とし、価格も含めた経済性の3気筒の1.0L車、アクアと同型システムを採用したハイブリッド車を展開。同車格ライバル車に対してワイドラインナップとなっている。
 フットワークはタウンユースを軸足とした特性だが、高速走行とのバランスは悪くない。質感も含めて手堅くまとめた印象だ。
 気になるのは運転支援機能だ。アクア同様に直接のライバルとなるフィットとノートにはACCが設定され、フィットはさらに半自動操舵型LKAも用意。両装備共に高速走行向けの機能なので、タウンユース主体のユーザーには影響は少ないが、長く乗り続けるユーザーには気になる部分だ。

イチオシグレード

1.3F セーフティエディション2(特別仕様車)

べーシックグレードにセーフティセンスと高級感を高めた内外装を施した特別仕様。1.0L車とハイブリッド車にも設定されるが、価格と走りの汎用性のバランスなら1.3L車だ。

●主要諸元(1.3F セーフティエディション2・特別仕様車)
●全長×全幅×全高(mm):3945×1695×1500●ホイールベース(mm):2510●車両重量(kg):1000 ●駆動方式:FF●パワートレーン:1329cc直4DOHC(99PS/12.3kg・m)●トランスミッション:CVT●JC08モード燃費(km/L):25.0●燃料タンク(L):42〔レギュラー〕●最小回転半径(m):4.7●タイヤサイズ:175/70R14

icon TOYOTA C-HR

TOYOTA C-HR

●発表(最新改良):’16年12月14日(’18年5月7日)
●価格帯:229万~292万9200円

  • アシンメトリーなインパネなど、スペシャリティさを強調するインテリアデザイン。

  • ラゲッジルームも決して広くはない。

最大のセールスポイントはスタイルだ。ダイナミックな面に切れのいいアクセントやランプグラフィックを加えて、遠目にも一目で分かる存在感がある。リヤに向かって絞り込まれたキャビンやリアドアの存在を希薄にするドアノブデザインなど、SUVルックのスペシャリティカーだ。
 ホイールベースが短くなっているがプラットフォームはプリウスをベースとして、その外観から想像するとおりの引き締まったフットワークを示す。ハイブリッド車の動力性能はプリウスとほぼ同じだが、1.2Lターボ車は力感ある実用性能と小気味よいスポーツフィールを兼ね備えている。
 SUVとしては最低地上高が低く、悪路踏破性はあまり期待できない。また、荷室床面高が高いため積み降ろし作業性もイマイチ。4名乗車に不足ないキャビン容量だが、ユーティリティ面からもレジャー用途適性は低い。
 SUVに分類されているが、SUVとして高く評価できる部分はない。逆に半端に悪路走破性を求めなかった潔さが魅力ともいえ、それが独自性を強化している。

イチオシグレード

G-T

燃費や先進性からハイブリッド車が魅力的だが、雰囲気に惚れて選ぶなら同予算で1グレードアップのターボ2WD車。ファントゥドライブの要素もハイブリッド車以上だ。

●主要諸元(G-T)
●全長×全幅×全高(mm):4360×1795×1550●ホイールベース(mm):2640●車両重量(kg):1400●駆動方式:FF●パワートレーン:1196cc直4DOHCターボ(116PS/18.9kg・m)●トランスミッション:CVT●JC08モード燃費(km/L):16.4●燃料タンク(L):50〔レギュラー〕●最小回転半径(m):5.2●タイヤサイズ:225/50R18

icon TOYOTA ハリアー

TOYOTA ハリアー

●発表(最新改良):’13年11月13日(’17年6月8日)
●価格帯:294万9480~495万3960円

  • レジャーへの適性はそこまでではない。

  • が、そもそもスペシャリティ感を味わうモデル。表皮など各部もあまり汚したくない素材だ。

正統派なのか際物なのか判断が難しいのがハリアーである。高級ワゴンとSUVを融合させたプレミアム・クロスオーバーSUVの元祖として誕生し、そういった寛ぎや高級感の演出、実用性の勘所は押さえている。高級ワゴンの居心地はハリアーの伝統的な魅力でもある。SUVにしては妙に長いフロントオーバーハングとマスクでオンロード志向のスペシャリティ感を演出。これは非SUV的であり、最低地上高もこのホイールベースではあまり余裕がない。ただ、まとまりはともかく、スペシャリティ志向も含めて、今現在の売れセンとなるプレミアムSUVに求められる要素を網羅的に盛り込んでいるのは間違いない。
 姉妹車にあたるレクサスNXと比較するとフットワークの洗練感に乏しい。乗り味でのプレミアム性はもう少し頑張って欲しい。2.0L車は車格に対して明らかに余力不足だが、車両価格が魅力。ゆとり求めるなら、先進性に振れば2.5Lハイブリッド、スポーティ感なら2.0Lターボ車が用意され、バリエーションも売れセンをしっかりと押さえた構成である。

イチオシグレード

プログレス(ターボ)

ハイブリッド車との価格差は約55万円。4WDで比較しても差額は約36万円。差額で1グレードアップできるのでターボ。プログレスは高級ナビ標準で価格相応の装備内容だ。

●主要諸元(プログレス・ターボ)
●全長×全幅×全高(mm):4725×1835×1690●ホイールベース(mm):2660●車両重量(kg):1690●駆動方式:FF●パワートレーン:1998cc直4DOHCターボ(231PS/35.7kg・m)●トランスミッション:6AT●JC08モード燃費(km/L):13.0●燃料タンク(L):60〔プレミアム〕●最小回転半径(m):5.6●タイヤサイズ:235/55R18

icon TOYOTA カローラフィールダー

TOYOTA カローラフィールダー

●発表(最新改良):’12年5月11日(’17年10月11日)
●価格帯:165万6720~253万6920円

  • 昨年のマイナーチェンジで助手席側パネルにメッキ加飾を施すなど質感向上が図られている。

  • オーソドックスなインテリア。

フロントマスクは派手だが、キャビンと荷室の実用性をバランスさせたオーソドックスなワゴン。なお、サクシード系が商用専用となったため、半ばミニバンプリウスαを除けばフィールダーだけが唯一のワゴンとなる。
 奥行きに余裕があり、平積みしやすいワゴンらしい荷室設計や4名の長時間乗車にも十分な居心地や開放感を備えたキャビンなど、ウェルバランスを身上とするカローラ系らしい設計も好感が持てる。
 ウイークポイントは質感。内装も頑張って欲しいが、一番気になるのは乗り味だ。フットワークに浮つくような据わりのあまさがあり、ハンドリングも乗り心地も少々落ち着きがない。トヨタでも旧世代設計なのがすぐ分かる。アクアと同系のハイブリッド車も動力性能と燃費は先進的だが、走り全般となると古臭く思えてしまう。
 また、トヨタコンパクトクラスに共通するが、フィールダーも先進運転支援は遅れ気味。キャラと車格は異なるが、同カテゴリーに属するシャトルはACCもLKAも用意。新型の登場が待ち遠しい一台だ。

イチオシグレード

ハイブリッドG

価格も含めたカローラらしいまとまりなら1.5L車を勧めるが、アクアやヴィッツではキャビン実用性に不満というハイブリッド派には同車のハイブリッド車が最適だ。

●主要諸元(ハイブリッドG)
●全長×全幅×全高(mm):4400×1695×1475●ホイールベース(mm):2600●車両重量(kg):1170●駆動方式:FF●パワートレーン:1496cc直4DOHC(74PS/11.3kg・m)+モーター(45kW/169N・m)●トランスミッション:電気式CVT●JC08モード燃費(km/L):34.4●燃料タンク(L):36〔レギュラー〕●最小回転半径(m):4.9●タイヤサイズ:185/60R15

icon TOYOTA ランドクルーザープラド

TOYOTA ランドクルーザープラド

●発表(最新改良):’09年9月14日(’17年9月12日)
●価格帯:353万8080~536万3280円

  • 質感もなかなかだが設計にはやや古さも感じられるインテリア。

  • マルチテレインセレクトスイッチはインパネ中央に設置。

国際市場の影響も大きいが、ここ数年でSUV市場は大きく拡大している。しかし、その増加分はクロスオーバーSUVであり、本格オフローダーは車種数では減少傾向にある。下げ止まったとも言えるのだが、雰囲気や流行ではなく実用面からオフローダーを必要とするユーザーのためのモデルが生き残った。その代表的なモデルがプラドである。
 求められるのは高い悪路踏破性だが、同時にオン&オフロードでの扱いやすさも高めているのが特徴。トルセンLSDを配したフルタイム4WDや電動リヤデフロック(OP)により路面対応操作を簡素化。最上級グレードにはマルチテレインセレクトやクロールコントロールも用意されている。
 ただし、オフロード前提の優等生。ディーゼルもガソリンも力はあるが、エンジンフィールはラフで、燃費も悪い。キャビンスペースに比べると車体サイズが大きく、周辺死角も広い。フットワークも節度に欠く。そういった乗用車としての効率や質感はクロスオーバー系に及ばず、アウトドアのスペシャリストのためのクルマなのである。

イチオシグレード

2.8TZ-G(7人乗り・4WD)

オフロード職人型ユーザーならTXでもいいがゆとりと安心なら充実したオフロード支援機能が用意されたTZ-G。国産のディーゼル・オフローダーの最上級仕様でもある。

●主要諸元(2.8TZ-G・7人乗り・4WD)
●全長×全幅×全高(mm):4825×1885×1835●ホイールベース(mm):2790●車両重量(kg):2330●駆動方式:4WD●パワートレーン:2754cc直4DOHCディーゼルターボ(177PS/45.9kg・m)●トランスミッション:6AT●JC08モード燃費(km/L):11.2●燃料タンク(L):87〔軽油〕●最小回転半径(m):5.8●タイヤサイズ:265/55R19




提供元:月刊自家用車



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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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