車種別・最新情報
更新日:2019.03.28 / 掲載日:2019.03.28

新型RAV4【先取り】魅力解剖

既にトヨタの公式WEBサイトで予告公開が始まっている新型RAV4。4月上旬の正式発表を前に、「月刊自家用車」独自情報と海外公式情報を駆使した徹底ガイドをお届けする。万全の予習でしっかり検討していただきたい。

※新型RAV4の国内仕様情報はすべて月刊自家用車編集部調べ。写真は国内仕様(プロトタイプ)のほか、欧州仕様/米国仕様のものを使用。

過熱するSUV市場に「会心の一撃」となるか?

PART1●国内仕様スクープ情報

TOYOTA 新型RAV4 アドベンチャー ●予想価格:313万7400円 ●予想ボディカラー:アーバンカーキ

世界的ベストセラー車の6年ぶりの凱旋

今から四半世紀前の1994年に、もしもトヨタRAV4が世に出ていなかったら、世界の自動車市場は今とは全く違う姿になっていただろう。初代RAV4は、それほど革命的な存在だった。

それまでのSUVは、もっぱらピックアップトラックや軍用車にルーツを持つ、頑丈なフレーム付きのオフロードカーを指した。ところがRAV4は、乗用車と同じモノコックボディとフルタイム4WDシステムを採用し、そんな既成概念を軽やかに覆したのだ。キュートなデザインに、オンロードでの快適な乗り心地や軽快なハンドリングと、レジャーユースには十分なオフロード性能をバランスよく両立。後から加わった5ドアは、高い視点による運転のしやすさや安全性なども評価されて、ファミリー層からも人気を呼んだ。

翌年の初代ホンダCR‐Vとともに、日本発のそのアイデアは世界に後を追わせることになる。今や世界中のメーカーが、同工異曲のオンロードSUVを競ってラインナップし、クーペなどのまったく異種のコンセプトを融合した、クロスオーバーと呼ばれるカテゴリーをも生み出すに至ったのだ。

ただし、そうして世界で認められたRAV4は、一度は故郷を捨てる。初代では、狭い日本でも使いやすい5ナンバーサイズだったボディは、海外市場からの要望に応えてモデルチェンジのたびに大型化。そのたびに国内での売れ行きを落とし、2013年に発売された4代目は、ついに日本市場には導入されなかったのだ。

それも海外、特に北米市場での高い人気を思えば仕方なかった。なにしろカナダ工場で生産される北米向けのRAV4は、’17年には41万台近くを売り、彼の地における乗用車のベストセラーに輝いたのだから、北米重視も当然だ。

そんなRAV4が日本に凱旋する。’18年春のニューヨークショーで発表された5代目が、この春、日本でも発売されるのだ。すでにトヨタの公式ティザーサイトが開設され、ディーラーでは3月上旬から商談も始まっている。

新型RAV4のボディサイズは、全長4595×全幅1855×全高1700mm。全幅はまたも4代目より10mm拡大される。しかし、全幅1900mm級の輸入車も増えた今では、けっして日本でも扱いきれないサイズではない。むしろ世界の市場で高く評価されたRAV4の実力を、余すところなく楽しめることを喜ぶべきだろう。

同様に里帰りした現行CR‐VやマツダCX‐5など、ライバルたちも実力派揃い。この春の商談はいよいよ熱くなりそうだ。

タイプ

icon X【FF】【4WD】【ハイブリッド】【ガソリン】

ベーシック装備でFFも選べる
新型RAV4のベーシックグレードとなるのがX。全グレード中で唯一2WDが選べ、ガソリン車では車両本体価格が300万円を切る唯一のグレードとなる。とはいえ装備は必要十分。タイヤは17インチとなるがアルミホイールは標準装備。トヨタセーフティセンスも標準装備されており、オプションで上級グレード並みの装備も追加が可能。ただし、サンルーフやハンズフリーバックドアなどの贅沢装備の選択は、やや制限される。

icon アドベンチャー【4WD】【ガソリン】

SUVらしさを強調したワイルド系
新設されるアドベンチャーグレードは、米国では先代でも好評だったワイルドなオフロード仕様。19インチの大径タイヤを履き、アンダーガードなどのタフな装備をまとう、RAV4のイメージリーダー的なグレードとなる。4WDシステムは、左右後輪の駆動力を電子制御する最新のダイナミックトルクベクタリングAWDが標準装備となる。オン/オフロードを問わず、ドライバーの意志に忠実なハンドリングが楽しめそうだ。

icon G【FF】【4WD】【ハイブリッド】【ガソリン】/G・Zパッケージ【4WD】【ガソリン】

オンロード寄りの上級グレード
都会派のオンロードSUVとしての快適性とステイタス性を極めた上級グレードがG。ガソリン車のみに設定されるG・Zパッケージは、さらなる走りと快適性を追求した、オンロード仕様の最高峰という位置づけになる。ただし、価格的にはハイブリッドのGより安い。4WDシステムも、G・Zパッケージはアドベンチャーと同じダイナミックトルクベクタリングAWDを搭載。ワインディングロードでも意のままの走りが楽しめるだろう。

アクセサリーも豊富に揃う

純正アクセサリー装着車

実用装備からフルカスタムまで、RAV4には豊富なアクセサリーが用意される。純正アイテムだけでも、自分だけの一台が作れる。

icon モデリスタ

モデリスタパーツ装着車

トヨタの特装部門が母体のモデリスタは、スポイラーなどのレーシーなオンロード指向。

icon TRD

TRDパーツ装着車

トヨタのレース部門のTRDは、ワイルドなオフロード指向のパーツをリリース。

【購入ガイド】グレード格差

オプションで装備差を解消可能

新型RAV4はベーシックグレードでもファミリーカーとして求められる装備はほぼ網羅している。安全装備は全車標準だし、足りない装備もほとんどがオプションで追加可能。むしろ違いはタイヤサイズやインテリアの加飾レベルといった、付加価値だろう。ベーシックなX、上級のGを基本に、ワイルドなアドベンチャー、高級車テイストのG・Zパッケージという、明確でシンプルな性格分けだ。

【購入ガイド】主なオプション

チルト&スライド電動パノラマムーンルーフはG以上のグレードにオプション設定。

ナビは販売店装着のみだ

主なオプション装備の設定状況と価格を、安全・運転支援装備中心にまとめた。

新型RAV4はオーディオとナビもレスが標準で、全車ディーラーオプション扱い。日本国内のようなオーダー生産より、在庫車の販売が多い世界戦略車らしい部分だろう。その分、後から加えられるオプションも多彩に用意されており、後方の死角を補うソナーやカメラは単独選択可能。ソナー&カメラに死角から近づくクルマにも自動ブレーキがかかるリヤクロストラフィックオートブレーキも追加可能だ。

  • 海外仕様の純正ナビ。Apple CarPlayの画面が映し出されている。Android Autoにも対応。

  • デジタルインナーミラー。荷物満載でも後方視認が可能で、夜や雨でも視界がクリア。

  • 駐車場から出るのに安心なリヤクロストラフィックオートブレーキ(図はレクサスUXのもの)。

新型RAV4攻略法 by 値引きの神様・松本隆一

松本隆一:本誌連載でおなじみ、販売現場に精通した“値引きの神様”。新型車にだって打つ手はある!

新型だけに激渋! 他車競合よりも同士討ちだ

新型RAV4の同士討ちの基本はカローラ店 vs ネッツ店。ただし東京地区のみトヨタ店とトヨペット店も要チェックだ。

発売前から予約販売を実施中。当初は「値引きはほとんどできません」などとけん制してくるが、本気をみせれば5万円程度の値引きを提示してくるだろう。現金値引きのかわりに10万円相当の付属品を無償で提供してくる店もある。新型だけにガードが固く、他社のSUVをぶつけても「値引きではとてもかなわない」などと引いてしまうことが多い。攻略のコツは“RAV4はRAV4をもって制す”に徹すること。すなわちカローラ店とネッツ店の両方と商談してRAV4同士の争いにもち込むわけだ。現状では車両本体と付属品の値引き合計が15万円前後になったら合格。トヨタの同士討ちが激しい大都市部では20万円引きが飛び出す可能性もある。

ディーラー凸! 見積もり実例

3月某日、愛車の乗り換え検討中の本誌編集者が都内の販売店に突撃して商談にチャレンジ!

セールスさんは余裕の態度。値引きを切り出せる雰囲気もなく…

「お渡しできるものはこれだけです」と写真のリーフレット1枚を渡され、あとはパソコン画面上のセールス資料での説明に。筆者が個人的に気になる細かい装備などの質問にも丁寧に答えてくれた。が、ところで値引きは…と切り出すと「新型ですから」とにこやかにスルー。聞けば3月8~10日の金土日で既に数台契約があったとのこと。まさに自信満々といったところか。値引き前提の予算で腰が引けていた筆者はあえなく白旗と相成った次第。

  • 見積もり例1:X(4WD)

  • 見積もり例2:アドベンチャー

新型RAV4 おすすめグレード

アドベンチャー ●予想価格:313万7400円

優先すべき安全装備は全車標準。ポイントはアクティブトルクベクタリングAWDだ。せっかくなのでこれは欲しい。するとアドベンチャーとG・Zパッケージの二択。「らしい」外観で装備充実のアドベンチャーなら不満なし。

技術的ハイライト

新型RAV4はTNGAプラットフォームに一新。そのメカニズムを詳しく解説する。

高い動力性能に加えてハンドリングもいい4WD

トヨタの新しいクルマ作りの思想であるTNGAから生まれた新型RAV4は、カムリでデビューしたGA‐Kプラットフォームを使う最初のSUVとなる。TNGAモデルの走りは、すでに定評を得つつある。リヤにマルチリンクサスペンションを備えた新型RAV4は、走りも期待できそうだ。

搭載される新世代のダイナミックフォースエンジンは、クラス最高レベルの熱効率と燃費を誇る。先に述べた通り、ハイブリッドは2.5L、ガソリン車は2Lだ。

ハイブリッドで0‐100km/h加速8.1秒(欧州仕様)という俊足ぶりもさることながら、注目は新しい4WDシステムだ。

ガソリン車には、左右の後輪駆動トルクを独立して制御するダイナミックトルクベクタリングAWDを設定。機敏かつ正確なハンドリングを実現した上、4WDが必要ない状況では、後輪の駆動系を完全に切り離して高効率を得るディスコネクト機構も搭載する。

後輪を独立したモーターで駆動するハイブリッドのE‐Fourシステムも、後輪モーター出力を約1.3倍にアップ。前後駆動力配分を前後100:0から20:80まで可変させて、ハンドリングを向上させるのだ。

icon 2L直4

最新のダイナミックフォースエンジン

新型RAV4のガソリン車に搭載される2Lのダイナミックフォースエンジンは、TNGAから生まれた、今後のトヨタ車の中核を担うエンジン。世界最高レベルの熱効率と低損失を誇り、低回転から高回転までの全域で、従来より太いトルクを発生する特性を持つ。

icon CVT

ダイレクトシフトCVT

RAV4の2Lエンジンと組み合わせるダイレクトシフトCVTは、発進専用ギヤを備えてワイドなギヤ比とダイレクトな走りを実現させる、TNGAから生まれた優れた変速機だ。

icon 2.5Lハイブリッド

高速燃焼などにより効率とパフォーマンスをUP

2.5Lのダイナミックフォースエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムは、先にカムリに搭載されたTHS IIユニット。高効率と低燃費だけでなく、モーターがエンジンをアシストすることで力強い走りも実現させる、TNGAの核となるメカだ。

高速化されたTHS II
TNGAはスポーツ性も売り物。新世代THS IIはエンジンの初期回転を下げてリニアに上昇する制御を取り入れて電力で加速度を補うことで、気持ち良い加速感を実現させる。

icon 4WDシステム

ダイナミックトルクベクタリングAWD

安定走行に寄与
ガソリン車のアドベンチャーとG・Zパッケージに搭載されるダイナミックトルクベクタリングAWDは、走行状況に応じて前後に加えて左右の後輪へのトルク配分を独立して電子制御。たとえば左コーナーなら、外輪側のトルクを増して、スムーズな走りをアシスト。

コーナーではドライバーの運転操作に応じて左右後輪のトルク配分だけでなく、ブレーキも協調制御してアンダー/オーバーステアを抑制。意のままのコーナリングを実現させる。

新型E‐Four

リヤモーターのトルクがアップ
後輪を専用モーターで駆動するハイブリッド車のE‐Fourシステムは、従来に比べてリヤモーターの出力を約1.3倍にアップし、前後のトルク配分制御が最適化される。コーナリングなどでは、まるでFR車のようなスポーティな旋回姿勢を見せてくれるだろう。

参考諸元

PART2●新型RAV4 vs ライバル 仮想対決

最後に、これまで判明した情報を元に、国内市場のライバルとの比較を敢行。新型RAV4、強敵相手に勝ち目はあるか!?

【勝負1】エクステリア&パッケージ

新型RAVはレジャー系2車寄りの路線!?

新型RAV4のフロントマスクは八角形がモチーフで、サイドはクラッディング(ホイールアーチモール)を強調。SUVらしさを強調しつつ、ボディのワイドスタンス化や前後オーバーハング低減を実施している。かつての都会派がエクストレイル/フォレスター側にシフトしたとも言える。ボディサイズは日本で発売された先々代と比べると大型化しているが、現在のクラス平均と言ったところだろう。

icon TOYOTA 新型RAV4

C-HRもあるし、大型化も許容範囲か
日本では初代の都会的なイメージが強く残っているため、新型のSUVテイストを強調したキャラクターがどう評価されるか気になる所だ。弟分のC-HRが用意されているので、大型化はそれほど気にならないはず。

icon HONDA CR-V

キャラ変がなく、大型化が気になる!?
RAV4同様に日本再導入されたモデル。イメージチェンジしたRAV4に対してCR-Vは高級化路線を進みながらキープコンセプト。そのためボディサイズ拡大が思った以上に目立ってしまっているのが難点か!?

icon NISSAN エクストレイル

カジュアルさとコンパクトさが武器
スクエアなボディの初代/2代目からすると都会的なデザインとなったものの、依然としてカジュアル路線の代表的存在。デビューから年月が経って古さは感じるが、RAV4よりコンパクトでもあり、商品力は健在だ。

icon MAZDA CX-5

プレミアム感でライバルと差別化
どちらかと言うとプレミアムクロスオーバーの領域に足を踏み入れているのと、アウトドアより都会をかなり意識したデザイン。ボディサイズや価格はRAV4に近い所にあるが、実は直接的なライバルではないのかも!?

icon SUBARU フォレスター

扱いやすいサイズで質感もアップ
エクストレイルと同様にSUVらしさを強調するが、現行モデルは「ダイナミック&ソリッド」を全面採用したことで、質感アップも果たした。ボディサイズは先代から大きく変わっていないので扱いやすさも特徴の一つだ。

icon TOYOTA ハリアー

新味こそないがコンサバ系の大定番
プレミアムクロスオーバーのジャンルに属するモデルなので、RAV4と直接はバッティングしないが、ベースは日本未導入の先代RAV4(3代目)。見た目の豪華さは軍配が上がるがやや古さを感じてしまうのも事実だ。

【勝負2】キャビン&ラゲッジ

カジュアルデザインながら質感はプレミアム

アウトドアイメージを高めた新型RAV4は、レジャー用途への対応度も高めている。

水平基調のインパネと骨太なセンターコンソール、エクステリアと同じ多角形モチーフ、素材の上手な使い分けなどにより、SUVらしい力強さを演出する新型RAV4。シンプル&カジュアルなデザインはエクストレイル系と言った感じだが、質感の高さはCX-5やハリアーと戦えるレベルだ。また、サイドミラー搭載位置の最適化やリヤクォーターガラスの拡大など視界性にもこだわっている辺りは、フォレスターを参考にしているのだろうか?

icon TOYOTA 新型RAV4

質感/操作感の高さにサイズの余裕もプラス
インテリアは奇をてらわずシンプルなデザインを採用するが、操作性や質感は非常に高い。先代(日本未導入の3代目)よりも若干サイズアップされているが、その多くは後席の居住性とラゲッジ容量アップに使われている。

icon HONDA CR-V

こちらもサイズアップ、3列シートも設定
RAV4と同様、サイズアップにより横方向の余裕や後席の居住性、ラゲッジ容量が向上。インパネ周りは値段を考えると質感はイマイチ。ただし、ガソリン車には緊急用ながらも3列シート仕様が用意されているのはマルだ。

icon NISSAN エクストレイル

機能性の高さでは今なお優位性あり
現行型のデビュー時は質感が大きくレベルアップしたと思っていたが、ライバルの著しい進化によりアドバンテージはない。居住性/ラゲッジ共に平均的なサイズだが、使い倒したくなる機能性の高さは今も健在である。

icon MAZDA CX5

プレミアム性十分、「使い倒す感」は薄い
インテリアも外観と同様にデザイン/質感が非常に高レベル。居住性やラゲッジは十分なスペースを用意しているものの、キャラクターがプレミアムすぎるため、SUVとして使い倒すのはちょっと気が引けるかもしれない。

icon SUBARU フォレスター

上々の使い勝手と質感向上が実感できる
現行型のテーマは「最小限のサイズアップで最大限の居住性アップ」。後席居住性はもちろん、スクエアなボディ形状により積載性が高く、広いリヤゲート開口部で機能性も高い。インパネ周りも先代から激変。使いやすさと上質感をうまく両立している。

icon TOYOTA ハリアー

高級感の演出が最大の見所だ
プレミアムクロスオーバーに属するので質感は非常に高く、まさに日本の高級車……と言った感じだ。ボディサイズはRAV4と大きくは変わらないが、パッケージが古いので、後席の居住性やラゲッジスペースは一歩譲る。

【勝負3】パワートレーン&シャシー

新型RAV4の走りはライバルを超えるか!?

新型RAV4はガソリンが2.0L直噴+ダイレクトシフトCVT、ハイブリッドは2.5L直噴+モーターのTHS II。プラットフォームはカムリ譲りの「GA-K」を最適化。ガソリン上級モデルには「ダイナミックトルクベクタリングAWD」、ハイブリッドは「新型E-Four」を採用して4WD性能が進化。ガソリン車は全てのライバルが比較対象となるが、ハイブリッドは2モーターの「スポーツハイブリッドi-MMD」を搭載するCR-Vが最大の強敵だろう。

icon TOYOTA 新型RAV4

■2L直4(175PS/21.2kg-m)
■2.5L直4ハイブリッド(218~222PS/22.5kg-m)
※欧州発表値を換算。ハイブリッドはシステム出力。

トヨタ屈指の走りが期待できる最新仕様

トルクフルな2Lやパンチのあるハイブリッド+カムリで定評のあるGA-Kプラットフォームの組み合わせは、トヨタ車の中でもトップレベルだろう。4WDシステムも単なる安定方向ではなく走りの気持ち良さにも寄与する。

icon HONDA CR-V

■1.5L直4ターボ(190PS/24.5kg-m)
■2L直4ハイブリッド(エンジン:145PS/17.8kg-m)(モーター:184PS/32.1kg-m)

2モーターハイブリッド仕様がオススメ

1.5L直噴VTECターボと2モータースポーツハイブリッドi-MMDを用意するが、お勧めはハイブリッド。プラットフォームは素性の良いシビック譲りだが、スポーティと言うよりもクルーザー的な穏やかな仕上がりだ。

icon NISSAN エクストレイル

■2L直4(147PS/21.1kg-m)
■2L直4ハイブリッド(エンジン:147PS/21.1kg-m)(モーター:41PS/16.3kg-m)

突出した部分はないが実力十分

2L直噴とモーター補助のハイブリッドを用意。どちらも必要十分な性能を持つが、カンフル剤はやはりe-POWERか!? シャシー性能も決して悪くはないのだが、ライバルと比べると基本設計の古さを感じるのも事実だ。

icon MAZDA CX5

■2L直4(156PS/20.3kg-m)
■2.5L直4(188~190PS/25.5~25.7kg-m)
■2.2L直4ディーゼル(190PS/45.9kg-m)

ディーゼルターボがベストマッチ

パワートレーンは豊富なラインナップが揃う。ディーゼルターボがキャラに最もマッチしているが、6速ATはより多段化が必要かも!? フットワークはGベクタリングコントロール+の採用により、滑らかな挙動を実現する

icon SUBARU フォレスター

■2.5L水平対向4(184PS/24.4kg-m)
■2L水平対向4ハイブリッド(エンジン:145PS/19.2kg-m)(モーター:13.6PS/6.6kg-m)

走りは実用重視で好バランス

SGPの採用でハンドリングと快適性のバランスが飛躍的がアップ。SUVらしからぬ走りを実現。2.5L・NAと2L+モーターのe-BOXERは、どちらも十分な性能を持つが、実用重視で水平対向ならではの面白みは薄い。

icon TOYOTA ハリアー

■2L直4(151PS/19.7kg-m)
■2L直4ターボ(231PS/35.7kg-m)
■2.5L直4ハイブリッド(エンジン:152PS/21.0kg-m)(前モーター:143PS/27.5kg-m)(後モーター:68PS/14.2kg-m)

最新ライバル比では設計の古さを感じる

2LNA、2Lターボ、2.5L+モーターのハイブリッドを用意するが、ハイブリッドが最も性能と燃費のバランスに優れる。一世代前のプラットフォームと言うこともあり、ハンドリング/快適性ともにプレミアム感は薄い。

【勝負4】運転支援

スバルとマツダのシステムが特に強敵

新型RAV4は予防安全システムも抜かりなし。検知性能を引き上げたプリクラッシュブレーキやACC、車線維持に必要な運転操作を支援するLTAなどが盛り込まれた「第2世代トヨタセーフティセンス」を標準装備。王道のアイサイト・ツーリングアシスト採用のフォレスターと改良で性能を大きく引き上げたi-アクティブセンス採用のCX-5が強敵だろう。CR-Vのホンダセンシングや日産のプロパイロットも機能的には大きく変わらない。

icon TOYOTA 新型RAV4

不足ない機能が標準

LTA(レーントレーシングアシスト)を含むトヨタの最新機能を標準装備。下位グレードは駐車時などの付加機能はオプションとなる。

icon HONDA CR-V

全グレード同等機能

歩行者検知と操舵支援による事故回避機能を含むホンダセンシングを標準装備。車両接近通報装置はハイブリッド車専用装備だ。

icon NISSAN エクストレイル

プロパイロットは基本的にオプション

日産の代名詞的な知名度を誇るプロパイロットは、上位グレードが対象のオプション。標準装備するのは特別仕様車のみだ。

icon MAZDA CX5

最安グレードも操舵支援以外が標準

i-アクティブセンスを標準装備し、ヘッドアップディスプレイも積極的に設定。最安グレードのみ操舵支援機能が搭載されない。

icon SUBARU フォレスター

ドライバーモニター付きも

定評のあるアイサイトの最新仕様を装備。後側方警戒や視界支援は一部オプション。ハイブリッド車はドライバー認識機能を備える。

icon TOYOTA ハリアー

運転支援より事故回避が主眼

トヨタセーフティセンスを標準搭載。といっても、操舵支援が車線キープではなく逸脱防止となるなど、設計の古さを感じる部分も。

【結論】

実力も価格も戦闘力十分、RAV4は勝ち組決定!?

北米では今やカムリを超えるトヨタの主力モデルへと成長したRAV4。新型はデザイン/パワートレーン/シャシー/AWDシステム全てを刷新する“攻め”の姿勢だ。また、SUVながらも数値に表れない官能性能もスポーツカー並みにこだわっており、総合性能も非常に高いと予想する。これで価格がリーズナブルなら言うことなしだが、風のウワサではスターティングプライスはお買い得な設定と言う話も聞く。それが本当の話ならば、日本市場でも“勝ち組”になるのは間違いないだろう。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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