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更新日:2021.05.01 / 掲載日:2021.05.01

プジョー 206の狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

プジョー 206

日本では1999年から2007年まで販売されていたプジョー 206に関して、今回はグレード別に紹介していきます。

「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

プジョー 206の歴史

1998年、通称「パリサロン」で知られているモーターショー・モンディアル・ド・ロトモビル(Mondial de l’Automobile)において、プジョーの新型Bセグメント車として206の初代が登場します。

それまでプジョーは40年に渡ってイタリアの高名なデザインスタジオ、ピニンファリーナとの協力関係にありました。しかし、ピニンファリーナのデザインは洗練を極めている一方で抑制的過ぎるという声もあり、プジョーはブランド刷新を狙って、ピニンファリーナとの関係を解消。そうして、プジョー社内デザインの最初のモデルとして誕生したのが、この「206」です。

206は切れ長の大きなヘッドライトや抑揚に富んだアグレッシブなボディラインが特徴であり、それまでの優美なピニンファリーナのデザインからは180度転一転したものとなりました。旧来のプジョーファンからは、「過激すぎる」「上品さが消えた」などといった強い不満の声が上がりましたが、若年層を中心に新たな顧客を獲得することに成功し、206は大ヒットします。

1999年には、ようやく日本に206が導入。導入当初は、「206 XT」、「206 XS」、「206 XTプレミアム」の3つのグレードが設定されています。その後も、「206 S16」や「206 GT」といったグレードを次々に追加しました。

2001年、「206 CC」が追加されています。それまで高級スポーツカーにしか搭載されていなかった電動開閉式ハードトップを持つオープンモデルとして、206 CCはかなりの人気を博しました。また、キュートなデザインや300万円を切る戦略的な価格設定により、このグレードは日本でもかなり大ヒットします。

2003年には、「206 RC」が新たに設定されました。WRC(世界ラリー選手権)のイメージを受け継ぐモデルとして人気を博します。

2007年、後継車の207が日本市場に導入されたことにより、206は輸入終了となりました。

プジョー 206の中古車を探す

206 RC

206 RC

177馬力を誇るスポーティーグレード「206 RC」

206 RCは、2003年10月に設定されたグレードです。

206のスポーティーグレードとして位置づけられており、可変バルブタイミング機構を備えたハイチューンドの2.0Lエンジンを搭載し、177馬力の出力を誇っているのが特徴です。

専用の大型エアロパーツや17インチホイールの装備によって、ホットハッチ特有の雰囲気を漂わせながらも、プジョー伝統のネコ脚セッティングによって良好な乗り心地となりました。

インテリアにも専用のバケットタイプ・スポーツシートを備えており、FFスポーツカーとして高い完成度を誇ります。

中古で購入する際の目安となる予算

206 RCを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2003年式:流通量希少のため算出不可
2004年式:69万円~85万円
2005年式:流通量希少のため算出不可
2006年式:流通量希少のため算出不可
2007年式:流通量希少のため算出不可

206 RCは206のスポーツグレードとして登場し、さらに左ハンドルに5MTのみの設定であったことから、日本国内における販売数は少数でした。そのため、中古車市場における流通量も非常に稀少であり、現時点ではわずか2台しか流通していません。

先代モデルとの比較

初代:2003年~2004年
206 RCは、2003年に誕生しました。206に設定されていたグレードの中でも、最もスポーティーなグレードとして位置づけられています。

エンジンは、かつてルノーF1のエンジンを手掛けていたメカクローム社によって、独自の可変バルブタイミング機構を組み込まれ、徹底的なチューニングが施されているのが特徴です。その結果、最高出力は177馬を叩き出しています。

インテリアには、レザーとアルカンターラ素材を組み合わせた贅沢なスポーツシートが採用されています。

装備面では、マニュアルエアコンや17インチアルミホイール、AM/FMラジオ付きMDプレイヤーなどを装備しているのが特徴です。

このグレードの中古車は、現時点の中古車市場にはたった2台しか流通していませんでした。いずれの車両も価格はかなりこなれてきています。しかし、その走行性能や贅沢に与えられた専用装備が搭載されていることを考えると、かなりお買い得に購入できる車両といえるでしょう。

エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力177ps。ボディサイズは全長3835mm×全幅1675mm×全高1440mmです。

人気のあるカラー

206 RCのボディカラーは、下記の5色が設定されています。

・オブシディアン・ブラック
・ビアンカ・ホワイト
・アルミナム・グレー
・アデン・レッド
・エーゲ・ブルー

この中では、白色に近い明るい灰色の「アルミナム・グレー」が人気です。

206 S16

206 S16

走りに特化した設計が特徴の「206 S16」

206 S16は、1999年7月に設定されたグレードです。2.0L直列4気筒エンジンを搭載した、スポーティーな上級グレードとして位置づけられていました。

組み合わされるトランスミッションは5速マニュアルのみであり、またボディ形状も3ドアハッチバックのみの設定となります。強化されたスポーツサスペンションやベンチレーテッド方式のブレーキディスク、また15インチホイールを装備するなど、スポーティーな走りに特化した設計となっているのが特徴です。

中古で購入する際の目安となる予算

206 S16を中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
1999年式:流通量希少のため算出不可
2000年式:流通量希少のため算出不可
2001年式:流通量希少のため算出不可
2002年式:19万円
2003年式:流通量希少のため算出不可
2004年式:流通量希少のため算出不可

206 S16の中古車は、現時点の中古車市場ではたった1台しか流通していません。また、登場から20年近く経過しているため、価格はかなり安くなっています。

先代モデルとの比較

初代:1999年~2004年
206 S16は、1999年7月に誕生しました。高出力のEW10J4型エンジンを搭載し、豊富な装備が自慢の上級グレードです。

プジョーらしく比較的柔らかなスプリングレートとしなやかなダンパーの組み合わせによって、スポーティーな旋回性能と快適な乗り心地が両立されています。

インテリアでは、シート生地がレザーとアルカンターラ素材のコンビネーションを採用。さらに、アルミ製のシフトノブやペダル類を備え、スポーティーな雰囲気を演出しているのが特徴です。

適度なボディサイズに高出力のエンジン、強化されたサスペンションを持つ206 S16は、スポーツ派ドライバーから好評を得て、2000年代初頭を代表する存在となりました。

206の前半に設定されていたこのグレードの中古車は、現時点の中古車市場にはたった1台しか流通していません。すでに生産が終了して15年以上の年月が経過しているため、条件に合った206 S16の中古車を手に入れるのは非常に難しいでしょう。

エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力137ps。ボディサイズは全長3835mm×全幅1675mm×全高1440mmです。

人気のあるカラー

206 S16のボディカラーは、下記の4色が設定されています。

・チャイナ・ブルー
・ムーンストーン・グレー
・タンジェリン・オレンジ
・ルシファー・レッド

この中では、濃い青色の「チャイナ・ブルー」が人気です。

206 CC

206 CC

電動開閉式メタルトップを装備した人気の「206 CC」

206 CCは、2001年5月に設定されたグレードです。

電動開閉式メタルトップを装備しており、手軽にオープンエア・モータリングを楽しめる206 CCは、そのスタイリッシュなデザイン性も高く評価され、世界中で大ヒットとなりました。

装備面では、フルオートエアコンや15インチアルミホイール、AM/FMラジオ付きCSプレイヤーなどを装備しています。

日本国内においても、206シリーズのイメージリーダー的な存在であったことから、生産終了から10年以上経過する現在でも、高い人気を誇るグレードです。

中古で購入する際の目安となる予算

206 CCを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2001年式:14万円
2002年式:16万円~59万円
2003年式:46万円
2004年式:流通量希少のため算出不可
2005年式:18万円~28万円
2006年式:27万円~38万円

206 CCの中古車は、現在ではかなり手ごろな価格となっていますが、登場から20年ほど経過していることもあり、流通台数は徐々に少なくなってきています。

先代モデルとの比較

初代:2001年~2006年
206 CCは、2001年5月に誕生しました。

それまで高級スポーツカーにしか装備されていなかった電動メタルトップをこのグレードに与えたことにより、206 CCは発表からすぐに世界中から熱烈な人気を獲得します。日本においても、この206 CCのスタイリッシュでカジュアルな存在感はプジョーのブランドイメージを大きく変え、2000年代初頭のプジョー躍進の立役者となりました。

装備面では、パワーウィンドウや本革巻きステアリング、本革シート、UVカットガラスなどを標準装備しています。

安全面では、ABSや助手席キャンセル機能付きデュアルエアバッグ、プリテンショナー&フォースリミッター付きシートベルトを標準で装備しているのが特徴です。

日本市場でも圧倒的な人気を誇っていた206 CCの中古車は、206の中古車でも多い台数が流通しています。とはいえ、年々流通台数は減少傾向にあるので、購入するのであれば、ある程度選択肢のある今が買い時でしょう。

エンジンは1.6L直列4気筒ターボ最高出力108ps。ボディサイズは全長3810mm×全幅1675mm×全高1380mmです。

人気のあるカラー

206 CCのボディカラーは、下記の4色が設定されています。

・ブラック
・プラチナ・グレー
・ルシファー・レッド
・エーゲ・ブルー

この中では、鮮やかで明るい青色の「エーゲ・ブルー」が人気です。

プジョー 206 CCの中古車を探す

206 GT

206 GT

WRC参加のために生産された「206 GT」

206 GTは、2009年11月に設定されたグレードです。WRC(世界ラリー選手権)の参加車両規定を満たすために限定生産された、非常に特殊なグレードとなっています。

1997年から始まったWRカー車両規定に合致させるべく車両全長を延長し、さらに規定されていた最低生産台数2500台をクリアするために全世界で4000台限定での生産となりました。

日本市場への割り当てはわずか50台であったことからも、206の中では非常に希少価値の高いグレードです。

中古で購入する際の目安となる予算

206 GTを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介したいところですが、こちらのグレードは現時点で中古車市場には1台も流通していないため、中古車の相場を割り出すことができませんでした。

そもそも206 GTは、モータースポーツ参戦のためのホモロゲーション取得モデルという特殊な存在であり、生産台数が限定された非常に稀少なグレードです。日本国内の一般的な中古車市場において、このような特殊な車両が普通に流通することは考え難く、購入するにはモータースポーツ関係者とのネットワークが必要となるでしょう。

先代モデルとの比較

初代:1999年
206 GTは、1999年11月に誕生しました。

もともと206 GTを開発したプジョーはモータースポーツへの参加に積極的なメーカーで、1980年代のWRC(世界ラリー選手権)では圧倒的な強さを見せていました。その後、WRCでは日本車の優位な期間がしばらく続き、プジョーはWRCを撤退します。

1999年、ついにプジョーはWRC復帰の決断を下し、その際に206をベースとした競技専用車両を製造しようとしたのです。そうして誕生したのが、この「206 GT」でした。

このグレードは206 S16をベースとして開発され、フロントとリアに大幅にサイズを拡大した特殊なバンパーを装備します。さらに、専用の16インチアルミホイールやアルミ製のフューエルキャップ、室内では専用のシルバーメーターが装備されました。また、サイドセンターピラーにはシリアル番号が刻印されたメタルプレートが装着されているのが特徴です。

日本にはわずか50台しか導入されなかったこともあり、現時点の中古車市場には1台も流通していません。かなり稀少価値高いグレードなので、今後もこのグレードの中古車が流通する可能性はかなり低いでしょう。

エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力137ps。ボディサイズは全長4015mm×全幅1675mm×全高1440mmです。

人気のあるカラー

206 GTのボディカラーは、下記の1色が設定されています。

・プラチナ・グレー

206 GTはボディカラーが1色しか設定されていないグレードのため、必然的に灰色の「プラチナ・グレー」が人気です。

※本記事は、2021年4月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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グーネットマガジン編集部

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