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更新日:2020.11.02 / 掲載日:2020.11.02

プジョー 406の狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

プジョー 406

プジョーがかつて販売していたミドルクラスの乗用車である「406」に関して、今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるのか」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらいなのか」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

プジョー 406の歴史

406は1996年11月から2005年8月までプジョーで販売されていた、405の後継車として登場したミドルサイズの乗用車です。プジョーシトロエングループの一員であるシトロエンのエグザンティアとプラットフォームを共有しています。また、有名な映画のひとつである「TAXI」でも活躍した車として、その知名度を上げた人気の車両です。

そんな406のデビューは1995年のフランクフルトモーターショーですが、日本で販売されるまでには1年程度かかりました。当時は日本仕様としては、全車両右ハンドルのATのみラインナップされています。のちに左ハンドルMTの406 スポーツが追加されました。

また、日本国内向けのグレードとしては、「406 SV」と「406 ST」の2種類があります。最上級グレードである406 SVについてはレザーパッケージも用意されており、本革のシートにより上質な室内空間をもたらしているのが特徴です。

エンジンについては、本国では6種類から選択することができましたが、国内向けは2.0L直列4気筒・DOHC16V(132馬力)のみでした。しかし、1997年の406 ブレーク(ステーションワゴン)が追加された際、V6・3.0Lエンジンが導入されることになります。このグレードは後部座席を格納することで積載容量を526Lから1,741Lまで拡大可能できるため、利便性が非常に良いのが特徴です。

1998年に登場した406 クーペは発売当時、世界で最も“美しいフォーマル・クーペ”と評されていました。デザイン面は非常に優れており、歴代フェラーリを手がけた名門企業ピニンファリーナによって生み出されました。デザイナーは、フェラーリ 360 モデナ、BMW 5シリーズなどをデザインした「ダビデ・アルカンジェリ」です。

406 クーペでは至るところに曲線を用いたため、滑らかかつ美しさを感じられます。さらに、406 セダンでは特に高級感のある大人の上質さを感じさせるボディラインにデザインされました。

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406 クーペ

1990年代当時では申し分のないスペックを備えている「406 クーペ」

406 クーペは、1998年の1月から導入されたグレードです。ハンドルは左右の選択が可能で、本革シートが標準装備となっています。また、日本向け仕様のエンジンは3.0L V6DOHC24Vで、トランスミッションは4速A/Tが設定されました。

さらに、前期型(2003年8月まで)では、前輪ディスクブレーキにブレンボの対向4ピストンキャリパーが標準装備されています。最高速度は時速235kmで、0kmから100kmまでのスピードを出すための加速タイムは7.9秒と、加速は7.9秒と当時では申し分のないスペックを備えているのが特徴です。

中古で購入する際の目安となる予算

406 クーペを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
1999年式:50万円~58万円
2001年式:98万円
2003年式:100万円~127万円
2004年式:116万円~144万円

406 クーペについては、年式が古いため、全体的に中古車の流通が少なく、ほとんど出回っていないです。また、状態が良く走行距離が少ないものは希少性も高く、中古車でも比較的高い価格で設定されています。

先代モデルとの比較

第1世代:1998年~2004年
上級ミドルサイズである406 クーペの発売当初モデルの仕様は、3.0L V6DOHC24V(190PS/26.7Kgm)と申し分のないエンジン出力を持ち合わせています。また、トランスミッションについては、パワートレインとシャシーコンポーネントの世界的サプライヤーであるZF製4HP20・4速A/Tを搭載。これにより最高の伝達系を持たせて、エンジン出力をしっかりとタイヤに伝えることができる仕様となっています。

インテリアについては、ダッシュボード、センターコンソールは406 セダンとほとんど同様のものです。しかし、メーターパネルやドア内張り、前後シート、リヤ内張り、天井内張りはクーペ専用部品とインテリアデザインにも拘りを持ったものとなっています。さらに、ダッシュボードには化粧板が設けられ、利便性はもちろんのこと、ピニンファリーナのエンブレムを用いて上質な高級感を感じられるデザインとなりました。

すでに15年以上前に経過しているモデルのため、中古車市場での流通量も少ないです。価格についても、こなれてきています。

エンジンは3.0L V型6気筒ターボ最高出力190ps。ボディサイズは全長4615mm×全幅1810mm×全高1365mmです。

人気のあるカラー

406 クーペは古い車種のため、ボディカラーの正確な情報を確認することができませんでしたが、確認できた分だけで下記の8色が設定されています。

・ビザンス・ブルー
・タリウム・グレー
・ルガノ・グリーン
・ルクソア・イエロー
・リビエラ・ブルー
・ポロ・グリーン
・スカーレット・レッド
・ハイペリオン・ブルー

この中では、シルバーを際だてる赤いレカロシートが目を引く、メタリック系シルバーの「タリウム・グレー」が人気です。

406 スポーツ

上質な高級感を演出している「406 スポーツ」

406 スポーツは、吸気側可変バルブタイミング機構を備える2.2L直列4気筒エンジンを積み、スポーツ・パッケージとしてラインナップされていたグレードです。

トランスミッションは5速MTのみ設定され、16インチのホイールを装備しています。インテリアはファブリックをベースにした本革のスポーツシートと、シートの色に合わせたアクセントパネルが上質な高級感を演出。

また、以下の装備が備わっているため、装備に関しては充分でしょう。
・電動ドアミラー(格納式)
・キーレスエントリー/集中ドアロック
・クルーズコントロール
・オートエアコン
・ラジオ+6連奏CDチェンジャー など

中古で購入する際の目安となる予算

406 スポーツを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2002年式:83万円~87万円
2003年式:99万円~103万円
2004年式:53万円~73万円

このグレードは、中古車市場での流通量が少ないです。しかし、出回っているほとんどの車両は外観や整備状態が良く、年式が古くても高値で取引されています。また、ボディカラーについても、人気のある色の方が車両価格も高い傾向にあるようです。

先代モデルとの比較

第1世代:2003年~2004年式
406 スポーツは、従来の4気筒モデルよりも0.2L大きなエンジンである、吸気側可変バルブタイミング機構付き2.2L直列4気筒エンジンを搭載しています。これにより、滑らかな乗り心地と軽やかなドライブフィールを実現しているのが特徴です。

また、日本での406シリーズの中で、唯一のマニュアルモデルであり、左ハンドルのみのラインナップとなっています。タイヤは、他のグレードよりも1インチ大きな205/55R16を装備しました。

また、装備としては基本的な電動ドアミラーやキーレスエントリーをはじめ、センサーが外部の明るさを感知してヘッドランプを自動的に点灯・消灯するオートヘッドライト、イグニッションをオフにしても約50秒間ヘッドライトが点灯し続けるフォローミーホーム機能も搭載しています。

406 スポーツは登場当初から人気はあったものの、中古車市場での流通量は少なめです。そのため、状態の良い車両も見つかりにくくなっています。

エンジンは2.2L直列4気筒ターボ最高出力158ps。ボディサイズは全長4600mm×全幅1780mm×全高1430mmです。

人気のあるカラー

406 スポーツは古い車種のため、ボディカラーの正確な情報を確認することができませんでしたが、確認できた分で下記の3色が設定されています。

・オブシディアン・ブラック
・アルミナム・グレー
・ピアナ・ブルー

この中では、プジョーのシンボルカラーともいえる鮮やかな青色をした「ピアナ・ブルー」が人気です。

406 ブレーク

ステーションワゴンタイプの「406 ブレーク」

406 ブレークは、ステーションワゴンタイプのモデルです。パワートレインは406 スポーツとは異なり、「グリフ」と「V6」というふたつのグレードが設定されました。

グリフは2.0L 直列4気筒DOHC16Vで、最高出力は135ps、最大トルクは19.8kg・mとなっています。一方で、V6は3.0L V型6気筒DOHC24Vで、最高出力は206ps、最大トルクは29.0kg・mです。

また、ブレーキについてはサーボアシスト付きで、前輪はベンチレーテッドディスク、後輪はディスクとなっています。

中古で購入する際の目安となる予算

406 ブレークを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2001年式:18万円~98万円
2002年式:39万円
2003年式:68万円~89万円
2004年式:88万円~125万円

406 ブレークは中古車市場において、流通量が少ないのが特徴になります。406シリーズの中でも荷室は一番広く設けられており、利便性が良いことから人気があり、車両状態としては走行距離が10万kmを超えていても、価格は比較的高めで取引されているようです。

先代モデルとの比較

第1世代:2002年~2003年式
406 ブレークに搭載されたマルチポイントインジェクションの2.0L 直列4気筒DOHC16Vおよび3.0L V型6気筒DOHC24Vガソリンエンジンは、高出力で力強い走りを実現させています。

また、ブレークの特徴のひとつでもある荷室については、後部座席を格納することで積載容量を526Lから1,741Lまで拡大が可能。そのため、十分な荷物を積むことができます。さらに、座席シートではグレードにもよりますが、本革シートを選ぶことができ、室内の高級感を感じさせるラインナップに。本国であるフランスでは、オプションで3列シートを装着することができ、荷物だけでなく乗車定員も十分に確保できます。

406 ブレークは他のグレード同様に年式が古く、現時点での流通量は少なめなので、値段に見合った個体を探し出すのはやや難しいと言えるでしょう。

エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力135ps、3.0L V型6気筒ターボ最高出力206ps。ボディサイズは全長4725mm×全幅1760mm×全高1450mmです。

人気のあるカラー

406 ブレークは古い車種のため、ボディカラーの正確な情報を確認することができませんでしたが、確認できた分で下記の4色が設定されています。

・シャーウッド・グリーン
・チャイナ・ブルー
・プラチナ・グレー
・ルシファー・レッド

この中では、シックな光沢感が大人の雰囲気を漂わせる白銀のようなグレーをした「プラチナ・グレー」が人気です。

406 V6

上質で高級感のあるエンジンフィールを感じられる「406 V6」

406 V6は、セダン、クーペ、ブレークに設定されているグレードのひとつで、高級車に多く採用されているV型6気筒DOHC24Vガソリンエンジンが搭載されています。最高出力は206ps、最大トルクは29.0kg・mです。また、トランスミッションはZF製4速ATを採用しています。

低速から十分なトルクを出すことができるため、発進時の加速がとてもスムーズで、上質で高級感のあるエンジンフィールを感じられるグレードです。

中古で購入する際の目安となる予算

406 V6を中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2002年式:42万円
2003年式:89万円
2004年式:89万円~125万円

406 V6はセダン、クーペ、ブレークと対象が増えますが、基本的にどの年式も古く、中古車市場の流通量としては少ないという状況です。また、走行距離が少なく、状態が良いものでは15年以上前のものでも100万円高い価格で取引されています。

先代モデルとの比較

第1世代:1997年~2004年
406 V6は、1997年の10月に設定されたグレードです。サスペンションはフロント/ストラット、リヤ/マルチリンク方式を採用しました。3.0Lエンジン搭載モデルのシート、ステアリング、ATセレクターはレザー仕様で、フロントシートのみ電動式となっています。

安全装備として全車に下記の内容が標準装備されました。
・デュアル&サイドエアバッグ
・EBD(電子制御制動力分配機能)付ABS
・ブレーキアシスト
・滑りやすい路面でのコーナーリング時などエンジントルクや各ホイールのブレーキを制御行うESP(エレクトロニックスタビリティプログラム)
・盗難防止のためのイモビライザー
また、クーペの場合は、左右どちらのハンドルもラインナップされ、セダンスポーツは左、ブレークは右ハンドルのみの設定です。

406 V6は中古車市場での流通量は少ないですが、グレード自体は人気も高いことから、登場から20年以上経過している今なお高い価格で取引されています。

エンジンは3.0L V型6気筒ターボ最高出力190ps。ボディサイズは全長4555mm×全幅1700mm×全高1420mmです。

人気のあるカラー

406 V6は古い車種のため、ボディカラーの正確な情報を確認することができませんでしたが、確認できた分で下記の7色が設定されています。

・ブルー・メタリック
・ハイペリオン・ブルー
・ビザンス・ブルー
・テン・ペスト
・シルバー
・スカーレット・レッド
・イエロー

この中では、メタリック系の水色である「ハイペリオン・ブルー」が人気です。

※本記事は、2020年10月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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グーネットマガジン編集部

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