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更新日:2019.06.19 / 掲載日:2018.08.20
【マツダ】低速走行時の前方衝突を回避するスマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)

グーネット編集チーム
未然に事故を防ぐことを目指すマツダが開発し、2012年2月に登場した初代CX-5に搭載されたのが、スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)です。
今回は、その安全性の高さから多くのユーザーの支持を集め、後続モデルにも採用されているこの安全運転サポート技術の作動手順や、その効果について詳しく解説いたします。
スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)とは
スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)とは、4~30km/hの中低速域で作動する、ブレーキング補助・自動ブレーキ制御システムのことです。
メカニズム的には、以下の手順を踏んで危険回避のための運転サポートが行われます。
1.フロントガラスに搭載された、近距離を高精度に把握する赤外線カメラによって集積した障害物情報を車が自動解析し、衝突のリスクを判断します。
2.衝突のリスクが高まったと判断した場合、ブレーキの踏みしろの遊びを無くし、ドライバーのブレーキング操作反映のスピードアップを図ります。
3.ドライバーの判断とブレーキング反応が遅れ、さらに衝突の危険性が高まると、自動でブレーキの制御を開始し、衝突回避や被害の軽減化を目指します。
スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)がもたらす効果
このスマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)が威力を発揮するのは、その名前にもある「市街地」での走行であり、特に混雑して車間距離が詰まっている状況において、前方車両との追突事故を大きく防いでくれます。
また、このスマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)は「AT誤発進抑制機能」も備えているため、込み合った道路上や駐車場などといった、車間のない場所での踏み間違いによる衝突事故の予防にも、大きく役立ってくれます。
さらに、マツダではこのスマート・シティ・ブレーキ・サポート以外にも、事故リスクの軽減を目指すプリクラッシュセーフティ技術として、以下のようなものを開発しています。
DRSS
遠距離までカバーできるミリ波レーダーを利用した、車間認知支援システムです。
前方車両との間隔を5段階で表示し、ドライバーの運転のサポートを行います。
SBS
車間距離が一定ラインを切ると警報を鳴らし、さらに短くなると自動ブレーキ制御を行い、危険回避・衝撃緩和サポートをしてくれます。
これらとの連動により、中低速でのノロノロ走行時に併せて、高速域での衝突を未然に防ぐことができます。
なお、今回説明したスマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)は前進時作動するシステムですが、後進時の衝突を防ぐブレーキサポートである「SCBS R」も存在します。
時速2~8km/hでバック走行している際、障害物を後部に設置された超音波センサーが感知し、危険だと判断すると自動ブレーキを発動してくれますが、こちらにもAT誤作動抑制機能がついています。