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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.27
走りの進化に驚くBMW3シリーズ
新世代エンジンへの変更

【本記事は2015年12月にベストカーに掲載された記事となります。】14年4月の登場から約3年半となる9月12日、BMW用語のビッグマイナーチェンジを意味するLCI(ライフサイクルインパルス)を受けたF30型3シリーズ。プレスリリースには内外観は小変更にとどまるが、エンジンは新世代エンジンに変わり、ダンパーのセッティングとハンドリング特性を刷新し、よりスポーティさと快適性を両立したとある。
どれほどの進化を遂げたのか

12年10月に320iラグジュアリーの新車を購入した私にとっては、まさに青天の霹靂。はたしてどれほど進化しているのか、320iスポーツと320dラグジュアリーの広報車を借り出して、さっそくマイチェン前の愛車と比較試乗! 内外観の変更点については新旧ラグジュアリーグレード同士の比較を子細に写真とキャプションで紹介しているので、エンジンと走りの進化ぶりを述べていきたい。
静粛性が高い新型

新世代のB48B20A型直4、1998ccの直噴ターボは184ps/5000rpm、27.5kgm/1350~4600rpm。トランスミッションは8速AT。JC08モード燃費は15.4km/L
新旧2台のボンネットを開けてみるとエンジンカバーから補器類などの配置もまったく違う。ちなみに2L直4ターボエンジンのスペックは新旧ともに184ps/27.5kgmと同じ。しかしエンジンをかけた瞬間から違う。直噴独特のカラカラ音が旧型よりも静かなのだ。エンジンの回転フィールは大して変わらないものの、新型は雑味が少なく静粛性が高い。いっぽうの320dは日本のポスト新長期規制適合に時間がかかるため、旧型エンジンを踏襲するがアクセルレスポンス、ピックアップのよさは相変わらず秀逸だった。
上質でしなやかな乗り心地はキープ

さて、個人的に最も気になったダンパーセッティングとハンドリング特性の変更。タイヤは新旧ともに225/50R17インチのポテンザS001のランフラットタイヤ。旧型はフロントダンパーのセッティングを柔らかく、リアを固くして踏ん張っている感じ。街中での乗り心地はいいのだが凸凹道ではピッチングが大きくなり、高速道路の繋目でもショックの収まりが悪いのが気になっていた。新型はそのあたりを見事に修正してきた。フロントダンパーのセッティングを少し固くして路面の変化に対して車体の揺れを少なく、ピッチングが抑えられている。高速道路の繋目も一発で収束し、中高速のコーナーでは旧型よりもスーッと自分の思いどおりのラインをトレースしていく。操舵に対する応答性が旧型よりもダイレクトで曖昧さがほぼ解消! つまり理想とされるフラット&ライドをほぼ実現しているのだった。しかも上質でしなやかな乗り心地はキープされていて、価格は据え置き。旧型オーナーの私は当分、悔し涙を流し続けることになりそうだ。トホホ……。