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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30

スイフトスポーツ、いきま~す! お・ま・た・せ 心躍るホットハッチ!!

価格

6MT 168万円 12月13日発売

6MT 168万円 12月13日発売

【本記事は2012年1月にベストカーに掲載された記事となります。】スイフトスポーツが正式に発表された。車両の概要はすでに本誌でもお届けしているが、今回、価格と燃費、そして発売日が明らかになった。まずは価格。6速になったMTが168万円だ。先代スイフトスポーツから11万5500円アップになる。最高出力が11ps増えているから、単なる偶然だが1ps当たり税込み1万500円アップとなる。

4ATから大進歩のCVT

CVT 174万8250円 1月26日発売

CVT 174万8250円 1月26日発売

いっぽう、前モデルの4ATから大進歩のCVTは174万8250円。パドルシフトも付く7速マニュアルモードで、ダイレクトなシフトワークが可能となってこのプライスは、かなりお値打ち。先代スイフトスポーツはAT比率が約3割だったが、スズキでも新型は4割を超えるだろうと予測している。

ディスチャージヘッドランプ仕様

メーカーオプションディスチャージヘッドランプ仕様6万3000円高

メーカーオプションディスチャージヘッドランプ仕様6万3000円高

メーカーオプションで設定されているディスチャージヘッドランプ仕様は6万3000円高だ。ランプが変わっただけで印象が変わる。6万3000円はとても悩ましい設定だ。次ページのライバル対決でも比較するが、ライバルのヴィッツ、フィットのRS勢と比べると、MTではスイフトスポーツが最安値。後発で走りがよくなって価格も安い。発売が楽しみになってくる。で、発売日。6MTが12月13日。CVTは1カ月半遅れ、年が明けた1月26日。現行スイフトから1年3カ月遅れの登場でファンをやきもきさせた。スズキ関係者によると、先代スイフトスポーツは標準モデルから10カ月遅れで、今回も予定どおりとか。当初からこの時期を狙っていた発言でもある。気になる燃費は、上の表のようにJC08モードで6MTが14.5km/L、CVTは15.6km/L。10.15モードは6MT15.6km/L、CVT16.0km/Lとなった。先代の5MT、4ATに比べると大幅に向上したが、1.5Lエンジン搭載のライバルとは意外な差がついた。 さて、次ページから仮想インプレッションやライバル対決、歴代モデル研究で、新型スイフトスポーツを徹底的に分析していこう。

仮装インプレ 正常進化の3代目は正統ホットハッチ

パワー&トルクアップでクラスを超えた走りが新型スイフトスポーツ最大の魅力

パワー&トルクアップでクラスを超えた走りが新型スイフトスポーツ最大の魅力

仮装インプレ 正常進化の3代目は正統ホットハッチ TEXT/国沢光宏公表されたスペックから予想されるのは「正常進化」(エボリューション)である。例えばエンジン。従来型に搭載されていた1.6L、125psも途中から元気を感じさせるエンジン特性に変更されたものの、スペックからイメージできるとおり「普通のエンジン」といってよかった。フィットの1.5Lで120馬力ですから。前期型に搭載されていたエンジンなんか、高回転域でハッキリ伸び悩む。1.5Lエンジンだった2世代前のモデルに比べればマシだったため、なんとか納得させられた次第。しかし、今や国産車唯一のホットハッチになったスイフトスポーツへの期待たるや絶大。スズキも認識しており、可変吸気システムを採用。バルブリフト量の増大といったチューンまで行なう。結果、最高出力は11psアップ。乗るとそれ以上に「こらぜんぜん違いますね!」と感じるのが1.2kgmも増えたトルクであります。発生回転も低くなっているため、スタート時から「ありゃま! ずいぶんパワフルになったじゃない!」というイメージ。いっぽう、最高出力発生回転数は高くなっている。つまり高回転域もキッチリ伸びるエンジンになっているのだった。楽しさ度数20%アップです。ミッションは先代と同じく2速~5速をクロスレシオとし、巡航用の6速を加えた新開発タイプへ進化。1速と2速ギアにトリプルコーンシンクロを採用したため、登りタイトコーナーで2速ギアや1速ギアに落とす時もストレスなく入ることだろう。低速コーナーが多いショートサーキットのスポーツ走行や、ノーマルのミッションでラリーなどに出ようとした時の大きな武器になる。

CVT仕様でもスポーツ走行を楽しめる

撮影用に少々動かした印象では、低速トルクが増して加速性能も上がった。またシフトチェンジのフィーリングが向上したようだ

撮影用に少々動かした印象では、低速トルクが増して加速性能も上がった。またシフトチェンジのフィーリングが向上したようだ

ATはスズキ自慢の副変速機付きCVT。標準タイプより低速側ギアのレシオを低く取ってあり、発進加速の向上を狙う。スポーツ走行も考慮されており、オイルクーリング機能を追加。副変速機用クラッチの強化までしてます。スズキにとってスイフトスポーツは唯一の高性能車であり、開発担当者のタマシイが込められているんだと思う。CVT仕様でもスポーツ走行を楽しめるハズ。エンジン、駆動系以上に気合い入ってるのが足回りだ。フロントサスは先代と同じモンロー(テネコ社)のストラットながら、容量を拡大。サスペンション取り付け部の剛性アップし、さらにコーナリング時の内側輪の接地性を大幅に高めてくれるリバウンドスプリング付きとなった(ロールした時に内側輪がスッと伸びる、という役割を果たす)。ステアリングギアボックスの強度アップもステアリングフィール向上に直結する。リアサスは横方向の剛性を高めるためトレーリングアーム断面を拡大。トレーリングアームが横Gを受けて“しなる”と、大きくアライメント変化して安定感を失います。旋回時のトー、キャンバー変化を30%抑えられたというからすばらしい。高いGを与えた時のコントロール性はハッキリと向上する。 総合してハンドリングを評価すると、ステアリングのインフォメーションが向上。コーナーを攻めた時の反応は先代より20%程度改善され、一段とスポーティ度を高めた、となります。新型スイフトスポーツのハンドルを握れば、誰でも「こら楽しい!」と感じるレベルに届いた。そうそう。ホイールやタイヤ、ブレーキキャリパーの軽量化により、バネ下重量がトータル10kgも軽くなっている。

『チャンピオンイエロー』が残った

チャンピオンイエロー4

チャンピオンイエロー4

個人的に最も嬉しかったのは、塗装コストが格段に高いといわれる『チャンピオンイエロー』を残してくれたこと。やっぱしスイフトスポーツといえば鮮やかな黄色でしょう。これでルノートゥインゴやフォードフィエスタのように競技用のベース車両を作ってくれたら100点満点! なんたってスイフトスポーツは’10年のジュニアWRCチャンピオンカーですから。

ライバル比較 国産RS勢とガチンコ勝負だ!

こんなライバルがいるなんて!? 年末に突然発表されたスイフトRS。やや硬めのセッティングを施した欧州仕様の足回りを採用、スポーティなハンドリング。FFで137万250円

こんなライバルがいるなんて!? 年末に突然発表されたスイフトRS。やや硬めのセッティングを施した欧州仕様の足回りを採用、スポーティなハンドリング。FFで137万250円

ライバル比較 国産RS勢とガチンコ勝負だ! TEXT/渡辺陽一郎スイフトスポーツは力作。1.6Lエンジンにバルブリフト量の増加など改善を施し、6速MTは新開発。ステアリングの支持剛性を高めて操舵に対する正確性を向上し、安定性のバランスを考えてリアサスペンションも実質的に新開発された。しかもエアロパーツ、17インチアルミホイール、横滑り防止装置などを装着して価格は168万円(6速MT)に抑えた。ライバル車の筆頭はフィットRS。ボディ剛性の向上などを施し、6速MTの価格は169.8万円だ。横滑り防止装置やスマートキーはオプション設定で、クルーズコントロールも付かないが、ディスチャージヘッドランプは標準装着。装備は少し劣るが、後席はスイフトスポーツよりも広く、シートアレンジも多彩になる。動力性能はスイフトスポーツが最高出力で16ps、最大トルクで1.5kgm勝り、安定性と操舵感のテコ入れも入念。従って走りはスイフトスポーツの勝ちだ。いっぽう、実用性ならフィット。買い得グレードにおける両車の位置付けが、スポーティグレードでも踏襲される。ヴィッツも172万円で1.5RSを用意。ディスチャージヘッドランプは備わるが、横滑り防止装置はオプションで装備は互角だ。後席や荷室はヴィッツが少し広いが大差はない。となればスイフトスポーツが優位。ヴィッツRSでは、足まわりを締め上げて乗り心地が硬いこともマイナス要素になる。輸入車のポロGTIとも比べよう。1.4Lだがターボとスーパーチャージャーを装着し、最高出力は43ps高い179ps、最大トルクは9.2kgm上まわる25.5kgmだ。2.5L並みのパワーはポロGTIの圧勝。ただし車両重量も160kg重い1210kgで、運転感覚はかなり違う。スイフトスポーツは軽快だが、ポロGTIはパワーに任せて豪快に走るタイプ。加えて価格は294万円で126万円も高い。比率にすれば75%の上昇。買い得感も加味すればスイフトスポーツが勝る。スズキは同時期に、同じ車種で強烈なライバル車を設定した。特別仕様車のスイフトRSだ。1.2Lモデルに控え目なエアロパーツと欧州仕様の足まわりを加え、価格は5速MTが137万250円。横滑り防止装置の非装着など不満はあるが、装備差を差し引いて20万円は安い。予算と好みに応じて選べる。

歴代車研究 初代、2代目はこんなクルマ

初代は1.5Lエンジンを搭載。絞り上げられた足回りが印象的だった。5MTのみの設定だ

初代は1.5Lエンジンを搭載。絞り上げられた足回りが印象的だった。5MTのみの設定だ

歴代車研究 初代、2代目はこんなクルマ TEXT/片岡英明軽自動車の分野でリーダー格のスズキは、’80年代から走りの楽しさをコンパクトボディに詰め込んだ粋なホットハッチを積極的に送り出している。21世紀のカルタスGT-iといえるのがスイフトスポーツだ。コイツはエアロパーツでドレスアップしただけの生ぬるホットハッチじゃない。世界ラリー選手権で勝つために生まれてきたホンモノのホットハッチなのである。初代モデルは、スイフトが誕生した3年後の2003年6月にベールを脱いだ。スズキは’02年からジュニアWRCのスーパー1600クラスに挑んでいる。このジュニアWRC参戦車をイメージした刺激的なホットハッチがスイフトスポーツだ。エアロパーツと一体になったオーバーフェンダーなどを身にまとい、レカロシートも装備する。それだけじゃない。サスペンションをハードに締め上げ、ブレーキも四輪ディスクにグレードアップされていた。マジかよ、というくらい足は硬かったが、軽快なフットワークとハンドリングを存分に楽しむことができる。1.5Lの直列4気筒DOHCエンジンもチューニングされ、別物のように気持ちよく回った。115ps/14.6kgmの実力だが、クロスレシオの5速MTと相まって気持ちよく吹け上がり、加速も冴えている。240km/hフルスケールのホワイトメーターも洒落っ気たっぷりだ。

05年2代目のスイフトスポーツがカタログに加わる

2代目は’05年9月発売。累計で約26万を売り上げた。4AT仕様が登場しMT比率約7割

2代目は’05年9月発売。累計で約26万を売り上げた。4AT仕様が登場しMT比率約7割

スイフトは’04年秋にモデルチェンジしたが、スイフトスポーツは走り屋たちのために継続販売された。2代目のスイフトスポーツがカタログに加わるのは’05年だ。ベース車は3ドアHBから5ドアHBになり、日常の使い勝手もよくなっている。エンジンはジュニアWRCと同じ1.6Lに拡大され、専用チューニングを施した。2速から5速をクロスさせた5速MTに加え、4速ATも用意されている。レスポンスは鋭いし、パワーフィールも軽快そのものだ。フットワークも冴えている。モンロー(テネコ製)のショックアブソーバーをおごり、ホイールハブも5穴とするなど、専用にチューニングした。初めて乗った時はビックリ仰天だ。ヨーロッパ車のように操舵フィールが正確で、コントロールしやすかった。’07年5月に改良。ギア比を変えた5速MTは7500回転まで使い切ることが可能だ。フットワークにも磨きがかけられ、さらに意のままに動くようになった。剛性もアップしている。スイフトスポーツは日本を代表するホットハッチに成長した。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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