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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.27
人気上昇中のアウディ最新モデル3代目TTクーペの進化
現代に356を復活させる

Audi TT Roadstar Quattro 605万円:約10秒で開閉できるオープンがTTロードスター。これまでは30km/h走行時での開閉が可能だったが、今回は50km/hまで可能。2シーターとなる
【本記事は2015年9月にベストカーに掲載された記事となります。】1995年、初代アウディTTのスタディモデルを見た時、ポルシェ356を彷彿とさせるデザインに注目したものだった。それもそのハズ、あるアウディ関係者によれば、デザイナーのフリーマン・トーマスは、現代に356を復活させる、という点も考慮していたという。
911並みの近代的スポーツモデル

Audi TT Coupe Quattro 589万円:TTクーペには2Lターボの230ps/37.7kgmのエンジンが与えられ、従来モデルよりもパフォーマンスは大きく向上。リアラゲッジスペースは13L増えて305Lに拡大。シートは2+2
以来’98年に正式発表された後も356ファンのひとりとして常にアウディTTには敬意を払ってきた。そのアウディTTは昨年3代目に発展、8月20日、日本でも正式に販売されることが決まった。3代目TTは、初代をポルシェ356に例えれば、2代目で911に発展、そして、今回の3代目ではさらに正常進化し、現在の911並みの近代的スポーツモデルになったということができる。
世界のミドルサイズスポーツの最先端

Audi TTS Coupe Quattro 768万円:TTシリーズのなかで最もスポーツ性が高いのがTTS。パワー&トルクが286ps/38.8kgmとノーマルのクーペよりも56ps高い。さらにドライブセレクトにマグネティックライドと呼ばれる制御が組み合わせられ、可変ダンパー制御も自動で行える。インテリアもSスポーツと呼ばれる専用シートとなり、スポーツ性も高い。センターに位置する3連のベンチレーションもそれぞれ中央部にコントロール機能が付いた新しいものだ
性能的にも価格的にもライバルは911ではなく、ケイマンだろうが、あくまでもイメージながら、ポルシェが60年かかった歴史を、アウディTTはわずか20年で成し遂げ、世界のミドルサイズスポーツの最先端にいるといっていい。日本に導入される3代目TTは基本的に3タイプで、クーペがTTとよりスポーツ性の高いTTS、それにオープンのロードスターとなる。TTとロードスターは従来からの2L直噴ターボながら211ps、35.7kgmから230ps、37.7kgmへとアップ。TTSでは286ps、38.8kgmへと達する。
軽量化により燃費の向上と性能の引き上げにも成功

Audi TTS Coupe Quattro 768万円:TTシリーズのなかで最もスポーツ性が高いのがTTS。パワー&トルクが286ps/38.8kgmとノーマルのクーペよりも56ps高い。さらにドライブセレクトにマグネティックライドと呼ばれる制御が組み合わせられ、可変ダンパー制御も自動で行える。インテリアもSスポーツと呼ばれる専用シートとなり、スポーツ性も高い。センターに位置する3連のベンチレーションもそれぞれ中央部にコントロール機能が付いた新しいものだ
それに加えこの3代目では、アルミを多用化した軽量化により燃費の向上と性能の引き上げにも成功し、アウディのお家芸でもあるクアトロはドライブセレクト、マグネティックライド(TTS)と呼ばれる新たな制御システムにより、高度な走行を手に入れている。実際にテストが行なわれた北海道の十勝スピードウェイでは、3タイプの違いが確認できた。特にTTとTTSのパワーの差は如実で、滑りやすいウェイトコンディションでよりわかりやすい。ベースとなるTTでも充分なパワーとトルクでグイグイ加速するし、コーナー手前での減速も軽い踏力で予想以上に初期の応答感はいい。
切れ味のいい破裂音を発しながら加速

マイナーチェンジを受けたA6ナビ画面も含め、ディスプレイをメーターパネル内に納めたバーチャルコクピット
286psのTTSでドライブセレクトを“ダイナミック”にしてマニュアル操作で走ると、シフトアップ時に切れ味のいい破裂音を発しながら加速し、まさにスポーツ走行を満喫できる。ノーマルよりも56ps高い286psは、ウェットではノーマルと同じようにアクセルペダルを踏んでもコーナー立ち上がりでは、ウェットグリップの優れるコンチネンタルのスポーツタイヤ、コンタクト5Pをもってしても、舵角が残っていると斜めに滑りながら加速するといった感じで、雨天ではTTのほうがコントロールしやすい。ただ、TTもTTSもハンドリングは奥行きが深く、ウェットでも充分なストロークのあるサスでブレーキング時もコーナリング時も安定感が高い。すべては制御技術の高さによるところが大きいが、全体として、3代目はすべてにわたり洗練されたといえるものだ。
ターボで一時代を築いた日本車の方向性のヒント

Audi TT Roadstar Quattro 605万円:約10秒で開閉できるオープンがTTロードスター。これまでは30km/h走行時での開閉が可能だったが、今回は50km/hまで可能。2シーターとなる
ロードスター試乗時はあいにくの豪雨でオープンでの走行はできなかったが、クローズド状態で、多少クーペとの差はあったものの、素人の私の感覚ではそれほど大きな差はなかった。日本ではスポーツターボが死滅しようとしている現在、世界ではかくも積極的にターボを使ったスポーツモデルが次々に生まれ、その完成度が高いことを知ると、ターボで一時代を築いた日本車の方向性のヒントになるのではないかと思ったものだ。