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更新日:2019.01.27 / 掲載日:2017.11.27
ステップワゴンに乗って小沢コージが考えた ターボがいいか? ハイブリットがいいか?
5代目ステップワゴン

2列目~3列目席の広さは座ると実感。乗り心地も向上!
【本記事は2015年6月にベストカーに掲載された記事となります。】正直、侮ってましたぜ。5代目ステップワゴン。いうまでもなく5ナンバー箱型ミニバンのパイオニアだが、創業アドバンテージを保てたのはせいぜい2代目ぐらいまで。3代目当たりから妙に走りにふり過ぎて迷走。結局は広さや質感で日産 セレナ、燃費や使い勝手でトヨタのノア/ヴォクシーに追い越されて、個性派になりかけていた。でね。5代目も最初は話題の「わくわくゲート」や新作1.5L VTECターボを見て、「やっぱ走り中心の個性派か?」と思ってたんですよ。ところが実車を見、開発チーフの袴田 仁エンジニアの話を聞いてビックリ。もちろん新作ターボの走りや、わくわくゲートの二重構造による使いやすさは相当凄い。だがそれ以上に「お客様の期待に応える」部分と「お客様の期待を越える」部分に分けて開発。一時の独りよがりのホンダミニバンじゃなくなってるのだ!
圧倒的広さ

室内は1列目席から3列目席の間の長さは先代よりも40mm拡大。質内高も30mm拡大していて、居住空間は大幅アップ。写真はGグレードで内装色はブラウン系が標準設定。インパネは機能重視のデザインだ
まず「期待に応える」部分が窺えるのは圧倒的広さ。骨格は4代目の改良版だが、根本となるエンジンルームを前後に40mmも削減。結果、4690mmの全長は旧型と変わらず5ナンバー枠内ながら、1列目から3列目のタンデム長は最大のライバル、ノア/ヴォクシーの約+10cm!! セレナと比べてもほぼ+4.5cm! とクラストップ。もちろん室内長でも凌いでるがインパネ形状にもより、不躾オザワが現行ヴォクシーハイブリッドと1、2、3列目に座り比べてみたところ、ヒザ前は露骨に10cm近く広い!さらに凄いのは室内高で、自慢の低床フロアに、高天井を組み合わせてノア/ヴォクシーの1400mmを凌ぐ1425mm! マジな話、長さ、幅広さともにダントツクラストップなのだ。厳密にいうとフロア高はノア/ヴォクシーに負けてるがそのぶん、サイドガラスを立て、頭上の横幅を広げてて、旧型比で1列目が+40mm、2列目が+45mm、3列目が+30mmと頭上左右が抜群に広い。オマケにドリンク&ボトルホルダー16コ、コンビニフック10カ所もあり実用性は敵ナシ。
スポーツカー好きお父さんも納得の快適な走り!

車内は広さも質感もさらにアップした!
■スポーツカー好きお父さんも納得の快適な走り!だが新型ステップワゴンの真の凄さは残りの「期待を越える」部分でそれは走り。これこそが小沢のようなスポーツカーオヤジには朗報で、これまでミニバンは我慢グルマだったが全然違う。まず新作1.5L VTECターボは直噴システムや吸排気デュアルVTC、電動ウェイストゲート付きターボチャージャーによりピークパワー&トルクは150ps&20.7kgm。セレナの2Lやノア/ヴォクシーの1.8Lを数字上で越えるだけでなく味も良好。圧倒的に滑らかかつキモチいいのだ。特にヌメーっと走るヴォクシーハイブリッドと比べると歴然だが、新型ステップワゴンはアクセルをペダルに載せた瞬間からダイレクトなCVTもありグッと加速。ダウンサイジングターボ特有の蹴飛ばし感があって、トヨタ流ハイブリッドはもちろん、普通の2L NAには絶対ないくらい走りが生々しい。

室内は1列目席から3列目席の間の長さは先代よりも40mm拡大。質内高も30mm拡大していて、居住空間は大幅アップ。写真はGグレードで内装色はブラウン系が標準設定。インパネは機能重視のデザインだ
さらにステップワゴンはボディが凄い。旧型の改良版ながら、リアフロアの剛性をメチャクチャ上げており、乗り心地がやたらいい! これまたヴォクシーと比べると違いは顕著で1列目はもちろん条件の厳しい2~3列目になるにつれ、ステップワゴンの乗り心地のよさが光る。高速で乗っても無駄なプルプル感がなくこっちもクラス最高レベルとオザワは断言できる。シート自体も特に3列目はステップワゴンのほうがソフトで座り心地良好だ。ステアリングフィールもミニバンとは思えないスポーティさだ。切り始めから路面を掴むような手応えがあって、ヘンな話、コンパクトカーを走らせてるような楽しさあり。比べちゃうとノアハイブリッドはバスっぽい。これはこれで安定はしてるけど。
わくわくゲート

3列目シートは左右分割で床下に格納できるのが新型ステップワゴンの特徴。格納時や戻す時の操作は軽々と行えるので便利。さらに、すっきりと床下に収まるのでラゲッジも広く使える
そして最後になっちゃったが「タテ」「ヨコ」に開くわくわくゲートは実に便利。袴田エンジニア曰く「スーパーの駐車場で見てて、ラクそうにリアハッチを開けるお母さんは皆無。でもわくわくゲートがあればタテ開きは月2回で済みます」だそうで、確かにちょっとした買い物袋やカバンを荷室に入れる時にサブドアは絶大に便利。ほぼリアドアを開ける感覚だし、その気になれば自転車を出し入れできるほど開口部も広い。最後に燃費だがモード値はハイブリッドにゃ負けるがガソリン車トップで価格差を考えるとステップワゴン有利。走りだけじゃない。広さも燃費コスパもヘタするとひとり勝ちかもしれまっしぇーん!