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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.29

極上のアウディRS6アバント

RSシリーズに3モデルもの追加

【本記事は2013年12月にベストカーに掲載された記事となります。】アウディスポーツモデルの頂点に立つ“RSシリーズ”が熱い。ちょっと前まで、RSといえば“特別の一台”という位置づけだったが、RS6アヴァント、RS7スポーツバック、RS5カブリオレと3モデルをイッキに追加。RS5クーペ、RS4アヴァント、TTRSとともに充実のラインアップを形成している。メルセデスのAMGやBMWのMシリーズに対抗するアウディのプレミアムスポーツ戦略が明確になってきた。今回はそのなかでRS6アヴァントに試乗したのだが、そこにはやっぱりアウディらしい個性が光っていた。RS6アヴァントのパワートレーンは4L、V8ツインターボ。560ps/71.3kgmという強烈なパワーを絞り出す。この数字を見ると、狭い富士の北コースで振り回すのは難儀やろなーと想像するだろうが、実際に乗ってみると心配は無用。強烈に速いことは速いのだが、予想以上にドライバビリティは洗練されているし、ESCを完全オフにしないかぎり操縦性もコントローラブル。要するに、ちゃんとブレーキングポイントさえ間違えなければ、飛び出すようなリスクを感じないでガンガン攻められるのだ。

自慢のクワトロシステム

この洗練された操縦性のカギは、ひとえにアウディご自慢のクワトロシステムにある。最新のクワトロはクラウンギアセンターデフが特徴だが、このエンジンの場合71.3kgmという強烈なトルクもあって、コンベンショナルなトルセンC。トルク配分比は基本が前40/後60で、かけるトルクや路面μに応じて70:30~15:85まで広い範囲で可変する。このクワトロシステムがほんとうにスゴイ。どんな野獣のようなエンジンでも、コイツと組み合わせると、とたんに洗練されてコントローラブルになる。もちろん、RS6アヴァントだって、ESCオフで本気でアタックしたら普通のドライバーの手に余るモンスターなのだが、限界近くまでそういうワイルドな素振りを少しも見せず、洗練されたマナーが損なわれない。それは、AMGともBMWのMシリーズとも違うキャラクターで、まさに“Vorsprung durchTechnik”というキャッチフレーズどおり、テクノロジーがパワーを克服しているイメージなのである。

機械としての高い完成度

パフォーマンス以外でもアウディのテクノロジーへのこだわりは徹底していて、アルミ材を多用してマイナス100kgを実現した軽量ボディや、気筒休止によってJC08燃費10.4km/Lを達成するなど、メカニズムフェチなのではないかと思えるほど機械としての完成度が高い。あえて注文をつけるとすれば、ハードウェアの完成度が高く走りが洗練されているがゆえに、たとえばBMWが持っているようなスリリングでエモーショナルな官能性能に欠けるところなのだが、だからといってアウディがコーナーでお尻を振り出しちゃうようじゃ本末転倒。やっぱりこのへんはもう好き嫌いの領域というべきなんだろう。超高性能だが、それを感じさせないほど洗練されていて、しかも機械としての完成度は抜群。個人的にはとても1500万円は出せないけど、それだけの価値があるクルマだと思います。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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