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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.29
ボルボのオフィシャルパートナー、ポールスターチューンのS60はBMW M4キラー
ご存じポールスター

エンジンは3L直6のT6。304ps/44.9kgmの通常のT6エンジンに対して、ボルグワーナー製の大容量ターボチャージャー、専用インタークーラー&エグゾーストの装着をはじめ、コンピュータなどのチューニングを受け、305ps/51kgm以上/2800~4750rpmを引き出す。足回りにはオーリンズ製2ウェイダンパー、強化スプリング、235/40R19サイズのミシュラン製パイロットスーパースポーツタイヤなどを装着。ブレーキはブレンボ製とした。エクステリアは専用デザインのエアロパーツが装着されており、迫力満点だ
【本記事は2013年11月にベストカーに掲載された記事となります。】ボルボと言えば「安全を売りにするクルマ」というイメージが強い。しかし!フォード傘下になる前のボルボって、案外スポーツ魂バリバリだったりして。’80年代は「空飛ぶレンガ」と呼ばれた240でグループAに参戦。’85年と’86年のインターテックは、BMW635iやスカイラインを寄せ付けず2連勝を飾っている。’90年代は激戦のBTCCに850エステートで参戦し、暴れまくった。業績が悪化しフォードに飲み込まれた後、国際格式の競技から手を引いたものの、そんなことじゃスポーツ魂の火は消えなかったらしい。フォードに対し「国内販売促進予算なのでいいでしょ」と言い、スウェーデン国内のシルエットフォーミュラに出ていたのだった。話が長くなったけれど、その車両を開発していたのが『ポールスター』であります。ご存じポールスターは北極星。スウェーデンらしいネーミングだ。
5Lエンジンに匹敵するパフォーマンス

エンジンは3L直6のT6。304ps/44.9kgmの通常のT6エンジンに対して、ボルグワーナー製の大容量ターボチャージャー、専用インタークーラー&エグゾーストの装着をはじめ、コンピュータなどのチューニングを受け、305ps/51kgm以上/2800~4750rpmを引き出す。足回りにはオーリンズ製2ウェイダンパー、強化スプリング、235/40R19サイズのミシュラン製パイロットスーパースポーツタイヤなどを装着。ブレーキはブレンボ製とした。エクステリアは専用デザインのエアロパーツが装着されており、迫力満点だ
ということで今回試乗したのはポールスター初のコンプリートカーである『S60ポールスター』。3L6気筒ターボを横置きにした4WDという極めてユニークなレイアウトを持ち、最高出力350ps。最大トルク51.0kgmは、5Lエンジンに匹敵するパフォーマンス。ATながら0~100km/h加速4.9秒と元気一杯。ボンネット開けてみたら「ありゃま!」。凄いのはエンジンじゃなくダンパーです。なんとオーリンズの別タン式。下を見ても50万円はするぞ! 考えてみたらオーリンズはスウェーデンが本拠地。どんな注文にも応えてくれるだろう、なんてことを考えながら走り出すと、やっぱしダンパーが素敵だ! 19インチの高性能タイヤだからして減衰力はガッチリ高いだろうし、バネも強そう。されど乗り心地が素晴らしい。滑らかに動いており、縁石をガツンと踏みにいっても「すこん」といなしてしまう。
エンジン特性はトルク重視

エンジンは3L直6のT6。304ps/44.9kgmの通常のT6エンジンに対して、ボルグワーナー製の大容量ターボチャージャー、専用インタークーラー&エグゾーストの装着をはじめ、コンピュータなどのチューニングを受け、305ps/51kgm以上/2800~4750rpmを引き出す。足回りにはオーリンズ製2ウェイダンパー、強化スプリング、235/40R19サイズのミシュラン製パイロットスーパースポーツタイヤなどを装着。ブレーキはブレンボ製とした。エクステリアは専用デザインのエアロパーツが装着されており、迫力満点だ
レーシングエンジンを開発しているだけあり、エンジン特性はトルク重視型。コーナーの立ち上がりでアクセル全開すると、たちまち湧き上がる図太いトルクをオーリンズのダンパーがキッチリ路面に伝えてくれる。ブレーキ容量をもう少し大きくしてやれば(開発段階ということ)、ベンツのAMGやBMWのMに匹敵するスポーツモデルに育つことだろう。それでいて自動ブレーキなんか標準装備していたら嬉しい。日本発売は来年か? 早くも待ちどおしい!