地味なトヨタSAIが仰天の変貌！ こんな事件なMCは史上初！ 気炎万丈

【本記事は2013年10月にベストカーに掲載された記事となります。】トヨタのハイブリッド専用セダンのSAIが8月29日にビッグマイナーチェンジ。トヨタはマイチェン車としては異例の報道陣向けの発表会を開催。旧型SAIは、落ち着いたデザインで、使い勝手がよく環境にも優しいという、愚直なまでにマジメで、マジメを絵に描いたようなクルマだった。エクステリアだって実直で地味、よくいえば日本的なしおらしさを感じさせるクルマだった。

それがどうよ、新型のエクステリアを見てビックリ。というか、「変わりすぎだろっ」と突っ込みを入れたくなるくらい。ビッグマイチェンでデザインを刷新したクルマは数あれど、デザインコンセプトまでガラリと変えて登場したクルマは日本車史上ないのでは？開発責任者のトヨタ自動車製品企画本部の加藤亨氏は、「世代を超えてカッコいいと共感されるスタイルを目指しました。いってみれば、SAIは大人がモテるための武器です」と、コメント。気炎万丈ぶりは、CMキャラクターの人選にも表われていて、女優の真木よう子さんを抜擢。メインカットは、その発表会の時のものだが、旧型SAIの横に真木よう子さんが立っても様にならないが、新型は、う～ん、ハマってる。渾身のマイチェンを受けたSAIの細部に迫る！

■エクステリアフロント、リアをほとんど一からやり直したといっていい新型SAI、最大の特徴はほぼ車両の全幅をカバーする超ワイドのヘッドライトで、点灯時には中央から両サイドにLEDの閃光が力強く発散。ドレスアップメーカーが手がけたのかと思うほど斬新かつ個性的な仕上げ。リアもフロントに負けず劣らずチャレンジングで、リアコンビは超ワイドタイプを採用。フロント、リアとも夜間でSAIとひと目で認識でき、目立つこと確実。自分で走っている姿を見られないのが残念だが。デザイン変更に合わせて、ボディサイズは全長4695×全幅1770×全高1485mmとなり、旧型より全長が90mm伸ばされ、10mmローダウン。

■インテリアセンタークラスター、フロントコンソールを含むインパネを一新し、ディスプレイからコンソールボックスに流れるようにつながるデザインが秀逸。女性エンジニアが提案したという、新色の茜（あかね）の内装色は和みの空間を好演出している。

■燃費150ps／19.1kgmの2.4L、直4に143ps／27.5kgmのモーターを組み合わせたハイブリッドは旧型と同じだが、ハイブリッドの制御の変更によりJC08モード燃費は旧型の21.0km／Lから22.4km／Lに向上させている。

■基本性能の大幅向上燃費以外にも、吸・遮音材の増強や遮音ガラスの採用、エンジンマウントの改良によりラージクラスを凌駕する静粛性を実現したほか、スポット打点の追加によるボディ剛性の強化、パフォーマンスダンパーの設定により、快適な乗り心地とスタビリティの高いハンドリングを両立。走りでスポーツドライブモードを新設定し、ダイレクト感のあるハンドリングを実現。■グレード＆価格基本的なグレードはSとGで、SにはCパッケージ、GにはAパッケージ（最上級）が設定される。価格は321万～421万円。実質Sは値下げされたかたちになっているが、トヨタ車初採用の65万2050円のSDナビ（10スピーカー）がオプションになっているため。最後に付け加えておくと、デザインはマジメからワルに変わったSAIだが、エコプラスチックの採用拡大、樹脂リサイクル材の積極使用など環境に対するマジメさは相変わらず。夏の終わりにダイナミックに生まれ変わった注目の一台。トヨタの提案する“大人がモテるための武器”の新型SAIがクルマ界にカツを入れる！

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