8色の三菱アイどれを選ぶ　個性派（軽）の主張！！　小さなボディにギュっと詰まったアイデアと技術

【本記事は2006年2月にベストカーに掲載された記事となります。】走りよし、居住性よしのパッケージング2006年最高の話題車だと思っている。三菱iのことである。だって、ものすごく「いいクルマ」だと思いませんか？なんとも特徴的なワンモーションフォルム、一度見たら忘れることができない個性あふれるフロントマスク……。iには、人を引きつける魅力が詰まっていると思うのだ。三菱の益子社長は以前テリー伊藤氏との対談中に「ちょっと価格が高めなのが心配。性能的にはもの凄くいいんですが……」と、軽く本音を覗かせていたが、なーに、これだけのインパクトあるクルマですから、大丈夫、とBCは思ってます。

・ポイント1／iの魅力新開発されたプラットフォームによるリアミドシップがiのキャラクターを決定づけている。当然後輪駆動である。リアシートの斜め下にレイアウトされるエンジンは、シリンダーブロック（アルミ製）が45度後方に傾斜した新開発。このエンジンは今のところターボバージョンのみ。最高出力64馬力、最大トルク9.6kgmを発揮。トランスミッションは4速ATが組み合わされる。

前後重量配分は50対50に近く、キビキビしたフットワークがiの魅力。リアタイヤが175／55R15、フロントタイヤが145／65R15という前後異サイズというのも軽自動車としては珍しいこと。ダブルレーンチェンジ通過速度は71.6km／h。フィットの68.7km／h、デミオの66.5km／hを軽く上回る実力を見せつける。街中でも、山道でもフットワークの楽しいクルマだと思われる。リアエンジンとすることで、フロントセクションの設計の自由度が格段に大きくなり、前面衝突安全性の確保が非常にスムーズにできたということもiを語る上で欠かせない話。フロントのボンネット部をクラッシャブルゾーンとすることで、効果的な衝撃吸収性能が得られたという。新開発プラットフォームの前後を貫く大断面ストレートフレームとクロスメンバーにより、eKシリーズの約2倍にもなる高いボディ剛性を確保しているのも特筆ポイントだ。

また、iを横から見ればよくわかるのだが、とにかくホイールベースが非常に長い。前後のオーバーハングがほとんどないほど前後のタイヤが四隅に配置されている。2550mmというホイールベースはコンパクトカーのフィット（2450mm）やキューブ（2430mm）よりも長いのだ。これにより、軽自動車にありがちな、ピッチングを感じる乗り心地の悪さを回避していると思われる。サスペンションは前後ともに新設計。特にフロントはエンジンがないためにスペースの自由度が向上し、ストラットの傾斜をフリクションの少ない理想的な配置とすることができたという。これにより、スムーズにストロークするサスペンションを実現し、乗り心地、ハンドリングともに大幅に向上しているという。

・ポイント2／価格気になる価格だが、iには3つのグレードが設定されており、一番安いSが128万1000円、中核のMが138万6000円、そして最上級のGが149万1000となっている。うーむ、確かにボトム価格が128万円、というのは軽自動車としては安くはない。いや、それどころかリッターカーよりも「値が張る軽」ともいえる。しかし、iはターボのみ設定となっている。NAエンジンの設定はないということ考えると、決して「メチャメチャ高い」というほどでもないのではなかろうか。グレードによる価格と装備の違いを確認しておこう。・S＝128万1000円ボトムのSは、正直言ってちょっともの足りないかもしれない。フルオートエアコン、キーレスエントリーシステム、パワステなどは全グレード標準装備となっているが、Sにはオーディオが装着されていない。また、上級グレードで実施されているウィンドウサッシュのブラックアウトが省略されているため、エクステリアの印象がちょっと変わるのだ。窓枠の黒い部分がボディ色となる。このほか、シートハイトアジャスター、ディスチャージランプ、アルミホイール、本革巻きステアリング、電動格納ミラー、プライバシーガラス、リア間欠ワイパーなどが上級グレードに対して省略されている。スピーカーも付いていないので、オーディオを後付けすることを考えたら、プラス10万5000円でひとつ上の「M」を買ったほうがお得だろう。・M＝138万6000円4スピーカー＋オーディオが標準装備となる。また、ディスチャージランプ、アルミホイールはオプションだが、シートハイトアジャスター、バニティミラー、キーレスオペレーションシステム、電動格納ドアミラー、リア間欠ワイパーなどが標準装備となっており、必要な装備は一通りそろっている。iの売れ筋グレードとなるのがこのMだろう。・G＝149万1000円iの最上級グレードが「G」。「M」に加えディスチャージランプ、アルミホイール、4スピーカーAM／FMラジオ＆CDプレーヤーなどが標準装備となっており、装備の充実度は高い。それでもムーヴカスタムRS（153万3000円）、ワゴンR・RR-DI（153万5100円）などよりも安いのだ。4WDは全グレードに設定されており、ビスカスカップリングを使ったスタンバイタイプ。通常はリアタイヤを駆動しながら、必要に応じフロントタイヤに駆動力を配分する。なんかこの説明ってGT-Rみたいでかっこいい。この4WD、プラス12万円となっております。iのデビューは間もなく、1月24日。すでに予約受け付け中ですぞ！！1月24日デビュー直前　予約受け付け中　売れスジ『M』の乗り出しは155万50001月24日の正式デビューを前に、12月15日から全国の三菱ディーラーではiの事前予約を受け付け開始しているのであった。諸費用込みでの総支払額は、手数料等ディーラーによって若干の違いはあるだろうが、「S」が143万8000円、「M」が154万5000円、「G」が165万3000円程度となる。車両本体価格プラス15万円とみておけばいいだろう。値引きに関しては、現段階では「予約」ということもあり、特に明示はされなかったが、実際の契約となれば多少の値引きはあるだろう。それにしても、デビュー直後の大幅値引きはあまり期待しないほうがいい。最大でも5万円程度となりそうだ。iのオススメグレードは本文中でも触れているが、中間グレードの「M」。アルミホイールやディスチャージランプはオプション設定となるが、AM／FMラジオ付きCDプレーヤー（4スピーカー）、キーレスオペレーションシステムなどが標準装備となっており、最上級の「G」と比べても見劣りしない内容となっている。これでGよりも約10万円安いのだから、ダンゼン「M」がおススメなのである。総額約155万5000円、値引きをガンバって150万円が目標だ。

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