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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30
BIGチェンジで得た、レクサスの頂点にふさわしい新性能 Re BORN LS さらに快適、さらに安全 さらに走りを磨いて再登場
初めてのビッグマイチェン

こちらは旧型
【本記事は2012年11月にベストカーに掲載された記事となります。】レクサス日本上陸から丸7年が経過し、高級ブランドとしての認知度は上がってきた。「成功の証」としてレクサスは機能しており、東京でも「アイツ、レクサス買ったんだってよ」と言えば「金回りがよくなったのだな」とわかる程度には普及してきたといえよう。そんなレクサスのフラッグシップカー、すなわち日本における最高級車LSの現行型は’06年9月デビューだから、こちらは丸6年が経過したことになる。本誌ではそんな日本が誇る高級ブランドの最高級車LSが迎える、初めてのビッグマイチェンの内容をお伝えしたい。【早わかりマイチェン】(1)スピンドルグリル採用(2)内装がさらに豪華に!(3)高剛性ボディ化&足回り熟成(4)パワー&燃費向上(5)新開発の衝突安全技術とスポーツグレードを新設定以下、順に内容を解説する。
ついに最高級車にまで!! 迫力のスピンドルグリル

◆ついに最高級車にまで!! 迫力のスピンドルグリル今回のマイチェンで最も大きな変化といえば、百人に聞けば百人が「顔」と答えるだろう。それほどLSのフロントグリルは個性的だ。新型クラウンP18~のインパクトが強すぎて誌面で見ても「ちょっと品があるかも」と思ってしまいがちだが、実物を見ると迫力はこちらが上だと実感するだろう。LSのスピンドルグリルはバンパー開口部までクロームメッキで囲まれており、内部をダーク塗装とすることでデザイン性が強調されている。リップスポイラーのようにクイッと突き出されたフロントバンパー下端はダウンフォースを発生させて操縦性や走行安定性の向上に寄与しているそう。また今後レクサス各車に拡大採用されていく「L字型」のシームレスクリアランスランプも目を惹く特徴。フロントライトの最内側に仕込まれたくさび形に見えるクリアランスランプは最新のLED導光技術が採用されている。LEDヘッドライトはハイブリッド仕様の600hに標準装備だが、ガソリン仕様のLS460にもオプション設定。これによりハイブリッドとガソリン仕様の違いはエンブレムのみとなる。ディメンションは全長5090×全幅1875×全高1475mm(600/460)で、今回のマイチェンで全長が30mm伸びている。
世界一豪華で快適な内装!!

質感、操作性ともに世界最高峰。ステアリング形状が変更され10mm小径化された
◆世界一豪華で快適な内装!!インテリアでまず目につくのが現行GSに採用され高い評価を得ている(標準装備としては世界トップクラスの)12.3インチディスプレイ。ワイド画面を生かした2画面表示が可能で、地図を表示させながらオーディオ操作が可能など、利便性と視認性を向上させている。また走行モードを自由に選択できる「ドライブモードセレクト」を採用。ECO/COMFORT/NORMAL/SPORT/SPORT S+の5種類の走行モードが選べる。加速、エアコン、足回り、ステアリングの操舵感、メーター色などが切り替わり、状況と気分に合わせた走行モードが選べる。ステアリングは新デザインで従来型より10mm小径化され、スポーツタッチなフィーリングになっている。
さらに熟成が進んだボディ&ドライブトレーン

特徴的なフロントマスクと走行性能の向上でフラッグシップカーLSが大幅に進化。特にボディ剛性の向上で走りの実力にますます磨きがかかった
◆さらに熟成が進んだボディ&ドライブトレーンボディ剛性向上のため、フロア左右を結ぶトンネルプレースの大型化、エンジンサポートメンバーの締結点の増加をはじめ、レクサス初の溶接技術であるレーザースクリューウェルディングや「接着ボディ」と呼ばれる、パネル同士を面で結合する技術を採用。これによりステアリング支持剛性約20%向上、トンネルプレース変形量は約60%低減している。またガソリン車ではオイルパン形状変更による抵抗低減、排気抵抗の見直しなどにより、最高出力を向上。ハイブリッド車は減速時のエネルギー回生効率を高めるなど細かい改良を積み重ねることでJC08モード燃費を向上している。レクサスのフラッグシップカーとしてさらに存在感を増したLS。最低価格が約35万円上がり、販売計画は従来の月550台から300台に減らした。やや弱気ともとらえられるが、すでにかなりの受注が入っているそう。スピンドルグリル、最初に見た時にはギョッとしたものだが、ずっと眺めているとよく見えてくる。不思議!クラウンが凄まじく個性的で挑戦的なデザインになったため、こちらの存在感が薄れないか心配だったが、この性能とデザインなら大丈夫だ……たぶん。
速攻試乗! 新型LS大変身!!

「まるでフルモデルチェンジ」と評価する木下氏。ボディ剛性の向上が走行フィールを劇的進化させた
速攻試乗! 新型LS大変身!!TEXT 木下隆之今回の変更は、マイナーチェンジと呼ぶには、進化の度合いが大きすぎる。たしかに今回の新型レクサスLSはフルモデルチェンジではない。ベースとなるシャシーも、エンジンも足回りも、基本構成に違いはない。だが、マイナーチェンジというキーワードで新型LSを伝えるには、言葉が軽すぎる。それほど進歩していたのだ。いや、進歩という言葉も的確ではないかもしれない。LSはレクサスのフラッグシップとして大きく成長した。クルマという機能性に関して、満足いくレベルに仕上がったとも思える。だが、「進化」ではない。むしろ「変化」というのが正解だろう。ひと言でいえば、レクサスLSは「骨太」になった。ボディ剛性が大幅に鍛え上げられ、足回りの剛性感も増した。ハンドリングも躍動感を感じるものになった。乗り込んだ瞬間から、頼もしい骨格に包まれている感覚が残る。ロール感も抑えられ、これまでよりハイペースで走りたくなる。それが許される足回りになった。これまではどこか、乗り心地と静粛性であきらかにライバルを先行していた。スイッチ類のタッチや操作性といったもてなしの部分で優れていた。だが新型はそんな空間としてのよさを犠牲にすることなく、自動車という移動機能を昇華させているように思う。スピンドルグリルの採用やFスポーツの設定はその現われかもしれない。後席で安楽にくつろぐことよりもむしろ、運転したくなるクルマになったと言うべきだろう。
走りにこだわるあなたに『F SPORTS』

LSG460のFは980万円、600 hは1230万円也
走りにこだわるあなたに『F SPORTS』すでにCT、IS、GSに設定され、高い評価を得ているレクサスのスポーツグレード「Fスポーツ」がいよいよLSにも設定された。このFスポーツ、まずは専用の内外装デザインを与えられる。まずリアバンパーロア部分にメッキ製の横バーが入ることで低重心が強調されており、また専用シートはホールド性を25%向上(従来型バージョンSZ比)させた専用シートを採用。さらに専用チューニングのトランスミッション・サスペンションやブレンボのブレーキ、19インチ鍛造アルミホイールを採用。ノーマル仕様に比べて車高が10mmダウンしており、精悍に見えるのもグッド。さらにLS600hのFスポーツにはアクティブスタビライザーを、LS460のFスポーツにはトルセンLSDをそれぞれ採用している。