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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.02

時代にピッタリ! ちょうどいいSUV 三菱RVR

魅力たっぷりなRVRとライバル車

カワセミブルーメタリック

カワセミブルーメタリック

【本記事は2010年4月にベストカーに掲載された記事となります。】全長4295mmのコンパクトなボディサイズ。1.8Lながら2L並みのパワーと15.0~15.2km/Lという低燃費。そしてFFが178万5000円~、4WDも200万円を切る199万500円~というお買い得な価格。しかも2駆も4駆もエコカー減税50%対象!そんな魅力たっぷりなRVRに対して、ライバル車はどうなのか? 走り、居住性、質感、コストパフォーマンスの4項目にわたって、3人の評論家が判定します!

ライバル車徹底比較 ROUND1 1.8LのRVRは2L、2.4Lのライバルより劣るのか?

さて、まずは走りの対決。RVRは3台のなかで最も排気量の小さい1.8L(139ps/17.5kgm)。2LのX-トレイル(137ps/20.4kgm)、2.4Lのアウトランダーと比べると坂道は登らないんじゃないか、非力じゃないのか? と心配している人も多いはず。●国沢光宏RVRの面白さは「飛び抜けて軽い」という点にある。同じシャシーを使うアウトランダー(2.0FF)比でマイナス170kg。X-トレイル(2.0FF)と比べても80kg軽いのだ。絶対的な動力性能については、2.4/2.5Lの大出力エンジンをラインアップする2車種に届かないものの(X-トレイルの2LならRVR優勢)、ハンドリングで大きなアドバンテージを得ている。コーナーに飛び込んでいくときの挙動からしてRVRは明らかに軽快。X-トレイルもアウトランダーも典型的なSUVという“おっとりとした動き”を見せるが、FFのRVRなど2BOXカーのようなイメージ。ハンドリングだって文句なし! 軽快なエンジンフィールと合わせ、ワインディングロードをハイペースで走っても気持ちいい。4WDはアウトランダーと同じく「エンジンブレーキも後輪に作用」する制御を入れてます。10%後輪にエンジンブレーキを利かせるだけで、アイスバーンの下り坂などは安定感がまったく変わってくる。また、良質のショックアブソーバを採用しているのだろう。韓国製ザックスを使っているX-トレイルと比べても負けておらず。加えて開発に時間を掛けたらしくクルマそのものの完成度からして高いです。走りの面ではRVRを100点とすると、X-トレイルは90点、アウトランダーは80点としました。●鈴木直也RVRはSUVというより乗用車(セダン)に近く、走りのバランスが凄くいい。低速域の乗り心地は一般道を走ってもしなやか。エンジンも1.8Lだから非力だろうなあと予想していたが、思いのほかトルク感があり、例えば信号のゴーストップでも気分よく走ることができる。長い上り坂をアクセル全開で加速すると、高回転域でトルクが少し物足りないと感じる時もあった。ハンドリングの面では、ルーフにアルミを使い、ロール剛性の高いアウトランダーのほうがスポーティ。X-トレイルは一番SUVっぽく、ボディの上屋が動いて重い感じがする。ということで、RVRを100点をすると、X-トレイルは95点、アウトランダー2.4は120点になります。●渡辺陽一郎RVRとアウトランダーのプラットフォームは共通でホイールベースも同じ。RVRは前後のオーバーハングが短いこともあり、バランスのよい動きをみせる。操舵に対する反応の鈍さも感じない。RVR(4WD)とアウトランダー2.4(4WD)との排気量の差は600ccあり、車両重量が160kg重くても動力性能はアウトランダーが勝る。それでも出力では表現できない走りの質で、軍配はRVRだ。4WDの走破力は同等と考えていい。X-トレイルはRVRに比べてハンドリングは腰高で、走行安定性や軽快感で見劣りする。走りの総合力を見ると、RVRを100点とするとX-トレイルは90点、アウトランダーは80点と評価した。

ROUND2 ライバル車に対してインパネの質感はどうか?

RVR 触ると柔らかいソフトフェイシアを採用し、価格以上の上質感があるRVRのインパネ

RVR 触ると柔らかいソフトフェイシアを採用し、価格以上の上質感があるRVRのインパネ

178万5000円からという価格を考えると、内装はいかにも安っぽいんだろうな、と想像するのだが……。ほかの2台と比べるとどうなのか?●国沢光宏X-トレイルとアウトランダーは欧州Dセグメントに属しているだけに、インテリアの質感も大切にしている。RVRの場合、本来ならキャシュカイ(デュアリス)やVWティグアンと同じ欧州Cセグメント。したがってグレードを落としても不思議じゃない。しかし開発担当者によれば「アウトランダーと同等以上にしました」。なるほど安っぽさはまったく感じさせない仕上がりでございます。というか180万円を切るクルマには珍しいソフトパッド(ダッシュボードの柔らかい表皮。コスト的にはとっても高い)を採用するなど、むしろ頑張っている。コストパフォーマンスという観点で評価するなら二重丸でしょう。●鈴木直也これは文句なしにRVRの質感が一番高い。触るとへこむソフトパッドは高級感がある。これはツートーンシボといわれるもので、RVRのウリのひとつ。購入を考えている方はぜひ触ってほしい。ほかの2台は悪くいえば、いかにもSUV的で、カチカチ、プラスチッキーな印象。RVRのシートはエンボス加工がしてあり、お値段以上に上質感が感じられるのだ。全体的に見ても、安っぽさが感じられない。質感の高さは想像以上によかった。●渡辺陽一郎RVRのEとアウトランダー20Eで価格を比べると、装備や排気量の差を補正して後者が約10万円高い。この金額が、アウトランダーの大きなボディや内外装に支払われる対価だ。この点を踏まえて両車を比較すると、デザイン面で若干の古さを感じるものの、質感ではアウトランダーが少し勝る。特に比較対象となる2.4L車では、ドアなどにステッチも入って上質だ。全体的にみるとRVRのほうが若干、上質感を感じる。いっぽう、X-トレイルのインパネは、外観と同様に直線的。質感よりも力強さの表現に重点を置く。シルバーの加飾パネルも装着するが、質感はRVRと同等。そのぶんだけ価格も安く、バランスは取れている。

ROUND3 全長4295mmと最もコンパクトなRVRの居住性はどうか?

RVR 室内長1865×室内幅1480×室内高1260mm

RVR 室内長1865×室内幅1480×室内高1260mm

3台のなかで最もコンパクトなRVRだから、居住性もよくないのかと気になるが……。●国沢光宏Cセグメントに属すRVRは最初から「余裕の広さ」を追求していない。車格が違うのである。デュアリスと同じCセグメントだと考えれば、ごく平均的。むしろホイールベースなどはアウトランダーと同じなので、リアシートのレッグスペースなんか余裕あります。●鈴木直也RVRのリアシートは、若干アウトランダーよりも90mm前に取り付けられているため、気持ち狭く感じられる。頭上空間は身長175cmの人でもこぶし2つと余裕がある。さすがに室内長はアウトランダー(5人乗り)が1920mm、X-トレイルが2000mm、RVRが1865mmとRVRが一番短い。室内幅はRVRが1480mm、X-トレイルが1450mm、アウトランダーが1490mmとRVRが健闘。室内高もRVRが1260mm、X-トレイルが1265mm、アウトランダーが1270mmとほぼ横一線だ。やはり一番広いのはアウトランダーで次にX-トレイル、RVRの順。●渡辺陽一郎差がつくのは後席。結論をいえばアウトランダーが最も快適だ。座面のしなやかさは少し欠けるが、スライド位置を後端まで寄せると足元空間が広い。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る同乗者の膝先空間は、握りコブシ2つ半とタップリしている。いっぽう、RVRは、後席のスライド機能が付かない。後端まで寄せたアウトランダーと比べると、荷室の床面積を確保すべく、取り付け位置が前寄りのため、前述の測り方で、後席に座る同乗者の膝先空間は握りコブシ2つ弱。前席の下側に足が収まって窮屈ではないが、アウトランダーほど広々感はない。X-トレイルの後席の膝先空間はRVRとほぼ同じで、アウトランダーよりは狭い。居住性は後席で差が付き、アウトランダー、X-トレイル、RVRの順だ。

ROUND4 RVRのコストパフォーマンスはライバルよりいいか?

最後にコストパフォーマンス比較。やはりRVR優位か?●国沢光宏このクラスになるとベーシックグレードでも必要な装備はすべて標準。178万500円という魅力的なプライスタッグを付けているRVRのEですら、ヒーター付き電動格納式ミラー、運転席ニーエアバッグなどが付いてます。200万円を切った4WDのEグレードは、姿勢制御装置ESCまで標準。安いと評価されているX-トレイルの20S(4WDで221万5500円)より圧倒的に安い。RVRは1.8Lだからでしょ」と突っ込みたくなるかもしれないけれど、動力性能が同じなら燃費いいほうがいい。ただ上級グレードのみX-トレイルに肉薄。20Xttは243万6000円。ほぼ同等の装備内容を持つ(HIDライトがRVRは標準)RVRのGで244万9650円とイーブン。上級グレードの勝負なら、むしろアウトランダーが頑張っている。245万4900円の20MSはRVRのGからクルーズコントロールのHIDライトを落とし、3列目シートを加えたと思えばよろしい。といった分析を行なうと、RVR買うならベーシックグレードのEがお得という結論。●鈴木直也やはりコストパフォーマンスが一番高いのはRVR。特に178万5000円のFF、Eグレードはダントツ。Eの4WDでも200万円を切っているので、X-トレイルの20S・4WDと比べても22万500円も安い。アウトランダー2.4の4WD、24G(5人乗り)は265万6500円だから、いかにRVRが安いかわかるはず。●渡辺陽一郎RVRのEが最もコストパフォーマンスが高い。特に4WDが安く、2WDに対する価格上昇は、ほかのグレードが26万円少々なのにEは21万円だ。アウトランダーとは価格差が開きすぎているため、RVRの4WDのEとX-トレイルの4WD、20Sと比べてみる。X-トレイルの20Sは、横滑り防止装置が付き、ヒルディセントコントロールも車内の防水加工なども付き、221万5500円と充分安いのだが、RVRの4WD、E(199万5000円)にはかなわない。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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