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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.04

NEWタントは“超”使える!!

こちらノーマルタント

こちらノーマルタント

【本記事は2008年1月にベストカーに掲載された記事となります。】最初は失礼ながらニッチ狙いの商品企画だと思っていたタント。だって、「ええっ、ウソでしょ!?」というほど全高を高くしたスタイルは、どう見ても「本流」っぽくは見えなかったから。でも、初代タントの試乗会でチーフエンジニアに「思いっきり本気です」と釘を刺されてしまった。あれから4年。いやいや、自分の見当違いを認識するのに4年も必要ありませんでしたけど……。’03年11月にタントが登場すると、翌12月にはいきなり6158台の月販台数をマーク。以来、’04年1月は7645台、2月は8375台、3月にはついに大台超えの1万313台……と、順調に販売を伸ばし、気がつけばワゴンR、ムーヴの2大巨頭に続く軽自動車販売3位の座を完全に定位置としてしまっている。定番売れ筋路線のホンダライフや、室内高の高さ自慢のタントフォロワー、ホンダゼストなどよりも売れているのだからその人気と実力は確固たるものといっていいだろう。もはやモデル末期となった’07年9月に至っても8630台、10月も7080台で相変わらず第3位をキープ。もはや軽自動車の「定番」といってもいい存在となっている。新型タントの月販目標は8000台。思いのほか控え目の目標である。

ノア、ステップワゴンよりも5mm高い室内高!!

これがタントのユーティリティ 荷室フロア高が595mmと低いのがうれしい。ちなみに低床フロアが自慢のゼストは530mmでさすがにかなわなかった

これがタントのユーティリティ 荷室フロア高が595mmと低いのがうれしい。ちなみに低床フロアが自慢のゼストは530mmでさすがにかなわなかった

新型タントは左側スライドドアがBピラーレスの大開口!! これがもの凄いインパクトを放っているのだが、それも含めてタントの魅力は言うまでもなく徹底的に室内スペースを追求しているところにある。新型タントのボディサイズは全長3395mm、全幅1475mmは旧来と変わらないものの、全高は高いなぁと思った旧型をさらに25mm上回る1750mm!! ムーヴやワゴンRの1640mm前後がミニバンタイプ軽自動車の標準的全高だとすれば、新型タントは110mmも高いということになる。1BOX軽自動車のエブリイ(1880mm)やアトレーワゴン(1875mm)にはかなわないけれど、この2台は前席下にエンジンがあるキャブオーバー型。フロントにエンジンがレイアウトされるタントと比べて圧倒的にフロアが高いので、室内高はタントほど高くはないのでありました。というわけで、新型タントの室内高は旧型の1330mmを25mm上回る1355mm。これ、2Lクラスミニバンの人気車、ノア/ヴォクシー、ステップワゴンの1350mmよりも高いのだ。うーん、驚き!! タントの真似っこで登場したホンダゼスト(全高1635mm)は低床フロアを生かした室内高が自慢なのだが、ゼストの室内高は1340mm。旧型タントには勝っていたが、新型タントには抜き返されてしまった。ちなみに文部科学省学校保険統計調査によると、小学校4年生男子の平均身長は133.6cmとのこと。タントの室内高は、子供が室内で立って着替えができる高さを目指したという。これ、実際に使ってみると絶対に便利だと思う。唯一の心配はスタイルで、新しさがまったくない点か……。

レクサスLSよりも広々のリアシート!!

新型タントの室内。前後席間距離はレクサスLS460を100mmも上回る1135mmを実現し、室内高はステップワゴンやノア/ヴォクシーを5mm上回る1355mmを実現している。上級グレードのXリミテッドには、軽自動車初のフローリングフロアの設定もある

新型タントの室内。前後席間距離はレクサスLS460を100mmも上回る1135mmを実現し、室内高はステップワゴンやノア/ヴォクシーを5mm上回る1355mmを実現している。上級グレードのXリミテッドには、軽自動車初のフローリングフロアの設定もある

室内の広さを追求するタントだからして、リアシートの足下スペースにもなみなみならぬ努力が図られている。ホイールベースは旧型よりも50mm延長された2490mm。これ、ムーヴと同じホイールベースなんだけど、軽自動車としては非常に長いホイールベースで、横から見ると、ほとんどクルマの四隅にタイヤが付いている感じ。このロングホイールベースを生かした室内パッケージングがタントの真骨頂。室内長2160mmはコンパクトカーのキューブ(1870mm)、ラクティス(1920mm)よりも長く、兄貴分のムーヴの2100mmをはるかに凌ぐ。また、260mmのロングスライドをするリアシートを最も後ろにした時の前後席間距離は実に1135mmでレクサスLS460の1035mmよりも長く、600hLの1155mmに迫るもの。レクサスLSよりもリアシートの足下スペースが広いなんて、これは尋常ではない。

ラゲッジルームは子育てママが超うれしいサイズ

子供が室内で立つことができる室内高というのがタントの狙った部分なのである。これが実に便利なのだ

子供が室内で立つことができる室内高というのがタントの狙った部分なのである。これが実に便利なのだ

高い全高を生かしたラゲッジルームは、荷室高が1040mmと大きく、ベビーカーを立てた状態で収納できるのがポイント。子育てママにとって、このベビーカーを立てて収納できるかどうかというのがクルマ選びで非常に重要なポイントなのだ。また、荷室フロア高は595mmと低めの設定。低床フロアを生かしたホンダゼストの530mmという低さにはかなわないけれど、荷室フロアと開口部に段差がなく、荷物の出し入れはしやすい形状となっている。この部分に段差があると、大きくて重たい荷物の出し入れが困難なのだ。ラゲッジルームはリアシートを最後端までスライドさせているとさすがに小さくなってしまうが、リアシートをちょっと前にスライドさせてもまだまだ充分な足下スペースが残るから、荷物をたくさん積む時は100mmほど前にスライドさせればいい。リアシートはフラットに収納できるので、自転車などの大物も積載可能。

ドライブトレーンはムーヴと同じで最新型

ムーヴなどに搭載される新世代直列3気筒シリーズが搭載される。カスタムにはターボの搭載もあるが、NAが中心だ

ムーヴなどに搭載される新世代直列3気筒シリーズが搭載される。カスタムにはターボの搭載もあるが、NAが中心だ

エンジン、トランスミッションは基本的にムーヴと同じもの。新シリーズの直列3気筒(FK型)でNAと、カスタムにはターボの搭載もある。トランスミッションはNAの上級グレードとターボにはCVTが組み合わされ、ドライバビリティの向上と燃費も向上。NAモデルの燃費は旧型の18.0km/Lに対して20.5km/Lとなっている。価格は売れ筋「Xリミテッド」が132万3000円、ターボの「カスタムRS」が161万7000円。

ライバルスズキは1月パレットを投入!!

タント対抗馬としてスズキが用意したのが1月登場のパレット。全高1735mmと高く、両側電動スライドドアを採用したユーティリティ重視のコンセプトは、タントのコンセプトに真っ向勝負。「ちょっと真似しすぎですかねぇ」とスズキ関係者がいうほど。「タントがBピラーレスをやってくるとは思わなかった」とスズキ関係者はちょっと焦っていた。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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