REVAIVAL　あのロータスヨーロッパが復活！　今年8月から日本での予約が開始されたロータス ヨーロッパSを先行試乗！

【本記事は2006年10月にベストカーに掲載された記事となります。】すでに日本での予約受け付け開始！　価格は664万6500円！！ロータスヨーロッパが復活すると聞いた時は、頭の中がスーパーカーブーム時にタイムスリップした。エンジンは非力だが、軽量ボディゆえにコーナリング性能は抜群。ランボルギーニカウンタックLP400やポルシェ930ターボなど、パワーに勝るライバルと対決しても一歩も引けをとらない……、ってコレは主に漫画の世界の話だが、とにかく往年の名車復活に期待を膨らませてしまうのは、30代以上のクルマ好きだったら無理からぬことだろう。かく言うボクも、甘酸っぱい思い出を胸に新生「ロータスヨーロッパS」の海外試乗に向かったのだった。

ただしロータスの発表によれば「エリーゼやエキシージの魅力に高い実用性と洗練をプラスした」となっている。さらに「ビジネスクラス」という表現も。つまり、純スポーツカーだった往年のヨーロッパとは違い、快適なGTというのがヨーロッパSの正体。「サーキットの狼」的に硬派なイメージとはちょっと違うのだ。エリーゼ＆エキシージのアルミバスタブ型モノコックをベースとしながら、サイドシルを下げ、ルーフラインを上げたことでドア開口部の天地幅が広がり乗降性がラクになった。アルミ地肌むき出しが当たり前だったフロアにはカーペットが敷き詰められ、ルーフ内側には遮音材がピッシリ。乗り心地もソフトで快適仕様。それでも走り始めれば、名門ライトウエイトスポーツカーメーカーならではの硬派な世界が広がっている。ソフトライドではあるが、それがかえってストリートに合っているようで、路面の荒れたコーナーを攻め込んでも安心感が高いし、途方もなく限界が高いわけではないから適度なスピードで楽しめる。これがエキシージあたりだと、サーキットに持ち込まないと安心して振り回せないから、公道ではかえってストレスが溜まることにもなりかねない。

203ps／26.8kgmを発生するオペル製エコテック2Lターボは、2000rpmで最大トルクの90％を発揮する実用度の高いユニットだが、4000rpm以上ではパワーが炸裂していく特性も持ち合わせており、995kgの軽量ボディをフル加速させるだけでも興奮モノだ。快適性を高めるとともに、走りもストリート向きとされたのが今度のヨーロッパS。今となっては希有なスパルタンスポーツの世界を毎日でも堪能できるエリーゼよりちょっと大人のGTカーといえるモデルなのだ。

日本での価格は664万6500円。8月から予約受注が開始されており、デリバリー開始は10月頃から。

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