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更新日:2020.01.07 / 掲載日:2017.07.25
【日産】サスペンション技術「リップルコントロールショックアブソーバー」の特徴とは

goo-net編集チーム
日産のサスペンション技術「リップルコントロールショックアブソーバー」は、2001年5月に次世代のサスペンションとして誕生し、スカイラインシリーズのR34スカイラインGT-R M-specに搭載され、大変話題になりました。
リップルコントロールショックアブソーバーの特徴について見ていきましょう。
リップルコントロールショックアブソーバーの効果
リップルコントロールショックアブソーバーは、乗り心地を向上させるショックアブソーバーとして開発されました。
路面の細かい凹凸などで生じる微振幅高周波振動を抑制し、硬められたスポーティな足周りと乗り心地を両立させるため誕生したショックアブソーバーです。
ゴム状のバネをショックアブソーバー内に追加し、さまざまな角度から伝わる振動を抑制するメカニズムです。
従来は「油圧ダンバー」が一般的で、ショップアブソーバー内に注入されたオイルで振動を吸収する仕組みが一般的でした。
しかし、水やほこりの進入を防ぐため、構造を強化するので重量増になります。
また、長年の使用によっては、オイル漏れなどの症状も出てくるケースがあります。
構造がシンプルで効果の大きなリップルコントロールショックアブソーバーは画期的な技術でした。
リップルコントロールショックアブソーバーを採用した車種
リップルコントロールショックアブソーバーの問題点
画期的な技術を誇ったリップルコントロールショックアブソーバーですが、実は短所もありました。
乗り心地に関して、「中間」というセッティングが困難でした。
ソフトかハードかという両極端の足周りとなり、ユーザーは賛否両論で分かれました。
その後、リップルコントロールショックアブソーバーの持つ特徴を進化させた、ダブルピストンショックアブソーバーが、2009年発売の2代目フーガ(Y51)から順次、採用されていきました。
リップルコントロールショックアブソーバーの本来の狙いは、高性能スポーツカーへの搭載でした。
足周りをスポーティにセッティングしてしまうと、どうしても乗り心地が犠牲になる問題を、バランスよく解決した画期的な技術でした。
急旋回や高速道路の追い越しや車線変更などで接地性能を向上させ真価を発揮します。
シンプルな構造で大きな効果が得られるリップルコントロールショックアブソーバーは、日産のエポックメイキングな技術と言えるでしょう。