トヨタクラウンマジェスタの中古車購入の際の選び方の参考ポイント

クラウンマジェスタは1991年10月の発売以来、伝統と格式を守り続ける高級セダン「クラウン」の上級モデルとして位置付けられます。

クラウンとはプラットフォームを共有せず、制振性・静粛性に優れる制振サブフレーム付フルモノコックボディを採用しています。ホイールベース、全長、全幅とも大きく拡大し、4輪ダブルウィッシュボーン式電子制御エアサスペンションとともに、重厚感あふれるダンピングの利いた上質な乗り心地を実現しています。

ドアサッシを持たないスタイリッシュなピラードハードトップの外観デザインを採り入れ、曲面を多用し量感に満ちた高級車らしい、品格や威厳のある優雅なスタイリングが特徴のモデルです。

低回転域から豊かなトルクを発生し、粛々と静かで落ち着きのある走りを提供する4.0L V型8気筒エンジン、レスポンスに優れ息の長い加速フィールと省燃費性能を両立する3.0L 直列6気筒エンジンが設定され、車格に相応しい質の高いジェントルな走行性能が魅力を高めています。

3代目モデル以降、ドアサッシを持つ4ドアセダンへ変更され、ドアの開閉音や気密性・静粛性がより一層高まります。

クラウンマジェスタのアイデンティティとも言える縦格子のフロントグリルを備えた、重厚で強烈な個性を放つフロントマスクをはじめ、ワイドトレッドの踏ん張り感のある力強いボディフォルム、ロングキャビン＆ロングホイールベース、ショートデッキの躍動感に満ちた外観デザインなど、常にプレステージ性を意識したフォーマルな意匠とともに進化を続けます。

また、2009年3月にフルモデルチェンジした5代目モデルでは、4.3Lから4.6LとV型8気筒エンジンの排気量を拡大するとともに、大型のセンターコンソールで後席の左右が独立した4人乗り仕様となりました。ほかにも電動オットマンやコンフォータブルエアシートを備えたショーファードリブンモデルとしての用途を想定したグレードもラインナップされ、フラッグシップセダンとしての資質が高められます。

パワートレインがハイブリッドエンジンに刷新された2013年9月リリースの6代目モデルをもって販売が終了し、「クラウンハイブリッド」に統合されます。

ここではクラウンマジェスタの中古車購入の際の選び方の参考ポイントとして、主なグレードの特徴、維持費と燃費、中古車の価格相場や価格帯を取り上げてご紹介します。

レギュラーガソリン仕様の2.5L 直列4気筒エンジンにリダクション機構付THS IIを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載するグレードです。
駆動方式はトルセンLSD付トランスファーを備えたフルタイム4WDとなります。

ナビゲーションシステムと連動し、ダンパーの減衰力を可変制御するNAVI-AI-AVS、あらゆるシーンで安定感のある走りをアシストするVDIM（統合車両姿勢安定制御システム）が搭載されています。

また、LEDヘッドランプやインテリジェントAFS、ブラインドスポットモニターをはじめ、
インテリジェントクリアランスソナー、クリアランスソナー＆バックソナーに加え、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」、後左右席サイドエアバッグなど充実した安全装備が施されています。

ナノイー搭載3席独立温度コントロールフルオートエアコン＆クーラー機能付リヤオートエアコンや後席シートヒーター、電動式リヤサンシェード+手動リヤドアサンシェード、パワー機構付リヤシート、各種コントロールが付いたリヤセンターアームレストなど、後席の快適性を重視した装備が装着されます。
シート表皮はなめらかな肌触りの本革仕様となります。
足回りは17インチロープロファイルタイヤ＆アルミホイールが装着されます。

新世代直噴技術D-4S（Direct injection 4 stroke gasoline engine Superior version）を採用するアトキンソンサイクル3.5L V型6気筒に2段変速式リダクションン機構付THS II（TOYOTA Hybrid System II）を組み合わせたハイブリッドシステムを搭載するベースグレードです。
3.5Lモデルは2WD/FR駆動のみの設定となります。

リニアな操舵性能を実現するアクティブステアリング統合制御付VGRS（Variable Gear Ratio Steering：ギア比可変ステアリング）、フロント対向4ポッドキャリパー、リヤベンチレーテッドディスクブレーキが装備されます。

電動式リヤサンシェード+手動リヤドアサンシェード、リヤオートエアコンや前席シートベンチレーションをはじめ、後席シートヒーター、後席のパワー機構、後席アームレストの各種コントロール機能に加え、後左右席サイドエアバッグがレス仕様となり、左右独立温度コントロールフルオートエアコンが装備されます。

また、シート表皮は明るい色調の上質なファブリック仕様となります。

3.5Lハイブリッドユニットを搭載する上位グレードです。
「Four」グレードの装備にほぼ準じます。ただし、VGRSやブレーキ周りは「ベースグレード」と同等のスペックを備えています。

ここでは、クラウンマジェスタの型式ごとの燃費の違いと、燃費に基づく年間の燃料代と自動車税からなる年間維持費用をまとめます。
同じ型式でも車両重量などにより若干の差異が生じることがあります。
なお、年間の走行距離は年間1万km、ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しています。また、自動車税は2018年10月時点で参照したものとなります。

使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費：19.0km/L
年間ガソリン代：約71,052円（526.3L×135円）※1
自動車税：年間45,000円 ※2
年間維持費：約116,052円 ※3

使用燃料：無鉛プレミアムガソリン
JC08モード燃費：18.2km/L
年間ガソリン代：約79,670円（549.5L×145円）※1
自動車税：年間58,000円 ※2
年間維持費：約137,670円 ※3

※1．ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しております。
※2．自動車税は2018年10月時点で参照したものとなります。
※3．年間の走行距離は年間1万kmと仮定して1年間のガソリン代を算出し、自動車税を合算して、年間維持費として計算をしております。

クラウンシリーズの中でも最上位モデルに位置付けられ、格式のあるのびやかで流麗なスタイリング、落ち着きのある高級なインテリアや後席の快適性を重視した心地よいホスピタリティを提供するパッケージデザインを採用する、トヨタのフラッグシップセダンであり、比較的安定した中古車価格を維持しています。また、流通台数が多いことも特徴であり、用途や予算、好みなどに応じて、豊富な登録台数の中から、最適な1台を選べることも大きな魅力と言えるでしょう。

6代目 トヨタ クラウンマジェスタ 210系：178～549万円
AWS215：298～549万円
GWS214：168～539万円

Four：298～549万円
ベースグレード：209～478万円
Fバージョン：168～539万円

2013年9月に誕生した6代目モデルは、先代のV型8気筒NAエンジンから一転して、プレステージ性はそのままに、優れた低燃費性能と全域にわたり余裕のあるダイナミックな走行性能を両立したハイブリッドユニットに置き換わりました。
2018年4月に販売を終了しましたが、トヨタのフラッグシップセダンとして人気が高く、安定した中古車相場が形成されています。
発売初年度にあたる2013年式を中心に多くの登録車両が見受けられます。
元々の車両価格が高いこともあり、未だにほとんどの車両が200万円前半から300万円後半のプライスタグが掲げられています。
走行距離に関しては1万km未満の低走行車両も見受けられるものの、5万kmから7万km未満が中心となる、ほぼ年式相応の分布と言えるでしょう（上記中古価格帯については、2018年10月17日時点での数値となっています）。

年式やグレード、オプション装備をはじめ、走行距離や程度、ボディカラーなどで個々の中古車販売価格が異なりますので、中古車を価格で選ぶ際には、最新の価格をチェックするようにしましょう。