中古車購入チェックポイント
更新日:2018.10.30 / 掲載日:2016.02.26
ダイハツ ミラココア(2014年8月~)中古車購入チェックポイント
ダイハツ ミラココア(2014年8月~) 中古車購入チェックポイント
参考車両:プラスX・アイボリー内装パネル/ピンクベージュシート(DBA-L675S)
初度登録:2015年10月
追加装備:〈メーカーオプション〉純正ナビ装着用アップグレードパック(UGP)
■全体のチェックポイント
2009年8月から発売している“かわいい”系軽乗用車。参考車両は、2014年8月にマイナーチェンジした後のモデル。もともと基本仕様装備は女性向けだが、ユーザーのほとんどが女性。現車の仕様装備を確認してから、外装・内装・装備機器などの状態をチェック。走行機能の具合も忘れずに確認する。
走行機能に支障があるダメージがないか確認する
1.外見の様子から探っていく
1.外見の様子から探っていく
まずは、外装の歪みやずれ、塗装の異常などに注意しながら車体まわりを観察する。前面は、バンパー、ヘッドライト、ボンネット、フェンダーなどの状態をチェック。細部では、フロントガラスの飛び石傷などにも注意したい。
2.隣接部も同時にチェック
2.隣接部も同時にチェック
バンパーは、角や下部、ロアグリル/イルミネーションランプカバー、アッパーグリル/ガーニッシュなどに損傷がないか見て、ずれていないか立て付けもチェック。同時に、ヘッドランプやボンネットもチェック。フェンダーは、ホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)の縁、奥のタイヤハウス内、内側にあるフェンダーライナー(泥よけカバー)なども、損傷や修理跡などがないかチェック。
3.関連部も慎重にチェック
3.関連部も慎重にチェック
ドアは、外面だけでなく、内側のパネル接合部も修理跡などがないかチェック。ドアを外して修理/交換していないか、ヒンジ部も見る。同時に、車体側のピラー(柱)など関連部もチェックする。
4.下側にもチェックポイント
車体側面下部は、サイドシル(車体の梁)に損傷、腐食(錆)、修理跡などがないかチェック。判断するのは難しいかもしれないが、特に床下側にあるパネル接合部の修理/交換跡に注意したい。
同様に、ステップ部(サイドシルの上側)周辺も、フェンダーやピラーとの接合部あたりの異常にも注意しながらチェックする。
5.損傷の程度を確認する
ドア開口部は、乗り降りによる傷や凹み、簡易補修跡などがないかチェック。マスキング跡があれば、周辺を詳しく調べて、損傷の程度と範囲を確認する。
左リアフェンダーは、フューエルリッドや給油口周辺も、修理跡などがないか見る。
6.後部のチェック
後面も、バンパー、バックドア、コンビネーションランプ、フェンダー、ピラー、ルーフなどをチェック。ガーニッシュ、エンブレム、モール、ナンバープレートなども、損傷がないか見る。
バックドアは、開閉具合とロッドダンパーの効き具合をチェックし、内側やヒンジ部も調べる。開口部も、溶接やシーラーの状態に注意しながらチェック。さらに、バックパネル周辺も、歪みや修理/交換跡などがないかチェックする。
7.車体の内側もチェック
ボンネットは、内側やヒンジ部もチェック。フェンダーも、エンジンルーム側に修理/交換跡などがないか見る。同時に、車体パネルもチェック。最前部にあるラジエターサポートおよび関連部品なども、要チェックポイントだ。
8.タイヤとホイールをチェック
8.タイヤとホイールをチェック
全車155/65Rタイヤ&フルホイールキャップ付14インチスチールホイールを装備。「プラスX」は、シルバー×ガンメタ2トーンカラーホイールキャップを装着している。
タイヤは、残り溝の深さを点検し、傷や亀裂などがないかチェック。一部だけが極端に減る偏摩耗など異常摩耗を起こしていれば、サスペンション不良のほか、車体が歪んでいる疑いもあるので要注意。
ホイールは、ホイールキャップに傷や破損などがないか見て、ガタなどがないか取り付け状態をチェック。ホイール自体も、錆、歪み(変形)、リム(タイヤと接している部分)の損傷や曲がりなどがないかチェックする。
9.床下も覗いてチェック
9.床下も覗いてチェック
車体パネルや補強部材、カバーなど車体部品。マフラーやサスペンションなどの部品類も、傷、歪み、破損、修理/交換跡などがないかチェック。油汚れ(オイルやグリスなどの漏れ)、樹脂やゴム部品の劣化・破損などにも注意。錆があれば、広がり範囲と腐食状態を調べる。
★損傷や修理/交換の有無を確認する
「ミラココア」は、角に丸みをつけた台形ボディに、ターンランプ付丸型ヘッドランプ・Cocoaエンブレム・水平基調ボンネットなどで構成したフロントまわり、湾曲ガラスのリアクォーター(後部)ウインドウなどを設けた、5ドアハッチバックの軽乗用車。
「ココア プラスX」は、リング状LEDクリアランスランプ(車幅灯)付LEDヘッドランプ(ロービーム・オートレベリング機能)、メッキ加飾(フロントグリル/フロントバンパーガーニッシュ/リアバンパーコーナーモール)、フロントLEDイルミネーションランプ・クリスタルホワイト、メッキCocoaオーナメント+ハッピークローバーエンブレム(フロントフェンダーサイドターンランプ下/バックドア)、キーフリー連動オート格納式ドアミラー、シルバールーフレールなどを標準装備。参考車両は、メーカーオプションの純正ナビ装着用アップグレードパック(UGP)を追加しているので、バックドアのダイハツエンブレムカバーにバックカメラが組み込まれている。
ユーザーの約9割が女性といわれているが、女性運転者は低速域での軽度な事故が多いのも特徴。とはいえ外装だけでなく、走行機能にもダメージがないか確認したい。車体の骨格部を事故修理しているのは修復歴車だが、たとえ修復歴に該当しなくても、損傷や修理/交換している箇所がないか販売店に聞いてみよう。
インテリアの状態と装備機器の機能をチェック
1.隅まで細かくチェック
1.隅まで細かくチェック
室内は、内装材に汚れや傷、損壊などがないかチェック。ボックスやトレイ、ポケットなどは内部も見る。シート表皮の染み、破れ。装飾パネルの割れ、浮き。フック類の破損。ボックスの蓋やエアコン吹き出し口、収納式カップホルダーなどの可動部破損にも注意しながらチェックする。
2.後部収納スペースまで見る
前席のスライド・リクライニング・フラット、ヘッドレスト、運転席リフター、アームレスト。後席の背もたれ前倒しなども試しながら周辺を丹念にチェック。後部ラゲッジスペースも、傷みがないかチェック。リアフロアボード下のアンダーボックスの状態も見る。
3.追加装備の機能も確認
3.追加装備の機能も確認
ヘッドライトやウインカー、ワイパー、ドアミラー、テール/ブレーキ/バックランプなど保安装置。パワーウインドウ、ドアロック、室内ランプなど基本的な装備。キーレス機能および各ドアの解錠・施錠、リクエストスイッチなどの具合もチェック。オートエアコンは、特に冷房の効きに注意して、自動調整や設定機能の具合をチェック。アイドリングストップによるエアコン制御にも注意したい。
参考車両は、純正ナビ装着用アップグレードパックを装備しているので、オーディオレスになっている。ナビ・オーディオなどの取り付けは販売店に相談してみよう。
★細部は販売店で調べてもらう
センターアームレスト付フロントベンチシート、回転式インパネアッパーボックス(助手席側)、一体可倒式リアシート、Cocoaエンブレム付ウレタンステアリングホイール、インテグレートCD・AM/FMラジオ・AUX端子・16cmフロントスピーカーなどを全車標準装備。「ココアX/ココアプラスX」は、プッシュ式オートエアコン、キーフリーシステム(運転席/助手席/バックドア・リクエストスイッチ付・電子カードキー)、キーフリー連動オート格納式ドアミラーなどを標準装備。「プラスX」は、Cocoaエンブレム付シート表皮・デオドラント機能付、インテリアコーデ(インパネ/センターコンソール/ステアリングパッド/ドアアームレストとシートの色を、新車注文時にアイボリー/ブラウン/ピンクベージュの3色から選択できる)、LEDジュエルルームランプ、メッキ加飾などを標準装備。
参考車両は、アイボリーパネルとピンクベージュシートのインテリアコーデを装備。メーカーオプションの純正ナビ装着用アップグレードパック(UGPと表記していることもある)〔オーディオレス、16cmリアスピーカー、バックカメラ〕を追加しているが、ナビ・オーディオは装着していない。いずれにしても、現車の仕様や装備内容を、販売店でまず確認する。装備機器類は、とりあえずわかるところだけでもチェックして、どこかに異常がないかは販売店で細かく調べてもらおう。特に電装機器の具合に注意したい。
走行機能のコンディションと整備状況を確認する
1.エンジンをかけてみる
エンジンをかけて、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。始動時には、キーフリー機能も確認。表示・警告灯、メーターやディスプレイの表示なども見る。わからないことは、販売店スタッフに聞いてみよう。
2.省燃費機能もチェック
CVTは、セレクトレバーを操作して[P・R・N・D・S・B]各レンジへのシフト具合をチェック。可能なら、走行中の自動無段変速動作・制御の具合をチェック。エコアイドル(アイドリングストップ)の停車直前エンジン自動停止・停止中エアコン制御・再始動、ヒルスタートシステム、eco IDLE OFFなどの機能動作もチェック。
エンジンやCVTのほか、ブレーキ、ステアリング、サスペンションなどの各機能およびEBS付ABSなど、走行に関わるすべての機能に異常がないか確認したい。
とはいっても、正常かどうか判断するのは非常に難しいので、販売店で厳密に点検してもらおう。
★正しく点検・整備してもらう
★正しく点検・整備してもらう
「ミラココア」は、KF型(658cc 水冷直列3気筒12バルブDOHC・可変バルブタイミング・クールドi-EGR)エンジン、CVT(自動無段変速機)・ロックアップ機構付トルコン、エコアイドル(停車前アイドリングストップ機能・アイドリングストップ中ヒルスタートシステム機能)・[eco IDLE OFF]スイッチ、エコ発電制御(減速エネルギー回生)、EBD(電子制御制動力配分)付ABS、エマージェンシーストップシグナル、自発光式3眼メーター・タコメーター・マルチインフォメーションディスプレイ(アイドリングストップ時間/積算時間・ecoリーフゲージ・平均燃費・航続可能距離・外気温)を搭載。キーフリーシステム装備車には、エンジンスイッチノブや盗難防止エンジンイモビライザー機能が付いている。
各機構の仕組みなどはさておき、それぞれの機能が正常か確認したい。メカニズムが苦手でも、いちおうエンジンルーム内の様子だけでも見て、走行関連各部の現状と整備状況を販売店に聞いて確認する。車両の購入を決めるなら、走行機能や制御機能をすべてきちんと点検・整備してもらうようにしよう。
■最初に車両の現状を確かめる
中古車両をチェックする際は、現物を見て、年式(登録年月日)・仕様・グレードを確認。標準装備のほかに、メーカーオプションや販売店オプション、市販機器、カスタムパーツなどを追加していないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。
目利きはココを見る!
「車両の情報」を見る
●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。
「立て付け」を見る
●外板パネルは、合わせ(隙間)が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。
「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡は、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか、詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があるのはマスキング(周辺に塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするカバーを粘着テープなどで留める)跡。ドア開口部などにマスキング跡があれば、なんらかの理由で塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内やスペアタイヤ収納部などは、外装色とは違っていることもあるので注意する。
「取り付け状態」を見る
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修理跡などがないか調べる。
「接合部」を見る
●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●接合部に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。
■今回の車両のプロフィール
●2009年8月に新発売した、若い女性向け軽乗用車「ココア」。660NA(自然吸気)エンジンを搭載し、CVT(無段変速機)・4速AT、2WD(FF前輪駆動)・4WDを設定。◇2010年5月:全車にCVTを搭載。◇2011年6月:装備設定を一部変更。◇2012年4月:マイナーチェンジ。低燃費技術 e:Sテクノロジーの一部(エンジン/CVT/アイドリングストップ/エコ充電制御)を採用。◇2013年4月:特別仕様車“スペシャルコーデ”および特別仕様車専用メーカーオプション“2トーンセレクション”を設定。◇2014年5月:特別仕様車“スマートセレクションSN”を設定。
●2014年8月にマイナーチェンジ。エンジン・CVT・車体などを一部改良。内外装デザインおよび仕様装備設定を一部変更。160通りの組み合わせを選択可能とした装備オプションを設定するとともに、地域限定特別仕様車も設定している。「ココアL」は、ハロゲンヘッドランプ、電動格納式ドアミラー、マニュアルエアコン、キーレスエントリーなどが標準装備のベーシックタイプ。「ココアX」は、パールホワイトフロントグリル、オート格納式ドアミラー、オートエアコン、キーフリーシステム、パールホワイト×シルバー2トーンホイールキャップなどを標準装備。「ココア プラスX」は、メッキフロントグリル、LEDヘッドランプ・LEDクリアランスランプ付、LEDイルミネーションランプ、シルバールーフレール、メッキCocoaオーナメント+ハッピークローバーエンブレム、シルバー×ガンメタ2トーンホイールキャップなどを装着し、Cocoaエンブレム付シート表皮、LEDジュエルルームランプ、インテリアコーデ(アイボリー・ブラウン・ピンクベージュから選択)などを標準装備。“スマートセレクションSN”は、ココアX/ココアプラスXにスマートフォン連携メモリーナビ+フロントドアスーパーUV&IRカットガラス+スーパークリーンエアフィルターを追加装備する。
●2015年4月に、スマートフォン連携ナビをボイスコントロールナビに変更するとともに、スマートセレクションSNを“リミテッド”に改名している。
■参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード | 型式 | シフト | 駆動 |
ココアL | DBA-L675S | CVT | FF |
DBA-L685S | CVT | 4WD | |
ココアX * | DBA-L675S | CVT | FF |
DBA-L685S | CVT | 4WD | |
ココアプラスX * | DBA-L675S | CVT | FF |
DBA-L685S | CVT | 4WD |