中古車購入チェックポイント
更新日:2018.10.28 / 掲載日:2016.04.28
マツダ CX-5(2015年1月~)中古車購入チェックポイント
マツダ CX-5 (2015年1月~) 中古車購入チェックポイント
参考車両:25S 4WD Lパッケージ[DBA-KE5AW]
初度登録:2015年1月
追加装備:〈メーカーセットオプション〉CD/DVDプレーヤー+TVチューナー、Boseサウンドシステム+9スピーカー〈ディーラーオプション〉ナビゲーション用SDカード
■全体のチェックポイント
2012年2月に新発売した後、2015年1月の大幅改良で仕様装備を変更し、安全装備の機能を向上した時期のモデル。参考車両は、山道の走りでも余裕がある2.5ガソリン車(注目されている2.2ディーゼル車は高速道路向き、2.0ガソリン車は街乗り向き)で、安全装備を満載している。基本チェックポイントのほか、安全・運転支援機能の具合も必ず確認したい。
走行機能や安全装備機能への影響にも注意する
1.外見の様子から探っていく
1.外見の様子から探っていく
まずは、外装に歪みやずれなどがないか車体まわりを観察する。前面は、バンパー、グリル、ボンネット、ヘッドライト、フェンダーなどをチェック。細部では、フロントガラスの飛び石傷などにも注意。
2.隣接部も同時にチェック
2.隣接部も同時にチェック
バンパーは、角や下部、ロアグリル、フォグランプカバーなどに損傷がないか見て、ずれていないか立て付けもチェック。下側にあるタイヤディフレクターの破損などにも注意。同時に、アッパーグリル、ヘッドランプ、ボンネットなどもチェック。フェンダーは、本体のほか、フェンダーアーチモール、奥のタイヤハウス内、内側のフェンダーライナー(泥よけカバー)などもチェック。
3.関連部の状態もチェック
3.関連部の状態もチェック
ドアは、外面やサイドガーニッシュだけでなく、内側(特に縁のパネル接合部)も修理跡などがないかチェック。ドアを外して修理/交換していないかヒンジ部もチェック。ピラー(柱)など、車体側も異常がないか調べる。
4.車体の内側も調べる
ボンネットは、内側やヒンジ部もチェック。フェンダーは、カバーがあるが、腐食(錆)や修理跡がないか見て、固定状態やブラケット(支え金具)、車体パネルもチェック。最前部にあるシュラウド(ラジエターサポート)および関連部品なども、要チェック。
5.後部のチェック
後面も、バンパー、リアゲート、コンビネーションランプ、フェンダーなどをチェック。下側のマフラーの損傷などにも注意。
リアゲートは、開閉具合、ロッドダンパーの効き具合、内側やヒンジ部もチェック。開口部も、溶接やシーラーの状態に注意しながらチェック。スペアタイヤ収納部周辺のパネルも、歪みや修理/交換跡などがないか見る。
6.下側にチェックポイント
車体側面下部は、下側も覗いて、サイドシル(車体の梁)に設定しているサイドシルプロテクターに損傷がないかチェック。サイドシルも、損傷、腐食、修理/交換跡などがないか必ずチェック。同様に、ステップ部(サイドシルの上側)も慎重にチェックする。
7.損傷の程度も確かめる
ドア開口部は、乗り降りによる傷や簡易補修跡などにも注意しながらチェック。マスキング跡があれば、周辺を詳しく調べて、損傷の程度と範囲を確認。
左リアフェンダーは、フューエルリッドおよび給油口周辺も、修理跡などがないかチェック。
8.タイヤとホイールをチェック
8.タイヤとホイールをチェック
タイヤは、残り溝の深さを点検し、傷や亀裂などがないかチェック。異常摩耗を起こしていれば、サスペンション不良のほか、車体の歪みなどにも要注意。アルミホイールは、塗装の傷みや剥がれ、リムの縁(タイヤと接している部分)の欠損や曲がり、過度な衝撃を受けると生じることがある変形や割れなどにも注意しながらチェックする。
9.床下も覗いてチェック
9.床下も覗いてチェック
車体パネルや補強部材、アンダーカバーなど車体部品。マフラーやサスペンションなどの部品類も、傷、歪み、曲がり、破損、修理/交換跡などがないかチェック。オイルやグリスなどの漏れ、樹脂やゴム部品の劣化・破損などにも注意。錆があれば、広がり範囲と腐食状態を調べる。
★損傷の有無と修理歴を確認する
「CX-5」の作りは、5ドアハッチバック。フェンダーアーチモールやドア下部サイドガーニッシュなどを装着し、床下にはアンダーカバー/フロアカバーやタイヤディフレクター(タイヤの前にある空気整流板)などを設置。
LEDハイ/ロービームヘッドランプ&シグネチャーLEDランプ(車幅灯)、LEDウインカー付電動格納式ヒーテッドドアミラー、LEDリアコンビネーションランプ(リアゲート側 バックランプ+ LEDテール・車体側 ウインカー+ LEDブレーキ/テール)&シグネチャーLEDランプ(尾灯)、LEDハイマウントストップランプ付リアルーフスポイラー+リアサイドスポイラーなどを装備し、左ドアミラー下部にサイドカメラ+ LEDカメラ照明、リアナンバープレート上側にバックカメラ。フロントガラス上部には、オートライトセンサー、雨滴感知ワイパーレインセンサー、安全装備用カメラ+レーザーセンサーがある。
「Lパッケージ」は、フロントLEDフォグランプや19インチアルミホイールも標準装備。フロントガラス上部フォワードセンシングカメラ FSC *1+レーザーセンサー*2 のほか、フロントMAZDAエンブレム裏側にフロントレーダーセンサー *3、リアバンパーにリアレーダーセンサー *4 +リア超音波センサー *5 が付いている。
車体まわりは、走行機能のダメージのほか、外装は安全装備に関わっていることにも注意したい。車体の骨格部を事故修理している修復歴車ではなくても、損傷や修理/交換している個所がないか販売店に聞いてみよう。
*1:スマートシティブレーキサポート 前進時 SCBS F/車線逸脱警報システム LDWS/アダプティブLEDヘッドライト ALH/ドライバーアテンションアラート DAA/レーンキープアシストシステム LAS 共用
*2:スマートブレーキサポート 前進時 SBS F/AT 誤発進抑制制御 前進時共用
*3:スマートブレーキサポート 前進時 SCBS F/ マツダレーダークルーズコントロール MRC/ 車間認知支援システム DRSS 共用
*4:ブラインドスポットモニタリング BSM/ リアクロストラフィックアラート RCTA 共用
*5:スマートシティブレーキサポート 後退時 SCBS R/AT 誤発進抑制制御 後退時 共用
★足まわりの状態にも注意
タイヤの状態によっては、車両安定制御DSC & TCS などが正常に作動しなくなることにも注意。ほかにも、ブレーキ系統の制御機能やタイヤ空気圧警報システム(ABS ホイールスピードセンサーで空気圧を推定する間接式)、ステアリング、サスペンションなど、足まわりおよび関連・連携機能なども、異常がないか確認したい。
室内の状態と装備機器類の機能をチェックする
1.隅まで細かくチェック
室内は、汚れや傷、損壊などがないかチェック。ボックスやポケットなどは内部も見る。シート表皮の染み、破れ、穴。内装パネルの傷、浮き。ボックスリッドやエアコン吹き出し口などの可動部破損などにも注意しながらチェックする。
前席だけでなく、後席も、4:2:4分割可倒シートバックなども試しながら周辺をチェック。後部ラゲッジスペースも、傷みなどがないかチェック。トノカバーとシートバックリモコンレバーの“カラクリ”やフロア下サブトランクボックスなどの状態も見る。

2.追加装備の機能も確認
2.追加装備の機能も確認
ヘッドライト、ウインカー、ワイパー、ミラー、テール/ブレーキランプなど保安装置。パワーウインドウ、ドアロック、室内ランプなど基本的な装備。キーレスエントリーの機能とドア/トランクリッドの解錠・施錠具合などをチェック。
フルオートエアコンの調整・設定、[マツダ コネクト]の通信、ラジオ・CD・ハンズフリーフォン・機器接続なども、各機能およびスイッチ操作機能などの具合をチェック。「Lパッケージ」は、パワーシートやシートヒーター、サウンドシステム。参考車両は、オプションで追加しているAV機能やナビ機能も正常か確認したい。

★細部の具合は販売店で点検
キーレスエントリー(全ドア/リアゲート施錠・解錠、フロントドア/リアゲートリクエストスイッチ、リービングホームライト機能)、左右独立調整フルオートエアコン、本革巻ステアリングホイール&シフトノブ、インターネット接続[マツダコネクト]、7インチセンターディスプレイ&コマンダーコントロール、AM/FM・CD・Bluetooth・ハンズフリーマイク、外部接続ハブ(USB/AUX/ナビ用SDカード専用スロット)、ステアリングオーディオイッチ、4スピーカー、サイドモニター&バックガイドモニター、メッシュネット付カラクリ(リアゲート開閉連動)トノカバー、4:2:4分割可倒式リアシート&カラクリフォールド(リモコンレバー・座面沈み込み機構)などを全車標準装備。「L パッケージ」は、運転席/助手席パワーシート+シートヒーターも標準装備。参考車両は、メーカーセットオプションのCD/DVD+地デジTV+Boseサウンドシステム+9スピーカーとディーラーオプションのナビ用SD カードを追加している。
いずれにしても、チェックする際は、仕様グレードや追加装備など、現車の装備内容を販売店でまず確認。装備機器類は、とりあえずわかるところだけでもチェックして、細かいところは販売店で調べてもらおう。特に電装機器に異常がないか注意したい。
走行機能と運転支援・安全装備の具合を必ず確認
1.エンジンをかけてみる
エンジンをかけて、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。始動時には、キーレスエントリーシステムおよびプッシュボタンスタートシステムの機能を確認。表示灯・警告灯、メーター・インジケーター・ディスプレイなどの表示も見る。わからないことや疑問は、販売店スタッフに聞いてみよう。
2.運転支援機能もチェック
マニュアルモード付6速ATは、各レンジへのシフト具合をチェック。可能なら、走行時のオートマチック動作や自動シフト制御、マニュアルモードのシフト具合とシフト制御、ドライブセレクション(走行特性切替)などもチェック。
アイドリングストップのエンジン自動停止・再始動、ヒルローンチアシスト(坂道発進補助)、DSC(横滑り防止)&TCS(空転防止)などの作動具合。参考車両は、4WDシステムの前・後輪トルク配分自動制御などもチェック。
安全装備搭載車(グレード別)は、認知支援・運転支援・衝突被害軽減システムなどの各機能も、異常がないか確認したい。
とはいっても、機能が正常かどうか判断するのはまず無理。販売店で厳密に点検してもらおう。
★正しく点検・整備してもらう

「25S」は、2.5L[PY-VPS型] ガソリンエンジン、アイドリングストップ i-stop、マニュアルモード付6速AT、ドライブセレクション(SPORTモード)、電動パーキングブレーキ、ヒルローンチアシスト HLA、EBD付4W-ABS+ブレーキアシスト、車両安定制御DSC&TCS、タイヤ空気圧警報システム、スマートシティブレーキサポート 前進時 SCBS F&AT誤発進抑制制御前進時、アドバンストキーレスエントリー&プッシュボタンスタートシステム+エンジンイモビライザーなどを搭載。「プロアクティブ」は、アダプティブLEDヘッドライト ALH、レーンキープアシストシステム LAS&車線逸脱警報システムLDWS、ブラインドスポットモニタリング BSM +リアクロストラフィックアラート RCTA。「Lパッケージ」は、さらに、スマートシティブレーキサポート 後退時 SCBS R&AT誤発進抑制制御 後退時、スマートブレーキサポート SBS&マツダレーダークルーズコントロール MRCC、ドライバーアテンションアラートなども装備している。
各機構の構造などはともかく、それぞれの機能に異常がないか確認したい。とりあえずエンジンルームの様子だけでも見て、走行関連各部の詳しい整備状況は販売店に聞いて確認。車両の購入を決めるなら、走行に関わる部分をすべてきちんと点検・整備してもらうようにしよう。
■最初に車両の現状を確かめる
中古車両をチェックする際は、現物を見て、年式(登録年月日)・仕様・グレードを確認。標準装備のほかに、メーカーオプションや販売店オプション、市販機器、カスタムパーツなどを追加していないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。
目利きはココを見る!
「車両の情報」を見る
●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。
「立て付け」を見る
●外板パネルは、合わせ(隙間)が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか修理/ 交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。
「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡は、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか、詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があるのはマスキング(周辺に塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするカバーを粘着テープなどで留める)跡。ドア開口部などにマスキング跡があれば、なんらかの理由で塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内やスペアタイヤ収納部などは、外装色とは違っていることもあるので注意する。
「取り付け状態」を見る
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修理跡などがないか調べる。
「接合部」を見る
●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●接合部に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。
■今回の車両のプロフィール
●2012年2月に新発売したクロスオーバーSUV「CX-5」。2.2Lディーゼル[D2.2]エンジン 2WD(FF 前輪駆動)/4WDと2.0Lガソリン[G2.0]エンジン・2WDを設定。マニュアルモード付6速AT、アイドリングストップ i-stop、サイドモニター/バックガイドモニターなどを全車に装備し、[スマートシティブレーキサポート(SCBS)& AT誤発進抑制制御]など安全装備を設定。2012年12月に装備設定を一部変更。2013年10月に仕様装備を一部変更。2.5Lガソリン[G2.5]エンジン・2WD/4WD車を追加。SCBS&AT誤発進抑制制御を全車に標準装備した。
●2015年1月に仕様装備を一部変更し、機能を向上した安全装備を設定。シグネチャーLEDランプ付のLEDヘッドランプ/LEDリアコンビネーションランプ、電動パーキングブレーキ、インターネット接続システム[マツダ コネクト]を全車に採用。ガソリン車は、走行特性切替[ドライブセレクション]を装備。3つの安全装備を標準装備した新グレード「プロアクティブ」も設定している。「20S/25S/XD」は、全車共通の基本装備を標準装備。4WD車は、リアハロゲンフォグランプ、ヘッドランプウォッシャー、大型ウォッシャータンクなどを標準装備。「プロアクティブ」は、アダプティブLEDヘッドライト、ブラインドスポットモニタリング、レーンキープアシストシステム&車線逸脱警報システムを標準装備。「Lパッケージ」は、プロアクティブの装備に加えて、スマートシティブレーキサポート後退時&AT誤発進抑制制御 後退時、リアパーキングセンサー、スマートブレーキサポート&マツダレーダークルーズコントロール、ドライバーアテンションアラートを装備。フロントLEDフォグランプ、運転席/助手席パワーシート+シートヒーターなども標準装備している。
■参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード | 型式 | エンジン | シフト | 駆動 |
20S | DBA-KEEFW | G2.0 | 6AT-M | FF |
20S プロアクティブ | DBA-KEEFW | G2.0 | 6AT-M | FF |
25S | DBA-KE5AW | G2.5 | 6AT-M | 4WD |
25S プロアクティブ | DBA-KE5AW | G2.5 | 6AT-M | 4WD |
25S Lパッケージ | DBA-KE5FW | G2.5 | 6AT-M | FF |
25S Lパッケージ | DBA-KE5AW | G2.5 | 6AT-M | 4WD |
XD | LDA-KE2FW | D2.2 | 6AT-M | FF |
XD | LDA-KE2AW | D2.2 | 6AT-M | 4WD |
XD プロアクティブ | LDA-KE2FW | D2.2 | 6AT-M | FF |
XD プロアクティブ | LDA-KE2AW | D2.2 | 6AT-M | 4WD |
XD Lパッケージ | LDA-KE2FW | D2.2 | 6AT-M | FF |
XD Lパッケージ | LDA-KE2AW | D2.2 | 6AT-M | 4WD |