中古車購入チェックポイント
更新日:2020.04.03 / 掲載日:2014.11.07
マツダ CX-5 中古車購入チェックポイント
マツダ CX-5 (2013年10月~)
DBA-KE5AW
参考車両:25S 4WD
初年度登録:2013年10月
追加装備:<メーカーオプション>オーディオレス・Boseサウンドシステム(走行ノイズ補正システムAUDIOPILOT 2+Centerpoint 2)+9スピーカー<ショップオプション>メモリーナビゲーションシステム・Boseサウンドシステム付車用
全体のチェックポイント
2012年2月から発売しているコンパクトSUV。参考車両は、2013年10月に追加された2.5L車。車体まわりは、走る場所や走り方によって損傷を負うことがある床下も覗いてみる。4WDを過信して事故を起こす例があることにも注意してチェック。運転支援機構も含めた走行機能の状態と関連各部の整備状況も必ず確認したい。
外装と同時に車体骨格も慎重にチェックする
1.外見の様子を観察する
1.外見の様子を観察する
まずは、外装に異常がないか探っていく。前面は、バンパー、グリル、ボンネット、ヘッドライト、フェンダーなどの状態をチェック。細部では、ボンネットやフロントガラスの飛び石傷にも注意したい。
2.縁や奥も覗いてチェック
2.縁や奥も覗いてチェック
バンパーは、角や下部、グリル、フォグランプベゼルなどの損傷にも注意し、ずれていないか立て付けも調べる。下側にあるタイヤディフレクター(空気整流板)の破損などにも注意。フェンダーは、フェンダーモールとホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)あたり、奥のタイヤハウス内、内側にあるフェンダーライナー(泥よけカバー)の状態にも注意してチェックする。
3.関連部も同時にチェック
3.関連部も同時にチェック
ドアは、外面だけでなく内側も修理跡などがないかチェック。ドアを外して修理/交換していないかヒンジ部を見て、取り付け状態を調べる。同時に、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など車体側に異常がないかチェックする。
4.車体内側の状態も調べる
ボンネットは、内側やヒンジ部もチェック。フロントフェンダーは、エンジンルーム側に錆や修理跡がないか見て、固定状態もチェック。同時に、フレームなど車体パネルもチェック。最前部で車体の左右に繋がっているシュラウド(ラジエターサポート)および関連部品なども、要チェックポイントだ。
5.後部のチェック
後面も、バンパー、リアゲート、コンビネーションランプ、フェンダーなどの状態をチェック。ナンバープレートの封印を剥がした(修理/交換でナンバープレートを外した)形跡、マフラーエンド(マフラーカッター)の損傷や位置ずれなどにも注意。
リアゲートは、開閉具合をチェックし、勝手に下がってこないかロッドダンパーの利き具合も確認。リアゲートの内側、ヒンジおよびヒンジ固定部もチェック。開口部も、溶接やシーラーの状態に注意しながら修理/交換跡などがないかチェックする。
6.下側にチェックポイント
ドアは、下部に設けているガーニッシュ(プロテクター)も慎重にチェックするが、ドアで覆われるサイドシル(車体の梁)も要チェック。サイドシルの下部に被せているプロテクターをチェック。サイドシルに損傷、腐食(錆)、修理/交換跡などがないかチェック。ステップ部(サイドシルの上側)だけでなく、必ず下側も覗いて調べる。
7.損傷の度合いも確かめる
ドア開口部は、乗り降りによる傷や簡易補修跡などがないかチェック。マスキング跡があれば、フェンダー部を修理していると考えられるので、周辺を詳しく調べて損傷の程度と範囲を確認。
左リアフェンダーは、フューエルリッドおよび給油口周辺も修理跡などがないか見る。
8.タイヤとホイールをチェック
8.タイヤとホイールをチェック
「25S」は、225/65Rタイヤ&17インチアルミホイールを標準装備。タイヤは、残り溝の深さを点検し、傷やひび割れなどがないかチェック。偏摩耗など異常摩耗を起こしていれば、サスペンションの異常や車体の歪みなどにも要注意。アルミホイールは、リムの縁(タイヤと接している部分)の欠損や曲がり、歪み(変形)や割れなどにも注意しながらチェック。
9.床下の様子も覗いてチェック
9.床下の様子も覗いてチェック
車体パネルや補強部材、アンダーカバーなど空力パーツ類、マフラーやサスペンションなどの部品類も、傷、歪み、破損、修理/交換跡などがないかチェック。オイルやグリスなどの漏れ、樹脂やゴム部品の劣化・破損などにも注意。錆があれば、広がり範囲と腐食の進行状態をチェック。
★損傷と修理・交換の有無を確認
「CX-5」は、マツダの新世代技術「SKYACTIV」を投入したボディやシャシーを採用。バンパーからフェンダーにかけて設置しているフェンダーモールは、ボディ面とツライチ(段差がなく出っ張っていない)、下部にサイドガーニッシュを設けたドアがサイドシルを覆う構造、リアルーフスポイラー+リアサイドスポイラー、リアゲート側も点灯するリアコンビネーションランプなども特徴。
左ドアミラーにサイドモニターカメラ、リアゲートにバックガイドモニターカメラ、フロントウインドウ上部にはレーザーセンサーがある。リアビークルモニタリングシステム[RVM]装備車は、リアバンパー内側左右にレーダーセンサー、ドアミラー鏡面にインジケーターがある。といったところも、注意ポイントといえる。
いずれにしても、外装と同時に車体骨格の損傷にも注意したい。車体の骨格部を事故修理している車両は修復歴車だが、たとえ修復歴に該当しなくても、修理や交換している部分がないか販売店に聞いてみよう。
★走行機能に影響することにも注意
「CX-5」は[タイヤ空気圧警報システム]を備えており、空気圧調整、タイヤ/ホイール交換、バッテリー交換などを行った際は、リセット[(!)SET]スイッチでシステムを初期化する。タイヤの状態によっては、車両安定制御[DSC&TCS]が正常に作動しないことがある、といった点にも注意したい。
室内の状態と装備機器の機能・作動を確かめる
1.隅まで細かくチェック
室内は、汚れや傷、破損などがないか。シート、ドア、床、天井まわりの状態もチェック。ボックスやポケットなどは内部も見る。シートは、染み、破れ、ステッチのほつれ、サポート部の傷み。本革部分は、擦れや剥げ。ボックスリッドやエアコン吹き出し口などは、可動部の破損などにも注意してチェック。
2.ラゲッジスペースも調べる
前席周辺だけでなく、後席も、4:2:4分割可倒式リアシートの[カラクリフォールド(レバー操作でシートバックの動きに連動して座面が沈み込む機構)]を試しながら周辺をチェック。
ラゲッジスペースも、傷みがないかチェック。リアゲートに連動してトノカバーが開閉する[カラクリトノカバー]もチェック。フロアボードを開けて、サブトランクボックスの状態もチェックする。
3.装備機器の作動を確認
ヘッドライトやウインカー、ブレーキ/バックランプなど保安装置。パワーウインドウやドアロック、室内ランプなど基本的な電装機器の作動状態をチェック。キーレスエントリーシステムの機能と各部動作も確認。オートエアコンは、特に冷房の効きに注意して調整・設定具合をチェック。
4.追加装備の機能も確認
ショップオプションのナビシステム装着車は、ナビ機能やAV機能、iPad/iPhone・Bluetooth・USB接続機能などほか、標準装備のステアリングオーディオリモコンスイッチとの連携機能もチェック。ショップオプションのナビシステムを装着すると、バックガイドモニターの表示場所がルームミラーからナビディスプレイに変更されることにも注意したい。
★細部の具合は販売店で点検
「25S」は便利装備や運転補助機能が充実しているが、参考車両はメーカーオプションのBoseサウンドシステムとショップオプションのBoseサウンドシステム対応ナビシステムを追加している。車両をチェックする際は、車両の装備内容をまず確認。装備機器類は、とりあえずわかるところだけでもチェックして、どこかに異常がないかは販売店で細かく調べてもらおう。
走行機能のコンディションと整備状況を必ず確認
1.エンジンをかけてみる
エンジンをかけて、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。始動時には、アドバンストキーレスエントリーシステム&プッシュボタンスタートシステムの機能を確認。表示・警告灯類の点灯/点滅、メーターやディスプレイの表示、警告音などにも注意。わからないことや疑問は、販売店スタッフに聞いてみよう。
2.走行補助機能もチェック
マニュアルモード付6速ATは、[P・R・N・D・M]レンジへのシフト具合をチェック。可能なら試乗して、オートマチック動作をチェック。[M]-[+・ー]シフトと各ギヤの機能動作もチェック。
アイドリングストップ[i-stop]のエンジン自動停止・再始動と[i-stop OFF]。車両安定制御[DSC]&[TCS]の作動と[TCSOFF]。スマートシティブレーキサポート[SCBS]&[AT誤発進抑制制御]、ヒルローンチアシスト[HLA]などの作動状態もチェックしたい。とはいっても、正常かどうか判断するのは非常に難しい。故障などがないかは販売店で点検してもらうほうがいい。
★正しく点検・整備してもらう
「25S」は、2.5L直列4気筒直噴ガソリンエンジン[SKYACTIV-G2.5]+マニュアルモード付6速AT[SKYACTIV-DRIVE]。4WD車は[電子制御アクティブコントロールカップリング4WDシステム]を搭載。「CX-5」は、アイドリングストップ機構[i-stop]、電子制御制動力配分システム[EBD]+[4W-ABS]+[ブレーキアシスト]、横滑り防止[DSC]&空転防止[TCS]、坂道発進補助[HLA]、レーザーセンサーで前方車や障害物を検知してブレーキを自動制御するスマートシティブレーキサポート[SCBS]&[AT誤発進抑制制御]などを全車に標準装備している。各システムの構造などはともかく、とりあえず点検整備記録と突き合わせてエンジン周辺だけでも見る。詳しい整備状況は、販売店に聞いて確認。車両の購入を決めるなら、走行に関わる部分をすべてきちんと点検・整備してもらうようにしよう。
■最初に車両の現状を確かめる
中古車両をチェックする際は、現物を見て、年式(登録年月日)・仕様・グレードを確認。標準装備のほかに、メーカーオプションや販売店オプション、市販機器、カスタムパーツなどを追加していないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。
目利きはココを見る!
「車両の情報」を見る
●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。
「立て付け」を見る
●外板パネルは、合わせ(隙間)が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。
「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡は、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか、詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があるのはマスキング(周辺に塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするカバーを粘着テープなどで留める)跡。ドア開口部などにマスキング跡があれば、なんらかの理由で塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内やスペアタイヤ収納部などは、外装色とは違っていることもあるので注意する。
「取り付け状態」を見る
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修理跡などがないか調べる。
「接合部」を見る
●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●接合部に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。
今回の車両のプロフィール
●マツダの新世代技術「SKYACTIV(スカイアクティブ)」のすべてを採用して2012年2月に新発売したコンパクトクロスオーバーSUV「CX-5」。エンジンは、2.0Lガソリン[SKYACTIV-G 2.0]と2.2Lディーゼル[SKYACTIV-D 2.2]。全車にアイドリングストップ[i-stop(アイストップ)]、マニュアルモード付6速AT[SKYACTIV-DRIVE]、[サイドモニター/バックガイドモニター]を搭載。2012年12月に一部改良し、ATにキックダウンスイッチを採用。G 2.0エンジン車の燃費を向上。
●2013年10月に一部改良。2.5Lガソリエンジン[SKYACTIV-G 2.5]搭載車を追加。内装およびリアサスペンションを一部変更。自動ブレーキ機構[スマートシティブレーキサポートSCBS&AT誤発進抑制制御]を全車に標準装備した。
仕様グレードの「20C」は、ハロゲンヘッドランプ、電波式キーレスエントリーシステム、ファブリックシート、6:4分割可倒式リアシート、17インチスチールホイールなどが標準装備のベーシックタイプ。
「20S」は、フロントフォグランプ、クルーズコントロール、アドバンストキーレスエントリーシステム、エンボス加工シート、カラクリトノカバー、4:2:4分割可倒式シートバック&カラクリフォールド、オーディオレス・4スピーカー、17インチアルミホイールなどが標準装備のスタンダードタイプ。
「25S」は、20Sの装備に、リアビークルモニタリングシステムRVM、アダプティブフロントライティングシステムAFS、ディスチャージヘッドランプ、運転席パワーシート+運転席&助手席シートヒーターなどを標準装備した上級タイプ。
「XD(クロスディー)」の装備は、20Sと同等。
「Lパッケージ」は、XD/25Sに、穴開け本革シート、RVM、AFS、ディスチャージヘッドランプ、運転席パワーシート+運転席&助手席シートヒーター、オーディオレス・Boseサウンドシステム+9スピーカー、19インチアルミホイールを追加装備する。
■参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード | 型式 | エンジン | シフト | 駆動 |
20C | DBA-KEEFW | G2.0 | 6AT-M | FF |
20S | DBA-KEEFW | G2.0 | 6AT-M | FF |
25S | DBA-KE5AW | G2.5 | 6AT-M | 4WD |
25S Lパッケージ | DBA-KE5AW | G2.5 | 6AT-M | 4WD |
DBA-KE5FW | G2.5 | 6AT-M | FF | |
XD | LDA-KE2AW | D2.2 | 6AT-M | 4WD |
LDA-KE2FW | D2.2 | 6AT-M | FF | |
XD Lパッケージ | LDA-KE2AW | D2.2 | 6AT-M | 4WD |
LDA-KE2FW | D2.2 | 6AT-M | FF |