中古車購入チェックポイント
更新日:2018.10.19 / 掲載日:2013.01.18

ホンダ ストリーム (2010年3月~) 中古車購入チェックポイント

  • ホンダ ストリーム (2010年3月~) 中古車購入チェックポイント

    ホンダ ストリーム

    DBA-RN6(2009年6月~2012年4月)
    参考車両:1.8X HDD ナビパッケージ
    初年度登録:2010年3月 (2010年3月)

  • ホンダ ストリーム

■全体のチェックポイント

ファミリーカーとして使われることも多いコンパクトミニバン。小さな子供を乗せているユーザーもいるので、内装も細かくチェック。参考車両の「X」は、3列シート仕様。使い勝手もチェックしてみよう。

外装の状態と同時に車体骨格も探ってみる

車体まわりに傷や破損、修理跡などがないか。どこかに違和感や不自然に見える部分などがないかチェック。見かけがきれいな車両でも、車体骨格にダメージがないことを確かめたい。

  • 1.左右のバランスをチェック

    ホンダ ストリーム (正面)

  • 1.左右のバランスをチェック

     正面から真っ直ぐ見て、バンパーやヘッドライト、フェンダーなどのバランスを見る。左右ヘッドライトの色が違っていたり、ナンバープレートの傷や変形なども、車体部の修理や交換を疑ってみる。

  • 2.外板の色の違いにも注意

    ホンダ ストリーム (正面左)

  • 2.外板の色の違いにも注意

     外装は、立て付けをチェックすると同時に、隣り合っているパネルの色艶も比べる。修理や交換で塗装していると、色調が違って見えることがあるので注意しよう。

  • 3.傷付けやすい部分に注意

    ホンダ ストリーム (後方)

  • 3.傷付けやすい部分に注意

     後部も、前面と同様に各部のバランスをチェック。バンパーの角や下側に傷や破損がないか、マフラーエンドが正しい位置にあるか、といったところも見てみよう。

  • 4.側部の要チェックポイント

    ホンダ ストリーム (側部)

  • 4.側部の要チェックポイント

     ドア開口部の下にあるサイドシル(車体の梁)は、下側も覗いて、損傷、腐食、修理跡などがないか調べる。ピラー(柱)やフェンダーとの継ぎ目周辺の修理跡は、交換している疑いがあるので要注意。

  • 5.周辺も調べて判断する

    ホンダ ストリーム (ピラー)

  • 5.周辺も調べて判断する

     ドアは、開閉の具合と立て付けをチェック。ドアを外していないか取り付けネジを見るほか、ドアの内側に修理跡がないかチェック。ピラー(柱)やサイドシル(梁)、フェンダーなど関連部も慎重にチェックしよう。

  • 6.整備状態を確かめる

    ホンダ ストリーム (エンジン)

  • 6.整備状態を確かめる

     整備記録と突き合わせて、エンジンと周辺をチェック。オイル漏れなどにも注意。整備状況については販売店に聞いて確認しよう。交換したように見える新しい部品が付いていれば、交換した理由を探っておきたい。

7.ボンネットをチェック

 内側に修理跡がないかチェック。取り付けネジ、ヒンジおよびヒンジ固定部周辺の状態もチェック。ボンネットを修理/交換していれば、車体部のダメージに注意。

8.販売店に聞いて確認する

わからないことや疑問などがあれば、販売店のスタッフに聞こう。購入を決めるなら、納車時の整備や保証の有無なども確かめよう。

9.車体内側の鉄板を調べる

 左右や室内側のパネル、フレーム、メンバー(補強部材)など、エンジンルーム内側の鉄板を調べよう。車体の骨格となっている部分を修理/交換しているのは修復歴車だが、念のために見ておこう。

  • 10.タイヤとホイールを調べる

    ホンダ ストリーム (タイヤ)

  • 10.タイヤとホイールを調べる

     タイヤは、残り溝の深さを点検し、傷や異物の刺さり、ひび割れなどがないか見る。接地面の外側とか内側だけが極端に減る偏摩耗を起こしていれば、車体やサスペンションに異常を抱えている可能性もあるので注意。ホイールキャップの破損やホイールの歪みなどにも注意。

  • 11.床下の様子も覗いてみる

    ホンダ ストリーム (床下)

  • 11.床下の様子も覗いてみる

     外観をきれいに直しても、見えない部分にダメージ痕が残っていることもある。パネルやフレームなど鉄板部やマフラーなど部品類に傷、曲がり、歪み、修理/交換の形跡などがないかチェック。
     油汚れ、樹脂やゴム部品の割れなどにも注意。錆があれば、広がり範囲と腐食の進行状態を確かめよう。

3列シート7人乗りの使い勝手と装備をチェック

室内は、シートや内装材に傷や破損などがないかチェック。エアコンやオーディオなど装備機器類も、不具合がないかチェック。わからないところは、販売店スタッフに聞いて確認しよう。

  • 1.すべての座席に座ってみる

    ホンダ ストリーム (室内1)

  • 1.すべての座席に座ってみる

     シートは、汚れや染み、破れなどがないか。運転席、助手席、2列目、3列目と場所を変え、各シートの座り心地も確かめながら、ドアやフロア、天井など、周辺の状態も細かくチェックしよう。

2.忘れずにシートも動かす

 3列シートのアレンジも試してみよう。前席のリクライニングやスライド、2列目シートの折り畳み、3列目の格納や展開など、それぞれの動き具合と固定状態をチェック。

  • ホンダ ストリーム (室内2)

  • ホンダ ストリーム (室内2)

  • 3.装備機器をチェック

    ホンダ ストリーム (装備機器)

  • 3.装備機器をチェック

     ヘッドライトやウインカーなど保安装置、ドアの解錠・施錠、ウインドウの開閉、ステアリングスイッチなど、装備機器をひととおり操作して不具合がないか確認。エアコンは、特に冷房の具合に注意し、異音や異臭が出ていないか確かめる。

  • 4.ナビやオーディオの確認

    ホンダ ストリーム (ナビ オーディオ)

  • 4.ナビやオーディオの確認

     「HDD ナビパッケージ」は、メーカーオプションのナビシステムを標準装備に加えている。ナビやオーディオを操作して、正常に機能しているかチェック。地図データの更新時期も確認しておきたい。

  • 5.テールゲートを開閉する

    ホンダ ストリーム (テールゲート)

  • 5.テールゲートを開閉する

     スムーズに開閉できるか、上げた状態でしっかり止まっているかチェック。テールゲートの内側やヒンジおよびヒンジ固定部周辺に修理跡などがないか見てみる。

低全高コンパクトミニバンの運転と取り回しを確認

運転席に座ってドライビングポジションを調整し、運転操作をイメージ。可能なら試乗して、操作感と同時に実際に走っている時の走行感覚を確認したい。

1.操作に違和感はないか

 ストリームは、ミニバンとしては着座位置が低めだ。シートを調整し、ステアリングホイールやペダルの位置がしっくりくるか確認。後方や斜め後方の視界、ドアミラーの見え方なども忘れずにチェックしよう。

  • 2.エンジンに異常がないか

    エンジンをかけてみる

  • 2.エンジンに異常がないか

     エンジンをかけて、エンジンの好不調を探ってみる。すぐに始動するか、アイドリング回転は安定しているか、異音が出ていないか確認。白煙(水蒸気なら問題ない)や黒煙の排気ガスにも注意。疑問があれば販売店スタッフに聞いてみよう。

  • 3.操作に違和感はないか

    操作に違和感はないか

  • 3.操作に違和感はないか

     エンジンをかけたら、ATセレクトレバーの操作具合をチェック。できれば試乗して、走行中のオートマチック動作がスムーズかチェックしたい。

■最初に車両の情報を確認する

 中古車両の現物を販売店で見る際は「年式・仕様・グレード」を確認。標準装備以外に、メーカーオプション(新車時の注文装備)や後から加えた装備などが付いていないか確認。

目利きはココを見る!

  • 「車両の情報」を見る

    「車両の情報」を見る
    ●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。

  • 「車両の情報」を見る

  • 「立て付け」を見る

    「立て付け」を見る
    ●隣接しているパネルの隙間が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか、修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。
    ●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの微妙な狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども確認できる。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。

  • 「立て付け」を見る

  • 「塗装の状態」を見る

    「塗装の状態」を見る
    ●部分的に色艶が違っている部分やザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡があれば、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか、詳しく調べる。●隣接しているパネルの色艶も比べてみる。修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがある。
    ●ドアの開口部などにマスキングした(塗装する部分の周辺にスプレーの飛沫が広がらないようにするためのカバーを粘着テープなどで留める)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような“直線状の段差”があれば、マスキング跡。なんらかの理由で周辺を塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内は、新車時から外装色とは異なっていることがある。●スペアタイヤ収納部は、車種によっては塗装の飛沫が付着しているように見える場合もあるので、新車時の塗装か、新しく塗装したのか判断する必要がある。

  • 「塗装の状態」を見る

  • 「固定ネジ」を回していないか見る

    「固定ネジ」を回していないか見る
    ●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を外する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ネジの頭が塗装されていれば比較的容易に確認できるが、無塗装ネジの場合は判断しにくいので、関連部のネジや車体左右の同じ部分のネジと見比べる。
    ●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部も、修正跡や修理跡がないか見る。

  • 「固定ネジ」を回していないか見る

  • 「溶接とシーラー」に異常がないか見る

    「溶接とシーラー」に異常がないか見る
    ●車体部品を交換する場合は、溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(鉄板接合部にある丸い窪み)を修理工場で打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。
    ●鉄板の接合部などに塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理/交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、パネルの接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分があれば、車体の左右同じ場所を比べてみる。

  • 「溶接とシーラー」に異常がないか見る

■今回の車両のプロフィール

● 2006年7月に発売した2代目「ストリーム」。2007年8月に一部装備を変更し、スポーティな外観の「スタイリッシュパッケージ」を追加。2009年6月にマイナーモデルチェンジ。2列シート仕様の「RST」、スタンダードタイプ「X」をベースに追突軽減ブレーキや車両挙動安定制御システムなどを装備した2.0L「Gi」を新設定。ナビシステムなどを加える「HDDナビパッケージ」とRST用外装を装着する「Sパッケージ」も設定。
●2009年9月に一部改良。Xにスポーティな外装を付けた「ZS」を追加。RSTの外装を装着する「Sパッケージ」を設定している。

■参考車両と同時期の仕様グレード設定

1.8L

グレード型式シフト駆動定員
X (ス)(H)DBA-RN65ATFF7
DBA-RN75AT4WD7
ZS (S)(H)DBA-RN65ATFF7
RSZ (S)(H)DBA-RN65AT-MFF7
DBA-RN75AT-M4WD7
RSTDBA-RN65ATFF5

2.0L

グレード型式シフト駆動定員
ZS (S)(H)DBA-RN8CVTFF7
RSZ (S)(H)DBA-RN8CVT-7MFF7
DBA-RN95AT-M4WD7
RSTDBA-RN8CVT-7MFF5
GiDBA-RN8CVTFF7

*(ス):スタイリッシュパッケージ
*(H):HDDナビパッケージ
*(S):Sパッケージ・2列シート仕様

●その後、2010年4月に2列シート仕様・定員5名の「TS」タイプを追加。2012年4月にマイナーチェンジしている。

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グーネットマガジン編集部

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