オートサロン
更新日:2024.01.16 / 掲載日:2024.01.12
ここまでやる!? 仰天改良の新型GRヤリスにモリゾウの愛車も!

文●工藤貴宏 写真●川崎泰輝
「クルマ好きの皆さん。一緒に未来をつくりましょう!」
モリゾウこと豊田章男会長のそんな言葉からプレゼンテーションが始まったTOYOTA GAZOO Racingのブース。新型車がカスタマイズカーを筆頭に、モータースポーツ車両、そしてモリゾウ氏の愛車6台と合計で12台もの車両が展示されています。
マイナーチェンジの枠を越えた勝つための変更
そんなGAZOO Racingブースの最大の見どころは、なんといっても進化版の「GRヤリス」。ビックリするくらい大規模なマイナーチェンジを経て、今年の春頃から発売されるとのことです。
アップデートされたGRヤリスの最大のトピックは、なんといってもATモデルの追加。8速ATが選べるようになりました。といっても単に普通のATではなく、コンセプトは「レースでMTと同等に戦えるAT」。これまでレース車両でテストされているのが目撃されていましたが、ついに市販されるというわけです。
メーカーの垣根を越えたモリゾウコレクション

そこまでやるの…?と思ったのがコックピット環境の最適化。新設計されたインパネはディスプレイから操作パネルにかけてのセンター部分をドライバーに15度傾けて視認性と操作性を高めているほか、ドライビングポジションを25mm下げ、それにあわせてステアリングの位置を調整し、さらに視界確保のためにルームミラーの取り付け位置をフロントガラス上部にするなど、運転環境をブラッシュアップしているのです。なんという細かい改善! そしてマイナーチェンジでそこまでやるとは。GAZOO RacingがいかにGRヤリスをしっかり育てているかがひしひしと伝わってきますね。
ラリーからのフィードバックとして、より操作しやすいようにパーキングブレーキレバーの位置と角度を変えるメーカーオプションまで「RC」グレードに用意しているのだからびっくりですよ。
また、スポット溶接打点の13%アップなどでボディ剛性を高め、エンジンの最高出力を従来モデルの272psから304psへアップするなど基礎体力も進化。ブラッシュアップされたスタイルも含め、そんな進化版GRヤリスの全貌が東京オートサロンでは一足先にチェックできるというわけです。
ちなみに発売されたばかりのレクサスのコンパクトSUV「LBX」もカスタマイズされて展示されていましたが、注目はエンジン。なんとGRヤリス用の1.6Lターボエンジンを搭載した、いわゆるスワップチューン車両です。モリゾウ氏の愛車とのことですが、オートサロンらしくていいですね。

昨年秋に開催された「ジャパンモビリティ―ショー」のトヨタブースは、クルマや社会の将来を見せるショーケースでした。いっぽうで「東京オートサロン」のTOYOTA GAZOO Racingブースはいうなればクルマ好きの祭典。そのコントラストが面白いなあと感じました。