故障・修理
更新日:2024.01.28 / 掲載日:2024.01.28

初心者でもDIYできる! HONDA旧型「スーパーカブ」エンジン・オーバーホール講座【2】

HONDA「スーパーカブ」の誕生は今から65年以上も昔の1958年。当初OHVだったエンジンは、1964年登場のC65からOHCタイプへと進化した。そしてその後はフルモデルチェンジが行われた2015年まで基本設計を大きく変えることなく半世紀以上にわたり生産された驚きのロングライフモデル。そのため、東南アジアをはじめ世界中で今日も元気に走り回っている。ここで取り上げるのはそんな旧型モデルのC65。現行型ではないが、エンジンの基本構造は共通しているところが多いため、幅広いモデルの修理等で参考にしていただければ幸いだ。

●文&写真:橘 祐一

ヘッドと同じように、向かって右側の下にボルトがあるのでこれを緩める。

シリンダー左側にあるボルトはガイドローラーを固定しているもの。

ボルトを引き抜くとガイドローラーが外れるので、ゆっくりシリンダーを引き抜くと取り外せる。

ガイドローラーは常にカムチェーンと接触しているので摩耗してしまう。古くなると硬化するので、エンジン分解時には新品に交換しておくといいだろう。

スタッドボルトの取り外し

スタッドボルトは締め付け時に伸びてしまうので、オーバーホール時には交換が望ましい。専用ツールを使用したが、二つのナットを互いに締め付けて緩めることもできる。

ピストンの取り外し

ピストンピンはC型のクリップで固定されているので、このクリップをラジオペンチで取り外し、ピストンピンを引き抜けばピストンがコンロッドから取り外せる。

カムシャフト&ロッカーアームを取り外す

ヘッド右側のカバーを取り外して、上部2ヶ所の穴にM8のボルトを差し込むと、ロッカーアームのシャフトを引き抜くことができる。カムシャフトは反対側から取り外せる。

吸・排気バルブの取り外し

ヘッド上部にあるタペットアジャスタブルホールのキャップを取り外し、バルブプリンングコンプレッサーをリテーナーとバルブの傘にセットして、スプリングを縮めていく。

バルブスプリングを押し縮めると、リテーナー部分に嵌っていたコッターが姿を表すので、マグネットツールなどを使って2分割されているコッターを取り出す。

バルブスプリングコンプレッサーを取り外し、リテーナーとスプリングを取り出し、反対側からバルブを引き抜く。仕組みは吸気側も排気側も同じだ。

この記事の画像を見る

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

ライタープロフィール

内外出版/オートメカニック
この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ