故障・修理
更新日:2018.10.16 / 掲載日:2018.10.16
絶対やっちゃダメ!禁断のクルマ実験室09 エンジンをかけたまま、ボディ後部を覆ってみる
ボディ周辺が覆われたときの排気の影響は?
冬になってドカ雪が降ったときに、エンジンを掛けて暖を取りながらの仮眠を取ると排ガスがキャビンに入りこんでCO中毒事故に遭う場合がある。これは、雪にクルマが覆われて、マフラーからの排気の逃げ場がなくなって、キャビンと外の通気可能なルートから逆流するためだ。それは、フロントワイパー下にある外気導入口とされることがあるが、他の経路がないのかを検証してみることにした。そこで、バンパーの周囲が雪で囲まれたことを想定して、ボディの後ろからリヤタイヤのホイールハウス部までをブルーシートで覆い、エンジンをかけっぱなしにしてみた。この状態だと、クルマのフロント側にある外気導入口からの排ガス侵入はまず起こらない。
リヤのラゲッジルームにこもって感じたのは、まず暑いということ。フロアパン全体が排気で暖められ床下暖房になっているのだ。当初は問題なかったが、左にあるドラフターをつついたところ、排ガスが一気に充満。暑さと相まってフラフラするというので、実験はそこで中止。
そのほか、後方の侵入経路としてありそうなのはモノコックの空洞部(バンパー裏に通じるフレーム部と室内側サービスホール)、リヤハッチの水抜き穴(ドアは防水シートがあるので多少防げるかも?)がある。確認してないので確かなことは言えないが、前方だとエアコンの水抜きパイプ、フロントフェンダー内なども経路になるのではないだろうか?
フロントでは、外気導入口から排ガスが入りやすいが、フロントのフェンダー内にもカウルトップに溜まった水を排出する部分があるので、外気導入口に通じている。通常は問題ないがボディ周辺がすっぽり埋まるような状況だと逆流する恐れがある。
ドラフターを室内から押したときに、溜まった排ガスが一気にラゲッジに入ってきた。通常は外部から素通しで排ガスが入ることはないが、車両周辺が埋もれている場合にシャットアウトできるとは限らない。降雪時にエンジンを掛けた仮眠をするのは危険なので注意。