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故障・修理
更新日:2021.10.29 / 掲載日:2021.10.29

DIY“俺”バイク製作記【VOL12】

自分だけのオリジナルバイクを作ってみたい!そんな思いからスタートしたオートメカニック誌の長期連載企画。さまざまな困難を乗り越えて完成を目指す!
 前回シートカウルが完成したことでシートポジションが決定、タンクの延長量が決まった。その延長量に合わせてポジション変更前に製作してあったタンク原型を手直し、それをベースにアルミタンクを製作。流麗かつスポーティな形状に仕上がった。

●文:オートメカニック編集部(鈴木伸一) ●写真:飛澤 慎

製作のしやすさを優先すれば角張ったデザインだが……

 これまでに製作したオリジナルフレームは設計時、「スクランブラー」に仕立てるべく製図された。
 ところが、「“俺”バイク」は商業車のCDをベースに製作するため、足回りは必然的にオンロード仕様。そこで、「スクランブラー」から「スポーツ」へとモデル変更した。その変更に伴いシートポジションを後方に移動する必要が生じたことで、前回では「シートカウル」を製作した。シートポジションを決めないことには「アルミタンク」の全長を決められないからだ。
 完成した「シートカウル」の形状は「スポーツ」を意識したかなり流麗なフォルム。時間的な制約があるため「アルミタンク」は直線を基調とした角張った製作しやすいデザインとしたいところだが、これではその「シートカウル」との繋がりが悪くなってしまう。そこで、無理を承知で曲線を基調とした流麗なフォルムに仕立てるべくお願いした(すみません)。
 このため、朝から晩まで休む暇のないカツカツの作業となってしまった。が、なんとか完成。上のタイトルカットのように流麗かつスポーティな形状に仕上がった。ただし、最終仕上げやタンク製作で必須の漏れチェックまではさすがに手が回らなかったため、次回送りとなってしまった……ごめんなさい。

■ 今回のお題は「アルミタンク」!

★Part1/オリジナルフレーム
★Part2/シートカウル
これまでに「フレーム」を最初から手作りした。これで組み上げたバイクはナンバー取得も可能で、一般公道を走らせることができるのだ。前回は「シートカウル」をFRPで製作。そして、今回はアルミ板を切った貼ったして「アルミタンク」を製作する予定だ。

01:原型を製作する①

発泡ポリスチレンを削って目的の形状に仕上げる

 アルミタンクの原型はFRPで製作したシートカウルと同様、加工しやすい発泡ポリスチレン(スタイロフォーム)で製作する。当然、作り方も基本的にシートカウルに準じるが、今回は変更前に半面のみ仕上げたものがあったため、修正して利用している。
 その修正過程も原型製作時における有用なテクニックの一つ。完成まで追ってみることにした。
シート位置の変更に伴いタンク長を約100㎜延長する
シート位置を変更する前のタンク形状はずんぐりとした形状だった。そのタンクの全長を100㎜ほど延長することで、スリムでスポーティなイメージになった。まず、この図面のタンク部分のみ原寸でプリントアウトする。
タンクとシートの間隔は約100mmある。
タンクデザイン変更後の図面
切り出した型紙を厚紙に貼りテンプレートを製作




プリントアウトした原寸図を切り出し、原型の未加工の右面を重ねて延長に伴って増加した面(はみ出している面)との境界線をペンでなぞってマーキングする。マーキングした線に沿ってカットして増加面の型紙とする。型紙にスプレー糊を塗布して厚紙に貼り付ける。型紙の外周に沿ってカッターで切り出して、増加面のテンプレートの完成。
テンプレート形状にカットし貼り付ける
発泡ポリスチレンボードにテンプレートを重ね、ペンで外周をなぞって切り抜く形状を書き写す。書き写したテンプレートの形状通りにカッターで切り抜く。原型と接する面に溶解したグルーをムラなく塗り付け、底面部が面一になるよう貼り付ける。残りの未加工面(削り込まれていない面)に同様に貼り付けていく。
なだらかに繋がるよう削り込む
増加面の前方端は加工代の余裕をみて、若干大きめのサイズにしてある。テンプレートを重ねて本来のラインを再度、キッチリ描く。原型となだらかに繋がるよう前方端を削り込んでいく。おおまか形を整えたところで#120のサンドペーパーで研磨して仕上げる。未加工面はこれで図面通りの断面形状に修正できた。
加工済みの面は隙間を埋めて形を整える
左側の削り込まれている面は接触面にくさび状の隙間が生じてしまい、単純に貼り付けるだけでは済まない。発泡ポリスチレンボードの切れ端をくさび状に加工し、その隙間に押し込みつつ貼り付けていく。詰め物のはみ出した面をカットし、#120のサンドペーパーで研磨してイメージした形状に仕上げる。
取材で毎回お世話になっているのが「表現工房」さんだ
表現工房 八王子作業所・事務所


モノ作り教室を開催している「表現工房」の本拠地は東京都八王子市の「八王子作業所」で、幹線道路に面した路地の突き当たりにある。


〒193-0813
東京都八王子市四谷町604ー3
●URL/http://hyougenkoubou.jp/
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ライタープロフィール

内外出版/オートメカニック
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