故障・修理
更新日:2022.11.25 / 掲載日:2022.11.25

ネットオークションでやっちまった(T^T) ぽんこつジムニー路上復帰計画 その3-4

ネットオークションで衝動買いしたジムニーJA22W。エンジン好調のはずが、開けてびっくり悲惨な状況。結局エンジンをフルオーバーホールすることになったのだが、直すことができるのか? 路上復帰は果たせるか?

●文:橘 祐一 ●作業:高山則政

どうする、どうなる顛末記 いよいよ完成!か?の巻
ジムニーJA22Wはこんなクルマ
購入したのは平成8年式のジムニー[JA22W]。新開発のオールアルミ製エンジンK6Aを搭載する。ボディは1981年発売のSJ30から引き継ぐものの、サスペンションはリーフからコイルに変更されている。

なぜかクランクのキーが見つからない

カムチェーンには駒の色が黒っぽくなった部分があり、2つのカムとクランク側のマークを合わせてから装着する。
チェーンガイドのない状態で、クランクスプロケットにチェーンを掛けて、クランクシャフトと組み合わせる。
チェーンテンショナーのプランジャーは、下にあるラチェットを指で押し込んでやる。
チェーンテンショナーのブラケットに装着される樹脂パッドの新品がないので、付け替えようとしたら割れた。この時点で割れてよかった。
フロントカバーを装着する。オイル通路の液体ガスケットはなるべくはみ出しの少ないように適量使用する。
クランクシャフトでオイルシールを傷めないよう気をつけながら、フロントカバーを装着する。位置決めは慎重に。
シリンダーヘッドを面研しているので、フロントカバーの高さより、上面高さが僅かに低い。問題はないだろう。
対策品のブラケットに樹脂パッドを取り付け、チェーンガイドとテンショナーとを組み合わせる。
オイルストレーナーの次にオイルパンを装着。合わせ面の溝が深く、板金製なので液体ガスケットを他のケースより幅広に塗布。
水冷オイルクーラーを装着。この部分のパッキンがパーツリストに載っておらず再使用した。そのため薄く液体ガスケットを塗布して装着。
分解時はウォーターポンプを前側で分解したのでやりづらかったが、本来はシリンダーブロック横へ通るボルトで装着する。
フライホイールのパイロットベアリングを交換。クラッチ部のメンテもあまりよくなかったようなので、クラッチは全交換。
フライホイールを取り付け、6本のボルトを装着。適当な回り止めがないので、プライバー2本で回り止めする。


 3気筒すべてにピストンが入ったところで、再度クランクの回転を確認。

 ピストンリングの摩擦でグンと抵抗が出てくるが、引っかかりはないので問題ない。

 新品のガスケットを載せて、カムシャフトを外したシリンダーヘッドを搭載。ヘッドボルトの締め付けは、手元の海外版マニュアルによると、不思議なことに外側のキャップボルトから締め付ける指定となっている。

 規定トルクは59Nmだが、ヘッドやブロック、シリンダーヘッドボルトを換えた際には、一旦30Nm→47Nmの2段階で締め付けたあと、一旦緩めて47Nm →59Nmで本締めすると書いてある。

 今回はシリンダーヘッドを最小面研しているので、段階締め付けを採用した(なおK6AのOHを行う際は、国内の「正しい」マニュアルを参照してほしい)。

 シリンダーヘッドが載ったところでカムシャフトを装着。スプロケットの矢印を何となく上向きにしておき、カムシャフトのキャプを締め付ける。

 このあたりまでは、順調に進んできており、クランク側スプロケットとチェーンを付けようとしたところで大問題が発生! クランクシャフトとスプロケットのキーが見つからないのだ。

 ここで作業がストップしキーを購入。チェーンを装着すると今度はテンショナーの樹脂パッド(テンショナーのプランジャー部との間に入る)を再使用しようと組み替えたところパチンと割れてしまい、あとから追加となった。

 そもそもチェーンテンショナーはブラケット部が強化された対策品となっており、これは購入してあったのだがナゼか消耗品と考えられる樹脂パッドが付いていないのだ。この設定はワケワカラン……。

 まあしかし、最初に限界を切った設計にしておき、市場トラブルが出てから強化するというのだろうか?

 新旧パーツを見比べるとかなり思い切った設計の旧パーツと、まるで肉厚や形状が違う対策パーツに驚かされるばかりである。

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