車検・点検・メンテナンス
更新日:2026.06.18 / 掲載日:2026.06.18
N-BOXの警告灯が点いた!種類別の意味と緊急度、対処法について解説

N-BOXのメーターに突然ランプが点いた、しかも複数まとめて点灯した——そういった相談は、グーネットピットに入庫するN-BOXの中でも特に多い事例のひとつです。「何のランプかわからない」「どれが急いで対処すべきか」「どれが様子見でいいのか」と判断に迷うオーナーは少なくありません。
この記事では、N-BOX(JF1・JF2・JF3・JF4)に多い警告灯の種類と意味、緊急度の目安、グーネットピット加盟店での実際の診断・修理事例、「警告灯が全部点いた」という場合の原因と対処法も解説します。
所属:CARAlly
経歴:関西本田テクニカルカレッジ関西卒業後、約10年ホンダディーラーにて勤め、現在は大阪府堺市でN-BOX専門店を経営。ヤフーニュースエキスパートやSNSにて車の情報を発信中。
資格:国家2級自動車整備士
コメント: 「警告灯は車が発するSOSです。どの色が点灯しても基本的には即停止が必要です。」
連載シリーズ:N-BOX オーナーズ整備ガイド
本記事は「N-BOX オーナーズ整備ガイド」連載シリーズのVol.1です。N-BOXオーナーが直面しやすいトラブルをテーマ別に取り上げ、グーネットピットの実績データとあわせて解説します。
この記事はこんな方に向けて書いています
警告灯が今まさに点いている方
・複数のランプが同時に点灯した
・走行中に突然ランプが点いた
・エンジンがかかりにくくなった
警告灯の種類・意味を確認したい方
・どのランプが危険でどれが様子見でいいか知りたい
・N-BOX固有のランプについて調べている
・点検に出すタイミングの目安を知りたい
N-BOXの中古購入を検討している方
・購入後にどんなトラブルが起きやすいか知りたい
・維持費・修理費の目安を把握しておきたい
まず確認:警告灯が点灯したらまずは停車が基本
N-BOXをはじめとする車の警告灯は、「赤色」「黄色」「緑色」の3種類です。ランプが点いたとき、最初に色を確認することが重要です。
赤色の警告灯:即座に対応が必要
赤いランプが点灯した場合は、安全な場所に停車しましょう。決して走行を続けないことが原則です。走行を続けると、オーバーヒートやエンジンブローなど、深刻なダメージにつながる可能性があります。
黄色(オレンジ)の警告灯:そのまま走行するのは難しい
黄色のランプが点灯した場合、赤色のランプ同様、緊急性があるため、安全な場所に停止します。例えば、黄色のチェックランプでも速度が出にくくなる場合もあり、そのまま走行するのは危険です。
緑色・青色の表示灯:作動状態を示す
ハイビームやウィンカーなど、機能が作動中であることを示す表示灯です。また、低水温表示灯などエンジン暖気中に表示されることもあります。消えないまま残っている場合は故障の可能性があります。
N-BOXに多い警告灯の種類と意味
N-BOXに多い警告灯を緊急度別に整理しました。まずこの一覧で自分の状況を確認してください。
| 警告灯 | 色 | 緊急度 | 主な原因 | 対応 |
|---|---|---|---|---|
| 油圧警告灯(オイルランプ) | 赤 | 即停車 | ・オイル不足 ・オイルプレッシャースイッチ不良 | ・走行禁止 ・レッカー手配 |
| バッテリー警告灯 | 赤 | 即停車 | ・バッテリー弱 ・オルタネーター異常 | ・走行禁止 ・バッテリー点検 |
| 高水温警告灯 | 赤 | 即停車 | ・冷却水の温度上昇 ・オーバーヒート | ・走行禁止 ・エンジン停止 |
| ブレーキ警告灯 | 赤 | 即停車 | ・ブレーキフルードの減少 ・ブレーキ配分機能の異常 | 安全な場所に停車 |
| PGM-FI警告灯 | 黄 | 早めに点検 | ・プラグ ・触媒 ・O2センサー ・イグニッションコイル | 直ちに点検が必要 |
| ABS警告灯 | 黄 | 早めに点検 | ABSセンサー異常 | 直ちに点検が必要 |
| VSA警告灯 | 黄 | 早めに点検 | 横滑り防止装置の異常 | ABS警告灯と同時点灯が多い |
| EPS警告灯 | 黄 | 早めに点検 | 電動パワーステアリング異常 | 安全な場所に停車・エンジンを再始動 |
| タイヤ空気圧(TPMS) | 黄 | 早めに対処 | タイヤ空気圧低下・パンク | 空気補充または目視確認 |
| ホンダセンシング警告 (JF3・JF4) ※一部搭載されていないモデルも有り | 黄 | 早めに点検 | ・カメラ ・レーダーのズレ ・汚れ | JF3/JF4 |
| パワースライドドア警告灯 | 黄 | 早めに点検 | ・ワイヤー切断 ・モーター故障 | ドア手動操作に切り替え |
PGM-FI警告灯
黄色のエンジン型アイコンです。N-BOXで最も入庫相談が多い警告灯です。点灯の原因は幅広く、スパークプラグ・イグニッションコイルの不良、触媒(コンバーター)の劣化、PCVバルブの詰まりやVTCアクチュエーターの不具合などが挙げられます。特にJF1やJF3の過走行車では、これらが原因でチェックランプが点灯し、アイドリングの不安定や異音を伴うケースが多いでしょう。
グーネットピット加盟店では、OBD診断機(スキャンツール)を使って故障コードを読み取り、原因を特定します。「点いたり消えたりする」「点灯したまま走行できている」という状態でも、放置すると他の部品への影響が出ることがあるため、早めの診断をおすすめします。
点滅している場合はミスファイア(失火)が起きている可能性が高く、特に緊急度が上がります。
ABS警告灯
黄色の「ABS」の文字が入った警告灯です。急制動時の車輪ロックを防ぐABS(アンチロック・ブレーキシステム)に異常があることを示します。この際、ABS自体は動作しなくなりますが、通常のブレーキは使用可能です。センサーの汚れや断線が原因になることが多く、診断機での確認が必要です。
VSA警告灯(横滑り防止装置)
黄色の車が滑るようなアイコンです。横滑り防止装置(VSA)の異常を示します。ABSセンサーとも連動しているため、ABS警告灯と同時に点灯するケースが多い傾向があります。
EPS警告灯
EPS(電動パワーステアリング)警告灯が点灯する場合は、舵角センサーの異常が疑われます。またN-BOXでは、バッテリーの劣化であっても、EPS警告灯が点灯することがあります。EPSは消費電力が大きく、電圧降下の影響を真っ先に受けやすいためです。
事故などでアライメントがずれた際に、ハンドルの位置ずれをセンサーが検知して警告灯が点灯するケースがグーネットピットへの入庫事例でも確認されています。この場合、足廻りに異常がなければハンドルの位置調整と診断機でのリセットで解消できることがあります。
バッテリー警告灯
赤色のバッテリーアイコンです。発電系統(オルタネーター)またはバッテリー自体の異常を示します。緊急度が高く、走行しながら充電できない状態になっている可能性があります。この状態で走り続けると電力不足でエンジンが止まります。
油圧警告灯(オイルランプ)
赤色のオイル缶アイコンです。エンジンオイルの圧力が低下していることを示します。オイル不足・オイル漏れ・オイルポンプの故障などが原因です。点灯したら即停車が原則で、そのまま走行するとエンジンが焼き付く危険があります。
ホンダセンシング関連警告灯(JF3・JF4のみ※)
JF3・JF4に搭載されている運転支援システム「ホンダセンシング」に関する警告が表示されることがあります。「運転支援システムの一部が使用できません」「レーダーが汚れています」などのメッセージとともに点灯するケースがあります。
センサーやカメラの汚れ・ズレが原因のことが多く、清掃で改善する場合もありますが、カメラ・レーダーのエイミング(再調整)が必要な場合は、ディーラーまたはグーネットピット加盟店での対応が必要です。※ホンダセンシングは、一部JF3に搭載されていないモデルも有り
パワースライドドア警告灯
メーターにスライドドアのアイコンが点灯した場合、ドアの開閉に異常が起きています。ワイヤーの切断・モーターの故障などが原因です。
「警告灯が全部点いた」場合の原因と対処法
N-BOXを含む多くの車で、エンジン警告灯・ABS・VSAなど複数のランプが一度に点灯することがあります。これは、バッテリーの電圧低下が原因です。
バッテリーの電圧が下がると、車載コンピューターが各システムの異常を誤検知し、複数のランプを同時に点灯させます。この場合、バッテリーを交換・充電すると警告灯がすべて消えることが多いです。
また、どこか一つのチェックランプに原因がある場合も、関連するすべての警告灯が点灯します。最近のホンダ車(N-BOXも含む)では、エンジンやCVT、ABS/VSA、電動パワステなど、すべてのシステムがつながっています。一つでも異常が起きると、安全を優先するため、関連する安全装置がまとめて止まる仕様になっているのです。
警告灯が全部点いたら、まず「バッテリーが原因ではないか」「故障しているシステムはどこか」を確認することが重要です。
バッテリー起因のサインとして多い症状
・エンジン始動時にセルモーターの回りが遅い・弱い
・ヘッドライトが暗く感じる
・エアコンやナビの動作が不安定になった
・一度エンジンを切ったら再始動できなかった
これらの症状がひとつでも当てはまる場合は、バッテリーの点検を優先してください。
運転中に警告灯が点いたらどう対処するか
万が一、運転中に警告灯が点いたら、下記の4つの対処法を実践しましょう。
① まず安全な場所に停車して色を確認する
赤いランプや黄色ランプが点灯している場合は走行を続けないことが原則です。安全な場所に停止して、レッカーを手配してください。
② 警告灯の種類をオーナーズマニュアルで確認する
N-BOXの車載マニュアルには、警告灯の種類と意味が一覧で掲載されています。見当たらない場合は、ホンダの公式サイトでも型式別に確認できます。
③ 一度消えても「大丈夫」ではない
走行していると警告灯が消えることがあります。しかし、故障コードはコンピューター内部に残り続けます。グーネットピットへの入庫事例でも「チェックランプが消えたので様子を見ていたら、しばらくして再点灯し、そのときには症状が悪化していた」というケースが複数あります。一度消えた場合でも、早めに診断を受けることをおすすめします。
④ 複数点灯・原因不明はグーネットピットで診断を
「何の警告灯かわからない」「複数が同時に点いている」という場合は、自己判断せずにOBD診断機を持つグーネットピット加盟店での診断をおすすめします。診断だけでも対応している店舗があります。
グーネットピット 診断・修理実績
グーネットピット加盟店が実際に対応したN-BOXの警告灯関連の診断・修理事例をご紹介します。
事例1:エンジン・ABS・VSA同時点灯→ターボアクチュエーター固着(JF1)

入庫時の状態:走行中にエンジンから異音が発生した後、エンジンチェックランプ・ABS・VSAの3つが同時点灯。
施工内容:OBD診断機で故障コードを確認。エンジン:P0234(ターボチャージャー過給圧過剰)、ABS・VSA:U0401-68(ECU故障)を検出。ターボアクチュエーターの固着が根本原因と判明し修理。
事例2:エンジンチェックランプ点滅→イグニッションコイル不良(JF1)
入庫時の状態:エンジンの調子が悪く、エンジンチェックランプが点滅状態で入庫。
施工内容:診断機で確認したところ、3番シリンダーのイグニッションコイルが不良と診断。プラグも劣化していたため、お客様の了承のもとイグニッションコイル+スパークプラグを同時交換。
事例3:チェックランプ点灯→始動不能・レッカー搬入→イグニッションコイル交換(N-BOX)
入庫時の状態:走行中にチェックランプが点灯後、エンジンが停止。レッカーで搬入。
施工内容:OBD診断機で3番シリンダーの失火を確認。昨年プラグ交換済みのため、イグニッションコイルに原因を絞り込み。テスト用の中古コイルに交換してエンジンをかけたところアイドリングが安定し症状が解消。お客様の予算に合わせて3番のみ交換で対応。
事例4:ホンダセンシング警告灯→カメラのズレ(JF3)
入庫時の状態:段差を乗り越えた後から「運転支援システムの一部が使用できません」と表示され、警告灯が点灯。
施工内容:外部診断機でセンサー系統に異常がないことを確認。フロントカメラのズレが疑われたため、ホンダへのカメラ調整を案内し対応。
事例5:VSA・EPS警告灯点灯→舵角センサー異常・ハンドルのズレ(N-BOX)
入庫時の状態:VSAとEPS(パワーステアリング)のチェックランプが同時点灯し、走行確認するとハンドルの位置がズレている状態で入庫。
施工内容:診断機を接続し、舵角センサーの異常と判明。足廻りのフレーム・ショックに曲がりや異常がないことを確認したうえで、ハンドルのズレを修正。走行確認後に異常表示が消灯。コンピューター内部に記録が残っていたため、診断機で異常リセットと確認を実施して作業完了。
事例6:エンジン警告灯点灯→触媒(コンバーター)劣化・リサイクルパーツで費用を抑えて対応(N-BOX)
入庫時の状態:エンジンのチェックランプが点灯。ディーラーで「コンバーター(触媒)の劣化」と診断されたが、純正新品部品での交換見積が高額だったため、近々の売却も検討しつつ費用を抑えたいとグーネットピットへ相談。
施工内容:スキャンツールで「コンバータ劣化」のエラーコードを確認。お手頃なリサイクルパーツ(中古良品)を入手し、代車を手配してお預かり対応。部品交換後に動作確認を実施して作業完了。
N-BOXの定番修理の費用目安
N-BOXの警告灯点灯に関連する修理の費用目安をまとめます。ただし、車両の状態・使用部品・店舗によって変動します。
| 修理項目 | 費用目安(部品代・工賃込み) | 補足 |
|---|---|---|
| 故障診断(OBD診断) | 約4,000円 | 修理を依頼する場合は無料の店舗も |
| スパークプラグ交換(3本) | 約1万円前後 | 部品代含む |
| イグニッションコイル交換(1本) | 約1万〜2万円 | 状態により全数交換を推奨する場合も |
| バッテリー交換 | 約1万5,000〜2万円 | 型式・容量による(アイドリングストップ対応品は高め) |
| O2センサー交換 | 約1万5,000~3万円 | 触媒関連の警告灯に関連 |
N-BOXの警告灯に関するよくある質問
警告灯が点いているのですが、エンジンはかかります。しばらく乗っていてもよいですか?
警告灯が点灯している場合、そのまま乗り続けることはおすすめしません。特にエンジンチェックランプが点滅している場合は失火が起きている可能性があり、そのまま走行するとエンジンへのダメージが蓄積します。
警告灯が消えたらもう大丈夫ですか?
点滅や点灯しっぱなしなど、点灯状態によって故障コードは、メモリに残ったり、残らなかったりします。再発する可能性が高いため、症状が出ているうちに診断を受けることをおすすめします。
中古で買ったN-BOXのチェックランプが点灯しています。どうすればよいですか?
購入前から点灯していた場合は、販売店への確認が優先です。購入後に点灯した場合は、グーネットピット加盟店での診断を受けることをおすすめします。走行距離・年式によって発生しやすい故障が異なります。
エンジンがかからなくなったのですが、何が原因でしょうか?
最も多い原因はバッテリー上がりですが、「セルは回るがエンジンがかからない」か「セル自体が回らない」かによって考えられる原因が変わります。
程度の良い一台を。
中古車価格帯10~1,258万円(年式・走行距離による)