車検・点検・メンテナンス
更新日:2026.06.24 / 掲載日:2026.06.24
N-BOXから異音がする!発生箇所別の原因と対処法を解説

N-BOXに乗ってるときに「アクセルを踏むとガラガラ音がする」「室内からウィーンという異音がする」「走り出すとギュイーンと鳴る」といった相談は、グーネットピットへの入庫理由の中でも件数が多い事例です。
異音は発生箇所によって原因が異なります。「どこから鳴っているか」「どんな音か」「どんなときに鳴るか」の3点を確認することで、異音の原因を特定し、適切な対処を可能にします。この記事ではN-BOX(JF1・JF2・JF3・JF4)に多い異音の種類や発生箇所、グーネットピット加盟店での実際の診断・修理事例を解説します。
経歴:自動車整備アドバイザー歴 8年
資格:二級自動車整備士
コメント: 「異音は車が発しているSOSです。放置すると修理費用が大幅に増えることがあります。まず『どこから』『どんな音が』『どんなときに』を整理してご相談ください。」
この記事はこんな方に向けて書いています
異音が今まさに発生している方
・アクセルを踏むとガラガラ・ゴーという音がする
・走り出すとギュイーン・シャラシャラと鳴る
・室内からウィーン・ブーンという音がする
音の原因を特定したい方
・発生箇所や音の種類から原因を絞り込みたい
・CVT異音とドライブシャフト異音の違いを知りたい
・放置するとどうなるか・どこに頼めばいいか知りたい
N-BOXの中古購入を検討している方
・購入後に発生しやすいトラブルの傾向を知りたい
・CVT関連の修理費用の目安を事前に把握したい
まず確認:「どこから」「どんな音が」「どんなときに」
異音の原因を特定するには、「どこから」「どんな音が」「どんなときに」という3つのポイントを確認しましょう。グーネットピットへ入庫・相談する際にも、この3点をまとめておくと、診断を行う際にスムーズです。
1. どこから音がするか
| 音がする場所 | 不具合が起きている部品 |
|---|---|
| 足元・床下・エンジン下あたり | ・CVT ・ドライブシャフト系 |
| 室内・ダッシュボード下あたり | ブロアモーター系 |
| エンジンルーム | ・エンジン補機 ・スターター系 |
| ブレーキ | ・ブレーキパッド ・ローター系 |
2. どんな音か
| 音の種類 | 不具合が起きている部品 |
|---|---|
| ガラガラ・ゴー | ・CVT内部の機械的損傷 ・ハブベアリングの損傷 |
| ギュイーン・シャラシャラ | CVTクラッチ・ベアリング系 |
| コトコト・カタカタ | ・ドライブシャフトのジョイント摩耗 ・タイロッドやロアアームのボールジョイント部のガタ付き |
| ウィーン・ブーン | ブロアモーターのベアリング系 |
| キーキー・シュー | ブレーキパッド摩耗 |
3. どんなときに音がするか
| 音がする状況 | 不具合が起きている部品 |
|---|---|
| 走り出した直後(低速時) | CVT初期症状が多い |
| アクセルを踏んだとき | CVT・エンジン系 |
| カーブ・ハンドルを切ったとき | ・ドライブシャフト系 ・ステアリング系 |
| エアコンをつけたとき | ブロアモーター系 |
| ブレーキを踏んだとき | ブレーキ系 |
N-BOXの異音:発生箇所別の原因と緊急度
N-BOXの異音は、発生箇所によって原因や緊急度が変わります。主な発生箇所は以下の5つです。
・CVT(トランスミッション)
・ドライブシャフト
・ブロアモーター(室内エアコンファン)
・エンジン始動時
・ブレーキ時
順番に解説します。
CVT(トランスミッション)からの異音 ★最多・要注意
N-BOXで最も多く報告されている異音の事例です。グーネットピットへの入庫事例を見ると、CVTからの異音は走行12万km前後で発生するケースが目立ちますが、走行5〜6万kmの比較的早い段階で発生した事例も確認されています。
高速走行が多い、また急発進・急ブレーキを繰り返す運転をすると、低走行距離であっても、症状が出る可能性が高いでしょう。
主な症状
・低速走行時からガラガラ・ゴーという音がする
・シフトをドライブやリバースに入れた瞬間から異音が出る
・走行中にギュイーンという高い音がする
これらの症状はCVT内部の損傷が進行していることを示しています。異音を放置するとエンジンが停止し走行不能になります。
JF1(前期型)固有の注意: JF1前期のCVTはホンダが保証延長を設定したほど頻発した問題であることが、複数の整備士の報告から確認されています。保証期間内であればディーラーへの相談を、保証期間終了後はグーネットピット加盟店でのリビルト品(分解洗浄・部品交換して再生した部品)・中古品を使った修理が費用を抑えるポイントです。なお、JF1前期はCVT中古部品の市場在庫が少なくなっているため、早めの対応が重要です。
JF2(4WD)の注意: 4WD車はCVT脱着の工程がFF車より多く、工賃が増加する傾向があります。見積もり時に、費用を確認することをおすすめします。
ドライブシャフトからの異音
ドライブシャフトはエンジンの動力をタイヤに伝える部品で、シャフト両端の「等速ジョイント(CVジョイント)」が摩耗・損傷すると異音が発生します。
主な症状
・ハンドルを切りながら走るとコトコト・カクカクと音がする
・低速旋回時に音が出る
・フロント左右どちらかから音がする
一般的にドライブシャフトの異音はCVT異音より緊急性は低いですが、放置すると破損して走行不能になる危険があります。
ブロアモーター(室内エアコンファン)からの異音
エアコンをつけたときに室内・ダッシュボード下から「ウィーン」「ブーン」という音がするとき、多くの場合はブロアモーターのベアリング摩耗が原因です。
主な症状
・エアコン作動時に室内から異音がする
・風量を上げると音が大きくなる
・足元付近から音がしている感覚がある
ブロアモーターの交換は比較的手軽な修理で、早期に対応できれば費用も抑えられます。しかし、不具合を放置すると突然モーターが停止してエアコンの風が出なくなります。
エンジン始動時の異音(スターターモーター)
エンジンをかける瞬間だけ「カチッ」という音がする場合は、スターターモーター(セルモーター)の摩耗が考えられます。始動後は消える点が特徴で、放置するとエンジン始動不能になります。
ブレーキ時の異音
ブレーキを踏むたびに「キーキー」「シュー」という音がする場合は、ブレーキパッドの摩耗が主な原因です。パッドの残量が少なくなると金属同士が接触して音が出ます。
車種によって異なりますが、ブレーキパッドは新品時で約10mmの厚みがあり、残り1mmが使用の限界とされています。残り3mm程が交換時期として推奨されているため、限界に達する前に交換を検討しましょう。
N-BOXの異音を放置するとどうなるか
N-BOXの異音を放置すると、他の部品にダメージが広がったり、走行不能になったりする恐れがあります。
CVT異音を放置した場合
CVTの異音を放置すると、内部のクラッチやベアリングの損傷が徐々に拡大し続け、最終的には走行不能になります。異音が出始めた初期段階なら、中古部品を使用した修理で10〜15万円程度に抑えられます。
ただし、そのまま放置して走行し続けると、他の正常な部品までダメージが進んでしまいます。その場合、リビルト品(30万円前後)への交換が必須となるケースが多いでしょう。
ドライブシャフト異音を放置した場合
ドライブシャフトの異音を放置した場合、等速ジョイントの損傷が進み、最終的にはシャフトが破損して走行不能になります。また、足廻りの他の部品にも影響が出ることがあります。例えば、ハブベアリングへ偏荷重がかかり、早期に破損する可能性があります。
ブロアモーター異音を放置した場合
ブロアモーターの異音を放置すると、突然モーターが停止し、エアコンの風が一切出なくなります。特に夏場は、急にエアコンが使えなくなり、車内が高温になるリスクがあります。
N-BOXに異音が発生したときの対処手順
N-BOXに異音が発生した際は、適切に対処することで、不具合を最小限に抑えられます。この章では、N-BOXに異音が発生したときの対処手順を3つ解説します。
① 安全な場所に停車し、音やチェックランプを確認する
走行中に大きな異音・振動を伴う異音(ガラガラ・ゴー)が発生した場合は、安全な場所に停車してください。エンジンを切ってから再始動し、再び異音が鳴るかを確認しましょう。またメーター内にチェックランプの点灯の有無を確認することも重要です。
② 「どこから・どんな音・どんなとき」をメモする
診断の精度を上げるために、異音が「どこから・どんな音・どんなとき」に発生するかを整理しておきましょう。例えば、「アクセルを踏んで低速で走ると床下からガラガラ音が鳴る」といった具合に記録してください。
③ グーネットピットで走行診断・リフトアップ診断を依頼する
異音の原因は試運転と目視・リフトアップ点検の組み合わせで特定します。OBD診断機だけでは異音の原因を特定できないケースも多いため、走行テストができるグーネットピット加盟店への入庫をおすすめします。
グーネットピット 診断・修理実績
グーネットピット加盟店が実際に対応したN-BOXの異音診断・修理事例をご紹介します。全件N-BOX(JF1/JF2)と明記された確認済みの実績です。
事例1:走行時にガラガラ低速から危険な音→CVT(ミッション)交換(N-BOXカスタム・走行12万km)
入庫時の状態:走行12万kmのN-BOXカスタムで、走行すると低速からガラガラと危険な音がする状態で入庫。
施工内容:CVTオイルを抜いて確認すると走行距離相応の汚れが確認された。ミッションを降ろして内部を確認。リビルト品は30万円前後かかるため、走行6万kmの中古ミッションに交換。マフラー・メンバー・ラジエーターなど補機類を外してCVT脱着作業を実施。
事例2:走行中にガラガラ音→CVT Assy交換・「Nシリーズ頻発の事例」(N-BOX)
入庫時の状態:走行時にガラガラ音がするとの診断依頼。試運転・診断の結果、CVT Assyの交換が必要と判断。
施工内容:エアクリーナーケース・バッテリー・CVTにつながるケーブルやカプラー類を外してCVTを脱着。CVT Assy交換を実施。
事例3:シフト操作で「ギュイーーーン」→CVT Assy交換(JF2・4WD)
入庫時の状態:グーネットピット経由で相談。シフトをリバース・ドライブに入れて動き出すと「ギュイーーー」と音がなる。パーキング時は異音なし。JF2・4WD車。
施工内容:試運転でミッションから異音を確認し、ホンダへ保証延長の確認をしたが「対策品CVT搭載のため保証延長対象外」とのことでCVT Assy交換を実施。4WDのため脱着工程がFF車より多く、エンジン側をチェーンブロックで吊り上げながら作業。
事例4:エアコン作動時に「ウィーン」と大きな音→ブロアモーター交換(JF1 N-BOXカスタム)
入庫時の状態:エアコンの作動時にファンから「ウィーン」と大きな音がする状態で入庫。
施工内容:ブロアモーターのベアリングからの異音と診断。ブロアモーターを交換。
N-BOXの異音の修理や診断にかかる費用目安
N-BOXの異音に関連する修理や診断の費用目安をまとめています。ただし、車両の状態・使用部品・店舗によって変動します。
| 修理項目 | 費用目安(部品・工賃込み) | 補足 |
|---|---|---|
| 異音診断(走行テスト込み) | 約1,500〜3,000円 | 修理依頼の場合は無料の店舗も |
| CVT交換(中古品) | 約10万〜20万円 | 部品状態・車種により変動。4WDは工賃増 |
| CVT交換(リビルト品) | 約20万〜35万円 | 費用は高いが安心感あり |
| ドライブシャフト交換(片側) | 約1万〜2万円 | ‐ |
| ブロアモーター交換 | 約3万円~ | ‐ |
| ブレーキパッド交換(前後) | 約2万〜4万円 | ‐ |
N-BOXの異音に関するよくある質問
アクセルを踏むと音がしますがエンジンはかかります。しばらく乗っていて大丈夫でしょうか?
CVT系の異音の場合、走行できている段階でも内部損傷は進行しています。「まだ走れる」と判断して放置すると、修理費用が大幅に増える可能性があります。できるだけ早く診断を受けることをおすすめします。
ホンダのディーラーで「保証延長の対象外」と言われたのですが、どうすればよいですか?
保証延長の有無は車台番号・年式・型式によって異なります。改良版のCVTが搭載された車両は保証延長対象外になるケースがあります。ディーラーで保証が使えない場合、グーネットピット加盟店で、リビルト品や中古部品を使った修理が可能です。
CVT交換とCVTオイル交換は何が違うのですか?
CVTオイル交換は、CVTの内部を循環するオイルを新しいオイルに入れ替える作業です。CVT内部の金属部品同士の摩擦を減らし、スムーズに動かす役割があります。一方、CVT交換は、CVT内部の部品がすでに摩耗・損傷している可能性が高い場合にCVT本体を交換することです。
JF1とJF3で異音の傾向は違いますか?
JF1(2011〜2016年式)はCVT関連の異音が特に多く報告されており、ホンダの保証延長対象になった事例が多数あります。JF3・JF4(2017年〜)ではCVT設計が改良されており、JF1ほど顕著な頻発傾向は見られませんが、走行距離が増えれば同様のリスクはあります。
程度の良い一台を。
中古車価格帯9.8~301万円(年式・走行距離による)
※2026年6月23日時点のデータです