車検・点検・メンテナンス
更新日:2025.04.23 / 掲載日:2018.08.29
車検は当日いきなり受けられる?依頼の流れや当日車検が不可な場合を紹介

車検は車の安全性を確保するために必要な検査ですが、時間や手間がかかるため、多くの人にとって負担となるものです。
「当日いきなり車検を受けられるなら……」と考えたことはありませんか。
そこでこの記事では、そんな疑問にお答えし、当日車検(即日車検・1日車検)が可能かどうか、注意点や依頼方法などをわかりやすく解説します。スムーズに車検を済ませるために、ぜひ最後までご覧いただけると幸いです。
1. 車検は当日受けられる?
車検は有効期限の1カ月前から受けられるため、1〜3カ月前に予約しておくのが一般的です(2025年4月以降は2カ月前から受けられる)。そのため、当日いきなり車検を受けることは通常ありません。
とはいえ、急な予定変更や車検の期限が迫っていることに気づいた場合など、「今すぐに車検を受けたい」という状況も考えられるでしょう。
当日に車検を受けたい場合は、「即日車検」または「1日車検」に対応している業者に依頼する必要があります。
(1) 当日車検を受けたいなら「即日車検」・「1日車検」
即日車検や1日車検とは、車を持ち込んだ当日に車検を完了させるサービスのことです。
通常の車検では、車両を預けてから数日後に完了することが一般的です。即日車検・1日車検ならば、その日のうちに車検が完了します。
ただし、車両の状態や整備内容によっては対応できない場合があるため、事前に確認が必要です。
① 即日車検・1日車検のメリット
即日車検・1日車検の最大のメリットは、その名のとおり短時間で車検が完了する点です。
1. 従来の車検では、おおよそ4時間〜数日間は車を預ける必要がありますが、即日車検や1日車検であれば、最短数時間で完了します。そのため、忙しい人や急ぎで車検を済ませたい人にとっては非常に便利なサービスです。
2. 最短時間で車検が完了するため、代車に乗る必要がありません。作業を見ながら待合室で待てるため、代車の運転に不安な人におすすめです。
② 即日車検・1日車検のデメリット
即日車検・1日車検のデメリットは以下の2つです。
1. 普通の車検よりも品質に劣る可能性があります。これらの車検方法は、最短で車検完了させるのが目的です。そのため、最低限の点検項目に絞られていたり、整備にかける時間が短縮されていたりします。
2. 当日、急に依頼する場合は、ほかの業者と相見積もりを取る時間がありません。そのため、料金交渉が難しく、提示された金額で依頼することになります。事前に相場を調べておくなど、ある程度の準備してから依頼するようにしましょう。
(2) 即日車検・1日車検が可能なケースと不可なケース
即日車検・1日車検が可能なケースと、不可なケースは以下のとおりです。
ケース | 内容 |
---|---|
可能なケース | ・車検業者が指定工場である ・予約状況に空きがある ・必要な書類がそろっている ・大きな損傷や故障がない |
不可なケース | ・車検業者が認証工場である(条件がそろえば可能な場合もある) ・重大な故障や改造がある場合 ・必要な書類が不足している場合 |
即日車検や1日車検を提供している業者でも、当日の車検を受け付けていない場合もあります。
2. 当日の車検を依頼する際の流れと準備物

車検当日に依頼する場合、スムーズな手続きのために予約方法や必要書類、費用などを事前に確認しておきましょう。
(1) 予約方法(電話・Web予約)
多くの業者は、車検予約を電話やWebサイトで受け付けています。
Web予約なら24時間受付可能ですが、当日予約には対応していない業者がほとんどです。スケジュールの空き状況によっては、予約なしでも受けられる可能性はありますが、電話で空き状況を確認し、予約可能かを確認しましょう。
Web予約は、予約日まで時間がある場合に活用してください。
(2) 車検に必要な書類
車検に必要な書類は以下の3つです。
1. 車検証
2. 自賠責保険証
3. 自動車税納税証明書(必要な場合がある)
くわしくは、こちらの記事で解説していますのでご覧ください。
(3) 車検費用と支払い方法の確認
車検には、国に支払う「法定費用」と、業者に支払う「非法定費用」があります。車検を受ける前にそれぞれの内訳と、支払い方法を確認しておきましょう。
法定費用は、自賠責保険料、自動車重量税、印紙代など、法律で定められた費用です。どの車検業者で受けても金額は一律です。
一方、非法定費用は、車検基本料や部品交換代など、業者ごとに設定される費用のことです。整備内容や交換部品、業者のサービス内容によって金額が大きく変動します。
具体的な費用と概要は、以下のとおりです。
分類 | 費用 | 概要 |
---|---|---|
法定費用 | 自賠責保険料 | 車を運転するうえで加入が義務付けられている保険。車検時に次の車検までの保険料を支払う(24カ月分または25カ月分)。 |
自動車重量税 | 車の重量に応じて定められている税金。エコカー減税の対象か、新規登録時からの経過年数によって金額が変動する。 | |
印紙代 | 車検を受ける際に必要。受検する工場が指定工場か、認証工場かで金額が異なる。 | |
非法定費用 | 車検基本料 | 点検・検査作業、代行手数料などの費用。業者によって技術料や人件費などが異なるため、価格差が生じる。 |
部品交換代 | 消耗部品や劣化部品を交換する際に必要な費用。車の状態や走行距離によって交換する部品は異なり、費用も大きく変わる。 |
車検費用を支払う主な方法は、以下の3種類です。
1. 現金払い
2. クレジットカード払い
3. ローン払い
最近では、法定費用をキャッシュレス決済で支払える業者が増えています。ただし、現金払いしか対応していない業者も多くあるので、事前に確認しておきましょう。
車検費用の内訳と支払い方法について、くわしく知りたい場合は、下記の記事をご覧ください。
3. 当日に車検を受けるときの注意点
当日に車検を受けたい場合には、以下3つの注意点があります。
1. 受け付けてもらえない
2. 当日に車検が終わらない
3. 代車が準備できない
車検当日に想定外の事態が発生し、慌てないためにも、事前に注意点を確認しておくことが大切です。
(1) 受け付けてもらえない
当日車検を希望しても、すべての整備工場で受け付けてもらえるわけではありません。
車検は保安基準適合検査など、さまざまな検査項目が定められた法定点検です。そのため、実施には入念な準備と一定の時間を要します。
とくにディーラーは予約が埋まっていることが多く、当日車検の予約は難しいでしょう。どうしても当日中に車検を受けたい場合は、車検専門店や、カー用品店(オートバックス、イエローハット)に相談してみるのがおすすめです。
(2) 当日に車検が終わらない
車検は、車両の状態が基準を満たしていれば、数時間から1日で完了します。ただし、車両の状態によっては当日中に終わらない場合もありますので、注意が必要です。
よくあるケースを3つご紹介します。
① ケース1:必要な部品の取り寄せ
たとえば、ブレーキパッドが摩耗していたり、ヘッドライトが切れていたりする場合、交換が必要になります。
もし、特殊な部品交換が必要で、整備工場に在庫がなければ部品を取り寄せなければなりません。部品によっては、取り寄せに数日かかる場合もありますので、当日中に車検を完了できない可能性があります。
② ケース2:車検に通らない不具合が見つかる
車検では、さまざまな項目をチェックします。もし、深刻な不具合(フレームの腐食やブレーキ系統の重大な故障など)が見つかった場合、修理に時間がかかります。
場合によっては、当日中に修理が完了せず、車検を通過できないこともあります。修理内容によっては、その整備工場で対応できない場合もあるでしょう。その場合はさらに時間を要します。
③ ケース3:整備工場が混雑している
繁忙期や土日祝日は混雑しやすいため、予約が取りにくく、待ち時間も長くなります。
とくに即日車検を希望する場合は、当日の予約状況に大きく左右されます。そのため、できる限り前もって予約し、当日の車検依頼は避けましょう。
予約の際に待ち時間の目安を尋ね、時間に余裕がない場合は、別の日に予約を取り直すことも検討してください。
(3) 代車を用意してもらえない
当日予約で車検を依頼すると、代車を用意してもらえない場合があります。整備工場にある代車の台数には限りがあり、急な依頼に対応できないためです。
ただし、即日車検や1日車検の場合は、数時間で車検が完了するため、代車自体が不要な場合もあります。もし代車が必要な場合は、予約時に確認しておきましょう。
4. すでに車検切れの場合の対応方法

車検切れの車を公道で運転することは法律違反です。罰則や違反点数が科せられるため、絶対に運転してはいけません。車検を依頼する際は、以下の方法で業者まで運搬しましょう。
1. 仮ナンバーを取得して運転する
2. 積載車で運搬してもらう
くわしくは、こちらの記事で解説していますので、ぜひご確認ください。
5. 車検は早めに予約し、余裕をもって受けよう
車検は、安全で快適なドライブを続けるために欠かせない手続きです。当日急に依頼するのではなく、事前に予約し余裕をもって車検を受けましょう。
なお、車検はどこに依頼しても同じというわけではありません。業者によってサービス内容や価格設定が異なるため、しっかりと比較検討することが大切です。
これから業者を探す場合、実績、口コミ、価格の3つのポイントに注目してみましょう。
1. 実績で選ぶ
車検実施台数や整備事例を確認し、豊富な経験を持つ業者を選びましょう。長年の実績は、信頼の証です。また、特定の車種やメーカーに強い業者を選ぶのもおすすめです。専門的な知識や技術を持つ業者なら、安心して車検を任せられるでしょう。
2. 口コミで選ぶ
口コミサイトは、利用者の生の声を聞ける貴重な場です。サービスの質、価格の妥当性、スタッフの対応など、多角的な評価を確認できます。しかし、主観的な意見も含まれるため、複数の口コミを確認し、極端な評価には注意が必要です。
3. 価格比較で選ぶ
車検費用は業者によって大きく変動します。同じサービスでも数万円の差が出ることもあるため、複数の業者から見積もりを取り比較しましょう。
ただし、安さだけでなく、サービス内容とのバランスを見て、最適な業者を選ぶことが重要です。
6. 車検のお悩みグーネットピットにご相談ください
車検は、車の安全性を確認するための重要な検査です。だからこそ、信頼できる業者選びが欠かせません。実績、口コミ、価格を比較検討し、ご自身にぴったりの業者を見つけることが大切です。
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