コーティング・クリーニング
更新日:2025.06.15 / 掲載日:2025.06.14
梅雨の季節に気になる、窓ガラスのクリーニング【潔癖クルマ生活♯3】

文と写真●ユニット・コンパス
「愛車は綺麗なほうがいい!」をキーワードに、30年以上神経質なまでに洗車し続けてきたクルマ潔癖男の編集部Kが、独自のノウハウ(とウンチク)を披露する本企画。
今回は、窓ガラスのクリーニングをお届け! 気になるワイパーのビビりから、内窓清掃まで、長く使えるノウハウをご紹介します。

良好な視界は油膜の除去から

雨の季節になると、いつも以上に気になるのがワイパー作動時のビビりや、ウインドウの汚れ。ドライバーのだれもが直面するこの事実にはどう対応するのが賢いのか?
まず、ドライブを台無しにするワイパー作動時のビビり(ワイパーがひっかかるようにガラスに触れて、スムーズに雨水を拭き取らない状態)だが、これにはいくつかの要因がある。それらを記すとこんな感じだ。
・ウインドウにこびりついた油膜(以前に加工した撥水剤の残りを含む)
・ワイパーブレードの劣化
・ワイパーアームの変形やゆがみ
潔癖男としては、ビビりが発生した時点で以下のように対応することに決めている。
まずは徹底的な油膜除去
たとえワイパーに原因があったとしても、ウインドウは走るたびに汚れが蓄積していく。ワイパー交換後に症状が解決せず、結局油膜除去をせざるを得ないことも多く、だったら最初から作業したほうが精神衛生上いいと思うからだ。
続いてワイパーブレード交換
油膜を除去してもビビりが消えない場合、次に疑うべきはワイパーの状態だ。通常、ワイパーゴムはガラス面に対して直角になるように取り付けられているが、劣化でゴム面が変形してくるとビビりが発生する場合がある。そして、消耗品としてのワイパーは「ワイパーブレード(ゴム含む)」と「ワイパーゴムのみ」という2種類の商品があるが、安くあげるためにゴム部分だけを交換することはオススメしない。それはなぜか? 交換後、綺麗に拭き取れなかったり、またビビりが発生すること多いからだ。私自身何度も失敗し、またワイパーゴム交換済みの中古車購入時にも同じことがあった。そう、「ワイパーブレード(ゴム含む)」は絶妙なテンションでゴム部分をガラス面に押し当てる仕事をしていて、ゴムと合わせた消耗品と理解したほうがいい。とくに、日本車の場合はブレードごと交換してもさほど高くはならないからだ(残念ながら、輸入車は少々お高いが)。

最後はワイパーアームの調整
ガラス面の油膜を除去してワイパーブレードを新品交換してもビビる場合は、クルマ側のアームに問題がある可能性もある。とてもレアなケースではあるが、アームも洗車機のブラシが当たったり、雪の重み、またアームを立てる際に力が加わることが繰り返されると、変形してしまうことがあるからだ。こうなった場合は、ウォッシャーテストをしながら、微調整するほかない。

今回はプレマシーで油膜除去とワイパーブレード交換を実施した。

最近は、カー用品店ではさまざまなウインドウコーティング剤が売られているが、施工後時間が経つと(とくに屋外保管車)、コーティングが部分的に剥がれ、ワイパーのビビりが発生することがある。この場合も、しっかり油膜除去を行なってからコーティング剤の再施工を行うのがベスト。そもそもムラになったガラス面に油膜除去を行わないでコーティング剤を上塗りしていくと、ビビりが収まらない。油膜を除去してガラスをリセットすることは、それほど重要なのだ。



せっかくなら内窓清掃にもこだわりを
外側が綺麗になると、内側も綺麗にしたい。内側を洗車のたびに綺麗にする人は少ないだろうが、喫煙車や窓を開けて乗ることが多いクルマは、思いのほか汚れているのだ。そして、その場合にガラスクリーナーを使うことが多いだろう(ガソリンスタンドの洗車ブースに「どうぞお使いください」と置かれているケースもある)。しかし、クリーナーだけを使うと、成分がしっかり取れないのか、ガラス面がメラメラとして視界を遮ってしまうことがある。そんなわけで、私がこだわっているのは仕上げに精製水を使うということ。精製水は水道水に含まれる不純物やミネラル成分が取り除かれた、純度の高い水。それをキッチンペーパーに含ませながら吹き上げるとあら不思議。ガラス面がこの上なくクリアになるのだ。よく洗車専門店で「純水洗車」というメニューがあって高級車に人気だが、それを内窓に使用する感覚だ。


窓ガラスがクリアだと、気持ちがいいし安全です!
今回は窓ガラスのビビりへの対処と内側のクリーニングについてお伝えしました。とくに内窓はクリーナーを使わなくても、精製水だけでかなり綺麗になるので、ぜひお試しを! 以上、潔癖男でした。
一般誌、自動車専門誌での編集者歴30年。もとは「仕事としてクルマで食べていくに際し、汚れていてはいけない」という願掛けで始めた洗車だったが、いつの日か洗車に取り憑かれてしまい、いまや『クルマ潔癖男』と呼ばれるまでになってしまった。現在、16年落ちのBMWと17年落ちのシトロエンの維持(というか洗車)に奮闘する毎日を送る。

16年落ち13万キロオーバーのBMW 525i。よく出先で「綺麗に乗ってるね〜、車庫保管?」と聞かれるが、屋外保管(たまにボディカバー)です。この美観を保つために、これまでに300回以上は間違いなく洗車している(苦笑)
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